JPS5922394Y2 - ガス管の漏洩修理機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガス管の漏洩修理機に関するもので、詳しく
は、地中に埋設された都市ガスの導管（以下「ガス管」
という）にピンホール或いは亀裂或いは接合部における
パツキン不良などのガス漏れ原因が発生した際に、これ
らの部分を掘り起こしたりすることなく、ガス管の一部
開口部から挿入した修理機をワイヤーなどで引きながら
前記ガス漏れ発生個所まで誘導し、ここでシール剤を外
部から注入してガス管の内面にピンホール等を塞ぐため
のシール膜を形成する修理機に関するものである。

従来の場合には地中に埋設されたガス管にガス漏れが発
生すると、いちいちこの個所を掘り起こして修理作業を
行なっているが、掘削経費及び交通障害等の問題からそ
の改善策が要望されている。

そこで、いちいち掘削する必要のない修理方法として、
ガス管の内面に漏洩個所を塞ぐためのシール膜を形成す
る方法が提案されている。

特公昭５１−１６６５０公報に記載の管漏シーリング用
パッカーはこの方法に使用される修理機の一例であるが
、この修理機の場合には全体が硬直した棒状体のため、
ガス管内に入れて引張る際に、ガス管が曲っていたり接
続部（段部）などがあるとスムーズに移動しにくい、全
体が硬直しているために膨張したスキンがガス管の内面
に圧接する際に一方のスキン側に突出部などがあると左
右のスキンが均圧でガス管の内面に圧接せず、シール剤
が洩れる心配がある、スキンが直接にガス管の内面に圧
接するために修理機（パッカー）を移動させながら連続
的にシール作業を行なうと、スキンが摩耗してしまい、
砲んど使い捨てとなってしまう、というような欠点があ
り、実用的ではない。

又、下水管の漏水防止を目的とした修理機として特開昭
５２−８７８５３に記載のものが公知である。

しかし、この公知例の場合にも全体は支持管により硬直
した状態のため、前記した公知例と同じ欠点が存すると
共に管の内面に接する作置は内置全体を覆うチューブ状
のために、水道管のように管の内面が濡れている場合に
はそれ程でもないが、ドライなガス管においては管内移
動を行なうとたちまちにして摩耗してしまう欠点がある
。

本考案は斯かる欠点のない修理機を提案するのが目的で
あり、その構成は、ドラムの両側にこのドラムの半径よ
りも大きい半径の円板を固定してこのドラムと円板によ
り囲まれた断面し状の空間内に空気圧により膨大化自在
な輪状チューブを内装すると共にこの輪状チューブの外
側に外周面にウレタンフオームを取り付けたゴム製の輪
状シール材を外装して成る一対のシール盤と、前記一対
のシール盤の中心から互いに対向する方向に延長した連
結棒をその中央において折曲自在に連結している連結部
と、前記一対のシール盤において互いに対向する方向で
あって、前記連結棒を中心にして突出させた円筒状胴体
を全周にて連結すると共に材質的に柔軟性と気密性を有
する耐圧ゴムシートと、前記一対のシール盤と胴体及び
耐圧ゴムシートにより囲まれた空間内にシール剤を送り
込むために前記空間内に取り付けたシール剤充填口と、
前記空間内に送り込まれたシール剤を外部に排出するた
めに前記空間内に取り付けたシール剤排出口と、から戊
り、ガス管内にワイヤーなどを利用して引き込み、所定
の位置に到達したところで輪状チューブ内に空気を送り
、これを膨張させ、この膨張作用でシール材の半径を拡
大させてガス管の内面にウレタンフオームを圧接させて
固定し、次に一対のシール盤間にシール剤を注入して空
間内に充満し、シール剤をガス管の内面に付着させてシ
ール膜を形成するものである。

なお、ピンホールのような修理の場合には修理機を移動
させないがガス管の内面長手方向にシール膜を形成する
場合には、シール剤を注入しながら修理機を一定の速度
で移動させる。

図は上記本考案の一実施例を示すもので、］。

１′はシール盤にしてこのシール盤はドラム４の両側に
このドラム４の半径よりも大きい半径の円板２．２′を
ボルト３により固定してこのドラム４と円板２，２′に
より囲まれた断面し状の空間す内に送気管８から注入さ
れた空気圧により膨大化自在な輪状チューブ７を内装す
ると共にこの輪状チューブ７の外側に外周面にウレタン
フオーム１１を取り付けたゴム製の輪状シール材９を外
装した構成である。

６は連結部にして、この連結部は前記一対のシール盤１
，１′の中心から互いに対向する方向に延長された連結
棒５をその中央において折曲自在に連結している。

１３は耐圧ゴムシートにして、この耐圧ゴムシートは前
記一対のシール盤１，１′において互いに対向する方向
であって、前記連結棒５を中心に位置させた位置におい
て突出させた円筒状胴体１２゜１２′を全周にて連結す
ると共に材質的に柔軟性と気密性を有する構成である。

１４はシール剤充填口にして、このシール剤充填口は前
記一対のシール盤１，１′と胴体１２．１２’及び耐圧
ゴムシート１３により囲まれた空間ａ内にシール剤を送
り込むために前記空間ａ内に取り付けた構成である。

１６はシール剤排出口にして、このシール剤排出口は前
記空間ａ内に送り込まれたシール剤を外部に排出するた
めに前記空間ａ内に取り付けた構成である。

図中１５はシール剤送入管、１７はシール剤排出管、１
８はシール盤１側に結びつけたワイヤーである。

次に、上記構成の修理機を使用してガス管の内面全体に
シール膜を形成する方法（ライニング方法）の作業例を
説明する。

先ず、修理対象管において、ピグなどを用いて内面清掃
を行ない、次にワイヤー１８を修理機の進行方向側のシ
ール盤１の中心に接続し、ガス管の一方の入口に本修理
機を添設する。

