JPS5925993A - 高耐食性表面処理鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は裸耐食性および塗装後の耐食性、溶接性などの
自動車用防錆鋼板に要求される諸性質に優れた表面処理
鋼板に関するものである。

自動車用の防錆処理鋼板としてＺｎめっき鋼板が使用さ
れているが、純か層の腐食速度が速いため、特に苛酷な
腐食環境、例えば寒冷地帯に散布される岩塩などの道路
凍結防止剤に露される場合、７．ｎめっき付着量をかな
り多くしなければ（−例をあげると、ｚｎ付着量２０〜
４０２７−を６０〜ｌ　２０　Ｆ／−にする）、長期間
の防錆が期待できなくなりつつあるＯしかし、めっき付
着量を多くすることはコストアップはもとより、性能面
でもめつき密着性、加工性、溶接性の劣化を生じるなど
の不利がある。

一方、ｚｎめつき層の活性を抑制するため、電位的にｚ
ｎよりも貴な金属、例えばＦｅ％Ｎｉ等をＺｎと合金析
出させてめっき層の腐食速度を小さ”’＜ｔ、、薄めつ
き付着量（−例を挙げると、２０〜３０９／ｒ／）でも
耐食性の優れたＺｎ系合金めっき鋼板の開発が行われ、
車体の一部に採用されつつある〇 ここで、Ｚｎ　−Ｉｉ’ｅ系合金めっき鋼板は塗装前処
理としてのりん酸塩処理性が優れているため、塗装後の
耐食性が良いｏしかし、その合金めっき層の鋼板に対す
る保護防食効果が十分でないため、裸耐食性は不十分で
ある。また、Ｚｎ−Ｎ１系合金めっき鋼板はめつき層の
腐食速度が著しく小さくなるため、鋼板に対する保護防
食効果が低下し、特に加工後において銅板からの赤錆発
生が著しく、その耐食性は必ずしも十分ではないｏ　Ｚ
ｎ　−Ｎｉ系合金めっき鋼板におけるこのような加工後
の耐食性劣化はめっき層中のＮｉ含有量の増加により顕
著になる。その理由は、Ｎｉ含有量の増加につれて保護
防食効果が低下し、加工時銅板に達する亀裂が多数少ず
るためである０上述のように、これまでのＺｎめっき銅
板またはＺｎ系合金めっき鋼板にはそれぞれ欠点があっ
た。

本発明者等は、上述のように単層めっきでは裸耐食性お
よび塗装後の耐食性、溶接性などの自動車用防錆鋼板に
要求される諸性質を全て向上さぜることは極めて困難で
あるという認識に基づくとともに、所要のめっき厚さ全
てに合金添加成分を含有させることによる経済上、作業
上の不利を除くという立場に立脚し、研究を重ねた０そ
の結果、めっき層の腐食速度を著しく減少せしめ、かつ
めっき層の合金化によって生じ易くなる鋼板（めっき原
板）からの赤錆発生を減少せしめた耐食性、溶接性など
の自動車用防錆鋼板に要求される諸性能に優れためつき
鋼板として、鋼板上にｚｎまたはＺｎ系合金めっきを施
し、その上に第２層としてＣｏめっきを施した積層めつ
き鋼板が所要の性能を満足するものであることを知見し
たＯＣＯめつきをＺｎまたはＺｎ系合金めっき上に施し
たものは、腐食環境において生成する腐食生成物のうぢ
、腐食時のカソード反応である酸素還元反応の抑制に効
果のある水酸化亜鉛ｚｎ（ＯＨ）ｚが単相めっきに比べ
て、緻密でしかも安定にめっき表面に形成されるためと
考えられ、塩水噴霧試験などの腐食環境において極めて
優れた耐食性を示した〇本発明はこのような知見に基づ
いてなされたもので、本発明によれば、鋼板上に、第１
層としてめっき付着量が３２７フ♂以上のＺｎまたはＺ
ｎ系合金めっき層、第２層としてめっき付着量が０．０
０３〜３　ｒ／ｎ？のＣｏめつき層を有する耐食性、溶
接性等の優れた積層めっき鋼板が提供される。本発明の
積層めっき鋼板は、鋼板に常法に従いＺｎまたはＺｎ系
合金めっきを施し、次いで（：ｏｌＯ〜、ｔｏｏｒ／ｚ
を含有するコバルトめっき浴中でＣＯ電気めっきまたは
置換Ｃｏめっきすることにより製造することができるＣ 以下、本発明をさらに詳細に説明する〇表面清浄化処理
等通常のめっき原板製造工程を経て製造された鋼板に、
まずｚｎまたはＺｎ系合金めっきを電気めっき法あるい
は溶融めっき法により予めめっきする。ここで、Ｚｎめ
っきとは電気Ｚｎめつきおよび溶融Ｚｎめっきを包含し
、Ｚｎ系合金めっきとは合金化溶融Ｚｎめつき（Ｚｎ　
−Ｆｅ）、Ｚｎ　−Ｆｅ合金電気めっき、Ｚｎ−Ｎｉ合
金電気めっき、Ｚｎ　”−Ａｔ複合電気めっきを包含す
るとともに、Ｎｉ　ｓ　Ｃｒｓ　Ａｔ％　Ｍｇ、Ｍｎ、
　Ｆｅ、、Ｗ、　Ｖ、　Ｓｎ、Ｉｎ。

