JPS5922521B2 - 敷物及びその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、敷物の製造方法に関するものである。

従来、敷物として、上下側布の間に中綿、ウレタンフォ
ーム層を介在させたものは周知であり、また綴付部分に
プラスチック紐条を外側より錆着することも公知のこと
であるが、これらの公知の技術においても、綴付部分に
て各セクションに区分仕切られたセクション内では、各
層の移動が起りセクション内で一側方に片寄り、敷物全
体としての感触をごわごわしたものとする欠点があり、
また、空気の保持機能の面においても、単にセクション
毎に上下側布で仕切られているだけの保持性しかなく、
よく良好な保気性を有したものとは言えなかつた。

この発明では、接着剤を上下側布及び各層の相対する面
に塗布して、セクション形成の熱圧着固定を行うことに
より、接着剤は、各セクションの内側の側壁部分にも流
出して各層の上下面及び周側面を接着剤にて覆い、セク
ション内の中綿層及び上下ウレタンフォーム層をそれぞ
れ別個に全体被覆した状態として空気の保持性を良好に
し、かつ中綿層もウレタン層も各セクション内で互いに
接着固定し移動せず敷物全体のクッションバランスも良
好にしうる敷物の製造方法を提供せんとするものである
。

この発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、１、１
は上下側布を示しており、綿布、毛織物、絹織物等の天
然繊維、及びレーヨン、ナイロン等の化学繊維等のすべ
ての布地を使用する。

また、２は中綿層を示しており、通常の木綿が用いられ
ており、その他にも天然物、化学物等の綿類似のものも
使用しうるが、クッション性、保留性を有していること
が妥当である。

３、３は、上下ウレタンフォーム層を示しており、特に
ウレタンフォームに限らず、発泡体からなるマットレス
類が使用できる。

なお、必要に応じて、中綿層２の間に、不織布４、例え
ば原料繊維としてレーヨンステーブル、アセテート、ナ
イロン等を単独又は混合して製造したものを使用する。

これは、後述する接着剤が綿に余計に浸潤して接着剤層
が偏るのを防止するものである。５は、接着剤であり、
上下側布１，１と上下ウレタンフオーム層３，３との間
及び中綿層２と上下ウレタンフオーム層３，３との間に
それぞれ介在して塗布されるものであり、同接着剤５と
しては、合成樹脂接着剤例えば、エマルジヨンタイプ、
溶液型、油中水系、水中油系タイプ等が使用されるが、
好ましくは、熱硬化性の水溶性樹脂例えば、メラミン、
メラミン尿素又は尿素の添加されたものを使用する。

なお、接着性、固化後の柔軟性、耐熱性に優れていれば
天然接着剤を使用することもできる。上記のように構成
された各基材は、従前技術として綴付する部分に、げた
歯状の金型の歯６を加熱して上方より熱圧着して固定さ
れるものである。

かかる金型の歯６による加熱の熱源としては電熱、加熱
蒸気ガス、高周波、熱媒体等を用いて ニプレス温度５
０〜１５０℃圧力０．１〜５０ｋｇ／Ｃ！１１で、３０
秒〜５分熱圧することにより、本発明による敷物が得ら
れる。この場合、温度が５０℃以下の場合にはプレス部
分の接着力が弱く布−ウレタンフオーム一綿−ウレタン
フオーム一布の型押 闘しが不十分となる。１５０℃以
上の場合表・裏の布面の光沢が悪化する。

圧締時間は３０秒以下では型押しが不十分であり５分以
上の圧締は経済的に不適当である。圧力０．１１＜ｆ！
／Ｃ１臥下では、型押し部の接着が不足し５０ｋｇ／Ｃ
ｌｌｉ以上になると、金 ．型が当たる部分に接着剤の
布面への滲みだしが見られ美感を損う。又金型の肉厚も
本発明の重要なフアクタ一であり、１〜７〜が適当であ
る。１〜以下では、敷物としての感じがなく、また接着
性が弱い。

又７〜以上になれば接着接は充分であるが風合が悪化し
てくる。このようにして、上側布１の上面から加熱した
同型歯６を押しつけ下側布１まで押圧することにより、
上下ウレタンフオーム層３，３は熱溶断されつつ中綿層
２は圧着され、綴付部分が凹状に溝７を形成し、各セク
シヨン８が形成され、各セクシヨン８の内周壁すなわち
、歯６の押圧により形成される凹状の溝７で仕切られて
形成された各セクシヨン８の内部の側壁面には第３図に
示すように、各層間の表面に塗布された接着剤５が位置
することになり接着剤５の被膜により、セクシヨン内の
上下ウレタンフオーム層、中綿層が全外周面を被覆され
て、あたかも、各セクシヨン内において接着剤で被覆さ
れた上ウレタンフオーム層のパツクと中綿層のパツクと
下ウレタンフオーム層のパツクが積層された状態となり
、これらの各パツクの積層が上下側布１，１にて更に全
体を覆われた状態で、セクシヨン８が構成されることに
なる。

この発明の一実施例を以下説明する。すなわち、上側布
をレーヨン製５〜厚とし、ウレタンフオームは１０鳳厚
綿の見かけ厚み３０〜、不織布は１．０♂、下側布とし
てレーヨン製０．０５♂を使用、ロールスプレツダ一に
て上側布、ウレタンフオーム、厚綿、不織布の各当接面
に、それぞれ１イ当たり２００ｙのクロロプレン系溶液
型接着剤を、塗布し、金型を用い、接着面の圧力４０ｋ
ｇ／ｄの熱プレス機で、１３０℃で２分加圧・成型する
ことにより、第３図に示すような金型形状に応じた押し
模様を得ることができた。本実施例において接着剤塗布
量、プレスの温度・圧力・時間を下記のごとく変えて実
験し、２００ｆ７／Ｃｄの最適値が得られた。

プレス温度１時間の接着力及び風合いに関する適正値プ
レス圧力 この発明によれば次のような効果がある。

１各セクシヨン毎に、接着剤の被膜により各層のパツク
が形成されることになり、各層のパツクは互いに接着剤
にて接着され上下側布に固着するため、セクシヨン内で
の中綿層、ウレタンフオーム層等の片寄りを防止でき、
更には各層が接着剤被膜により全体被覆されているため
、各パツクの密封がなされて、保気性を良好にし、また
クツシヨン効果も発揮しうる。

２金型の歯にて押圧する際に、接着剤が押圧面から横方
向にはじいて接着剤が各セクシヨンの側壁面にまで浸潤
して接着剤被膜を形成しやす３上下両側布とその中間の
中綿層との間に、それぞれ上下ウレタンフオーム層を介
在させ、上下ウレタンフオーム層の間で中綿層が挟圧さ
れていることになり、しかも、各層の間は接着剤で接着
され、各パツク状態に密封被覆されて、中綿層の移動に
よる片寄りを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ｇζ本発明の方法の工程を示す断面説明図。 第２図は、最終製品の一部平面図。第３図は、第２図１
−１線の拡大図。１，１：上下側布、２：中綿層、３，
３：上下ウレタンフオーム層、５：接着剤。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下両側布とその中間の中綿層との間に、それぞれ
   上下ウレタンフォーム層を介在させ、しかも上下両側布
   及び各層のそれぞれの相対面に接着剤を塗布介在せしめ
   、次いで綴付部分を金型の歯にて上方より熱圧着固定し
   、同圧着固定により形成された各セクション内の上下ウ
   レタンフォーム層及び中綿層の各全周面を、接着剤にて
   密封被覆状態として各セクション内での各層を接着剤に
   よるパック状態として保気性を良好にすることを特徴と
   した敷物の製造方方。