JPS5926621B2 - 2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸及びその塩の製造法 - Google Patents

2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸及びその塩の製造法

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JPS5926621B2
JPS5926621B2 JP58079438A JP7943883A JPS5926621B2 JP S5926621 B2 JPS5926621 B2 JP S5926621B2 JP 58079438 A JP58079438 A JP 58079438A JP 7943883 A JP7943883 A JP 7943883A JP S5926621 B2 JPS5926621 B2 JP S5926621B2
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acid
carboxyanthraquinone
benzophenone
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dicarboxylic acid
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勝也 坂井
隆一 三田
敏雄 加藤
長二郎 樋口
尚道 村上
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、2−カルボキシアントラキノンモノスルホン
酸及びその塩の製造法に関する。
従来、2−カルボキシアントラキノンはよく知られてい
るが、そのスルホン化物に関してはほとんど知られてい
ない。
たゞ、2−メチルアントラキノンを発煙硫酸中過酷な条
件下で反応させれば、ジスルホン化と同時にメチル基が
酸化されて2−カルボキシアントラキノリンスルホン酸
が得られ、このものは、湿式脱硫プロセス用の酸化還元
性薬剤として有効であることが知られている。
ところが、本発明者等の実験によれば、このようにして
得られる2−カルボキシアントラキノリンスルホン酸は
少なくとも7種の異性体と構造不明の分解物等を含む複
雑な混合物であり、かつ、湿式脱硫プロセス用の酸化還
元性薬剤として特に必要とされる、塩基を含む濃厚無機
塩水に対する溶解性が劣る化合物が副生するという問題
点があることがわかつた。
本発明者らはこのような問題のない湿式脱硫プロセス用
の酸化還元薬剤について検討し、2−カルボキシアント
ラキノンモノスルホン酸が湿式脱硫プロセスに極めて有
効な酸化還元性薬剤であることを見出し、本発明を完成
するに至つた。
すなわち、本発明の方法は、ベンゾフェノン−2・4−
ジカルボン酸、ベンゾフエノンー2・5−ジカルボン酸
又は2−(p−カルボキシベンゾイル)安息香酸を脱水
縮合剤およびスルホン化剤と加熱処理することにより、
途中で生成する2一カルボキシアントラキノンを単離す
ることなしに、(式中、Mは水素原子、ナトリウム原子
、カリウム原子又はアンモニウム基を表わす)で表わさ
れる2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸及び
その塩を製造する方法である。本発明の方法によれば、
得られる2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸
は、2−カルボキシアントラキノン−6−スルホン酸お
よび2一カルボキシアントラキノンーJメ[スルホン酸の
2つの異性体のみから成り他の異性体及び分解物等を含
まない純度の高いものであるために、製造時の管理、な
らびに製造および使用時の純度分析等が容易となるとい
う利点を有する。
また、本発明の方法によればベンゾフエノン2・4−ジ
カルボン酸、ベンゾフエノン一2・5ジカルボン酸又は
2−(p−カルボキシベンゾイル)安息香酸の閉環後、
生成した2−カルボキシアントラキノンを単離する工程
が不要であるために、ベンゾフエノン一2・4−ジカル
ボン酸、ベンゾフエノン一2・5−ジカルボン酸又は2
(p−カルボキシベンゾイル)安息香酸から、2カルボ
キシアントラキノンモノスルホン酸に至るまでの工程が
極めて簡略になり、あわせて廃液が少なくなるという利
点を有する。
さらに、得られる式(1)の2−カルボキシアントラキ
ノンモノスルホン酸塩は、塩基性水溶液および塩基を含
む濃厚な無機塩水溶液に対して著しく高い溶解性を示し
、その酸化還元反応に関する性質が2・7ーアントラキ
ノンジスルホン酸によく似ているので、湿式脱硫プロセ
スにおける酸化還元性薬剤として2・7ーアントラキノ
