JPS59220306A - 集成単板の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ この発明は、木質単板を集成することにより人工的に木
目を再生するところの、いわゆる集成単板の製造技術の
分野に属する。

［背景技術］ 従来より以下のような集成単板の製法が実用化されてい
る。

すなわち、比較的低級な原木よりロータリーレースなど
を使用して木質単板を作成し、これを接着剤を介在させ
つつ積層すると共に、凹凸曲面を有する型盤などに挟ん
で圧締してフリッチを作成し、つぎにこれをスライスす
ることにより目的の集成単板を得るのである。

、以上の集成単板の製法は実用化されてはいるものの、
実際上は天然の木目に対する忠実性と言う観点からは未
だ完成された方法とは言えない。

そもそも集成単板製造の究極の目的は、天然の銘木が有
する微妙な木目を出来るだけ忠実に再現するところにあ
るから、集成単板を製造しようとする場合は具体的目標
としての樹種が決定され、これの木目を表現するべく具
体的な技術が開発されねばならないのである。たとえば
ウオールナラ１−等の特定の樹種に現れる板目は、鋭角
的ショルダーを有するのが特徴的であるが、これの表現
についての具体的技術は未だ完成されていない。

しかし従来にも、凹凸曲面を有する型盤の型内の一部に
、ショルダーの形状、大きさに合わせた突起部を設けて
、この型を使用してフリッチ化し、板目のショルダーを
表現しようとする試みはあった。しかしこの方法は、シ
ョルダーの幅が広い場合には通用するが、天然ウオール
ナツト等に特有な、鋭角的ショルダーを表現する場合に
は適切な方法ではなかった。その理由は鋭角的ショルダ
ーを表現する場合には、型面に形成される突起の形状は
、幅が５〜２ＯＳ會、高さが０．８〜１．５鶴に設計さ
れねばならないが、このような型を使用した場合は、圧
締する原料単板の積層厚みが大きくなると、前記突起の
影響が積層体内層部において緩和されてしまい、内層に
向かうに従って鋭角的ショルダーでなくなると言う欠点
があった。

たとえば、−回の圧締積層枚数は大抵４０〜５０枚であ
るが、この積層原料単板の外部から２０〜２５枚目付近
では単板の厚みのために、型の突起の曲率半径がしだい
に大きくなり、突起の影響を受けなくなる。そのために
得られたフリッチをスライスした場合、外層より得た単
板には鋭角的ショルダーか表現されているが、中心層付
近の単板にはショルダーが殆ど現れないのである。

［発明の目的］ この発明は集成単板の製法において、天然のウオールナ
ツトなどの樹種に認められる木目に特有な、鋭角的ショ
ルダーを天然物に忠実に表現できる方法を提供すること
を目的とする。

［発明の開示］ この発明は、鋭角的ショルダーを表現するために、凹凸
曲面を有する型盤の内面にさらにショルダー表現用の屈
曲を、一方の型面には突起を、他方の型面には前記突起
と対になる凹部を設けることにより形成すると共に、圧
締に供する原料単板に、前記屈曲に対応した屈曲を有す
る型盤で予備圧締しておくことを特徴とする集成単板の
製法を提供するものである。

この発明は前記予備圧締に特徴を有するものであり、原
料単板の調整、脱色、染色あるいは本来の圧締（本圧締
と称する）、その後のスライス条件などに関しては従来
より公知の技術を使用出来る。

以下実施例として示した工程図に基づき説明する。第１
図はこの発明に係る方法を例示するものである。１は原
料単板であり、比較的低級な原木よりロータリーレース
などを使用して作成する。

３はロールコータであり、これにより接着剤２を塗布す
る。４は接着剤塗布原料単板を表している。なお、この
段階で接着剤を塗布せねばならぬと言うことではない。

ここで説明する実施例とは別に原料単板の一枚一枚をバ
ラバラに予備圧締することも自由であるが、このような
場合は本圧締の段階で塗布してもよい。しかし接着痢塗
布による原料単板の原型復元を防止するためには、予備
圧締の段階で塗布するのがよい。５は予備圧締型であり
、ここで接着剤塗布原料単板４を予備的に圧締して、後
の本圧締の際の型盤に付与さ゛れている屈曲に対応する
屈曲をここで付与する。この工程例では予備圧締型５の
下型に上に接着剤塗布原料単板４を逐次重ね、逐次圧締
して行き、必要な屈曲を施しつつ、同時に必要枚数の原
料単板が重ねられた積層体６を予備圧締により作成する
。この予備圧締は接着剤塗布原料単板４を一枚重ねる毎
に圧締を施してもよいし、２〜４枚など数枚の積層毎に
圧締してもよい。また積層体６は複数個のブロックに分
けて用意してもよい。なお、予備圧締における圧締の意
味には、原料単板の一枚宛を単に圧縮すると言う意味も
含まれているものとする。

