JPS5920350B2 - 新規抗生物質アクレアシンAαおよびその製造法 - Google Patents

新規抗生物質アクレアシンAαおよびその製造法

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JPS5920350B2
JPS5920350B2 JP52046078A JP4607877A JPS5920350B2 JP S5920350 B2 JPS5920350 B2 JP S5920350B2 JP 52046078 A JP52046078 A JP 52046078A JP 4607877 A JP4607877 A JP 4607877A JP S5920350 B2 JPS5920350 B2 JP S5920350B2
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reaction
acreasin
antibiotic
acreacin
culture
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勝 小谷
秀三 里井
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Toyo Jozo KK
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規抗生物質アクレアシンAαおよびその製
造法に関する。
本発明者らは、沖涌県石垣市於茂登の山林土壌より分離
したアスペルギルス(Aspergillus)属に属
する糸状菌M4845菌が、その培養夜およびその菌体
内にキヤンジダ.アルビカンス(Candida一Al
bicans)、などの酵母類に極めて低濃度で増殖を
阻止し、また皮膚糸状菌や植物病原糸状菌などの糸状菌
類に対して極めて低濃度にて良好に増殖抑制を示す新規
抗生物質を生産することを見出し、該抗生物質を抗生物
質アクレアシンAαと命名した。
上記の糸状菌M4845菌の肉眼的および顕微鏡的観察
に基く各種培地上における培養の特徴は次に記載する通
りである。
A肉眼的観察 1ツアベツク寒天培地 生育は速く、26℃、10日間で直径55〜657F!
lに達する。
集落表面は平担で薄く、培養初期には白色であるが、分
生胞子が形成され成熟するにつれて次第にフオーン(F
amnhue4lg)となる。分生胞子は非常に多く形
成される。集落周辺部はややくもの巣状(アラクノイト
ArachnOid)。
裏面の色は無色〜ペールイエロ一(PaleyellO
w.huウ全a)。拡散性色素および浸出液は出さない
。無臭。37℃での生育は遅く、10日間で14〜17
騙。
2麦芽汁寒天培地 生育は速く、26 〜70mmに達する。
集落表面は平担で薄く、培養初期には白色であるが、分
生胞子が形成され成熟するにつれてビーバ一(Beav
er、Hue4ll)となる。分生胞子は非常に多く形
成される。集落周辺部は滑らかないしほぼ滑らか。裏面
の色はライトイエロ一(Light一YellOw.h
uell/2ca)。拡散性色素および浸出液は出さな
い。無臭。37℃での生育は遅く、10日間で10〜1
2關〇 3バレイシヨ・ブドウ糖寒天培地 集落周辺部が明瞭なくもの巣状である以外は、生育状態
はほとんど麦芽汁寒天培地の場合と同じである。
注)色の表示記載は1958年、コンテイナ一・コーポ
レーシヨン・オブ・アメリカ(COntainerCO
rpOratiOnOfArTlerica))発行「
カラー●ハーモニ一0マニユアル (COlOrHarmOnyManual)の表示法に
従つた。
B顕微鏡的観察 分生胞子頭は最初球形、後に放射状に割れ込みを生じ数
本の円筒状となる。
分生胞子柄は長さ400〜1500μ、幅8〜13μ、
無色ないし淡黄色、壁は平滑で、やや厚く、厚さ1.5
〜2.0μo頂のうは淡褐色で球形ないし亜球形で直径
30〜75μ、多くは40〜60μ。梗子は単列で6〜
8X3〜4μのものが密に並んでいる。分生胞子は球形
ないし楕円形に幅がある。3.5〜5.0X3.0〜3
