JPH018106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインにおける籾タンクの切換排
出装置に関する。

すなわち、脱穀部側より揚穀筒により籾入れを
行なう貯溜形籾タンクの下部からコンベアにより
排出して方向変換自在のオーガー排出筒により籾
排出ができるように装設して構成したコンバイン
において、圃場の周囲条件によりオーガー排出筒
により籾排出ができないような場合には、籾タン
ク内の切換えにより籾タンクから籾袋に直接籾出
しができるようにし、籾タンクからの籾出しを周
囲条件に適応して確実良好かつ容易に行なうこと
ができ、好適に実施できるよう提供するものであ
る。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの側面図を示し、クローラ
９により支持する機体の前部には各引起しケース
１０、籾刃１１、各搬送体１２等からなる刈取部
Ｃを装設し、該刈取部Ｃの後方には脱穀部Ｂを装
設し、機体の前部右側方に装設したステツプ１３
の前後には操縦コラム１４とシート１５を立設
し、シート１５の後方にはエンジン等を搭載する
とともにエンジンカバー１６を被着して従来形構
造同様に構成する。

また、前記エンジンカバー１６の後方で脱穀部
Ｂの右側方となる機体の右側後部には籾貯溜形の
籾タンクＡを装設するが、該籾タンクＡの内側部
には脱穀部Ｂに連通する揚穀筒１を立設するとと
もに、該揚穀筒１の上端における放出口１ａより
上方から籾タンクＡ内に籾を投入できるように装
設し、籾タンクＡの下端部内には前後方向に延出
するらせん式コンベア２を装設し、籾タンクＡの
後部には前記らせん式コンベア２より籾を受継い
で揚穀できるらせん式コンベア３を内装した揚穀
筒３ａを立設し、籾タンクＡの後方上部には前記
揚穀筒３ａより受入れる籾をオーガー排出筒４に
受継がせることができるとともに、揚穀筒３ａを
上下方向および水平方向に回動させることができ
る受継ぎ回動部１７を装設し、らせんコンベア１
８を内装する長いオーガー排出筒４の先端には下
向きの排出口４ａを装設して従来形構造同様に構
成する。

前記籾タンクＡの上部寄り外側面５に形成した
孔１９には先端に籾出口７を有する樋７ａの上部
を連通連設し、籾出口７の両側方にのぞんで籾袋
６を吊持することができる両籾受棒２０，２０の
基部を籾タンクＡの外側面５に連結固定し、その
籾袋６を下方で支持する籾受台２１を、籾タンク
Ａを下方で支持する機台２２の外側部に連設して
構成する。

また、籾タンクＡの内部には広面のシヤツター
案内板８を装設するが、前記孔１９の内方下部に
軸架した支軸２３にシヤツター案内板８の下端部
を固設し、シヤツター案内板８を起立させて外側
面５の内面側にそうようにさせると前記孔１９を
塞いで籾タンクＡ内を一杯に空間にさせることが
できるように装設するとともに、支軸２３を回動
させて上端８ａが籾タンクＡの内側面５ａ側に当
接しシヤツター案内板８が傾斜するように回動さ
せるとシヤツター案内板８が籾タンクＡの上部を
仕切つてシヤツター案内板８より上方のタンク内
籾が孔１９へ流れるように装設し、外方に突出し
た支軸２３の先端にはアーム２４の基部を固定
し、アーム２４の先端を支持板２５側に止具２６
を介して２ケ所の位置で係止できるように装設し
て構成する。

したがつて、第３図に示すように、シヤツター
案内板８を起立させて孔１９を塞いで外側面５の
内方にそわせておくと、籾タンクＡ内には放出口
１ａより矢印イで示すように投入する籾を一杯に
貯溜することができ、排出時には、オーガー排出
筒４を矢印ロで示すように上下動させたり、仮想
線ハ，ニで示すように水平方向に移動させて、籾
タンクＡ内の籾をコンベア２，３により搬送して
オーガー排出筒４より従来同様に所望の場所に排
出することができる。

また、そのようにオーガー排出筒４により籾排
出ができない場合は、止具２６を外してアーム２
４を回動させ、第４図に示すようにシヤツター案
内板８を傾斜させておくと、放出口１ａより矢印
イで示すように投下される籾はシヤツター案内板
８上から孔１９を通して樋７ａ内に流れ、籾受台
２１上の籾袋６に籾出口７より籾入れを行なうこ
とができて、籾袋６により籾出しを行なうことが
できる。

出口を閉じるようにシヤツターを切換えてお
くと、従来同様にタンク内には多量に貯留でき
る。

排出するには、下部に設けたコンベアにより
搬出し、オーガー排出筒で排出することができ
る。

圃場の周囲条件によりオーガ排出筒による排
出にかえて出口側を開放し、収穫物を出口に案
内するようにシヤツター案内板を切換える。こ
の切換えによつてタンク内部の一部分をタンク
として利用しながら、タンク内の収穫物を出口
側に出して袋出しを行うことができることにな
る。直接筒によつて排出する場合は、次々に袋
をかえていく必要がある。それに対し本願のも
のは、タンクの一部分を貯留部として依然有効
に利用しつつ、直接排出を行える。袋出しをす
る場合は必ず袋を交換する必要が生じるが、こ
の間、タンクの一部に貯留されるため、作業者
は、余裕をもつて袋出し作業が行えるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバ
インの側面図、第２図はその平面図、第３図は一
部を破断した要部の正面図、第４図は第３図の作
動説明図を示す。 Ｂ……脱穀部、１……揚穀筒、Ａ……籾タン
ク、２，３……コンベア、４……オーガー排出
筒、５……外側面、６……籾袋、７……籾出口、
８……シヤツター案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀部側の揚穀筒より収穫物入れを行う貯留形
   タンクの下部からコンベアにより排出して、オー
   ガ排出筒により排出ができるように装設して構成
   したコンバインにおいて、前記タンクの外側面に
   は袋出しを行えるよう出口を開設すると共に、こ
   のタンクの内部には、前記出口の下端近傍に一端
   を支持させたシヤツター案内板を設け、このシヤ
   ツター案内板の他端をタンク内側面側に架設させ
   て出口に収穫物を送出案内する状態とこの架設を
   解除して、下方のコンベアに収穫物を落とす状態
   とに、切換え自在に構成したことを特徴とする籾
   タンクの切換排出装置。