JPS592370Y2 - インサ−ション工法におけるインサ−ト樹脂管の接続構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば地中に埋設されたガス管や水道管等の
流体管に、腐蝕やひび割れを生じて管壁の気密性や水蜜
性が劣化した場合に、その既設流体管の全体を撤去入替
する代りに、その流体管を劣化部分と非劣化部分とに分
断し、その劣化部分内にポリエチレン管等の熱可塑性樹
脂管をインサートし、そのインサート樹脂管の端部を非
劣化部分の流体管側に接続することによって、殊に、地
中に埋設した流体管の場合に、既設流体管の撤去入替に
伴う路面の掘削・復旧工事の簡易化を図るとともに、掘
削・復旧工事に起因する交通渋滞や埋戻し土砂の運搬に
よるダンプ公害といった社会的問題の発生を防止できる
ようにした、いわゆるインサーション工法における前記
熱可塑性インサート樹脂管の非劣化部分の既設流体管に
対する接続構造に関し、その目的は、既設流体管を有効
利用したごとく簡素な構成で、接続部におけるインサー
ト樹脂管部分を、温度変化による伸縮によって不測に移
動することのない状態に、容易かつ確実に固定できるよ
うにするとともに、インサート樹脂管の熱応力によって
接合部のシール性が悪影響を受けないようにして、既設
流体管に較べて温度変化による悪影響を受けやすい熱可
塑性樹脂管を使用し乍らも、高いシール性を発揮できる
インサート樹脂管の接続構造を提供する点にある。

上記目的を遠戚すべく、本考案によるインサーションエ
法におけるインサート樹脂管の接続構造は、互いに分断
された既設流体管の一方の既設流体管内に挿通された熱
可塑性樹脂管の端部を、他方の既設流体管に連設された
中間接合管の端部に突き合わせるとともに、この突き合
せ箇所に近い前記熱可塑性樹脂管の外周面に突出固設し
た保合部材を前記一方の既設流体管の端部またはこれに
連なる部材に接当させ、もって、前記樹脂管の熱伸縮に
伴う軸芯方向の移動を阻止すべく構威し、かつ、前記一
方の既設流体管の端部と金属製中間接合管の端部とを、
前記樹脂管の周囲を密閉状態に套嵌する金属製スリーブ
によって連結しであることを特徴とする。

かかる特徴構成により、以下に詳述する効果が発揮され
る。

即ち、既設流体管に比べて温度変化による悪影響を受け
やすく、また、耐荷重性の低い熱可塑性樹脂管をインサ
ートして既設流体管内面の気密性や水密性り・確保−・
ｔ′る場合、樹脂管と被接続既設流体管との接続には、
゛Ｆ径方向の締付はノｊか作用するヌ々ニカルニ、゛コ
イｌ−１・等（７）採用は不適７゛あｘ、７″５：め、
半径方向に締１′、ｊ、、ｉす、ＪＪか作用しない接合
横這によってシ・−ル１゛生の確保と温度変化による樹
脂管、／）伸縮移動を固定する′２．とが望まシ、（、
）ｅ）１“あるか、本考案は、−・邪；に両既設流体管
が材質的に堅牢て゛あるは゛かりで゛なく、尾来士、圧
による摩土察力等によって強固に位置固定されている、
ことを有効に利用し、かつ、樹脂管の伸縮移動を固定す
る手段ど、接続部のシール性を確保する手段どを機能的
に分離させ／ごもので゛あり、例えぼ金属製スデイフナ
ーによ−って剛性金高ダ）た樹脂管の端部を、被接続既
設流体管に連なる中間接合管の端部に突き合わせ、樹脂
管外置所１に突設した係合部材を、 −ｈ′グ）既設流
体管端部に直接または間接的に接当させることによ−っ
て、温度変化による樹脂管の伸縮ｊ）向への熱応力が、
両既設流体管によって強固に受ＩＥキ／）られるように
構成したのて゛ある。

従って、例えば、樹脂管の伸縮移動を固定するために、
周囲Ｇ勺地盤を大きく掘り取一つでコンクリ・−トアン
カーを築造するどい−）だ大規模で″１間のかかる工事
が不要であり、両既設流体管を有効利用し７て、樹脂管
の伸縮移動を稈易かつ確実に阻止することかで゛きるに
至ったので゛ある。

しかも、樹脂管自体は、両既設流体管に刊士で、その端
部とその近くに固設された保合部材とによって各々逆ｌ
ｊ向への移動を阻止された状態に接当しているだけであ
り、接続部のシーノシ性を確保する機構、即ち、前記一
方の既設流体管の端部ど中間接合管の端部どを、樹脂管
の周囲を密閉状態に套嵌する金属製スリーブとは完全に
分離されているため、そのシール部が、樹脂管の熱応力
によって悪影響を受けることを防止できるのである。

例えば、樹脂管の端部を両既設流体管の接合面間に挾持
させて、伸縮移動の固定とシール性の確保とを同一箇所
で行なう場合には、樹脂管の熱応力による伸縮がシール
部に作用するために、所期のシール性に悪影響を及ぼす
が、本考案では、樹脂管固定機構とシール機構とを分離
して構成することになるため、このよ″）な不都合を回
避でき、温度変化による影響の大きい熱可塑性樹脂管を
使用するにも拘らず、高度のシール性が得られるのであ
る。