.5μ、淡黄褐色、壁は粗面。
C生育条件 生育温度は13〜4『C1生育のPHは2〜9、最適生
育温度は29〜31℃、最適生育PHは3〜5である。
上記の詳しい観察の結果、本菌はアスペルギルス属の菌
学的性状(農芸化学会誌、111806〜809(19
53)、TheGenueAspergillus,3
28〜331(1965)における黒褐色系統の分生胞
子を持つアスペルギルス、ニカ一、グループ(Aspe
rgillusnigerGrOup)に属する菌と認
められ、さらにこのグループは梗子が単列か2列かによ
つて2つのグループに分られ、本菌は単列のグループに
属する。
また梗子が単列である菌としては、アスペルギルス.ジ
ヤポニクス(As−PergillusjapOnic
s)とアスペルギルス.アクレアタス(Aspergi
lIusaculeatus)が知られており、アスペ
ルギルス.ジヤポニクは分生胞子が球形ないし亜球形、
大きさが3〜3.5μ、頂のうが15〜45μ、多くは
20〜35μであり、アスペルギルス.アクレアタスは
分生胞子が亜球形ないし楕円形、大きさが4.5〜5X
3〜3.5μ、頂のうが35〜100μ、多くは60〜
80μであつて、本菌はアスペルギルス.アクレアタス
の菌学的性状に極ゆて似ており、さらにアメリカンタイ
プ.カルチヤ一.コレクシヨン(AmericanTy
peCultureCOllectiOn)よりのアス
ペルギルス.アクレアタスATCClO34と比較した
結果、極めてよく一致し、本菌はアスペルギルス.アク
レアタスM4845と命名し、さらに本菌は工業技術院
微生物工業技術研究所に微生物受託番号「微工研菌寄第
4023号」(FERM−P滝4023)として申請さ
れている。本発明は上記の知見に基いて完成されたもの
であつて、下記の物理、化学的性質を有する抗生物質ア
クレアシンAα:(アクレアシンAα2.6〜の加水分
解物より30μMOlのスレオニンを検出した)融点 174〜177スC 比施光度 〔αf合−一46.8ニ(C−0.25、メタノール)
呈色反応パウリ一反応、フオーリン反応、過沃素酸一ベ
ンチジン反応、過マンガン酸カリウム脱色反応に陽性、
モーリツシユ反応、ビウレツト反応、キサントプロテイ
ン反応、トレンス反応に凝陽性、ニンヒドリン反応、ベ
ネデイクト反応、坂口反応、工ールリツヒ反応、塩化第
2鉄反応、ドラーゲンドルフ反応、2・4−ジニトロフ
エニルヒドラジン反応に陰性、溶剤に対する溶解性 低級アルコールに可溶、酢酸エチルに僅かに溶解、アセ
トン、クロロホルム、n−ヘキサン、石油エーテル、水
に難溶性塩基性、酸性、中性の区別 n−ブタノール溶夜からPH2〜9の水層に移動しない
ことにより中性物質と推定される。
物質の色 白色、 安定性 37性C120時間、酸性および中性で安定であり、ア
ルカリ性で不安定、紫外部吸収スペクトル メタノール中で測定したアクレアシンAα(濃度32.
4r/MOの紫外部吸収スペクトルは、液体クロマトグ
ラフイ一のリテンシヨンタイムRt=7.9分(カラム
径5X500mm1担体ポリスチレン樹脂、展開溶媒0
.01%トリエチルアミン含有85%メタノール水溶液
、カラム温度55含C)、および、アスペルギルス属に
属する抗生物質アクレアシンAα生産菌を培地に培養し
、その培養物から抗生物質アクレアシンAαを採取する
ことを特徴とする新規抗生物質アクレアシンAαの製造
法である。
本発明における使用菌としては、上記のアスペルギルス
.アクレアタスM4845菌はその一例であつて、本菌
だけでなく、上記の物理、化学的性質を有するアクレア
シンAα(以下単にアクレアシンAαと称す)を得るも
のであればよく、またアクレアシンAαを生産もしくは
合成し得る菌はすべて本発明において使用することがで
き、また本発明のアクレアシンAαは化学的手段を使用
して得られたものであつてもよい。
本発明を実施するに当つて、一例として挙ければ、まず
アスペルギルス属に属するアクレアシンAα生産菌を通
常の抗生物質を生産する方法で培養する。
この際の培養の形態は液体培養でもよく、固体培養でも
よく、工業的にはアクレアシンAα生産菌の胞子懸濁液
