JPS59204981A - 防炎・撥水シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機質繊維にょる織成布あるいは編成布をシー
ト状基材とする防炎・撥水シートに関するもので、縫製
適性を有し、柔軟で且つ良好な耐折性をも有し、大型テ
ント、倉庫型テント等のテント地やプールの壁装拐等と
して好適に利用される無毒性の防炎・撥水ソートを提供
するものである。

主としてテント地として利用される撥水シートには、ガ
ラス繊維クロスに耐熱性組成物にょる塗膜層を設けたシ
ートや、有機質繊維の編。

織成布にポリ塩化ビニル樹脂の塗膜層を設けたシート等
があるが、前者のシートは撥水性に加えて防炎性をも兼
備するので、かかる点では略満足されるものの、縫製適
性が悪く、また耐折性も悪いため、特に倉庫型テントや
催事会場テント等の大型テント等にすることが出来ない
し、また後者のシートは防炎性能がなく、撥水性も十分
ではないという欠点を有している。

本発明は特許請求の範囲に記載した構成のシートとする
ことによシ、従来のテント地として使用されている撥水
シートの有する欠点を解消し、縫製適性及び良好なる耐
折性を有し、且つ柔軟で、表面強度の優れた防炎・撥水
シートを提供し得たものである。

以下、本発明の防炎・撥水シートの構成成分について説
明する。

（１）　　シート状基材 本発明の防炎・撥水シートにおいて利用されるシート状
基材は、綿糸、亜麻糸、ラミー系。

ポリエステル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、レー
ヨン糸、ビニロン糸等の有機質繊維を使用した織成布２
編成布であって、前記有機質繊維の二種類以上の繊維を
利用して得られる混紡織成布や混紡編成布、あるいは混
繊成布、混交編成布等であっても良い。また、本発明の
実施態様項たる第４項目の発明では、より優れた防炎特
性を有するシートとするために、後記（４）項で言及す
るような難燃剤による処理が施されている編、織成布が
使用される。

（２）繊維状チタン酸カリウム 繊維状チタン酸カリウムはシリコーン肪脂ワニス中に配
合されて使用されるもので、本発明のシートに十分な防
炎特性を保持せしめるものである。

繊維状チタン酸カリウムは、その成分が一般式Ｋｚ　Ｏ
ｍＴ　ｉｏｚ　・ｎＨ＋　Ｏ（式中ｍは８以下の正の整
数、ｎは０または４以下の正の整数を表わす）で示され
、一般に繊維径０．１〜０．７μｍ、繊維長１０〜５０
μｍのウィスカーで、酸化チタンと炭酸カリウムとを原
料として焼成法、水熱法。

フラックス法等で製造されるものである。

繊維状チタン酸カリウムは、前記のものをそのまま使用
することも出来るが、これによるよシ優れた補強効果を
発現させるためには、繊維状チタン酸カリウムに対して
０．０５〜１．ｏ重量優程度のシランカップリング剤、
例えばγ・アミノプロピルトリエトキシシラン、γ・グ
リシドキシプロビルトリメトキシシラン等のシランカッ
プリング剤で繊維表面が処理されているものを利用する
のが好ましい。

（３）無機質充填剤 本発明の実施態様項である特許請求の範囲第２項目の発
明で使用される無機質充填剤は、シリコーン樹脂フェス
で形成される樹脂層の補強作用を果すもので、例えば、
酸化チタン、マイカ、アルミナ、タルク、ガラス繊維粉
末、岩綿微細繊維、シリカ粉末、クレ゛イ等の各種無機
物が挙げられるが、得られるシートに表面平滑性を具備
せしめたい場合には、シートの表面平滑性を損うことの
々いように、一般に５０μｍ以下の微粉−末状のものを
使用するのが好ましい。

