JPS5921442B2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液体燃料をガス化して燃焼させる燃焼装置にお
ける燃焼炎に２次空気を供給する構造に係り、燃焼開始
時に燃料の気化のために必要な予熱時間が短縮されると
ともに、燃焼継続中における熱回収が充分に行なえる装
置を提供することを目的とする。

燃焼効率を高めること及び、燃焼範囲を広げることは、
燃焼炎の形態を良くすることと、空気との混合を良くす
ることによって可能となる。

本発明は、これらのことを主として取り上げ、総合的に
燃焼効率を高め、さらに燃焼巾を広げるための燃焼形態
を供するものである。

上記目的のために、従来は、二次空気の取り入れ方法を
、燃焼炎に直交させて、周囲から送り込んだり、二次空
気を旋回させて、送り込んだりしたが、燃焼炎に乱れを
生じて燃焼騒音が大きくなるという欠点があった。

さらに、炎は収束する性質があるので燃焼炎の中央部に
まで二次空気を取り入れることが困難となり従って、燃
焼効率を高めることは、ある程度以上不可能であり、従
って燃焼巾もそれ程広くとれないという欠点があった。

これらの欠点を取り除くために、燃焼炎の形成される中
央部から、二次空気を送ることにより収束傾向にある炎
を二次空気で分散させることにより空気との混合をきわ
めて良好にすることができ、しかも、燃焼炎と平行して
二次空気を送り込むことにより、炎に乱れを生じさせる
ことなく層流火炎が形成でき、前記欠点であった。

炎の乱れによる燃焼騒音の発生もないというきわめて実
用的価値の高い燃焼装置を供するものであり、以下、本
発明の一実施例につき、図面をもとに、具体構成を説明
する。

第１図〜第３図において、１はテーパ形状のコーンで、
燃料供給管２と微小な間隙（Ｑ、５ｉｍ程度）が設けら
れている。

コーン１は電動機１６の軸に振動板３や攪拌羽根４と気
化室１２内で締着されている。

５はシーズヒータ５ｃを埋め込まれた気化筒で、先端部
には、バーナヘッド（バーナヘッドボディ７、複数枚の
多孔質炎孔板８、押え板９、整流板６で構成）が密着し
て固定されている。

ここで、バーナヘッドを詳細に述べると、バーナヘッド
ボディ７は、中央部に２次空気噴出ロアａが設けられて
いて、１個あるいは複数個の２次空気導通孔７ｂによっ
て、１本あるいは複数本の２次空気連通管１０と結ばれ
ている。

２次空気連通管１０は、気化筒５の側壁を貫通して送風
室１１と連通している。

さらに、バーナヘッドボディ７には、前記２次空気導通
孔７ｂと直交し、しかも互いに連通ずることなく、気化
ガスの流れを均圧にするための複数個の貫通孔７ｃが設
けられている。

前記積層した複数枚の多孔質炎孔板８は、その開口部を
閉塞しないように、その方向性（金網の場合は網目）を
直交するように順次積層したものである。

これらの組合せは、バーナヘッドボディ７と押え板９と
の間に形成される空間部に前記多孔質板８をおさめて、
その外周部をスポットまたは、カシメによって固定する
と共に、押え板９の中心部をバーナヘッドボディ７とカ
シメにより固定することによって、確実にバーナヘッド
を一体化することができる。

また、前記押え板９の開口部９ａの周囲には、バーリン
グ状の縁９ｂが設けられている。

これらの組合せで、中心部に開口部を有した整流板６と
共に気化筒５にネジ止めされている。

気化筒５の先端側は、前記押え板等よりも突出した熱回
収部５ａが設けられており、他方の側は、１次空気流入
口５ｂと連通している。

また、電動機１６には、ターボ型ファン１４が固定され
、前記ターボファン１４の吐出側には、バーナケース１
９と外接して固定されたガイド羽根１３が設けられてい
る。

１５は空気取入口、１７は防振ゴム、１８，２３は断熱
パツキンで、それぞれ密着シールの役目を果している。

２０は熱交換器、２１は点火プラグ、２２はフレームロ
ッドである。

上記構成の動作を説明すると、まず気化筒５に埋め込ま
れたシーズヒータ５ｃが通電され、気化筒５の温度が一
定温度に達すると、電動機１６と同軸で回転するクーポ
ンファン１４により、送風が始まり、燃料が供給管２を
通って、前記コーン１の外周面に滴下される。