または1〜2日間培養した培養液を生産用培地に接種し
、深部通気攪拌培養を行なうのが有利である。培養の栄
養源としては、微生物の培養に通常使用されるものが広
く使用され得る。炭素源としては同下可能な炭素化合物
であればよく、例えばブドウ糖、シヨ糖、乳糖、麦芽糖
、デンプン、デキストリン、糖密、グリセリンなどが使
用される。窒素源としては利用可能な窒素化合物であれ
ばよく、例えばコーン.スチーブ.りカー、大豆粉、綿
実粉、小麦グルテン、ペプトン、肉工キズ、・酵母工キ
ズ、酵母、カゼイン分解物、アンモニウム塩、硝酸塩な
どが利用される。その他、リン酸塩、マグネシウム、カ
ルシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、鉄、マンガン
などの塩類が必要に応じて使用される。培養温度は菌が
発育しアクレアシンAαを生産する範囲内で適宜変更し
得るが、好ましくは25〜28゜Cである。
培養時間は条件によつて多少異なるが、通常70〜90
時間程度であつて、アクレアシンAαが最高力価に達す
る時期を見計らつて適当な時期に培養を終了すればよい
。このようにして得られたアクレアシンAα生産菌の培
養物中において、アクレアシンAαは菌体内に大部分蓄
積され、また一部菌体外にも産出する。
またアクレアシンAαを採取するに際してはキヤンジダ
.アルビカンスまたはトリコフアイトン.アステロイデ
ス(TrichOphytOnasterOides)
を被検菌とするカツプ法またはペーパーデイスク法によ
る生物検定により定量される。次いでこの培養物からア
クレアシンAαを採取するのであるが、菌体内に蓄積さ
れたアクレアシンAαを採取するのが好ましい。
次にアクレアシンAαの分離精製手段の一例を示す。す
なわち、アクレアシンAαの生産菌を前述の如く培養し
て得られる培養物からアクレアシンAαを多量に含有す
る菌体をドラムフイルタ一、フイルタープレスまたは遠
心分離機などで採取し、得られた湿菌体にアルコールや
アセトンなどの親水性溶剤を加えて抽出し、得られた抽
出液の溶剤を留去し、これを水で希釈し、さらにこの希
釈液にn−ブタノールや酢酸エチルなどの溶剤を加えて
再抽出し、抽出液を水洗後減圧濃縮して油状物を得る。
この油状物は活性アルミナ、シリカゲルなどを使用する
吸着または分配クロマトグラフイ一に付し、その活性分
画を得、これを減圧濃縮して各種溶媒系における薄層ク
ロマトグラフイ一で単一スポツトを与える粉末を得る。
このようにして得られるアクレアシンAαの物理、化学
的性質について、次に述べる。
2.分子量 ラスト法:1015 アミノ酸分析:(860)n (アクレアシンAα2.6r111!の加水分解物より
3.0fAM01のスレオニンを検出した)ゲル済過法
:800±110(セフアデツクスLH−20(フアル
マシアフアイン.ケミカル社製)を使用し、エタノール
で展開し、分子量既知の抗生物質を同時に展開し、その
溶出位置から推定)3.融点 174〜177位C (明瞭な融点は示さない) 4.比施光度 5.呈色反応 パウリ一反応、フオーリン反応、過沃素酸一ベンチジン
反応、、過マンガン酸カリウム脱色反応に陽性、モーリ
ツシユ反応、ビウレツト反応、キサントプロテイン反応
、トレンス反応に凝陽性、ニンヒドリン反応、ベネデイ
クト反応、坂口反応、エールリツヒ反応、塩化第2鉄反
応、ドラーゲンドルフ反応、2,4−ジニトロフエニル
ヒドラジン反応に陰性を示す。
6.溶剤に対する溶解性 低級アルコールに可溶、酢酸エチルに僅かに溶解、アセ
トン、クロロホルム、n−ヘキサン、石油エーテル、水
に難溶性である。
7.塩基性、酸性、中性の区別 アルカリ性で分解を起すため滴定は不可能であり、また
難溶性のため電気泳動で移動せず、その区別は定かでな
いが、そのブタノール溶液からPH2〜9の水層に移動
しないことより中性物質と推定される。
8.物質の色 白色結晶性粉末 9.安定性 3rC120時間、酸性および中性で安定である。
アルカリ性で不安定。10.紫外部吸収スベクトル メタノール中で測定したアクレアシンAα(讃度32.