ンジスルホン酸を凌駕する極めて有用なものである。
本発明の方法では、出発原料として、ベンゾJ■■一2
・5−ジカルボン酸または2−(p−カルボつキシベン
ゾイル)安息香酸を用いる。
これらは、単独で用いても、混合して用いてもよい。
この出発原料であるベンゾフエノン一2・4ジカルボン
酸は無水トリメリツト酸とベンゼンとのフリーデル・ク
ラフツ(FriedelCrafts)反応により得ら
れ、ベンゾフエノン一2・5−ジカルボン酸は2−ベン
ゾイル−4−メチル−安息香酸のメチル基を酸化するこ
とにより、また、2(p−カルボキシベンゾイル)安息
香酸は2一(p−メチルベンゾイル)安息香酸のメチル
基を酸化することにより得られる。
本発明の方法で使用する脱水縮合剤としては発煙硫酸、
硫酸、三酸化イオウ、ポリリン酸、五酸化リン等が挙げ
られ、また、スルホン化剤としては発煙硫酸、三酸化イ
オウ、クロルスルホン酸等が挙げられる。
これらの脱水縮合剤及びスルホン化剤を用いて閉環反応
及びスルホン化反応を行なう場合、不活性溶媒、例えば
液化亜硫酸、スルホラン、ハロゲン化炭化水素系の溶媒
等を用いて行なうことができるが、通常は脱水縮合剤及
び/又はスルホン化剤がそのまま溶媒を兼ねる場合が多
い反応は、前述の出発原料を上記脱水縮合剤中で加熱し
て閉環反応を行なつたのち、ひき続きその反応液にスル
ホン化剤を加えて加熱し、スルホン化するか、又は出発
原料を脱水縮合剤とスルホン化剤との混合物中で加熱す
ることにより閉環反応及びこれにひき続いて起こるスル
ホン化をすることにより行なわれる。
閉環反応及びスルホン化は、工業的には発煙硫酸を使用
することにより特に有利に実施される。
発煙硫酸を使用する場合には、単にベンゾフエノン一2
・4−ジカルボン酸、ベンゾフエノン一2・5−ジカル
ボン酸又は2−(p−カルボキシベンゾイル)安息香酸
を発煙硫酸中で加熱するだけで目的の2−カノレボキシ
アントラキノンモノスノレホン酸が得られ、互いに異な
る脱水縮合剤およびスルホン化剤を使用する場合のよう
な繁雑さをともなわない利点を有する。この場合の発煙
硫酸の遊離SO3濃度はO(すなわち100%硫酸)〜
80%であり、これよりも濃度が低いとき(すなわち濃
度が100%未満の硫酸のとき)にはベンゾフエノン一
2・4−ジカルボン酸、ベンゾフエノン一2・5−ジカ
ルボン酸又は2−(p−カルボキシベンゾイル)安息香
酸の閉環反応は進行するが2−カルボキシアントラキノ
ンの2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸への
スルホン化が進み難く、また、濃度が80%を超えると
きには、発煙硫酸が取り扱い難くなるとともにスルホン
化中に不純物を副生しやすくなる。
実際の操作上は特に濃度5〜60%のものが好適である
。発煙硫酸の使用量は、含有される遊離SO3の濃度に
よつて異なる。通常は、ベンゾフエノン一2・4−ジカ
ルボン酸、ベンゾフエノン一2・5−ジカルボン酸又は
2(p−カルボキシベンゾイル)安息香酸10部(部は
重量部を意味する。以下同じ。)に対して5〜100部
を使用することができるが、反応操作の便宜上特に10
〜60部の範囲が好適である。反応は、上記の発煙硫酸
中にベンゾフエノン2・4−ジカルボ酸、ベンゾフエノ
ン一2・5ジカルボン酸、又は2−(p−カルボキシベ
ンゾイル)安息香酸を加えてかきまぜながら徐々に昇温
し、80〜200℃に1〜40時間、好ましくは2〜2
0時間保持して行なう。閉環及びスルホン化反応の完了
は、例えば反応液の薄層クロマトグラフ(薄層板:東京
化成(株)製スポツトフィルムシリカゲル一f1展開液
;n−ブタノールリエタノール:%N−アンモニア水−
6:2:3(体積比))における2−カルボキシアント
ラキノンのスポツトの消滅により容易に知ることができ
る。この反応において、アントラキノン核の酸化を防ぐ
ために、例えば硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどのア
ルカリ金属硫酸塩を添加してもよい。反応終了後、反応
液を水で稀釈し、析出する沈澱をP取することにより目
的の2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸塩を
得ることができる。このようにして得られる2−カルボ
キシアントラキノンモノスルホン酸塩のスルホン基が6
位又は7位に導入されていることは、そのプロトン?m
スペクトルから明らかである。本発明の実施例1で得ら
れた2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸ナト
リウムのプロトン−NMRスベクトル(ジメチルスルホ
キシド溶液、測定温度:室温)を図−1に示す。式(n