以下、本考案の実施１す１］を図面に基づいて説明する
。

第１図は、インサージ：１ン工法の概様を示し２、適当
Ｉ２゛２部で゛切断分離した力゛二ｉ管等の一方の既設
流体管２内に、−・ｈの切断部１ａからポリエチレン菅
笠、；り熱可塑性樹脂管３を挿入して、他方の切断部１
ｂからウインーハｖ等で゛引張り込み、このインサー！
−１’台・ｆ脂管３（７）両端間１−１部を、両側り）
被接続既設流体管５，５に連通連結中′ることによって
、気密・１′２ｔ、水密性を確保３″るもテア）で゛あ
る。

本実権例で゛は、前記１°シ’ｉ’−ト’Ｍ脂管３と既
設流体管５とを次の如き構造によって接続したものごパ
ある。

。即ち、第２図乃至第５図に示す如く、既設流体管２の
端部から突出し、た前記樹脂管３の先端部３ａに、フラ
ンジ部を有する金属製−１７テイフ＋−４を挿入して先
端部３ａの剛性を高めるとともに、被接続既設流体管５
に接合した鋳鉄管（丈は鋼管）ｆ１１用の金属製中間接
合管６の端部に、前記樹脂管先端部３ａを、前記ステ２
イフナー４のフランジ部を介して突き合わせ、以って、
温度変化による樹脂管３の伸長方向への移動、つまり、
既設流体管２から押し出される方向の移動を、被接続既
設流体管５によって阻止すべく構成しである。

一方、既設流体管２の端部に近い箇所で、樹脂管３の外
周面に、既設流体管２内に挿入した状態でその端面に接
当するフランジ部７ａをもった樹脂製又ペーサ−７を套
嵌させるとともに、樹脂管３と同材質からなり、かつ、
前記フランジ部７ａに接当可能な固定鉄板８をネジ止め
しであるサドル状の樹脂製係合部材９を熱溶着し、て、
収縮方向（既設流体管２内に引き込まれる方向）の力が
既設流体管２により受は止められてその収縮が阻止され
るように構成しである。

尚、サドル状の係合部材９の形状や取付は個数等は、温
度変化による樹脂管３の温度応力を十分に負担できるよ
うに適宜設定されるものである。

また、保合部材９の樹脂管３外周面一、の熱溶着は、固
定鉄板８をフランジ部７ａに押し７当て、溶着位置を設
定するゲージとして使用して行なわれる。

前記既設流体管２の端部と前記中間接合管６の端部とは
、既設流体管２端部から突出した樹脂管３部分円周囲を
密閉状態に套嵌する複数個の金属製スリーブ１０・・を
介して連結してあり、一つのスリーブ１０にはバルブ１
１を有する立上り管１２をネジ込んで連通連結しである
。

ａ・・はメカニカル接合、ｂ・・はフランジ接合、１３
はプロテクターを示す。

前記スペーサー７は、既設流体管２等に対する樹脂管３
の芯合わせと、既設流体管２端部のエツジによる樹脂管
３の外傷を防止する機能を司るものであるが、本実施例
では、さらに、第５図に示すように、軸芯方向の全長に
わたる切込み部７ｂを形成することによって、樹脂管３
に套嵌させる際、スペーサー７を若干拡大変形させて円
滑に套嵌できるように構成するとともに、既設流体管２
内と立−」−り管１２付きスリーブ１０内との間に通気
性を保持し、以って、インサーション工事の完了後にお
いては、随時立上り管１２に検知器を接続してバルブ１
１を開動することによって、インサート樹脂管３の漏洩
維持管理を行なえるように構成しである。

第６図、第７図は、別の実施例を示し、樹脂管３の先端
部３ａをステイフナ−４を介して中間接合管６の端部に
突き合わせるとともに、第７図に示す如く、樹脂管３の
先端部外周面に熱溶着した同材質よりなるリング状の係
合部材９をスリーブ受口の内面に形成した段部１０′に
接当させることによって、前述の場合と同様に温度変化
による樹脂管３の伸縮方向の熱応力を、両既設流体管２
゜５に負担させるべく構成したものである。

第６図中Ｃ・・はネジ接合を示す。

その他の構成は、前述の実施例と同様であるため、同一
構成部材には同一符号を付し、説明を省略する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るインサーションエ法におけるインサ
ート樹脂管の接続構造の実施例を示し、第１図はインサ
ーションエ法の概念図、第２図は縦断面図、第３図は要
部の拡大縦断面図、第４図は保合部材の斜視図、第５図
はスペーサーの斜視図、第６図は別の実施例を示す縦断
面図、第７図は保合部材の斜視図である。 ２・・・・・・既設流体管、３・・・・・・熱可塑性樹
脂管、３ａ・・・・・・３の端部、４・・・・・・ステ
イフナ−１５・・・・・・既設流体管、６・・・・・・
中間接合管、９・・・・・・係合部材、１０・・・・・
・スリーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに分断された既設流体管２，５の一方の既設流体管
   ２内に挿通された熱可塑性樹脂管３の端部３ａを、他方
   に既設流体管５に連設された中間接合管６の端部に突き
   合わせるとともに、この突き合せ箇所に近い前記熱可塑
   性樹脂管３の外周面に突出固設した保合部材９を前記一
   方の既設流体管２の端部またはこれに連なる部材に接当
   させ、もって、前記樹脂管３の熱伸縮に伴う軸芯方向の
   移動を阻止、すべく構成し、かつ、前記一方の既設流体
   管２の端部と金属製中間接合管６の端部とを、°前記樹
   脂管３の周囲を密閉状態に套嵌する金属製スリーブ１０
   ・・によって連結しであることを特徴とするインサーシ
   ョンエ法におけるインサート樹脂管の接続構造。