JPS5922274B2 - 自動販売機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として単価の異なる複数の商品、有価券等を
販売可能にしたマルチプライス形自動販売機に良好に適
用し得る自動販売機の販売方式に関するものであり、釣
銭の貯留量が予じめ設定されている以下になった、いわ
ゆる釣銭不足の状態の間でも、投入貨幣の金種およびそ
の枚数によって釣銭の払い出し可能な価格の商品につい
ては、販売可能として客の商品選択範囲を拡大させるよ
うにすることを目的とする。

自動販売機では商品販売の取引に際して商品価格に対し
て客の投入貨幣金種の如何にかかわらず釣銭が払い出し
可能でない限り釣銭を必要とする販売は行なわないよう
にしている。

このために一般に自動販売機に貯留されている釣銭には
投入貨幣の金種の如何にかかわらず確実に釣銭が支払わ
れるよう、予じめ成る最低貯留量が設定されており、釣
銭の払い出し量が多（て釣銭貯留量が前記の設定された
貯留量以下になった場合には、いわゆる釣銭切れ状態と
なって釣銭切れ信号が出される。

この状態になると従来では販売停止状態にして投入貨幣
を受付けないが、もしくは釣銭を必要としないように貨
幣の投入があった場合に限り、釣銭不要な価格の商品の
販売可能とするようにしている。

このために例えば管理者によって釣銭が補充されるなど
により、釣銭貯留量が所定枚数以上になって釣銭切れ状
態が解除されるまでの間は、特に単価の異なる多品目の
商品を取扱うマルチプライス形自動販売機では釣銭とし
て払い出し可能な若干の硬貨が残存しているにもかかわ
らず客の商品選択範囲が著しく限定される欠点がある。

本発明は上記従来の欠点を除くため、釣銭切れ状態の間
でも釣銭の払い出しが可能な限り販売可能な商品の選択
範囲を拡大させることの出来る自動販売機を提供するこ
とを目的とするものである。

この目的は本発明により次のようにして達成される。

即ち本発明によれば投入貨幣の内釣銭として利用できる
貨幣を釣銭払出装置に導いて釣銭として貯留し、釣銭切
れ状態において、販売取引に際して投入された貨幣の内
の釣銭として利用できる貨幣を金種別に加算し、かつ払
出された貨幣を金種別に減算するところの釣銭量を検出
する手段を設け、この検出手段により検出された釣銭量
から投入された合計金額に対して販売可能な販売価格を
選出するように構成される。

以下、このような本発明の実施例について説明する。

第１図は本発明による自動販売機の構成を略示的に示し
たブロック図であり、図において１はコインメカニズム
、ビルバリデータなどの貨幣受入装置、２は釣銭払出装
置、３は商品を取出口へ搬出させるベンド機構であり、
よく知られているように上記の各装置間は演算装置４、
単価設定器５、商品選択回路６などを介して互に連けい
結合されている。

即ちここまでは通常の自動販売機の構成であり、演算装
置４で貨幣受入装置１に投入された貨幣の合計金額を計
算して単価設定器５より与えられた設定価格と比較して
販売可能な商品についての情報を選択回路６へ与え、販
売可能な商品に対応する選択スイッチを点灯表示する等
して販売可能商品の表示を行なう。

選択回路６にて客が表示された商品の中の特定商品を選
択して選択スイッチを押せば、その商品に対するベンド
信号Ｖｓがベンド機構３へ出力されて選択された商品が
搬出されるとともに、その販売済商品が検知されて演算
装置４により投入金額より販売商品価格が減算され、残
金があれば釣銭払出装置２へ釣銭払出指令信号Ｃｓが出
される。

釣銭は演算装置４における前記の残金が０になるまで払
い出されて精算を終了する。

本発明においては演算装置４にさらに釣銭として利用可
能な低額貨幣の枚数を金種別に計数する計数器よりなる
釣銭記憶装置７が結合されている。

この記憶装置７は例えば１００円、５０円、１０円の各
貨幣に対してそれぞれの枚数の加算、減算を行う、例え
ば可逆計数器７ａｔ７ｂ、７ｃから構成されており、そ
れぞれ貨幣受入装置１に釣銭に利用できる低額貨幣の投
入があるとそれぞれ金種別にその投入枚数だけ加算方向
に計数し、一方釣銭払出装置２から釣銭が払い出される
とそれぞれ金種別にその枚数だけ減算方向に計数する。

しかも記憶装置７は釣銭払出装置２の釣銭貯留枚数が所
定の枚数以下になった、いわゆる釣銭切れ状態になった
際に出される釣銭切れ信号αにより、計数器の状態にな
る。

なお貨幣受入装置１に投入された釣銭に利用できる低額
貨幣は釣銭払出装置２０図示されない釣銭筒へ導かれて
釣銭としてここに貯留されるように構成されている。

記憶装置７が投入貨幣および払出し貨幣の計数を開始す
ると、その情報は演算装置４へ導入され、詳細を後述す
るように演算装置４より投入金額に対し記憶装置７に記
憶された釣銭払い出し可能な金種、枚数等の釣銭量の情
報が加えられて、単価設定器５の設定価格と併せて釣銭
払い出しが可能な商品に対する情報が選択スイッチ回路
６へ送出される。

上記の構成による販売動作を順を追って説明すれば次の
如（である。

先ず釣銭貯留量が充分ある通常状態では記憶装置７は動
作せず、従来の自動販売機の販売動作と同様に販売動作
を行っている。

しかして釣銭払出装置２に貯留された釣銭量が少なくな
り、いわゆる釣銭切れの状態になると、釣銭切れ信号α
に基すいて記憶装置７は計数可能状態になる。

この状態で客が低額の貨幣を貨幣受入装置１へ投入すれ
ば、貨幣受入装置１から金種別にその枚数に応じた信号
が記憶装置７に与えられ、金種別の計数器７ａ〜１ｃが
それぞれの枚数だけ加算方向に計数する。

