JPS5855403B2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液体燃料燃焼装置の改良構成に関する。

近時、燃料供給管からの液体燃料を回転板、攪拌板等の
燃料霧化体によって噴霧せしめ、ヒータによる加熱で空
気と気化混合してバーナヘッドから青炎燃焼を行なうよ
うになした装置が開発されているが、此種装置はバーナ
ボディや気化室内の温度の設定によってタールの付着を
きたし、エネルギー効率の低下や装置の破損の原因とな
る。

本発明は以上の点に鑑がみてなされたものであり、バー
ナボディの周壁温度を灯油や軽油の留出上限温度（約３
００℃）以上とし、燃焼空気が流動する気化室内の温度
を留出下限温度（約１５０℃）以下にしてタールの付着
を防ぎ、良好な燃焼を得ることのできるようＯこ構成し
たものである。

以下本発明を図について説明すると、液体燃料燃焼装置
は燃焼室１（こ一端を臨ませたバーナボディ２１．駆動
室３内に配設したモータ４等よりなり、前記バーナボデ
ィ２は底壁５の中央部に開口６を有する横向き有底円筒
状をなし、燃焼室１側開口（こは多数の噴出孔７，７を
穿設したバーナヘッド８が着脱自在Ｑこ螺着してあり、
バーナボディ２の内部は気化室９となっている。

前記モータ４の回転軸１０の一端には吸気口１１と対向
して給気用ファン１２．１３が軸着してあり、このファ
ン１２．１３は吸気口１１より流入せる空気を加速して
前記気化室９内Ｏこ燃焼用空気として供給する給気手段
となっている。

又、前記回転軸１０の他端は前記開口６より気化室９内
に延設され、その先端にはコーン１４、回転板１５及び
攪拌板１７よりなる燃料霧化体が装着してあり、前記攪
拌板１７の外周部には後方へ突出させた複数の羽根１６
．１６が形設しである。

前記バーナボディ２をビス１８等にて固着支持する遮熱
板１９は前記開口６に対設した開口２０と連通孔２１，
２１を有し、遮熱板１９より燃焼室１例のバーナボディ
２周側には通気室２２が、又、モータ４側には流通室２
３．２４が形成されている。

２５は前記コーン１４に近接した燃料供給管であり、２
６は噴出孔７，７で形成される青天燃焼炎であり、２７
はバーナボディ２の周壁２８を膨出して埋設したヒータ
である。

更にバーナボディ２内には椀状に形成されたバーナヘッ
ド８と前記攪拌板１７との間に位置してバーナヘッド８
の螺着時に一体的に装設される薄板製の整流体２９と遮
熱体３０とが設けてあり、整流体２９は中央部（こ開口
３１を有し、その開口周縁を第１図で示すよう（こ前記
攪拌板１７に向けて折曲形成し、その折曲縁を前記攪拌
板１Ｔの前面との間に少許の間隙３２を存して近接対峙
せしめている。

又、前記遮熱体３０は前記噴出孔７゜７と略対向して多
数の流通孔３３．３３を穿設している。

燃焼空気の流通経路は吸気口１１、開口３４、連通孔３
５を経て一次空気は開口２０，６より気化室９内へ導か
れ、二次空気は連通孔３６，２１、通気孔３７を経て燃
焼室１内へ導かれる。

本発明は以上の如く構成しており、以下その作用につい
て説明する。

先ず、ヒータ２７に通電するとバーナボディ２が加熱さ
れ、その周壁２８の温度が燃料の気化可能温度である略
３００℃前後の高温になると、バーナボディ２適所の温
度感知装置（図示せず）が働いてモータ４を起動させ、
それと略同時に燃料供給管２５からコーン１４に燃料が
供給される。

そして、その燃料はコーン１４から回転板１５に導ひか
れ、回転板１５の周縁から気化室９の内壁に向けて微粒
子状に飛散される。

この時、バーナボディ２の周壁２８の温度は略３００℃
前後の高温となっているから微粒子状の燃料は気化面に
当接した際（こ核沸騰をおこして一部は気化され、他は
超微粒子となって気化室９内方へはじきとばされて燃焼
空気によりバーナヘッド８側に未気化のまま送り出され
ようとするが、本発明においては整流体２９と攪拌板１
７との間隙３２を経て中央部の開口３１を通るとき一旦
せばめられしかる後、噴出孔７，７に略対向する遮熱体
３０の全周縁部に設けた流通孔３３゜３３を経て噴出孔
７．７から噴出されるので未気化状態の燃料の流出を阻
止でき、燃料の気化を促進でき且つ気化ガスと燃焼空気
、との混合も良好に行なえる。

