JPS5921185Y2 - エレベ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエレベータ、特に扉の係合機構及び鎖錠機構を
併せ備えたエレベータに関する。

エレベータの階床扉は昇降路への転落を防止するため乗
かごが、その階にない限り開かないように鎖錠されてい
なければならない。

ところで、この鎖錠機構には大別して２種類あり、その
１つは、かご扉と階床扉との係合機構とは全く独立に鎖
錠機構を有するものと、保合機構と鎖錠機構が一体にな
ったいわゆる係合形鎖錠機構とがあり、本考案は後者に
関連するものである。

従来、この保合形鎖錠機構は、機構が複雑で信頼性に乏
しく未だ不充分なものであった。

本考案の目的は、上記欠点をなくシ、信頼性の高い、し
かも経済的なドアの保合形鎖錠装置を備えたエレベータ
を提供するにある。

この目的を遠戚するために、本考案は、かご扉の階床扉
に対向する面に設けられ、かご扉の開閉に応じて平行移
動する２つの係合板と、階床扉のかご扉に対向する面に
設けられ、前記係合板の平行移動により作動する保合装
置と、前記階床扉を支持する枠に設けられ、前記係合装
置と係合して前記階床扉を鎖錠する鎖錠装置とを備えた
ものにおいて、前記係合装置を、前記階床扉に回動自在
に支持され、一端が前記鎖錠装置に係合する係合部材と
、この保合部材に一体に設けられ、この保合部材の回動
動作に応じて動作する可動ローラと、この可動ローラ隣
接してほぼ水平に位置され、前記階床扉に固定された固
定ローラと、前記係合部材の他端と前記階床扉間に設け
られ、この保合部材の一端が常に鎖錠装置を鎖錠する如
く弾性力を与える弾性体とより構成し、しかして、前記
可動ローラと固定ローラとを前記乗かご扉に設けられた
係合板により挟持した時、両ローラが接触する如く構成
したことにあり、これにより、機構が簡単となり、信頼
性の高い、しかも経済的なドアの係合形鎖錠装置を有す
るエレベータを提供することができる。

以下、本考案の一実施例を図面に沿って詳細に説明する
。

第１図において、階床層１はバンガー２に吊られ、この
扉１の下部はドアシュー３にガイドされて左右に開閉す
る。

この階床層１に回転自在に支持された２節のリンク４は
、その下端を敷居５に固設されたブラケット６に回転自
在に支持され、このリンク４とブラケット６間に架設さ
れた引張ばね７により階床層１に常に閉じ方向の力を与
えている。

この閉じ力は、後述する係合動作が断たれたとき、階床
層１を自刃閉しするために必要なものである。

バンガー２の裏面には保合装置８が設けられており、こ
の係合装置８は乗かごの裏面に設けられた２つの係合板
１０．１１によって係合される。

また階床層１を支持する枠１２の階床層１の閉じ端部１
′の上部バンガーケース１４に、前記係合装置８と係合
して階床層１を鎖錠する鎖錠装置１３を設けている。

次に第２、第３図より係合装置８と鎖錠装置１３の具体
的構造を説明する。

フック１５は、ばね１６により、軸１７を支点として、
常に反時計方向に附勢されており、フック１５の先端の
係合部１５′が、ドアロックスイッチの爪１８と掛は合
い、鎖錠するとともに、ドアロックスイッチのローラ１
９を押し上げることで、ローラレバー２０と同軸にセッ
トされたフィンガ２１の可動接点２２と固定接点２３を
接触させ、エレベータの運行回路を閉路している。

２４はフック１５に回転支持されている可動ローラ、２
５はベース２６に回転支持されている固定ローラで、両
ローラは間隙Ｇ２をもって、はは゛水平に対置している
。

２７はフックの鎖錠位置を保持するためのストッパであ
る。

かごドア９に、このかごドア９から階床ドア１へ駆動力
を伝える係合板１０゜１１を取付け、この係合板１０．
１１を図示しないかごドア９の駆動リンクと連動し、か
ごドア９の開き動作により、係合板１０．１１同士の間
隔をつめ、可動ローラ２０および固定ローラ２１を挾持
する。

