JPS5921382Y2 - カメラ用シャッタの電磁レリ−ズ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカメラ用シャッタの電磁レリーズ装置に関する
ものであり、更に詳述するならば本考案は、電磁レリー
ズ装置における電磁石への鉄片レバーの圧着に関するも
のである。

従来この種の永久磁石を使用した電磁レリーズ装置にお
いては、電磁石装置への鉄片レバーの圧着は、シャッタ
の露出閉鎖部材により行っているが、露出閉鎖部材に鉄
片レバーの圧着のための力が加わり、露出ムラ等露出に
影響を与えるため、その対策が必要であった。

本考案は上記の点を考慮し、シャッタの露出起動を行う
セットレバ−によって電磁石装置への鉄片レバーの圧着
を行うようにしたものである。

これを図面について説明すれば第１図、第２図、第３図
及び第４図は本考案の一実施例における要部説明図で゛
、第１図は緊張状態、第２図はりレリズレバーにより手
動でレリーズされた場合、第３図は電磁レリーズされた
場合のレリーズ直後の状態、第４図は静止状態である。

図において１は公知のセットレバ−で、緊張位置ヘセッ
トすることによりシャッタ開閉機構をチャージし、緊張
位置より静止位置へ走行する途中において開閉機構を起
動せしめるものである。

１ａはセットレバ−１上に植立された圧着ピン、１ｂは
セットレバ−バネ、２はセットレバ−１のストッパーで
ある。

３はセットレバ−係止爪で腕部３ａでセットレバ−の凸
部１Ｃを係止可能であり、他の腕部３ｂはレリーズレバ
−４と、又、他の腕部３Ｃは鉄片レバー５と保合可能で
ある。

鉄片レバー６はバネ５により時計方向の回転習性を有し
一端にピン６ａを植立してセットレバ−係止爪３の腕部
３Ｃと係合可能であり、他端には可動鉄片７を軸６ｂに
回転可能に軸着している。

又ピン６Ｃで固定された圧着板バネ８はセトラレバ−１
の圧着ピン１ａと係合し、セットレバ−の静止位置で可
動鉄片７を鉄芯９に圧着する。

鉄芯９はその間に永久磁石１０を支しており、その一方
にコイルＬが枢着されている。

従って通常は可動鉄片７を吸引保持可能であるが、コイ
ルＬに永久磁石１０の磁界と逆の磁界を生ぜさせる方向
に電流を流すと電磁石の磁界は消磁（減磁）されて可動
鉄片の吸引が解除される。

Ｅは電源、Ｃはコンデンサー、ＳＷは電磁レリーズスイ
ッチである。

次に作動について説明する。

手動レリーズの場合（第２図）はレリーズレバ−４を時
計方向に押してセットレバ−係止爪３を反時計方向に回
動させてセットレバ−１の係止を解除し、セットレバ−
１か゛走行してシャッタの開閉を起動させる。

この場合、電磁レリーズ用の鉄片レバー６は俯動鉄片７
が鉄芯９に吸引保持されているのでその位置に静止して
いる。

電磁レリーズを行う場合は、第１図の緊張状態からＳｗ
をｂ側からＣ側へ投入するとコンデンサーＣにチャージ
されていた電荷がコイルＬに一時的に流れ永久磁石１０
の磁界に対し、逆の磁界を生じて一時的に消磁するので
可動鉄片７は吸引が解除され、バネ５によって鉄片レバ
ー６は時計方向に回動し、ピン６ａがセットレバ−係止
爪３の３Ｃ部を押してこれを反時計方向に回動させてセ
ットレバ−１の係止を解除する（第３図）。

係止を解かれたセットレバ−はバネ１ｂにより走行して
シャッタ開閉機構を起動させ、さらに走行してストッパ
２によって静止位置に止まる。

このときセットレバ−上の圧着ピン１ａが圧着板バネ８
を押し鉄片レバー６を反時計方向に押倒して可動鉄芯９
に圧着する（第４図）。

コイルＬには短時間電流が流れるだけなので可動鉄片７
は永久磁石により吸引保持されセットレバ−を第４図の
状態から第１図の状態ヘセットしても鉄芯レバー６はそ
の位置にとどまる。

以上説明した実施例では、圧着板バネ８は鉄片レバー６
上にピン６Ｃによって固定しているが、鉄片レバー６と
一体形状にできるのはもとよりセットレバ−１と一体形
状に構成することも、別部材として前記鉄片レバー６と
セットレバ−１間に構成して、同一の効果をもたらすこ
とは云うまでもない。

以上のように本考案によれば、露出開始に先行して走行
するセットレバ−で電磁石装置に対する鉄片レバーの圧
着を行うので、圧着のための作動が露出に対して何等の
影響をもおよぼさないと云った実用効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図及び第４図は本考案の実施例の
要部説明図で第１図は緊張状態、第２図は手動レリーズ
された場合、第３図は電磁レリーズされた場合のレリー
ズ直後の状態、第４図は静止状態を示す。 １・・・・・・セットレバ−１３・・・・・・セットレ
バ−係止爪、４・・・・・・レリーズレバ−１６・・・
・・・鉄片レバー、７・・・・・・可動鉄片、８・・・
・・・圧着板バネ、９・・・・・・鉄芯、１０・・・・
・・永久磁石、Ｌ・・・・・・コイル、Ｃ・・・・・・
コンデンサ、Ｅ・・・・・・電源である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 係止位置から露出起動位置へ作動するセットレバ−と、
   前記セットレバ−を前記係止位置に係止する係止爪と、
   電磁石への通電により消磁される永久磁石を有する電磁
   石装置と、前記電磁石装置に保持される位置および前記
   係止爪を解除する位置間を作動する鉄片レバーと、前記
   セットレバ−の前記露出起動位置への作動により前記鉄
   片レバーを再び前記電磁石に圧着する圧着手段とを設け
   たことを特徴とするカメラ用シャッタの電磁レリーズ装
   置。