（４）　　難燃剤 本発明の実施態様項である特許請求の範囲第３項目の発
明及び第４項目の発明では、より優れた防炎特性を有す
るシートを得るもので、ここで使用される難燃剤につい
ては特に限定されるものではないが、例えば、リン酸エ
ステル型、有機ハロゲン化合物型、ホスファゼン化合物
型などの有機難燃剤、焼石膏、明ばん、炭酸カルシウム
。

水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト系ケイ酸アル
ミニウムなどの結晶水放出型、炭酸ガス放出型、分解吸
熱型および相転換型などの無機化合物からなる吸熱分解
型無機化合物やアンチモン化合物等の無機難燃剤等があ
る。

（５）　　シリコーン樹脂ワニス 本発明の防炎・撥水シートにおいて使用されるシリコー
ン樹脂ワニスは、前記（２）項で説明した繊維状チタン
酸カリウムを必須の成分として含有するもので、必要に
応じて前記（３）項で説明した無機質充填剤や（４）項
で説明した難燃剤等を含有するものが使用される。

本発明において使用されるシリコーン樹脂ワニスは、該
ワニス中のシリコーン樹脂が本発明のシートに十分な撥
水性能を具備せしめるもので、一般的には、水素原子、
ビニル基、アリル基、アリール基、ヒドロキシル基、炭
素数１〜４のアルコキシル基、アミノ基、メルカプト基
などの置換基が少なくとも１個以上含まれているたとえ
ばポリジメチルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリジフ
ェニルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリメチルフェニ
ルシロキサン系シリコーン樹脂およびこれらを他の樹脂
で変性したエポキシ変性シリコーン樹脂、ポリエステル
変性シリコーン樹脂、脂肪酸変性シリコーン樹脂、アル
キッド変性シリコーン樹脂、アミン樹脂変性シリコーン
樹脂などのオルガノポリノロキサン系シリコーン樹脂を
はじめ、ポリアクリルオキシアルキルアルコキシシラン
系シリコーン樹脂やポリビニル系シリコーン樹脂などを
使用して得られるシリコーン樹脂ワニスが使用される。

本発明においては、前記オルガノポリシロキサン系シリ
コーン樹脂、ポリアクリルオキシアルキルアルコキシ７
ラン系シリコーンＩｆ　脂、ポリビニルシラン系シリコ
ーン樹脂などの各種のシリコーン樹脂の１種または２種
以上の混合物を任意に併用して得られるワニスが使用で
きるが、本発明の製品たる防炎・撥水シートに付与され
る自己消炎性が重要視される場合には、オルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂においては、ポリシロキサン
成分がシリコーン樹脂中７０重量係以上のシリコーン樹
脂が、まだポリアクリルオキシアルキルアルコキシシラ
ン系シリコーン樹脂およびポリビニルシラン系シリコー
ン樹脂においては、共重合されているエチレン系不飽和
モノマーが５０重量係以下好ましくは２０重量−以下の
シリコーン樹脂が利用されることが好ましい。また、本
発明の製品たる防炎・撥水シートに付与される自己消炎
性と可撓性とが重要視される場合には、変性されていな
いオルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂が利用され
ることが好ましい。

なお、これらのシリコーン樹脂は、室温下では、固体、
可塑性ペースト、液体またはエマルジョンなどとして提
供されるので、シリコーン樹脂ワニスは、必要に応じて
トルエン、キシレン、トリクレン等の溶媒を適宜加えて
得られるものであることは勿論である。

本発明で使用されるシリコーン樹脂ワニスは、前記した
通シ、繊維状チタン酸カリウムを必須の成分として含有
し、必要に応じて繊維状チタン酸カリウムのほかに無機
質充填剤や離燃剤等を含有するシリコーン樹脂ワニスで
あるが、このほか更に当業者間に於いて周知の硬化剤や
硬化促進剤、たとえば金属カルボン酸塩、有機スズ化合
物、チタンキレート化合物、三級アミン化合物、過酸化
物および白金系触媒などや着色剤等が適宜含有せしめら
れている／リコーン樹脂ワニスが使用される。

