JPS5922757Y2 - 洞道内におけるケ−ブル装架用槍出ア−ム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は地下洞道内における電カケープル装架用拾出ア
ームに関する。

従来、変電所のピットや地中暗きょ等の地下洞道内へ電
線路を形成する場合、第１図、第２図に示すように洞道
内壁に構築した鋼製支柱１へ鋼板製の拾出アーム２を取
付け、該アーム２の上辺に陶磁器製の碍子３を装設し、
同様のアーム２と碍子３の組立物を洞道４の全長に亙っ
て間隔的に横設し、電カケープル５の要所要所を碍子３
に支承させる方法が一貫して採用されており、今日まで
殆んど改善をみないのが現状である。

上述のようにこの種検出アームは高湿度の地下洞道内で
用いられる関係上耐蝕性を有し、且つ高重量の電カケー
プル４を安全に支える機械的強度が要請されることは勿
論、高圧に対する高い絶縁性が求められる。

又上記拾出アームは洞道の全長に亙って小間隔で大量に
配置（機構に応じ一支柱に対し上下多段に設けられる）
されるため、限られたスペースへ効率的に設置し得るも
のであることが望まれる。

而して、上記従来品は拾出アーム２が錆性であるため、
湿気に対する耐蝕性に劣り、短期に錆、腐蝕を発生し定
規的な保修点検か必要となるばかりか、絶縁性に劣る欠
点がある。

絶縁性確保は碍子３のみに頼るため結果として碍子３の
大形化、重量の増加を招く。

又碍子３と鋼製検出アーム２の組立物であって三部品と
なるため、狭い地中内での作業性、運搬及び携行性に劣
る欠点がある。

又拾出アーム２が金属性であると、例え高絶縁性の碍子
３を使用しても、電カケープルを流れる高電流により、
硫力線が発生し、これか拾出アーム２を発熱させること
があり、安全上その抜本的改善が望まれている。

本考案に係るケーブル装架用検出アームはこれらの実情
に鑑み、従来品が金属製の拾出アームと碍子の組立品か
ら或っていたものを、これを耐蝕性と高絶縁性を兼備せ
る一体成形物で構威し、該一体無垢の絶縁成形物たるア
ーム自身にケーブルを支承させる機能を具備させること
により、比較的断面の小さなアームでも高給物性と機械
的強度を確保できるようにしたものであって、前記件下
にある地下洞道内における電カケープル支持手段として
の適性向上を図ったものである。

即ち、本考案は地下洞道内で電カケープルを装架する拾
出アームに関するものであり、第２図以降に示すように
、該検出アーム１０全体を絶縁物から成る一体成形物で
形成し、該拾出アーム１０の基端部分で取付板部１１を
形成し、該取付板部１１に取付孔１２を設け、該取付板
部１１を洞道１３内に構築した支柱１４側面に充がい、
取付孔１２を以ってボルトナツト締し、依ってアーム１
０を支柱１４へ横設する構成とする。

取付孔１２は縦方向に複数配列し、下部取付孔１２′を
横長にしてアーム１０を上下に微回動し検出角度を調整
して締付けできる構成とする。

更に上記取付板部１１及びその取付孔１２によって横設
された拾出アーム１０の取付板部１１からアーム自由端
へ延びる横長アーム部分でケーブルバンガ一部１５を形
成し、該ケーブルバンガ一部１５の上面にケーブル支承
用の凹欠部１６を間隔的に複数亜酸すると共に、バンガ
一部側面へ各凹欠部１６毎にバインド線２０の挿通孔２
１を貫設し、該凹欠部１６へ電カケープル１７の腹部を
収容しアーム自身でケーブル支承を行なうと共に、該ケ
ーブルを支持するアームへ直にバインド架装を行なう構
成とする。

上記拾出アーム１０のケーブルバンガ一部１５の一側面
と他側面の周縁部に上部張出部１８と下部張出部１９と
を一体に突出させて同バンガ一部断面形状を略工形にす
ると共に、前記バインド線挿通孔２１をケーブル支承用
の凹欠部１６毎に各凹欠部の左右に位置させつつ、該上
部張出部１８より底所となる同張出部１８直下のケーブ
ルバンガ一部側面に配置する。

