JPS5925157Y2 - 穀粒収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバイン、ハーベスタ等の穀粒等収納装置に
おいて、収納袋の交換時等に穀粒の流入を一時的に阻止
する開閉板を穀粒のはさみ等の無い状態で円滑に移動さ
せて開閉板の開閉操作を的確になさしめると共に穀粒の
損傷や浪失を防止することができる穀粒収納装置に関す
るものである。

従来の穀粒等収納装置は、単に開閉板と樋との間に間隙
を設けていたのみであったから、機体の振動や揺れ等に
よって塵芥がこの間隙に詰ってしまい、開閉板の移動が
困難になる許ってなく、穀粒に損傷を与える等の欠点が
あった。

また、第５図に示すように樋の籾吐出口の径ａに対して
樋口の開閉板閉塞時の作動方向側を広くして樋口の径す
を大きくしたものが提案されているが、穀粒が樋口中に
充満している状態での開閉板の閉塞作動時に穀粒の逃げ
場がないため閉塞終端側に穀粒の詰りゃはさまり等の現
象が生じ、上記欠点を解消できない実情にある。

本考案は叙上の如き欠点を一掃すべく創案されたもので
あって、特に橋板には、開閉板による樋口の閉塞時に、
樋口の閉塞方向に移動せしめた開閉板の穀粒流入口の下
方に位置して、上記穀粒案内筒内に通じる穀粒落下孔を
隔壁を介して上記樋口に隣接して開設したことにより開
閉板の閉塞方向への移動によって移動方向へ押し込まれ
た穀粒を穀粒落下孔へ速かに誘導案内して閉塞終端側に
穀粒のはさまり現象をなくし、穀粒に何ら損傷を与える
ことなく開閉板の移動を極めて円滑ならしめることがで
きる穀粒収納装置を提供しようとするものである。

本考案の構成を図面に示された一実施例について具体的
に説明すれば、１はホッパーであって、該ホッパー１は
コンバインの脱穀部より延出された揚穀搬送筒（図示せ
ず）を介して搬送される穀粒を一時的に収納するもので
ある。

２は収納袋受台であって、該収納袋受台２はホッパー１
の下方に設置されている。

３は機体後方に立設された左右一対の袋掛支持腕であっ
て、該袋掛支持腕３はその上部を水平方向に形成し、か
つ一端が開放状態となっている。

４は柵板であって、該柵板４はホッパー１の左右二つの
樋１ａ、１ａの直下に連続して水平状態に架設されてい
る。

５は柵板４に穿孔された樋口であって、該樋口５は樋１
ａと同形状に形成し、樋１ａの直下に臨ませである。

６は開閉板であって、該開閉板６は樋１ａと柵板４との
間に摺動自在であり、かつ樋１ａの下方に形成された耳
部１ｂとは僅かな間隙を存して装着されており、また樋
口５と対応した同形状の穀粒流人口６ａが穿孔され、そ
の移動によって樋口５を開閉するようになっている。

７は穀粒落下孔であって、該穀粒落下孔７は開閉板６が
樋口５を閉塞する方向に移動した時の穀粒流人口６ａの
下方に位置して上記樋口５とは隔壁８を介して隣接され
ており、開閉板６が移動して樋口５を閉塞する際押し出
される穀粒を収納袋内に落下させるものであり、上記隔
壁８はその上端部と開閉板６間を穀粒が無理なく通過で
きるように樋口５の周壁よりも低く形成されて空隙部８
ａが開設されている。

また穀粒落下孔７の上部は穀粒の動きを妨げないように
開放状態となっている。

９は柵板４に穿設された補助穀粒落下孔であって該補助
穀粒落下孔９は、開閉板６の閉塞方向側で穀粒落下孔７
の近傍に位置し、かつ収納袋受台２の上方に臨む位置に
設けられており、穀粒落下孔７に落下できなかった穀粒
を収納袋受台２上に落下させるものである。

１０は穀粒案内筒であって、ゴム等の軟質素材で形成さ
れており、樋口５から吐出される穀粒と、穀粒落下孔７
より落下した穀粒とを収納袋内に収納案内させるべく柵
板４の下方にボルト等によって固着されている。

１１は柵板４に設けられたストッパで、開閉板６に設け
られた係合孔１１ ａと係合して、開閉板６の移動量を
決めると共に、機体の振動や揺れによる無駄な動きを規
制するものである。

１２はストッパ１１の下方に設けられたゴミ排出口、１
３は開閉板６の把持部である。

次に叙上の如く構成した本考案の作用について説明する
。

コンバインによる収穫作業を行うにあっては、左右一対
の袋掛支持腕３に予じめ所要枚数の収納袋を掛けておき
、その最前部の収納袋を引き出して拡開し、穀粒案内筒
１０を挿入する。

