JPS581163Y2 - 穀粒回収用ホッパ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバイン等に装着使用される穀粒回収用ホ
ッパ装置に関する。

例えば、コンバインの搭載脱穀装置の横外側に配置され
、かつ、脱穀装置に対する遠近方向で隣接する二つの穀
粒ホッパ室を有する穀粒回収用ホッパ装置において、湿
田、特に超湿田でのコンバイン作業時に、二つの穀粒ホ
ッパ室内にともに穀粒が回収されると、回収穀粒重量に
より機体が左右方向に傾くことがあり、このような回収
穀物による機体バランスの崩れを防止する手段として、
二つのホッパ室を同時に使用する状態と一方のホッパ室
のみを単独使用する状態とに切換え使用できるようにす
ることが要望される。

そして、この場合においては、いずれの使用状態におい
ても、ホッパ内に穀粒がその許容量を超えて過剰回収さ
れる以前に、これを作業者に報知できるようにすること
が要求される。

本考案は、かかる要望、要求を満足できる穀粒回収用ホ
ッパ装置を構造簡単に構成しようとする点に目的を有す
る。

本考案の穀粒回収用ホッパ装置の特徴とする構成及びそ
の作用は、互いに隣接する穀粒ホッパ室の下方に夫々穀
粒吐出筒を設けると共に、一方の穀粒ホッパ室に、穀粒
を吐出供給する吐出口を開口させた穀粒回収用ホッパ装
置において、前記穀粒ホッパ室間の上端を支点として揺
動ならびに固定自在な仕切り板を延設して前記吐出口側
のホッパ室に隣接するホッパ室の上方に前記仕切り板を
揺動固定させることにより、両ホッパ室に穀粒を貯留す
る同時使用状態と前記仕切り板を下方に揺動固定させて
他方のホッパ室を閉塞することにより前記吐出口側のホ
ッパ室のみを使用する状態とに切換え可能とすると共に
、前記仕切り板には、前記吐出口のある穀粒ホッパ室側
の面に穀粒貯留検出器を取り付けて、前記仕切り板の揺
動位置に対する前記検出器の高さに応じて、ホッパ室に
穀粒が一定量貯留されたことを検出するものであり、か
かる構成及びその作用から次の効果を奏する。

即ち、本考案によれば、仕切り板の切換えにより、両側
のホッパ室の同時使用状態と片側のみ使用状態に使い分
けをすることができるので、この穀粒回収用ホッパ装置
をその一側）こ塔載したコンバインの作業時等には、通
常両側のホッパ室に穀粒を貯留してホッパ室下方の両側
の穀粒吐出筒に籾袋を受けて袋詰めすれば能率のよい袋
詰め作業ができるものであり、また湿田等のねかるみ圃
場でのコンバイン作業時においては片側のホッパ室のみ
を使用することにより、ぬかるみによる機体の傾斜を半
減できて機体のバランスの崩れを防止できて良好なコン
バイン作業が行なえる等、用途に応じて、使い分けがで
きて便利である。

特に、本考案のごとく穀粒貯留検出器を設けることによ
り、１箇所に検出器を設けるだけのことでありながら、
隣接するホッパ室の両側使用状態と片側使用状態の両便
用状態において、その機能を有するものであり、構造を
簡略化できる利点がある。

また仕切り板の揺動支点をホッパ室の上端としたので
前記検出器の機能を十分満足すべ〈実施できるものであ
りながら、仕切り板の可動構成も簡単にできるに至った
。

以下、本考案の実施例を、図示するようにコンバインに
おける塔載脱穀装置４の横−側壁に装着される穀粒回収
用ホッパ装置に基づいて説明する。

穀粒回収用ホッパ装置は、脱穀装置４に対する遠近方向
で隣接する二つの穀粒ホッパ室１，１′を設け、これら
ホッパ室１，１′を脱穀装置４に近い側の一方ものから
遠い側の他方のものにオーバーフロ一式に穀粒を流下供
給可能に構成するとともに、両ホッパ室１，１′夫々を
、前後方向で二つに区画し、かつ、これら各区画ホッパ
室部分に連通接続する穀粒取出し用の穀粒吐出筒５６．
を設けて構成しである。

この穀粒回収用ホッパ装置の下側には、穀粒収納袋６
０．を各穀粒吐出筒５゜、からの穀粒を受容可能に支持
する袋支持装置７を設けである。

脱穀装置４の横−側壁には、・脱穀装置４内の穀粒を取
出して揚送したのち、前記一方のホッパ室１内に供給す
るためのスクリューコンベヤー８を取付けであると共に
、ホッパ室１の上部には、前記コンベヤー８から連通ず
る吐出口ぎを開口しである。

、前記袋支持装置７は、袋６を吊下げ支持する支持杆７
Ａと袋６を載置する台７Ｂとから成り、台７Ｂのうち、
他方のホッパ室１′に対応する部分７Ｂ’は、揺動によ
り機体側に引退した起立姿勢に切換え可能に構成しであ
る。

そして、このような穀粒回収用ホッパ装置において、前
記両ホッパ室１，１′間に、一方はホッパ室１から他方
のホッパ室１′へのオーバーフロー通路Ａを閉塞して、
一方のホッパ室１のみを単独使用させる状態と、その上
端を支点とする他方のホッパ室１′側への横揺動により
オーバーフロー通路Ａ、を開放して両ホッパ１，１′を
同時使用させる状態とに切換え可能な揺動固定自在な仕
切り板２およびこれの、駆動用ソレノイド９を設け、前
記仕切り板２の揺動下端部近くに、仕切り板２が前記の
単独使用状態にあるとき、一方のホッパ室１内に穀粒が
一定量貯留されたことを検出するとともに、仕切り板２
が前記の同時使用状態にあるとき、両ホッパ室１，１′
内に穀粒が満杯貯留されたことを検出し、かつ、検出に
基づいてブザー１０を通電作動させる一つの穀粒貯留検
出器３を、穀粒を吐出供給する前記吐出口ぎのあるホッ
パ室１側の仕切り板併に取付けである。

尚、前記吐出筒５．。には、前後方向に隣接するもの同
士で兼用する状態でシャッタ装置１１．１１を設けであ
る。

上記構成によれば、安定走行可能な乾田でのコンバイン
作業時には、両ホッパ室１，１′を同時使用し、湿田で
のコンバイン作業時には、一方のホッパ室１のみを用い
て、穀ね重量による機体の左右方向への傾きを防止でき
る。

又、中割や畦際作業時には一方のホッパ室１のみを用い
るとともに、台部分７１３′を引退姿勢にさせて、台部
分７１３′の殻稈、畦との接当を防止する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る穀粒回収用ホッパ装置の実施例を示
し、第１図は要部の一部切欠き正面図、第２図は要部の
横断平面図である。 ２・・・・・・仕切り板、３・・・・・穀粒貯留検出器
、５゜５・・・・・・穀粒吐出筒、８・・・・・・吐出
口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに隣接する穀粒ホッパ室１，１′の下方に夫夫穀粒
   吐出筒５，５を設けると共に、一方の穀粒ホッパ室１に
   穀粒を吐出供給する吐出口ぎを開口させた穀粒回収用ホ
   ッパ装置において、前記穀粒ホッパ室１，１′間の上端
   を支点として揺動ならびに固定自在な仕切り板２を下方
   に延設すると共に、前記仕切り板２には、前記吐出口ぎ
   のある穀粒ホッパ室１側の面に穀粒貯留検出器３を取り
   付けであることを特徴とする穀粒回収用ホッパ装置。