JPS5921239Y2 - 金網柵 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金網棚の改良に関するものである。

従来、金網棚を設置する場合には、鉄製のパイプにメッ
キや塗装を施した支柱を適宜の間隔で地面に立設してそ
の間に金網を張設するようにしているのて、その施工に
手数がかかるうえ、上記支柱が金網柵の製造費の大部分
を占める程高価なものであるため極めて不経済であった
。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、柱部と綱部と
が一体をなす棚網によって金網柵を形成することにより
、その設置を極めて簡単且つ迅速に行い得るようになす
と共に、高価な支柱を使うことなく金網柵を経済的に設
置することができるようになしたことをその特徴とする
ものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
に、第１図及び第２図において、１，１．・・・・・・
は長さ方向に多数配設した棚網であって、該棚網は、ま
ず、一定間隔に多数配列した横素線２にそれらと直交す
る多数の縦素線３を交叉当接させてその交叉当接部を電
気抵抗溶接等で溶着一体化せしめることにより金網を形
成し、続いて、該金網の一端を筒状に屈曲して柱部４を
形成することにより該柱部４と綱部５とが一体をなすよ
うに形成したもので、上記柱部４における縦素線３ａの
下端を綱部５における縦素線３より長く形成して埋入部
３ｂとしている。

而して、金網柵の設置に当っては、上記棚網１の柱部４
における埋入部３ｂを地面に埋入立設させることにより
棚網１を左右方向に多数配設し、柱部４が設けられてい
ない側における横素線２の端部を隣接する棚網１の柱部
４内に挿入すると共に、該端部を柱部４における縦素線
３ａに連結金具や溶接等の適宜手段で連結することによ
り各棚網１，１．・・・・・・を相互に連結する。

この場★、上記横素線２は柱部４における対応する横素
線の上または下に位相をずらせて挿入させる必要があり
、従って、挿入する横素線の端部にその線径分だけの段
をつけるのが望ましいが、通常は棚網の長さが十分大き
いため、特に段を設けなくともその挿入を行うことがで
きる。

そして、上記横素線２は、柱部４の直径方向の両端に位
置する二本の縦素線３ ａ 、３ ａの両方に連結して
もよいが、そのいずれか一方のみに連結してもよく、あ
るいは、該横素線２を図示したように柱部４内に深く挿
入せず、若干挿入した状態で挿入側の縦素線３ａに連結
することもできる。

また、上記柱部４における埋入部３ｂは縦素線３ａと一
体に形成してもよいが、該埋入部３ｂを切離し、柵立設
地においてそれを縦素線３ａに適宜手段で連結するよう
にしてもよい。

さらに、上記実施例において綱部５には胴縁等を省略し
ているが、金網の上下端付近の横素線間の間隔を狭くし
て金網端の強度を高めたり、綱部５の上端を水平や筒状
などに折曲することにより、その部分に胴縁の代用をさ
せることができる。

第３図は、棚網１を別の方法によって連結する場合を例
示するもので、横素線２の端部に鉤部２ａを形成し、こ
れを隣接する棚網１の柱部４における縦素線３ａに係止
させ、必要に応じて該鉤部２ａを溶接や巻付け、止着金
具などの手段によって縦素線３ａに固定させる。

なお、横素線２を柱部４内に深く挿入することなく、そ
の挿入側の縦素線３ａに係止させてもよいことは上述し
た場合と同様であり、また、このように鉤部２ａを縦素
線３ａに係止させる場合、この縦素線３ａが横方向に引
張られて剥離しないように該縦素線３ａを柱部４におけ
る横素線に対して引張力の方向とは反対側に溶着するの
が望ましい。

上述の各実施例における柱部４の断面形状は円形をなし
ているが、第４図及び第５図に示すように四角形などの
形状をなすものでもよく、その形状は任意である。

また、柱部内の縦素線の数及び太さは柱部の強度を考慮
して任意に変えることができる。

上述の如く構成された本考案の金網柵によれば、金網の
端部を屈曲して柱部と綱部とが一体の棚網を形成し、該
柱部を介して各棚網を連結することにより金網柵を構成
するようにしたので、金網設置作業を極めて簡単且つ迅
速に行い得ると共に、鉄パイプ製の支柱の省略によりそ
れを安価に設置することができ、また、棚網の一端のみ
に上記柱部を設け、柱部が設けられていない棚網の他端
を隣接棚網の柱部に連結するようにしたので、隣接する
柱部間隔を棚網の長さの範囲内である程度自由に調整す
ることができ、そのため、柱部の立設間隔に若干の誤差
が生じた場合でも棚網同士を確実に連結することができ
、しかも、各棚網の連結に際しては、横素線の端部を隣
接する棚網の柱部における縦素線に連結するようにした
ので、隣接する棚網間に上下方向の誤差が生じてもそれ
らを確実に連結することができ、さらに棚網の一端のみ
に曲げ加工を施せばよいため、その構造が簡単で製造も
容易である等の勝れた特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部正面図、第２図は
その要部拡大平面図、第３図〜第５図はそれぞれ本考案
の他の実施例の要部拡大平面図である。 １・・・・・・棚網、２・・・・・・横素線、３，３ａ
・・・・・・縦素線、４・・・・・・柱部、５・・・・
・・綱部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数配列した横素線にそれらと直交する多数の縦素線を
   交叉当接してその当接部を液着一体化せしめることによ
   り金網を形成し、該金網の一端を筒状に屈曲して柱部を
   形成することにより該柱部と綱部とが一体をなす棚網を
   形成し、多数の棚網を長さ方向に配列して各柱部を地面
   に立設すると共に、棚網他端における横素線の端部を隣
   接する棚網の柱部における縦素線に連結したことを特徴
   とする金網柵。