Ｃｕｓ　Ｚｒｓ　Ｔｉ　％　Ｂ１等を少なくとも１種総
計で０．１〜３０　ｗｔ％含有するＺｎ系合金めっき（
電気めっき法、溶融めっき法ともに含む）をも包含する
ものである。

この下層めっき層として使用される金属は上述のように
銅板に対する保護防食効果の強いもの（Ｚｎめっき）、
あるいは保護防食効果を適度に抑制したものＣＺｎ系合
金めっき〕が用いられる０また、下層めっき層の厚さは
耐食性、溶接性等から３９／ｒｒ？以上の範囲が好まし
い０下層めっき層が３１／ｒ？未満では銅板（めっき原
板〕に対する下層めっき層による均一被覆性が十分でな
く、また上層めっき層との重畳効果を加味しても満足す
べき赤錆発生防止効果が得られない。

本発明は、上述のように鋼板にＺｎまたはＺｎ系合金め
っきを施しためつき層の上に、さらにＣ。

めっき層を形成せしめるもので、そのめっき付着量は第
１表からもわかるように０．００３〜３２／イ、好まし
くは０．０１〜１４７ばである。そして、このＣＯめつ
き層は極めて少ない付着量で優れた性能を発揮する０そ
の効果と推定される理由は以下の通りである。

（１）　　Ｃｏめっき層は薄くポーラスなため、下層の
ｚｎまたはＺｎ系合金めっき層を完全に被覆していない
と考えられ、従って表面ではｚｎとＣｏが細かく均一に
混在して分布している、このような表面状態のものを塩
水噴霧のごとき腐食環境にさらした場合、ＺｎとＣＯと
の間に局部電池を形成し、露出し、ている表面のＺｎが
アノードとなり溶出する。

しかし・カソードとなるＣＯ上で腐食液中の溶存酸素の
還元反応により生成した水酸イオン０■Ｉと直ぢに反応
して水酸化亜鉛Ｚｎ（Ｏ）Ｉ　）　２となり、表面に沈
着する。このＺｎ（ＯＨ）ｚは緻密でしかも安定な上、
ポーラスなＣｏめっき層により保持されるため、下層の
ｚｎまたはＺｎ系合金めっき層の腐食が著しく抑制され
るｅ （２）　また、このＣＯめつきを施丁ことにより、りん
酸塩処理性および塗装後の性能、特に電着塗装後の耐食
性を著しく向上せしめる。すなわち、本発明の積層めっ
き製品の主要な目的とする自動車用防錆鋼板は、一般に
りん酸塩処理および塗装を行って使用される分野が多い
ので、これらは優れた性能が要求される。本発明の表面
処理鋼板は、りん酸塩処理において均一緻密なりん酸塩
結晶を得るに必要なマイクロセルの形成に対して、上述
の如（ＺｎとＣＯがＸ（ｌかく均一に混在して分布して
いるため、そのりん酸塩処理性が著しく向上する〇（３
）　　さらに、このような上層めっき層の効果による優
れたりん酸塩処理性に加えて、塗装後の性能、特に電着
塗装後の耐食性向上効果が著しいｏＴなわぢ、均一で緻
密なりん酸塩結晶の生成により、塗膜との密着性を向上
せしめ、かつ腐食環境において塗膜を通して浸入してく
る腐食溶液を均一緻密なりん酸塩結晶でめっき面に到達
するのを防止するため、塗装後の面ｊ食性を向上せしめ
る。さらに、めっき表面は極めて安定なため、たとえ塗
膜を通して腐食溶液がその表面に到達しても−ｓ　Ｃ。