同時に低額貨幣は釣銭払出装置２の釣銭筒へ貯留される
。

今冬釣銭がすべて釣銭切れの状態にあり、例えば１００
円コインが２枚、１０円コインが５枚で合計２５０円の
貨幣が投入されたとすると、計数器７ａは「２」を計数
し、計数器７ｃが「５」を計数し、貯留釣銭とし保持す
る。

この場合の投入金額２５０円に対しては１０円〜５０円
、１００円〜１５０円、２００円〜２４０円が釣銭とし
て払い出し可能となる。

この計算は演算装置４内で自動的に演算され、その結果
として次の設定価格の商品が販売可能な商品として選出
され、その情報が選択回路６に与えられる。

即ち販売可能な商品として選択される商品は設定された
価格が１０円〜５０円と１００円〜１５０円と２００円
〜２５０円の範囲の商品である。

このようにして選出された商品に対応する選択回路６の
選択スイッチに選択可能の表示が行なわれる。

このことを図で示すと第２図のようになる。

上記の場合に２５０円を投入した客が販売可商品のうち
２３０円の価格の商品を選択回路６で選択すれば、商品
の販売動作により釣銭として客自身が投入した貨幣の内
から１０円貨幣が２枚払い出される。

このようにして釣銭の払出しが行なわれるとその分が記
憶装置７で減算方向に計数されるので、演算装置４への
釣銭情報は１００円貨幣が２枚、１０円貨幣が３枚とな
る。

この状態で次の販売取引に際して１００円貨幣３枚が投
入されると、１００円貨幣３枚は記憶装置７に記憶され
る。

今回の投入金額３００円に対して釣銭として払い出し可
能な金額は１０円貨幣が３枚残っているので、７０円〜
１００円、１７０円〜２００円、２７０円〜３００円と
なる。

この金額は前回の場合と同様に演算装置４にて自動的に
計算され、投入金額３００円に対して第３図のような範
囲の価格の商品が選出されて、選択回路６へその情報が
送出される。

上述の如き販売動作は管理者により釣銭を補給するか、
或いは投入貨幣の貯留によるかして所定の釣銭貯留量以
上になって釣銭切れ状態が解除されるまで行われる。

釣銭切れが解除されると、販売可能商品の表示は釣銭の
制約を受けることなく投入金額範囲内で自由に行なわれ
る。

上述の如く本発明によれば、投入貨幣の内の釣銭として
利用できる貨幣を釣銭払出装置に導いて貯留し、釣銭切
れの間、投入貨幣の内の釣銭として利用できる貨幣を金
種別に加算し、かつ払出された貨幣を金種別に減算する
釣銭量を検出する手段を設けることにより、第２図およ
び第３図から明らかなように、第２図における販売取引
では客自身の投入した貨幣を釣銭として用いれば販売可
能な販売設定価格の商品に対してすべて販売信号を送出
し、第２図における販売取引による販売、釣銭の払出し
後、第３図における販売取引の際には、第２図による販
売取引後に釣銭払出装置に残った釣銭と第３図におげろ
客自身の投入した貨幣とを釣銭として用いれば販売可能
な販売設定価格の商品に対してすべて販売信号を送出す
ることか可能となり、この結果釣銭切れ状態における販
売可能な商品の選択範囲が拡大され販売機会が著しく増
大することになる。

従来の自動販売機においては本発明のような釣銭量を検
出する手段となる記憶装置７がないため釣銭切れ状態に
なった以後の販売可能な商品の選択範囲が限定される。

このために第３図に示す条件の状態のように若干の釣銭
貯留がある状態でも、投入貨幣３００円に対して販売可
能な商品の選出は１００円、２００円、３００円の価格
の商品に限定されることになる。

この点本発明方式では第３図で説明したように前回の販
売取引における釣銭貯留枚数を記憶しているので、７０
円〜１００円、１７０円〜２００円、２７０円〜３００
円の範囲で販売可能な商品の選出が出来ることになり、
その分だけ客に対しての販売商品の選択範囲が拡大され
る。

このように本発明によれば釣銭切れ状態の間における販
売可能な商品の選択が拡大されるので、客へのサービス
性向上が計れる有利な自動販売機を提供出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方式による自動販売機構成のブロック図
、第２図、第３図はそれぞれ本発明の販売方式を説明す
るための説明図である。 １：貨幣受入装置、２：釣銭払出装置、３：ベンド機構
、４：演算装置、５：単価設定器、６：商品選択回路、
７：釣銭記憶装置、？ａ 、７ｂ 。 ７ｃ：金種別の可逆計数器、α：釣銭切れ信号。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 貨幣受入装置に投入された貨幣の合計金額と単価設
   定器で設定された商品の販売設定価格とを比較して販売
   信号を送出し、前記投入された貨幣の合計金額と選択さ
   れた商品の販売設定価格との差を釣銭として払出すもの
   において、投入された貨幣の内の釣銭として利用できる
   貨幣を釣銭払出装置へ導いて釣銭として貯留し、釣銭切
   れ状態において、販売取引に際して投入された貨幣の内
   の釣銭として利用できる貨幣を金種別に加算し、かつ払
   出された貨幣を金種別に減算するところの釣銭量を検出
   する手段を設け、この検出手段により検出された釣銭量
   から投入された貨幣の合計金額に対して販売可能な商品
   の販売設定価格を選出することを特徴とする自動販売機
   。