JPS5923695Y2 - 包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は耐圧強度の向上が得られる包装箱に関する。

従来、第１図に示すような内部に被包装体を収納した包
装箱Ａをたとえば倉庫等に多段に積載した場合、第２図
に示すように上下方向の圧縮力によりその側面が膨出状
に変形する。

これは包装箱Ａを構成する素材がライナーイおよび申し
ん口からなるだんボール紙製である場合、第３図示のよ
うに本体部ａとフラップ片す、ｂ’との折り曲げ部Ｃに
おいて中しん口が潰されて薄くなり脆弱箇所ができ全体
としての強度が弱くなるとともに荷重を受けることによ
り、極端に強度劣化が生じて変形にいたるものと考えら
れる。

また、大形で重量のある包装物に対する運搬手法として
は包装箱を両サイドがら挾持する方式からなるサイドク
ランプフォークリフトが用いられているが、挟持力が強
いと包装箱を変形させるとともに収納物品をも変形させ
てしまうことがあるために包装箱の強度を補強する必要
がある。

本考案は上記不都合を除去して耐圧強度の向上を可能と
する包装箱を提供することを目的とし、その要旨とする
ところは上下に開口した方形状本体部を設けるとともに
、これとは別個に本体部の開口部周側の側面に沿って取
着されがっ本体部側面と直角状な段差部を有して位置す
る固定部と、これと一体に延出して開口部を覆うフラッ
プ片とからなる蓋体を設けたことにある。

以下、本考案の詳細を一実施例について第４図ないし第
７図を参照して説明する。

２は包装箱１の本体部で、たとえばだんボール紙製の上
下に開口部３，３を有した方形角筒状に形成されている
。

４は蓋体で、同じくだんボール紙がら形成された４角形
状の固定部５と、この固定部５の各辺縁がらそれぞれ切
溝６を介して一体に延出する内側フラップ片７，７と、
外側フラップ片８，８とがらなり、上記固定部５を開口
部３近傍の本体部周側面に沿ってたとえば接着材９を介
して取着されがつ、本体部側面と直角状な段差部１３を
有して位置し、またフラップ片７，７．８，８の折り曲
げ゛によって開口部３が覆われるようになっている。

１゜は封緘部材、１１．１２は接合片を示す。

上述のように包装箱１は本体部２と、固定部５およびフ
ラップ片７，７．８，８からなる蓋体４とによって形成
されるので、内部に比較的重量のある被包装体を収納し
て多段に積載した場合には本体部２の断面形状は第５図
に示すように垂直であり、またその側面に添着した固定
部５は同じく垂直に側面と直角状な段差部１３を有して
位置するとともに内側フラップ片７および外側フラップ
片８は開口面に対してほぼ平行に配設されている。

したがって、積載時の荷重によっても本体部２には脆弱
箇所となる折り曲げ部がないため圧潰されて側面が膨出
状に変形するこようなことはなく、耐圧強度の向上を得
ることができる。

また、包装箱の外側面に収納物品の品名、型番等を表示
する場合、一般には包装箱組立後、印刷ローラの圧印に
よって行なっているがこの際の圧縮操作も強度劣化の一
因ともなっていた。

しかしながら、本願では本体部２と蓋体４とを別個に形
成したため、第８図示のように固定部５にあらかじめ圧
印による表示部１４を形威し、しかるのち、本体部２と
接合すれば本体部２の強度劣化を防止できる。

また、第９図示のように包装箱１全体を締着バンド１５
により巻回してもよいことはもち論である。

第１０図は包装箱１の段差部１３を利用してたとえばサ
イドクランプフォークリフト１６による移送状態を例示
したもので、この場合サイドクランプ１７を本体部２の
側方から挿入して段差部１３による支承が容易になされ
それほど大きな挟持力を必要とすることがなく挟持可能
となるようにしたもので゛ある。

これによりパレット台等を使用することなく直接荷役を
行なうことができる。

本考案は以上詳述したように、上下に開口した方形状本
体部と、固定部およびフラップ片からなる蓋体とを備え
、固定部を本体部の開口部局側に沿って本体部側面と段
差部を有して固着することともにフラップ片によって開
口面を覆うようにした包装箱であるかぢ、本体部には脆
弱箇所となる折り曲げ部がなく、しかも固定部によって
その端部が２重に強化されているので荷重を受けても膨
出などの変形を生じることなく耐圧強度の格段な向上が
得られしかも、サイドクランプフォークリフトによる移
送が可能となるので荷役能率の向上も得られるすぐれた
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す一部切欠斜視図、第２図は同じく
積載時の一部切欠斜視図、第３図は第２図におけるすみ
部の変形状態を示す要部断面図であり、第４図ないし第
７図は本考案の一実施例を示し、第４図は斜視図、第５
図は第４図のすみ部を示す要部断面図、第６図はフラッ
プ片解放時の斜視図、第７図は分解斜視図、第８図およ
び第９図はそれぞれ他の実施例を示す斜視図、第１０図
は移送状態を示す斜視図である。 １・・・・・・包装箱、２・・・・・・本体部、３・・
・・・・開口部、４・・・・・・蓋体、５・・・・・・
固定部、７，８・・・・・・フラップ片、１３・・・・
・・段差部、１４・・・・・・表示部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 上下に開口部を有した方形状本体部と、上記
   開口部の周側の本体部側面に沿って取着されがつ本体部
   側面と直角状な段差部を有して位置する固定部およびこ
   の固定部がら延出して上記開口部を覆うフラップ片から
   なる蓋体とを具備したことを特徴とする包装箱。
2. （２）固定部に表示部を設けたことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の包装箱。