本発明の防炎・撥水シートは、前記ｆ＋１　、　＋２１
及び（５）項に記載した成分を必須の構成成分とするシ
ートであり、シート状基材である有機質繊維による織成
布あるいは編成布に含浸されるシリコーン樹脂ワニス中
に含有せしめられる繊維状チタン酸カリウムの量は、シ
リコーン樹脂による撥水作用と、繊維状チタン酸カリウ
ムによる防炎作用及び補強作用とがノくランスするよう
に、シリコーン樹脂１００重量部に対して繊維状チタン
酸カリウム５〜４００重量部程度を含有するものが好ま
しい。また前記繊維状チタン酸カリウムの１０〜９０重
量％を無機質充填剤で置き換えて併用しても良い。

シリコーン樹脂ワニスは、前記有機質繊維による織成布
あるいは編成布からなるシート状基材に、浸漬法、噴霧
法、ロールコート法、リノ＜−スロール法、ナイフコー
ト法等の含浸手段で、固形成分付着量５０〜５００　？
／ｎ？程度に含浸せしめられ、次いでシリコーン樹脂ワ
ニス中のシリコーン樹脂が乾燥、硬化せしめられるもの
である。

有機質繊維による織成布あるいは編成布からなるシート
状基材に含浸されているシリコーン樹脂ワニスを硬化さ
せる硬化手段としては、宇温硬化、加熱硬化、紫外線硬
化、電子線硬化等の方法があるが、加熱硬化の場合には
１５０〜２００℃程度で１〜３０分間程度の処理を行う
のが良い、。

以下、本発明の防炎・撥水シートの具体的な構成を製造
実施例を以って説明し、併ぜ、得られた防炎・撥水シー
トの物性を説明する。

実施例１ シリコーンゴムワニス［不揮発分：　５０％　。

東芝シリコーン■製、　ＹＲ３２７０’ｌｌ　４２．２
重量部、繊維状チタン酸カリウム〔犬塚化学薬品■製：
テスモＤ　）　２５．７重量部、水酸化アルミニウム１
４．７重量部、亜鉛華３，４重量部、キシレン２３．３
重量部、硬化剤［ＹＲ３２７０用〕５重量部からなる混
合組成物を攪拌、混合して略均−な分散液からなるシリ
コーン樹脂ワニス（ａ）を得た。

得られた前記シリコーン樹脂ワニス（ａ）を、帆布用ビ
ニロン製織成布〔クラレ■製、　ＫＶＦＲ−３Ａ、質量
４０５グ／−２密度４６Ｘ３５本／２５．４＋ｘｍ：］
からなるシート状基材に浸漬法にて含浸量２ＢＯｆ（固
形分）／７？Ｚ２に含浸させ、しかる後に、１１０℃に
て４分間の乾燥処理を施し、引き続いて１８０°Ｃ２６
分間の硬化処理を行い、本発明の実施例品たる防炎・撥
水シート〔１〕を得た。

実施例２ 前記実施例１において説明したシリコーン樹脂ワニス（
ａｌを、同じく前記実施例１で利用した帆布用ビニロン
製織成布と同一構成の織成布から々るシート状基材の片
側表面に、）・ノドコーティング法にて含浸量２３ＦＭ
’（固形分）７ｍ２に含浸させ、次いで１１０℃にて４
分間の乾燥処理を施し、引き続いて１８０°０．６分間
の硬化処理を行い、本発明の実施例品たる防炎・撥水／
−ト〔１１〕　を得た。

実施例３ シリコーン樹脂〔信越化学工業■製、ＫＲ−２７０６’
：１６０重量部、顔料用酸化チタン２．０重量部、亜鉛
華１７．６重量部、マイカ（Ｇ−３２５）　２３．５重
量部、繊維状チタン酸カリウム〔大塚化学薬品■製：テ
スモＤ　：］　２６．５重量部、硬化剤［ＫＲ−２７０
６用〕４，０重量部からなる混合組成物を攪拌、混合し
て略均−な分散液からなるシリコーン樹脂ワニス（ｂ）
を得だ。