4r/ml)の紫外部吸収スペクトルは第1図に示す通
りであつて、λMax278l%NmsE−160に極
大吸収、およびλMaxゝ 1cm1% 226nmsE1(1771=146、λMax283
nm.l%E1(V7l−13.5にシヨルダ一を有す
る。
11.赤外部吸収スペクトル KBr法によるアクレアシンAαの赤外部吸収スペクト
ルは第2図に示す通りであつて、3350,2910,
2840,1620,1510,1435g,の各波長
に吸収帯を有する。
12.Rf値 シリカゲル薄層クロマトグラフイ一(イーストマンコダ
ツク社製、イーストマンクロマトグラムシート6060
):クロロホルムーメタノール(10:3)でRf値0
.47、酢酸エチルーメタノール:水(20:4:1)
でRf値0.28、酢酸エチル−n−ブタノール(3:
1)水飽和でRf値0.37。
(ただし、検出はキヤンジダ.アルビカンスを使用した
バイオートグラフイ一および沃素蒸気による。)13.
.液体クロマトグラフイ一によるリテンシヨンタイム(
Rf)アクレアシンAα5η/mlメタノール溶液8μ
2を、液体クロマトグラム(カラム径5×500mm1
担体ポリスチレン樹脂、展開溶媒0,01%トリエチル
アミン含有85%メタノール水溶液、カラム温度55℃
:日立634型日立製作所製使用)にチヤージして、そ
のリテンシヨンタイム(RetentiOntime)
は7.9分であつた。
14.加水分解物 アクレアシンAαを6N塩酸、110℃にて加水分解せ
しめ、これにエーテルを加えて抽出し、その抽出液をガ
スクロマトグラムにチヤージせしめて遊離脂肪酸の定性
検出した結果、ミリスチン酸を検出した。
15.アミノ酸組成 6N塩酸、110成C120時間加水分解し、ニンヒド
リン陽性成分を自動アミノ酸分析計(日本電子社製JL
C−5AH型分析計)にて調べた結果、第3図に示す通
りであり、スレオニンとニンヒドリン陽性成分数種を検
出した。
本発明で得られるアクレアシンAαは、その物理、化学
的性質より水難@性ペプタイド様物質と認められ、既知
抗生物質においてメタノール中の紫外部極大吸収が27
8mμ付近を有するアクレアシンAαと類似の抗生物質
を検索すれば、ミロリジン(MyrOridinl特公
昭45−12276号)アスレスタチン(Athles
tatinl特公昭41−1268号)、モニリン(M
Onilinl武田研究年報14、8〜10、1955
)、オリザマイシン(0ry一Zamycinl特公昭
38−2800号)、サラマイセチン(Saramyc
etinsAntimicrObialagentsa
ndchemOtherapyll96l、436〜4
44)、ウナマイシン(UnamycinlTheJO
ur−NalOfAntiblOticssSerAl
3、114〜12011960)ベンジサイド(Eng
icidel英国特許第764198号)、アクレアシ
ンA(米国特許第3978210号)、エキノキヤンデ
インB(EchinOcandinBlスイス国特許第
568386号:A322O4)が挙げられるが、ミロ
リジンは水溶性塩基性物質であることから区別され、ア
スレスタチンはその物理、化学的性質および生物学的性
質から近縁のものと推定されるが、アスレスタチンの比
施光度は〔α〕萱一一64、(C−0.5、メタノール
)であり、またその紫外部極大吸収は278nmの他に
明瞭な225nmの極大吸収を示し、さらにその元素分
析値におけるC:55.25?、H:7.50%、N:
9.41%であることより区別され、さらにモニリンは
塩基性核酸系物質であり、またその元素分析値における
窒素自量も多いことより区別され、オリザマイシンは酸
性油状物であり、サラマイセンは加水分解によりアスパ
ラギン酸、シスチン、グリシンスレオニンなどを与える
ものであり、ウナマイシンは酸性ポリエン糸物質であり
、ペンジサイドはモニリンと類似する核酸系物質である
ことから区別され、さらにアクレアシンA1エキノキヤ
ンデインBとはその物理、化学的性質および生物学的性
質において極めて類似した構造を有する物質と推定され
