JPS5922166Y2 - 面構造材における連結カバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は面構造材における連結用カバーに関するもの
で、建築物や構築物の屋根面あるいは外壁面を金属製面
構造材で横葺きする場合に隣り合い面構造材の連結部外
面を覆うものである。

建築物の屋根面などにおいて、横葺きした面構造材の連
結部外面を覆うカバーとしては、風雨などにより簡単に
外れないこと、雨水がなるべく連結部内に浸み込まない
こと、屋根面などの体裁を損わないこと、季節変化によ
る温度差によって面構造材が伸縮しても対処できること
などが基本的機能である。

しかし従来からあるカバーは上記した基本的機能を十分
に満足するものがなく、例えば実開昭５３１００７２０
号公報で示すカバーは屋根板の側縁に形成した直立部を
側縁の挾持部で押えているので毛管現象により雨水が連
結部に入りやすいばかりでなく屋根板の伸縮に対処する
ことができず、また全体に屈曲部が多いし側縁には下方
内側に折り曲げた挟持部があるので体裁が著しく損われ
る。

本考案は上記に鑑み提案されたもので、上記した基本的
機能のほとんどを確実に満足する面構造材における連結
用カバーを提供するものである。

以下に本案考案を図面により詳細に説明する。

第１図ａ、ｌ）は面構造材Ａを横葺きした屋根面又は壁
面の正面図、側面図で、長尺な面構造材Ａを捨板Ｂ及び
カバーＣにより連結して敷設してあり、特にこの考案は
第２図及び第３図に示すように同じ高さ位置に互いに隣
り合せて敷設する左右の面構造材同志の連結部外面を覆
うカバーに関するものである。

前記面構造材Ａは第４図で示す如く鉄板、アルミニウム
板、その他の金属板で成形した長尺な板材から成り、両
端縁２，２は切断状態のままであって何も加工処理され
ていない。

面構造材Ａの上縁には表面側に折り返し状に屈曲した折
り返し片１の先端に山形状に形威した受部３から戊る係
合部４を有して折り曲げ形威し、かつ折り返し片１およ
び受部３の先端と面構造材Ａの表面との間に間隙部５を
形成する。

また面構造材Ａの下縁には裏面側にコ字状に屈曲した係
止部６を形成し、さらに面構造材Ａの途中に屈曲部７．
７があって、これにより上段に敷設する面構造材の係止
部を下段に敷設する面構造材の保合部に対して上から覆
い被せて嵌合できるようにしである。

そして、左右に並ぶ面構造材同志の連結部には裏当てす
るように下地材りとの間に捨板Ｂを配設する。

該捨板Ｂは下地材りに釘等で取り付けるものでなく、面
構造材の保合部４を上から覆うように係止できるように
し、更に面構造材の係止部６によって係止されている。

該捨板Ｂの構成を第７図に基づいて詳述すると、予め直
角に折り曲げておき、連結すよ段階で前記面構造材Ａの
係合部４に被せるように折り曲げ形成した上縁の係止部
８と、前記面構造材Ａの係止部６に被されるように折り
曲げ形成した下縁の保合部９を有し、且つ上縁と下縁と
の間の平坦部１０は略々面構造材Ａと同一形状に折り曲
げて形成するとともに該平坦部１０の中央には上下方向
に幅広の支持部１１を隆出形成する。

また、支持部１１の両側には長さ方向に複数個の隆出条
１２゜１２・・・・・・を形成する。

更に、平坦部１０の中央に隆生形成した支持部１１上に
は長さ方向に沿って受部材１３を取り付けである。

受部材１３は、長手方向に沿ってチャンネル状溝１４を
屈曲形成し、且つチャンネル状溝１４の上端部両側縁か
らは横方向に折り曲げ゛て受片１５．１５を形成してな
るものであり、支持部１１に対しては、上記チャンネル
状溝１４の底部に沿ってビス止め、溶着等により固定す
るが、捨板Ｂと一体的に形成してもよ−。