次に圧縮空気送気管８及びシール剤送入管１５、シール
剤排出管１７を所要基材に接続する。

次にワイヤー１８は別途配置固定した駆動装置に取り付
け、定速走行、断続走行自在な状態にセットする。

次に圧縮空気送気管８、シール剤送入管１５、シール剤
排出管１７を別途配置固定したキャップタイヤ−に巻き
つけ、更にコンプレッサー、充填用加圧タンク、循環タ
ンクに接続する。

次にコンプレッサーを作動させて圧縮空気送気管８から
チューブ７内に圧縮空気を送入し、このチューブ７を膨
張させると共に、この膨張作用でシール材９の外径の拡
大を行ない、修理対象ガス管の内面に単泡ウレタンフオ
ーム１１を圧着させる。

次にシール剤充填用の加圧タンクからシール剤送入管１
５を介してシール盤１，１間の空間ａ内にシール剤を充
填する。

次にワイヤー１８をその駆動装置により引張り、本修理
機を管内に引導して、管内面にシール剤を塗布する。

なお、シール剤の塗布作業において、シール剤の充填と
圧力維持を計るため、加圧タンクは常時運転を継続する
ことが必要であり、また、管内の走行により、管内面、
継手部等にシール剤の固形分が付着、吸収されてシール
剤の濃度が不安定になるので、この場合にはシール剤送
入口１５と、排出口１６を利用してシール剤の循環を行
なう。

上記は管内にシール剤を塗布する連続進行であるが、こ
の連続進行を必要としない局部修理の場合には、シール
剤を充填することなく局部修理箇所まで本修理機をワイ
ヤー１８にて引導し、そこで始めてシール剤の充填を行
なう。

上記構成と作用から戊る本考案修理機はしたがって字の
如き効果を期待できる。

（１） シール盤１，１′において、圧縮空気により
膨張するチューブ７と管内面に圧着する単泡ウレタンフ
オーム１１（シール材９）を分離して、膨張作用を行な
うチューブ７が直接管内面に圧着しない構成としたので
、チューブ７の保護を計ることができると共に摩擦によ
り単泡ウレタンフオーム１１が損傷した場合には、この
部分のみを交換修理することができる。

（２）膨張作用を行なうチューブ７をシール作用を行な
う単泡ウレタンフオーム１１側と分離したことにより、
膨張作用側はこれに適したゴム質のものに、シール側は
シール性能と耐薬品性を有し、管内を摩擦移動するのに
適した例えば単泡ウレタンフオーム等に分離構成をする
ことができるので、製品性能の向上が図れる。

（３）シール盤１，１′を中央に自在連結部６を有する
連結棒５にて連結し、胴体１２．１２’の中間を耐圧ゴ
ムシート１３にて連結したので、管のベンド部分の通過
において、この自在連結部６及び耐圧ゴムシート１３が
くの字形に折れ曲がり、シール盤１，１′は管内面に対
して常に直交して、シール性能が曲管部分において低下
する虞れがない （４）シール盤１，１′の中央が折れ曲がるため、左右
のシール盤１，１′は他方に影響されずに均圧で管内面
に接触する。

（５）なお、シール盤１，１′において、円板２，２′
の中央にガスの通過孔を開設し、胴体１２．１２’、耐
圧ゴムシート１３にて通過孔を連通ずることにより、都
市ガスの供給において、このガスの供給を止めることな
くシール作業を行なうことができる。

（６）本考案修理機はガス管以外に他の配管設備のシー
ル作業にも使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る修理機の断面図、第２図はシール
盤の要部の断面図、第３図はＡ−Ａ線断面図である。 １．１′・・・・・・シール盤、２，２′・・・・・・
円板、３・・・・・・連結ボルト、４・・・・・・ドラ
ム、５・・・・・・連結棒、６・・・・・・自在連結部
、７・・・・・・チューブ、８・・・・・・圧縮空気送
気管、９・・・・・・シール材、１１・・・・・・単泡
ウレタンフオーム、１２．１２’・・・・・・胴体、１
３・・・・・・耐圧ゴムシー１〜．１４・・・・・・シ
ール剤充填口、１５・・・・・・シール剤送入管、１６
・・・・・・シール剤排出口、１７・・・・・・シール
剤排出管、１８・・・・・・ワイヤー

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドラム４の両側にこのドラム４の半径よりも大きい半径
   の円板２，２を固定してこのドラム４と円板２，２′に
   より囲まれた断面し状の空間す内に空気圧により膨張自
   在な輪状チューブ７を内装すると共にこの輪状チューブ
   ７の外側に外周面にウレタンフオーム１１を取り付けた
   ゴム製の輪状シール材９を外装して戊る一対のシール盤
   １９丁と、 前記一対のシール盤１，１′の中心から互いに対向する
   方向に延長した連結棒５をその中央において折曲自在に
   連結している連結部６と、 前記一対のシール盤１，１′において互いに対向する方
   向であって、前記連結棒５を中心にして突出させた円筒
   状胴体１２．１２’を全周にて連結すると共に材質的に
   柔軟性と気密性を有する耐圧ゴムシート１３と、 前記一対のシール盤１，１′と胴体１２．１２’及び耐
   圧ゴムシート１３により囲まれた空間ａ内にシール剤を
   送り込むために前記空間ａ内に取り付けたシール剤充填
   口１４と、 前記空間ａ内に送り込まれたシール剤を外部に排出する
   ために前記空間ａ内に取り付けたシール剤排出口１６と
   、 から成るガス管の漏洩修理機。