)及び([l: に示すプロトンA,.bの吸収が8.36ppm(2H
)に、プロトンcの吸収が8.71ppm(1H)に、
プロトンD,.eの吸収が8.24ppm(2H)に、
また、プロトンfの吸収が8.51ppm(1H)に認
められることから、スルホン基は、6位あるいは7位に
導入されていることが確証される。
また、このものを高速液体クロマトグラフイ一分析に供
すれば、互に保持時間の異なる2成分が認められること
から本発明で得られる2−カルボキシアントラキノンモ
ノスルホン酸は、式([[)および式で表わされる2−
カルボキシアントラキノン−6−スルホン酸ナトリウム
および2−カルボキシアントラキノンーJメ[スルホン酸
ナトリウムの混合物であることを示している。以下、本
発明を実施例によつて説明する。
文中「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を意
味する。実施例 1 25%発煙硫酸288部中にベンゾフエノン24−ジカ
ルボン酸81部および無水硫酸ナトリウム42.6部を
加え、かきまぜながら3時間かけて180℃まで加熱し
、同温度で6時間保つて閉環・スルホン化反応を行つた
室温まで冷却したのち水1200部中に排出し、1時間
かきまぜて析出物をf過し、19%硫酸ナトリウム水溶
液600部で洗浄し、P塊を乾燥して、2−カルボキシ
アントラキノンモノスルホン酸ナトリウム116部を得
た。実施例 2 50%発煙硫酸150部中にベンゾフエノン2・4−ジ
カルボン酸81部および無水硫酸カリウム52.2部を
加え、かきまぜながら4時間かけて160℃まで加熱し
、同温度で6時間保つて閉環・スルホン化反応を行なつ
た。
室温まで冷却したのち水1200部中に排出し、1時間
かきまぜて析出物を▲過し、10%硫酸カリウム水溶液
600部で洗浄し、沢塊を乾燥して2−カルボキシアン
トラキノンモノスルホン酸カリウム119部を得た。実
施例 3 実施例1におけるベンゾフエノン一2・4−ジカルボン
酸のかわりに2−(p−カルボキシベンゾイル)安息香
酸を81部使用し実施例1と同様な操作を行なうことに
よつて2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸ナ
トリウム115部を得た。
実施例 4 98%硫酸200部中にベンゾフエノン一2・5−ジカ
ルボン酸67.6部および無水硫酸ナトリウム35.5
部を加え、かきまぜながら100℃に昇温し、100〜
105℃で2時間反応させた。
その後反応混合物を30℃まで冷却し三酸イオウ100
部を注意深く加えたのち、かきまぜながら2時間かけて
180℃に昇温し、同温度で5時間反応させた。つぎに
反応混合物を室温まで冷却したのち水1200部中に排
出し、1時間かきまぜて析出物をP過し19%硫酸ナト
リウム水溶液500部で洗浄し、f塊を乾燥して2−カ
ルボキシアントラキノンモノスルホン酸ナトリウム91
部を得た。実施例 5 実施例1においてベンゾフエノン一2・4−ジカルボン
酸の代わりにベンゾフエノン一2・4一ジカルボン酸と
ベンゾフエノン一2・5−ジカルボン酸の1:1混合物
81部を使用する以外は実施例1と同様に行うことによ
つて2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸ナト
リウム113部を得た。
【図面の簡単な説明】
図−1は、2−カルボキシアントラキノンモノスルホン
酸ナトリウムのプロトン畠スペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ベンゾフエノン−2・4−ジカルボン酸、ベンゾフ
    エノン−2・5−ジカルボン酸又は2−(p−カルボキ
    シベンゾイル)安息香酸を脱水縮合剤と加熱し、生成し
    た2−カルボキシアントラキノンを単離することなしに
    引き続きスルホン化剤と加熱することを特徴とする式(
    I )▲数式、化学式、表等があります▼( I )(式中
    、Mは水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子又はア
    ンモニウム基を表わす)で表わされる2−カルボキシア
    ントラキノンモノスルホン酸又はその塩の製造法。 2 脱水縮合剤及びスルホン化剤がともに発煙硫酸であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP58079438A 1983-05-09 1983-05-09 2−カルボキシアントラキノンモノスルホン酸及びその塩の製造法 Expired JPS5926621B2 (ja)

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