めっき皮膜と緻密で安定な腐食生成物（水酸化亜鉛〕皮
膜によって、電着塗膜にふくれ等の欠陥が生じるのを防
止し、その耐食性向上効果が著しい。

（４）一方、本発明による鋼板ではＣｏめつき層が表面
にあるため、溶接用Ｃｕチップと下馬に存在するＺｎが
合金をつくりにくくなるため、チップ先端の形状変化を
防止し、連続溶接性が著しく向上する０さらに、本発明
による鋼板では耐食性が優れているため、下層のｚｎま
たはＺｎ系合金めっき層の付着量を少なくすることが可
能であることからも、浴接性に有利である。

上述した効果と理由から、そして後に詳述する結果を表
わした第１表かられかるように、上層めつき層としての
Ｃｏめっき層の付着量は０．００３’　／　ｎ？〜３ｆ
／ｒｒｌの範囲にするのが良い。Ｃｏめっき層のめつき
付着量が０．００３Ｆ／−未満では効果が認められず、
また３ｙ／−を超えると耐食性向」二効来が低下し、ま
たＣｏは高価なため経済的な面からも好ましくない。

□本発明の防錆鋼板は、鋼板にＺｎまたはＺｎ系合金め
っきを施した後、引き続いて電気めっきあるいは置換め
っきによりＣｏめつきを行うことにより製造される。ｃ
ｏめっき浴組成としては、金属ＣＯとして１０〜１００
　？／を含有する水浴性のコバルト塩水溶液を用いる。

使用可能なコバルト塩としては、硫酸コバルト、塩化コ
バルト、スルファミン酸コバルト、ピロリン酸コバルト
、クエン酸コバルト、ナフテン酸コバルトなどを挙げる
ことができる。浴のｐＨは主剤のコバルト塩の種類と濃
度ならびに助剤のそれで決まるが、ｐｉｔ　１以下では
ｚｎまたはＺｎ系合金めっきを溶解し好ましくなく、ま
たｐＩ（６以上ではＣｏが水酸化物や酸化物として沈澱
を生じてしまうので、やはり好ましくない０したがって
ｐＩ−Ｉ　１〜６の範囲とした。

なお、ＣＯめつき浴にはめつき操業安定化を図るため、
塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム等の電気伝導助剤、
ホウ酸、クエン酸アンモニウム等のｐＨ緩衝剤等を添加
しても良いＱまた、コバルトめっき層上にクロメートお
よびタンニン酸系などの不活性処理を実施１−ることに
よって、より耐食性の向上が達成できる。

以下、本発明を実施例につき具体的に説明す６゜〔実施
例〕 冷延鋼板を常法に従い電解脱脂、酸洗した後、以下の東
件により各種の第１層のムまたはＺｎ系合金めっきを行
った。