上記によってケーブルバンガ一部１５ヲ少ない断面積に
して効果的な補強効果、ケーブル支え面積の拡大を図り
つつ、同時にバインド線２０による結縛を上記凹欠部１
６一端側の上部張出部１８の張出し端測位と、同凹欠部
他端側の上部張出部１８の張出し端側位とで行なわせ、
そこから張出し端の縁を支点として大きな傾斜角で内側
へ曲げながらバインド線挿通孔２１へ通しケーブルバイ
ンドする構成であるので、ケーブル１７に対する緊張と
緊縛効果、緩み止め効果を極めて強固なものとすること
ができ、凹欠部１６内におけるずれや浮動の恐れの全く
ないケーブル装架を可能とし、又上部張出部１８の張出
し端縁部へバインド線を押しつけながら同所を支点とし
て結縛が行なえるので、結縛作業も容易に行なえる。

本考案によれば、地下洞道の高湿度の環境下においても
、腐蝕を生ずることなくケーブルを略恒久的に安全に支
持する。

支柱から拾出されるアーム自身を絶縁物化し、これに直
接型カケープルを支承するので、高圧ケーブルに対する
高絶縁性が望め、従来品の如き通電による磁力線発生に
よる発熱の危険も全くなくなる。

又上記のように一体無垢の絶縁成形アームに上記ケーブ
ル支承用凹欠部を成形してケーブル支承を行なわせるこ
とにより、比較的断面の小さなアームでも高絶縁性と機
械的強度を確保でき、その上従来の碍子組付は構造に比
べ嵩張らず主として強度面での配慮がなされれば細身に
成形できる。

従って洞道内の限られたスペースへ多段に高密度配置し
ても各段の所要のケーブル間隔を確保でき、加えてアー
ム単体で上記作用を行なわせるから、洞道内での支柱へ
の取付作業、ケーブル装架作業が極めて簡便且つ能率的
に行なえ、洞道内への搬入、取扱いにも便なる利点があ
る。

又ケーブルを支えるアームへ直接バインドでき、凹欠部
へケーブルを支承した位置でバインド線による結縛が直
ちに行なえ、結縛作業が極めて能率的に行なえると共に
ケーブル結縛部の位置ずれ等を来たすことなく強固に固
定し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の地下洞道内におけるケーブル装架用検出
アームの斜面図、第２図は同使用状態を示す正面図、第
３図以降は本考案に係る地下洞道内におけるケーブル装
架用検出アームの斜面図、第４図は同正面図、第５図は
第４図Ａ−Ａ線断面図、第６図は同Ｃ−Ｃ線断面図、第
７図は同Ｃ−Ｃ線断面図、第８図は同使用状態を示す正
面図である。 １０・・・・・・拾出アーム、１１・・・・・・取付板
部、１２・・・・・・取付孔、１３・・・・・・地下洞
道、１４・・・・・・支柱、１５・・・・・・ハンガ一
部、１６・・・・・・凹欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地下洞道内で電カケープルを装架する検出アーム１０全
   体を絶縁物から成る一体成形物で形成し、該拾出アーム
   １０の基端部分で地下洞道内構築の支柱１４側面に充が
   い付ける取付板部１１を形威し、該取付板部１１には該
   取付板部１１を上記支柱１４にボルトナツト締する取付
   孔１２を複数設け、該取付孔１２は縦方向に配列すると
   共に下部取付７Ｌ１２’を横長にして拾出アーム全体を
   上下に微回動し検出角度を調節しつつ締付けが行なえる
   構成とし、更に上記取付板部１１及びその取付孔１２に
   よって横設された拾出アーム１０の同取付板部１１から
   同アーム自由端へ延びる横長アーム部分でケーブルバン
   カ゛一部１５を形威し、該ケーブルバンカ゛一部１５の
   上面にケーブル支承用の凹欠部１６を間隔的に複数並設
   し、該各凹欠部１６毎に各凹欠部の左右に位置してケー
   ブルバンカ゛一部側面を貫通せるバインド線挿通孔を配
   置し、更に上記ケーブルハンガ一部１５の一側面と他側
   面の周縁部に上部張出部１８と下部張出部１９とを一体
   に突出させ、上記バインド線挿通孔を該上部張出部より
   低所となる同張出部直下のケーブルバンカ゛一部側面に
   配置したことを特徴とする洞道内におけるケーブル装架
   用検出アーム。