得られた前記シリコーン樹脂ワニス（ｂ＋を、帆布用綿
製織成布〔日東紡績■製、１１号、質量３００グ／ｎ？
、密度４４Ｘ４０本／２５．４ｍｍ）からなるシート状
基材に浸漬法にて含浸量２３Ｏｆ？（固形分）／ｄに含
浸させ、しかる後に、１１０℃にて４分間の乾燥処理を
施し、引き続いて１８０°Ｇ、６分間の硬化処理を行い
、本発明の実施例品たる防炎・撥水シート［１ｉｉｌを
得た。

比較例 前記実施例１で利用した帆布用ビニロン製織成布と同一
構成の織成布からなるシート状基材に、塩化ビニル樹脂
ゾル〔日本ゼオン■製、ゼオン１２１〕を浸漬法にて含
浸量２４５ｆ（固形分）７ｍ２に含浸させ、次いで１７
５°Ｃにて１０分間の乾燥処理を行い、比較実施例品た
る防水シート〔１■〕　　を得た。

以」二の実施例及び比較例で得られた各シートの各種物
性値を第１表に示す。

尚、第１表に示されるシートの物性値の厚さ。

質量、引張シ強度、引裂き強度、破断時の伸びは、ＪＩ
ＳＬ−１９０６法に準拠して得た数値であり、酸素指数
はＪＩＳＫ　−７２０１法に準拠して得だ数値である。

また撥水性は、協和科学■製の接触角計ＣＡ−Ｄにて測
定した各シートにおける樹脂塗膜側の水との接触角であ
る。

第１表に示される各シートの酸素指数と撥水性との数値
から明らかなように、本発明の実施例品たるシートの防
炎性と撥水性とが比較実施例品のそれと比較して遥かに
優れた性能を示すものであることが確認される。

本発明の防炎・撥水シートは以上詳述した通りの構成、
すなわち、有機質繊維による編、織成布からなるシート
状基材に少なくとも繊維状チタン酸カリウムを含有する
シリコーン樹脂ワニスが含浸され、且つ前記／リコーン
樹脂ワニスが乾燥、硬化せしめられた構成から成るもの
で、優れた防炎・撥水性に加えて、柔軟で、かつ良好な
る縫製適性と耐折性とを具備するので、大型テントや倉
庫型テント等のテント地、プールの壁装材等として極め
て有効に利用され得るものである。

特許出願人 日東紡績株式会社 大塚化学薬品株式会社 代理人 市　　　川　　　理　　　吉

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　有機質繊維による織成布あるいは編成布から
   なるシート状基材が、少なくとも繊維状チタン酸カリウ
   ムを含有するシリコーン樹脂ワニスで含浸され、前記シ
   リコーン樹脂ワニスが乾燥。 硬化せしめられていることを特徴とする防炎・撥水シー
   ト。
2. （２）　　少なくとも繊維状チタン酸カリウムを含有す
   るシリコーン樹脂ワニスが、無機質充填剤を含有するシ
   リコーン樹脂ワニスである特許請求の範囲第１項記載の
   防炎・撥水シート。
3. （３）　　少なくとも繊維状チタン酸カリウムを含有す
   るシリコーン樹脂ワニスが、有機難燃剤または無機難燃
   剤あるいはこれらの両者の難燃剤を含有するシリコーン
   樹脂ワニスである特許請求の範囲第１項または第２項記
   載の防炎・撥水シート。
4. （４）　　有機質繊維にょる織成布あるいは編成布から
   なるシート状基祠が、有機難燃剤寸たは無機難燃剤ある
   いはこれらの両者の離燃剤で処理されているシート状基
   材である特許請求の範囲第１項）第２項、あるいは第３
   項記載の防炎・撥水シート。