るか、本発明のアクレアシンAαは夜体クロマトグラフ
イーのリテンシヨンタイム7.9分値を有し、かつその
加水分解において明瞭にミリスチン酸を遊離する点にお
いて区別され、さらにアクレアシンAαのX線回折像に
よる、その結晶の格子定数は、先にテトラヘドロン・レ
ターズ(TetrahedrOnLetters)第4
6号第4147−4150頁(1976)にて報告され
たエキノキヤンデインBの結晶の格子定数と一致し、両
者は結晶回折上区別がつかないものであるが、一方エキ
ノキヤンデインBのその報告によれば、エキノキヤンデ
インBはその環状のペプタイド部分に基いてリジツドな
結晶格子が形成されており、その間隙に比較的不規則な
形に脂肪酸(リノール酸、ステアリン酸)残基や結晶溶
媒が組み込まれた形で形成されているものであることか
ら、この様な事実と先に述べたアクレアシンAαの諸性
質より、アクレアシンAαはエキノキヤンデインBと、
そのペプタイド部分が一致し、その脂肪酸残基がアクレ
アシンAαにおいてはミリスチン酸残基であると推定さ
れ、エキノキヤンデインBと区別されるものである。従
つて、本発明のアクレアシンAαは従来知られている物
質とは異なる新規な抗生物質と認められ、次式に示す構
造を有するものと推定される。(ただし、R=ミリスチ
ン酸残基を示す)次にアクレアシンAαの生物学的性質
について述べる。
測定は、各種濃度のアクレアシンAαを含有するサブロ
ー寒天平板に菌を接種し、26℃(皮膚糸状菌類につい
ては14日間、植物病原糸状菌類については7日間培養
)で培養し、増殖した巨大集落の直径から菌苔面積を算
出し、同時に併行して行なつたアクレアシンAα無添加
の対照群の菌苔面積に対して80%増殖抑制した濃度で
ある。
マウスに対する急性毒性試験デオキシコール酸ナトリウ
ムを溶解補助剤として調整したアクレアシンAα水溶液
を使用して、そのLD5Oを求めた。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に述べるが、本発明
はこれにより何んら限定されるものではない0実施例
1 グルコース2%Sポリペプトン1%、コーン・スチーブ
、りカー1%、KH2PO4O.2%、MgSO4O.
l%を自有する培地(PH6.6)100rn1を50
0m1容三角フラスコに分注し、1200C,15分間
加熱殺菌し、これにアスペルギルス、アクレアタスM4
845株の斜面培養液よりの一白金耳の胞子を接種し、
26℃で48時間振湯培養を行ない、これを120℃、
15分間加熱殺菌して得られるサツカロース1.5%、
デキストリン1.4%、ポリペプトン2%、コーン・ス
チーブ・りカー0.45%、KH2PO4O.2%、M
gSO4O.l%、BC−51Y(消泡剤:日本油脂社
製)よりなる培地(PH6.5)151を含有する30
1容シャーフアーメンタ一に移植し、これを26間、2
50rpm1毎分301の通気における通気攪拌培養を
行ない、培養物約151を得た。
この培養物の培養淵液および培養菌体中にアクレアシン
Aαの活性が有り、後述実施例2および実施例3の如く
してアクレアシンAαを得る。実施例 2 実施例1で得られた培養物約101を吸引沢過して湿菌
体約1k9を得た。
この湿菌体にメタノール51を加え、撹拌下2時間浸漬
抽出し、減圧淵過してメタノール溶液を回収し、さらに
その菌体にメタノール51を加えて同様にして抽出し、
両抽出液を併合し、減圧下メタノールを留去して21(
7)濃縮液を得、これに水21を加え、さらにn−ブタ
ノール21を2回加えて抽出し、そのn−ブタノール層
を回収し、さらにこのn−ブタノール溶液を51の水で
洗浄後、減圧下少量の水を加えながら濃縮して暗褐色の
粘稠な濃縮液を得、これにn−ヘキサン500m1を加
え、生じた沈澱物を回収し、これを酢酸エチルで洗浄し
て、アクレアシンAa自有粗物質12.5yを得た。実
施例 3 上記の実施例2で得られたアクレアシンAa自有粗物質
12.5yを少量のメタノールに溶解し、これに25f
!シリカゲル(タルク社製)を加えて吸着させた後メタ