次に解錠動作を説明する。

乗かごが着床すると、かご側係合板１０．１１と、階床
側可動ローラ２４と固定ローラ２５は、間隙Ｇ１をもち
対置する。

かごドア９が開きはじめると、係合板１０が右方向に移
動し、間隙Ｇ１をつめて可動ローラ２４に接触し、さら
にローラ間間隙Ｇ２をつめて、可動ローラ２４は固定ロ
ーラ２５に接して移動を終る。

この動作でフック１５は軸１７を支点として反時計方向
に回動して、フック先端の係合部１５′は下降して、爪
１８との掛合いが解放され、解錠する。

（フック１５は２点鎖線の状態になる）。

これと同時に、ドアロックスイッチのローラレバー２０
も内蔵のバネ力と重力により下降し、時計方向に回動し
て接点を開き、エレベータの運行回路をしゃ断する。

この解錠動作が終り次第、可動ローラ２４、固定ローラ
２５、ベース２６を通して階床ドア１に駆動力が伝達さ
れ、階床ドア１は開かれる。

この開き動作により、前記したように係合板１０．１１
によりローラ２４，２５は完全に挾持され、階床ドア１
とかごドア９は一体となって開閉する。

閉じ動作、鎖錠動作はこれと全く逆動作で行なわれる（
説明省略）。

鎖錠装置１３は、フィンガ２１．可動接点２２等をカバ
ー２８で密封構造にされているため、ごみ等不純物が接
点に付着して接点の動作不能を生じせしめることがない
。

以上が本考案の一実施例の説明で、本考案によれば、か
ご側の係合板に圧着挾持する動作をもたせたため、保合
機構が単純化され経済性と信頼性を向上させることがで
きた。

又、本考案のものは、作動ローラと固定ローラとを水平
配置しているため、係合板を短くすることができ伝達機
構を単純化できる。

更に、本考案では、保合動作時、ローラ同志が接触する
ため、乗かごが乗降客によって浮き沈みし、係合板が上
下動した場合でもローラは回転し、摩耗等を最少限に押
えることができる。

又ローラ同志を隣接して配置するため、構造をコンパク
トにできる等数多くの実用的効果を達成する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例になるドアの係合形鎖錠装
置の取付いた階床ドア１マツドをかご側からみた正面全
体図、第２図は本考案の一実施例になる保合形鎖錠装置
の詳細を示す正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ視図であ
る。 １・・・・・・階床扉、８・・・・・・係合装置、９・
・・・・・かご扉、１０゜１１・・・・・・係合板、１
３・・・・・・鎖錠装置、１５・・・・・・フック、１
６・・・・・・ばね、２４・・・・・・可動ローラ、２
５・・・・・・固定ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. かご扉の階床扉に対向する面に設けられ、かご扉の開閉
   に応じて平行移動する２つの係合板と、階床扉のかご扉
   に対向する面に設けられ、前記係合板の平行移動により
   作動する保合装置と、前記階床扉を支持する枠に設けら
   れ、前記係合装置と係合して前記階床扉を鎖錠する鎖錠
   装置とを備えたものにおいて、前記係合装置を、前記階
   床扉に回動自在に支持され一端が前記鎖錠装置に係合す
   る保合部材と、この係合部材に一体に設けられこの係合
   部材の回動動作に応じて動作する可動ローラと、この可
   動ローラに隣接してほぼ水平に位置する如く前記階床扉
   に固定された固定ローラと、前記係合部材の他端と前記
   階床扉間に設けられこの保合部材の一端が常に鎖錠装置
   を鎖錠する如く弾性力を与える弾性とより構成し、しか
   して、前記可動ローラと固定ローラとを前記乗かご扉に
   設けられた係合板により挟持した時、両ローラが接触す
   る如く構成したことを特徴とするエレベータ。