前記コーン１はテーパ形状をしているため、滴下された
油はその回転により径の大きな方へ移行し、最大径部に
位置する振り切り板３の外周端で、外方に向って飛散さ
れる。

一方、気化筒５内面は前述した通りすでに加熱されてい
るので、飛散した燃料粒子は瞬時に気化して、前記振り
切り板３の前方に設けられた攪拌羽根４によってターボ
ファン１４によって送られた一次空気と混合して可燃ガ
スとなり、前記整流板６の開孔部を経て、ヘッドボディ
７の貫通孔７ｃを通過し、多孔質炎孔板８の開口部を通
り、押え板９の開口部９ａより噴出する。

また、前記ターボファン１４によって送られてきた残り
の空気は、２次空気として、送風室３より、２次空気連
通管１０を通って、２次空気導通孔７ｂを経過し、バー
ナヘッドの中央部に導かれ、２次空気噴出孔７ａから噴
出される。

ここで、前記多孔質炎孔板８の近傍に点火電極または点
火ヒータを臨ませれば、着火して、青火燃焼が行なわれ
るものである。

■ 本発明の最大の特徴は、２次空気導通孔をパイプ構
成とすることである。

従来のバーナヘッドボディは、アルミダイカスト等を用
いるため、肉厚が大きくなり容量が増し、予熱時間（バ
ーナの立上り）が長くなる欠点があったが、本発明では
２次空気導通管をパイプ構成としたため肉厚を非常に薄
くでき、予熱時間を短縮できる。

■ 従来のバーナヘッドボディは、材質はアルミであり
、他の多孔質炎孔板、均圧板等とは耐久性、肉厚等が異
なる（炎孔板、均圧板等は、ステンレス板等）。

本発明によれば、バーナヘッドボディを板金で構成する
ことが容易であり、したがって、バーナヘッドボディと
多孔質炎孔板、押え板をカシメで一体化することが可能
となり、強度が増し、また薄型となる。

■ 圧力の高い送風室より、直接空気を送るため、２次
空気連通管も内径が小さくでき、また気化筒に大きな開
口部を設けたり、多数の空気取入口を設けたりする必要
がない。

■ 気化筒の外周部に２次空気の流れが無くなるため、
気化筒が冷やされることが無く、熱回収が充分に行なわ
れ、また、シーズヒータの予熱時間も少なくなる。

■ ２次空気の流れる範囲が少なくなり、気化筒先端部
のパツキンやバーナケースからの２次空気の漏れが少な
くなり、バーナユニットの空気に対するバラツキ対策が
簡単に行なえる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の燃焼装置の一実施例を示す断面図、第
２図は同装置におけるバーナヘッド部の正面図、第３図
は同バーナヘッドボディの斜視図である。 ２・・・・・・燃料供給管、３・・・・・・振り切り板
、６・・・・・・整流板、５・・・・・・気化筒、７・
・・・・・バーナヘッドボディ、７ａ・・・・・・２次
空気噴出孔、７ｂ・・・・・・２次空気気溝通孔、１０
・・・・・・２次空気連通管、ａ・・聞燃焼火炎。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 送風室と連通した気化筒先端部にバーナヘッドを配
   置し、このバーナヘッドの一部に２次空気噴出孔を設け
   、この２次空気噴出孔に連通させた２次空気導通孔と、
   前記気化筒の側壁を貫通して送風室より導かれた２次空
   気連通管とを結合した燃焼装置。