以上のようにして準備した積層体６を、本圧締型の中に
入れ、圧締してフリッチを得る。つぎにこれをスライス
して目的の集成単板を得る。

以上において、予備圧締に供する原料単板１は、必要に
応じて着色が施された後のものであることが望ましい。

予備圧締において使用する型１Ｉｉｋ５は、後の本圧締
の型盤７と同一曲率で、同一の屈曲を有するものが望ま
しい。屈曲の意義に関しては、本圧締型である凹凸曲面
を有する型盤についての説明と同様である。予備的に圧
締するための圧締時間は短時間でよい。また使用した接
着剤が硬化せぬ内に予備圧締を終了せねばならぬことが
多いから必然的に短時間で行うことにもなる。本圧締に
必要な枚数を予備圧締して処理した後、本圧締に供する
。この方法は、単板の少枚数毎に、本圧締の型の屈曲に
合わせた予備的賦形を付与するので、本圧締の際も、積
層体の中央部においても、型盤の屈曲の影響を受け、ス
ライスした際も、どの集成単板にも鋭角的ショルダーが
現れるのである。

つぎに実施例に基づきこの発明をさらに詳し説明する。

実施例１ 天然ウオールナツトに忠実な集成単板を得るために、南
洋材ラブラを１．０１１ｍ厚にロータリーレースした単
板を、ウオールナツトの色調に酸性染料で染色して原料
単板を得た。この染色した原料単板ｌを含水率３０〜５
０％に調湿した。つぎに着色したウレタン系接着剤を１
００ｇ／ｒｒｉはどロールコートした。接着剤の塗布さ
れた原料単板を、本圧締の型盤と、同一曲率、同一位置
に屈曲を有する予備圧締型盤に挟み、１０秒間圧締した
。

面圧は１０ｋｇ／ｃＪであった。この操作を一枚ずつ原
料単板を重ねる毎に施して５０枚の原料単板に屈曲を施
し、つぎにこの５０枚の原料単板による積層体を本圧締
に供した。本圧締の条件は、圧締時間３時間、圧締圧１
５　ｋｇ　／　ｃＩＩ＋であワた。

以上のようにして得られたフリッチを板目が現れるよう
にスライスして集成単板を得た。この集成単板はフリッ
チのどの層からのものでも鋭角的ショルダーが表現され
ていた。

実施例２ 実施例１と同様にしてウオールナツトの色調に染色した
単板を、含水率１０〜２０％に調湿し、着色したビニル
ウレタン系接着剤を１５０ｇ／％塗布し、実施例１と同
様な予備圧締を施した原料１１！板を１００枚用意し、
本圧締に供した。

本圧締の条件は、圧締圧１５ｋｇ／ｃＪ、圧締時間は４
時間であった。

以上で得たフリッチをスライスした所どの集成単板にも
、鋭角的ショルダーが現れていた。

［発明の効果］ この発明は、凹凸曲面を有する型盤の内面にさらにショ
ルダー表現用の屈曲を、一方の型面には突起を、他方の
型面には前記突起と対になる凹部を設けることにより形
成すると共に、圧締に供する原料単板に、前記屈曲に応
じた屈曲を有する型盤を使用して予備圧締を施しておく
ことを特徴とするので、鋭角的ショルダ一部を有する木
目の表現ができると言う効果が得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法の一例を示す製造工程図である
。 １は原料単板 ２は接着剤 ３はロールコータ− ４は接着剤塗布原料単板 ５は予備圧締型 ６は予備圧締した単板積層体 ７は本圧締型 ８は集成単板 ９は鋭角的ショルダー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ショルダーを有する板目を表現する集成単板の製
   法において、凹凸曲面を有する型盤の内面にさらにショ
   ルダー表現用の屈曲を、一方の型面には突起を、他方の
   型面には前記突起と対になる凹部を設けることにより形
   成すると共に、圧締に供する原料単板に、前記屈曲に応
   じた屈曲を有する型盤で予め予備圧締を施しておくこと
   を特徴とする集成単板の製法。