次いでコンバインを運転操作して刈取・脱穀等の一連の
収穫作業を行うと穀粒が収納袋に収納される。

そして、収穫作業中穀粒満量感知装置（図示せず）等に
よって収納袋が満量になったことを確認した場合は、開
閉板６を閉塞方向に押し込んで樋口５を閉塞し、流下し
ないようにしてから収納袋の交換を行い、新しい収納袋
の開口部を穀粒案内筒１０に挿入して開閉板６を引き戻
せば、再び穀粒が収納袋内に流入する。

上記の如き収穫作業において、収納袋が満量に達した後
、開閉板６を押し込めば、開閉板６に設けられている穀
粒流人口６ａの一側部５ａ’が穀粒を上下に二分しつつ
、樋口５を閉塞していく。

樋口５が略閉塞状態になると、穀粒は上下方向に逃げら
れずにそのまま押し込まれるようになるが、樋口５の閉
塞方向終端側には空隙部８ａが形成され、しかも、樋口
５の閉塞方向に移動せしめた開閉板６の穀粒流人口６ａ
の下方に位置して穀粒落下孔７が隔壁８を介して樋口５
に隣接して開設されているので、穀粒流入口６ａの一側
部５ａ’側に押し込まれた穀粒は、そのまま空隙部８ａ
を無理なく通過し、穀粒落下孔７を介して穀粒案内筒１
０内に流入して収納袋内に収納される。

このため、開閉板６の閉塞作動時に閉塞終端側に穀粒の
詰りゃはさまり等の現象が生じる惧れは全くなく、した
がって、穀粒に損傷を与えることなく開閉板６を円滑に
移動させることができる。

また穀粒が穀粒落下孔７を閉塞しているような場合であ
っても、穀粒落下孔７の上方は開放されているので、何
ら穀粒の動きは妨げられず、そのまま柵板４上に押し出
され、補助穀粒落下孔９を介して収納袋受台２上へ落下
するので穀粒を一粒たりとも浪失させることなく回収す
ることができる。

また、樋口５が開口されているときには、開閉板６が穀
粒落下孔７及び補助穀粒落下孔９のいずれも閉塞してい
るので、収納袋への穀粒収納時に、機体の激しい振動等
によって穀粒が穀粒落下孔７から跳出することもない。

これを要するに本考案は、ホッパー１の樋１ａの下方に
樋口５を形成し、該樋口５の下方に穀粒案内筒１０を配
設した柵板４を水平方向に設け、上記樋口５に対応して
穀粒流人口６ａを穿設した開閉板６を上記柵板４上に摺
動自在に装着して樋口５を開閉するようにした穀粒収納
装置において、上記柵板４には、開閉板６による樋口５
の閉塞時に、樋口５の閉塞方向に移動せしめた開閉板６
の穀粒流人口６ａの下方に位置して、上記穀粒案内筒１
０内に通じる穀粒落下孔７を隔壁８を介して上記樋口５
に隣接して開設したから、樋口５の閉塞時に、穀粒流人
口６ａの一側によって閉塞方向に押し込まれた穀粒は、
樋口５とは別個の閉塞側に開設した穀粒詰りのない穀粒
落下孔７に速やかに誘導案内されて落下するため、樋口
５の閉塞終端側における穀粒の詰り現象を皆無ならしめ
、穀粒に何ら損傷を与えることなく開閉板６の移動を極
めて円滑に行わしめることができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る穀粒収納装置の一実施例を示すもの
であって、第１図は全体側面図、第２図は同上正面図、
第３図は要部の縦断面図、第４図は柵板の平面図、第５
図は従来例を示す要部の縦断面図である。 図中、１はホッパー ２は収納袋受台、３は袋掛支持腕
、４は柵板、５は樋口、６は開閉板、７は穀粒落下孔、
８は隔壁、８ａは隔壁上部に設けられた空隙部、９は補
助穀粒落下孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホッパー１の樋１ａの下方に樋口５を形成し、該樋口５
   の下方に穀粒案内筒１０を配設した橋板４を水平方向に
   設け、上記樋口５に対応して穀粒流人口６ａを穿設した
   開閉板６を上記橋板４上に摺動自在に装着して樋口５を
   開閉するようにした穀粒収納装置において、上記橋板４
   には、開閉板６による樋口５の閉塞時に、樋口５の閉塞
   方向に移動せしめた開閉板６の穀粒流入口６ａの下方に
   位置して、上記穀粒案内筒１０内に通じる穀粒落下−７
   １７を隔壁８を介して上記樋口５に隣接して開設したこ
   とを特徴とする穀粒収納装置。