そして噴出孔７，７より燃焼室１内（こ噴出された混合
気に点火されバーナヘッド８の外面に青火燃焼炎２６．
２６を形成して燃焼する。

この青天燃焼炎２６．２６による加熱でバーナボディ２
の周壁２８等は高温となり核沸騰を更に助ける。

又、気化室９内の温度は遮熱体３０＆こよって燃料霧化
体側の温度上昇が和らげられ開口６からの一次空気の流
通もあののでコーン１４、回転板１５、攪拌板１７は燃
料の留出温度以下の略１５０℃以下に抑えることができ
る。

而して燃料供給管２５からの燃料の噴霧や周壁２８での
核沸騰後の超微粒子の噴霧の際にコーン１４、回転板１
５、攪拌板１７の燃料霧化体にタールが付着することな
く、シかもバーナボディ２の周壁２８にもタールの付着
はなく燃料中に含まれる留出不可能な不純物（残油量）
はバーナボディ２内に残留することなく、燃焼室１を介
して排気筒より室外へ排出される。

尚、バーナヘッド８、遮熱体３０、整流体２９は高温で
あると共に気化ガスが接触するだけなのでタールの付着
がないのは言うまでもない。

又、従来ではガス流通用の開口はバーナヘッドの基部に
環状フランジ部を肉厚バーナヘッドと一体に形設するこ
とにより形成していた為、これらバーナヘッド部材の熱
容量が大きくなってその分だけ起動時におけるヒータの
予熱時間がかかり、点火待ち時間が長びく欠点があった
が、本発明ではバーナヘッド８とは別個に遮熱体３０と
整流体２９を薄板にて形成しているので、従来よりも熱
容量を小さくできて起動時の点火待ち時間を短縮できる
。

本発明は上記した構成のために以下に示す作用効果を奏
する。

■ 燃料霧化体とバーナヘッドとの間に遮熱体を設けた
ものであるので炎の輻射熱によって霧化体が異常加熱さ
れるのを防止でき、その結果気化室内への逆火防止が行
なえる。

■ バーナヘッドの噴出孔に略対向した全周縁部に流通
孔を複数個設けた遮熱体とガス流通孔を中央に開口せし
めた整流体とを該整流体をガス流の上流側にして装設し
たものであるので、気化室よりの混合ガスは整流体によ
り一旦せばめられて流出した後、噴出孔に略対向した遮
熱体の流通孔を通過することにより噴出孔に向けて均等
に分散される。

従って気化ガスの燃焼空気との混合を促進できると共に
バーナヘッドの各噴出孔（こは均一で且安定した燃焼炎
の形成ができる。

■ 整流体と遮熱体の双方をバーナボディとこれに螺着
せるバーナヘッドとにより挟持固定したものであるので
、組付、分解が容易となり又気化室内の保守点検が簡単
に行なわれる。

■ 整流体と遮熱体の双方を薄板製で構成したのでプレ
ス加工による量産化ができ、製作が容易であると共に、
バーナボディ全体の熱容量を小さくでき、従ってヒータ
による気化室の温度上昇を短時間で行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の要部断面図、第２図は遮熱体の一部分
の平面図、第３図は第２図の断面図である。 ２・・・・・・バーナボディ、８・・・・・・バーナヘ
ッド、９・・・・・−気化室、３０・・・・・・遮熱体
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 周壁にヒータが埋設され且つ先端開口を燃焼室に臨
   ませた円筒状のバーナボディと、該バーナボディ内に形
   成した気化室と、該気化室内に燃焼空気を供給する給気
   手段と、燃料供給管にて供給された液体燃料を微粒化し
   て気化室内に供給する燃料霧化体と、前記バーナボディ
   の先端開口部に装着され気化室内の気化ガスと燃焼空気
   との混合気を燃焼室に噴出する噴出孔を備えた椀状のバ
   ーナヘッドと、を具備した液体燃料燃焼装置Ｇこおいて
   、前記燃料霧化体とバーナヘッドとの間に、ガス流通口
   を中央部に開口せしめた薄板製の整流体と前記噴出孔Ｏ
   こ略対向した全周縁部に流通孔を複数個設けた薄板製の
   遮熱体とを前記整流体をガス流の上流側Ｑこして装設し
   、且つ整流体と遮熱体の双方をバーナボディと該バーナ
   ボディに螺着せるバーナヘッドとにより挟持固定せしめ
   てなることを特徴とする液体燃料燃焼装置。