（Ａ）　　電気Ｚｎめつき （１）浴組成　　塩化亜鉛　　２１０　ｆ／を塩化カリ
ウム　３６０　？／１ （２）浴温　５５℃ （３）　　ｐＨ−５ （４）　　電流密度　３０Ａ／繭゛ （５）めっき付着量　２ｏｙ／ｒｒ？ ’Ｅ）　　Ｚｎ　−Ｎｉ合金めつき （１）浴組成　　塩化亜鉛　　　　１３０　ｆ／／を塩
化ニッケル　　２４０９／を 塩化アンモニウム　６０１／ｌ Ｑ）浴温　４５℃ （３）　　ｐ）Ｉ　−４−５ （４）１に面密度　３　ｇ　Ａ　／　ｋｒ？（５）めっ
き付着量　２０　ｆ　／　ｙｒ／　（Ｎｉ含有量１３　
ｗｔＸ　） （Ｄ　　Ｚｎ　−１ｉ’ｅ合金めっき （１）浴組成　　塩化亜鉛　　　　１３０ｆ／を塩化第
一鉄　　　Ｌ２０’ｌ／を 塩化アンモニウム　６０？／ｌ クエン酸　　　　　　５２／１ （２１浴温　５０℃ （３）　　ｐＩ（−２ （４）電流密度　３０　Ａ　／　ｄｎ？（５）めっき付
着ｆｊｘ　　２０　ｆ　／　ｍ’　（Ｆｅ含有量１、５
　ｗｔＸ　） Ｑ）Ｚｎ−Ａｔ複金めつき α）浴組成　　硫酸亜鉛　　　　　０．５Ｍ／を水酸化
亜鉛　　　　０．５Ｍ／を 水酸化アルミニウム　　０．２Ｍ／ｌ ホウ酸　　　　　３０　　ｔ／ｌ アルミニウム粉末（−２５０ｍｅｓｈ　）２０〜３０　
ｆ　／　ｔ （２）浴温　４０℃ （３）　　ｐＨ＝　５ （４）電流密度　３０Ａ／ｄぜ （５）めっき付着量２０　ｆｆ　／　ｎＩＩ（Ａｔ含有
量１２　ｗｔＸ　） ■　２０−Ｃｒ合金めつき （１）浴組成　　塩化亜鉛　　　　１３０ｙ／を塩化ク
ロム　　　　６０り／を 塩化アンモニウム　　６０ｆ／ｌ Ｑ）浴温　５０℃ （３）　　ｐＨ−４，５ （４）電流密度　３０　Ａ　／　ｄｍ’（５）めつき付
着量　２０　ｆ　／　ｒｒ？　（Ｃｒ含有及３ｗｔＸ　
） ■　浴融ｚｎめつき 一般のゼンジマ一方式によって溶融Ｚｎめっきを行った
０めつき付着量９０１／ｒｅ？上述したようにして第１
層のｚｎまたはＺｎ系合金めっきを行った後、水洗して
直ちに下記の条件で第２層のＣＯめつきを行った。

０　ＣＯめつき （１）浴組成　　硫酸コバルト　　２００９／を塩化ア
ンモニウム　　５０　ｆ／ｌ ホウ酸　　　　　３０１／１ （２）浴温　４０℃ （３）　　ｐ）Ｉ−３，７ （４）　　電流密度　０　（ａｔｐのみ１５秒ン〜１０
Ａ　／　ｄｎ？ （５）めっき付着量　０．００１〜５２／ｄこのように
して得られた種々の積層めっき鋼板について下記のよう
な種々の性能試験を行った。

その結果を第１表にまとめて示す。第１表の試験結果か
ら明らかなように、Ｃｏめっきの付着量は０、００３〜
３１７−とＴることにより、特に自動車用防錆鋼板とし
て要求される裸耐食性、塗装後の耐食性、浴接性などの
優れた鋼板が得られる。

ａ）裸耐食性 塩水噴霧試験（ＪＩＳ　Ｚ　２３７１　）に準拠して行
った。

■　りん酸塩処理性 ボンデライト＃３１２８（日本パーカライジング■製）
を５０℃で１４０秒間スプレー処理し、均一で緻密で微
細な結晶ができる付着量により評価した、なお、×評価
では不均一でポーラスで粗大な結晶となった０ （３）　　ｔｌＩｌ塗着塗装後食性 ボンデライ１ｌｔ３１２８でりん酸塩処理後、パワード
ンブＵ−３０ブラック（日本ペイント■ｊｆｉ）を用い
て２０　ｔｔｍのカチオン電着塗装を行い、塩水噴霧試
験（ＪＩＳ　Ｚ　２３７１　）に準拠してクロスカット
部からの塗膜ふくれ幅により評価した。

（４）溶接性 肉厚０．７篩の片面めっき鋼板を用い、めっき面を外側
にして雉ね合わせてスポット浴接を行い、連続爵接可能
打点数で評価した。

本発明は上述の分野に限られず、下記のような種々の分
野に適用することができる。

（１）本発明の積層めっきは、カチオン電着塗装以外の
通常の塗装あるいはジンクリッチブライマー＜　ｚｎ粉
末等の金屈粉を含む導電性有機コーティング）の下地と
しても好適であり、極めて優れた耐食性を発揮する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　鋼板上に、第１層としてめっき付着量が３？
   ／ｌｒ１″以上のＺｎまたはＺｎ系合金めっき層および
   第２層としてめっき付着量が０．００３〜３１／イのＣ
   Ｏめつき層を形成してなることを特徴とする高耐食性表
   面処理鋼板。