ノールを減圧下除去して得られるシリカゲルを、別に調
整した600fのシリカゲルを充填したカラム(内径5
0m0の上に乗せ、酢酸エチルリイソプロパノール:水
(10:1.5:0.7)の展開溶媒を用いて展開せし
め、1フラクシヨン45m1として溶出して、そのフラ
クシヨン痛43〜57を回収して、これを併合した後減
圧乾固し、次いでこれをメタノールに溶解し、この10
/Llを高速液体クロマトグラム(日立634型日立製
作所:カラム径5×500fnm1担体ポリスチレン樹
脂、展開溶媒0.01%トリエチルアミン含有85%メ
タノール水溶液、カラム温度55℃)にチヤージせしめ
、そのリテンシヨンタイム7.4〜8.4分値に分画さ
れる画分を得、これを繰返し行ない、その画分を併合し
、次いで減圧乾固し、これを少量のメタノールに溶解し
、これに酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1)の混合溶
媒を加えて、析出する沈澱物を淵取して、230ηの精
製アクレアシンAαを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はアクレアシンAαの紫外部吸収スペクトルを示
し、第2図はアクレアシンAαの赤外部吸収スペクトル
を示し、第3図はアクレアシンAαのアミノ酸分析を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の物理、化学的性質を有する抗生物質アレアシ
    ンAα:元素分析 C:56.48%、H:8.60%、N:9.24%分
    子量ラスト法:1015 アミノ酸分析■(860)n (アクレアシンAα2.6mgの加水分解物より3.0
    μMolのスレオニンを検出した)融点 174〜177℃ 比施光度 〔α〕^2^3_D=−46.8°(C=0.25メタ
    ノール)呈色反応パウリー反応、フォーリン反応、過沃
    素酸−ベンチジン反応、過マンガン酸カリウム脱色反応
    に陽性、モーリツシユ反応、ビウレツト反応、キサント
    プロテイン反応、トレンス反応に凝陽性、ニンヒドリン
    反応、ベネデイクト反応、坂口反応、エールリツヒ反応
    、塩化第2鉄反応、ドラーゲンドルフ反応、2,4−ジ
    ニトロフェニルヒドラジン反応に陰性、溶剤に対する溶
    解性 低級アルコールに可溶、酢酸エチルに僅かに溶解、アセ
    トン、クロロホルム、n−ヘキサン、石油エーテル、水
    に難溶性、塩基性、酸性、中性の区別 n−ブタノール溶液からpH2〜9の水層に移動しない
    ことにより中性物質を推定される。 物質の色白色 安定性 37℃、20時間、酸性および中性で安定であり、アル
    カリ性で不安定。 紫外部吸収スペクトル メタノール中で測定したアクレアシンAα(濃度32.
    4r/ml)の紫外部吸収スペクトルは、λmax27
    8nm、E^1^%_1_c_m=16.0に極大吸収
    、およびλmax226nm、E^1^%_1_c_m
    =146、λmax283nm、E^1^%_1_c_
    m=13.5にシヨルダーを有する。 液体クロマトグラフィーのりテンションタイムRt=7
    .9分(カラム径5×500mm、担体ポリスチレン樹
    脂、展開溶媒0.01%トリエチルアミン含有85%メ
    タノール水溶液、カラム温度55℃)2 アスペルギル
    ス属に属する抗生物質アクレアシンAαの生産菌を培地
    に培養し、その培養物から抗生物質アクレアシンAαを
    採取することを特徴とする新規抗生物質アクレアシンA
    αの製造法。 3 アスペルギルス属に属する抗生物質アクレアシンA
    αが生産菌がアスペルギルス・アクレアタスM4845
    菌である特許請求の範囲第2項記載の新規抗生物質アク
    レアシンAαの製造法。
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