このように支持部１１上に受部材１３を取付けることに
より、支持部１１の上面、受片１５，１５の下面の間に
外方に開口する断面コ字状の受部１６，１６が形成する
。

そして、隣り合う面構造材Ａ、Ａはその端縁２，２を上
記受部１６．１６に嵌め込むようにして敷設するが、面
構造材Ａの端縁２を覆うようにして本考案に係るカバー
Ｃを被着する。

該カバーＣは面構造材Ａと直交するように配置される板
材であって、上縁に面構造材Ａの保合部４に差し込まれ
るように表面側に屈曲した差し込み片１７と、下縁に面
構造材Ａの係止部６に被着し得るよう裏面側に屈曲した
係止部１８とを有する。

尚、差し込み片１７の端部は面構造材Ａの保合部４の内
部に嵌合するような形状のものでもよい。

またカバーＣは、その両側に接合片１９．１９を形成す
るとともに、中央に必要であれば補強リブ２０を形成す
る。

上記した接合片１９．１９は面構造材Ａの表面を押え付
けるものであり、補強リブ２０は受部材１３に形成され
たチャンネル状溝１４内に位置させるものである。

なおりバーＣの内面と受部材１３との間にスポンジ、そ
の他のコーキング材２１を介在してもよい 上述のように構成したこの考案のカバーを利用して屋根
面または外壁面を施工する一例について説明すると、第
１図に示す如く、先ず固定金具（図示せず）を利用して
最下段に面構造材を敷設する。

この場合、隣り合う面構造材Ａ、Ａの連結部に捨板Ｂを
裏当てするようにし、次に面構造材Ａ、Ａの隣り合う端
縁２，２を捨板Ｂの支持部１１上に形成した受部１６，
１６に挿入するようにして隣り合う面構造材Ａ、Ａを配
列し、更に面構造材Ａ、Ａの連結部外面にはカバー〇で
覆うようにして面構造材同志を連結する。

続いて、第２段目以降の面構造材を敷設するには下段の
面構造材を敷設した後に行うもので、連結部の位置を変
えて面構造材を配置し、敷設すべき面構造材の係止部６
を下段に敷設した面構造材Ａの保合部４に上から覆い被
せるよう嵌合し、固定金具（図示せず）を利用して敷設
する。

この場合も面構造材同志の連結部は捨板ＢとカバーＣで
連結する。

以上のように、この考案のカバーは同じ高さ位置に互い
に隣り合せて取り付けるべき左右一対の面構造材Ａ、Ａ
の連結において、面構造材Ａ、Ａの外面を覆い被せて行
うものであるから、極めて簡単に面構造材同志の連結を
行うことができる。

特に、この考案においては、カバーの両側に形成した接
合片が面構造材の表面を押え付けているので、面構造材
と接合片との間に風や雨が吹き込んでカバーが外れたり
或いは面構造材の端縁部分が捲れることがないし、雨水
が天井裏にまで染み込むことがない。

しかもカバーは左右の接合片により面構造材の外面に沿
うように取付けられるので建築物等の屋根面や外壁面に
おける美感を損うことがなく、実用的価値の高いものと
なる。

【図面の簡単な説明】

゛図面はこの考案の実施例を示すものであり、第１図ａ
は建築物の外壁面を示す概略正面図、第１図すは同上の
側面図、第２図は拡大した要部の正面図、第３図は第２
図におけるＩＩＩ−ＩＩＩ断面図、第４図は面構造材の
斜視図、第５図は第２図におけるＶ−■断面図、第６図
は第２図におけるＶＩ−ＶＩ断面図、第７図は面構造材
の連結部分の分解斜視図である。 図中、Ａは面構造材、Ｃはカバー、１７・・・・・・差
し込み片、１８・・・・・・係止部、１９・・・・・・
接合部、２０・・・・・・補強リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上縁には表面側に折り返し状に屈曲した係合部を有して
   下縁には裏面側に屈曲した係止部を有する横葺き用面構
   造材に用いるカバーであって、上縁には接続する左右の
   面構造材の保合部内に嵌合するよう表面側に屈曲した差
   し込み片を形成し、下縁には接続する左右の面構造材の
   係止部を被覆するよう裏面側に屈曲した係止部を各々形
   威し、長さ方向の両側に面構造材の表面を押え付ける接
   合片を形成してなる面構造材における連結用カバー。