JPS5919628Y2 - 剛体トロリ線 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトロリ線、特に剛体トロリ線に係る。

従来のトロリ線は、硬銅撚線から戊る吊架線または補助
吊架線に、所定間隔で保合吊下されたハンガーにクラン
プして架設されている。

そのため、列車走行時にトロリ線がパンタグラフに押上
げられ、トロリ線に振動を生じパンタグラフがトロリ線
から離線することがあり、離線時に発生するアークによ
りトロリ線の断線を生じるおそれがあった。

本考案は上記の事情に基きなされたもので、列車走行時
にパンタグラフとトロリ線との離線を生じるおそれのな
い剛体トロリ線を提供する。

以下、図面につき本考案の詳細を説明する。

第１図において、吊架線１はアルミ撚線１ａにアルミシ
ース１ｂを施して威る所謂アルミ被鋼芯アルミ撚線であ
り、トロリ線２は断面長方形の鉄の帯条２ａにアルミ層
２ｂを被覆し、アルミ層２ｂを帯条２ａの断面長手方向
の中心線に関し対称で、くびれ部２Ｃを有すると共にく
びれ部２ｃ以外は大、小の円弧状とした断面に成形して
構成されている。

吊架線１及びトロリ線２は、小円弧を吊架線１に対向さ
せて並列され、クランプ３で一体に結合されている。

クランプ３は、ボルト３′で結合される２箇の部材３ａ
、３ｂがら戒り、一方の部材は下端に前記トロリ線のく
びれ部２ｃに係合する凸部４ａ それに隣接して小円弧
部の隅角に係合する凹部５ａを有し、中間部に吊架線１
の周面と係合するほぼ半円弧状の凹面６ａをそなえる。

他方の部材３ｂはその下端および中間部に前出の凸部４
ａ、凹部５ａ、６ａと同様の凸部４ｂ、凹部５ｂ、６ｂ
を有している。

さらに、部材３ａの上端部は他方の部材３ｂの上端より
上方に延長突出すると共に部材３ａ、３ｂの凹部６ａ、
６ｂに係合抱持される吊架線１の中心線をこえて部材３
ｂ側に突出屈曲されている。

また、前記部材３ａの上端には、吊架線１およびトロリ
線２の中心を連ねる線上に位置して透孔が設けである。

上記構成のクランプ３は吊架線１、トロリ線２に対し適
当な間隔で設けてあり、クランプ３の部材３ａ上端の透
孔を利用して鉄構７に設けた碍子８の取付部８ａにクラ
ンプ３を取付け、本考案の剛体トロリ線を鉄構７に架設
する。

なお、第１図中９は部材３ａ上端の透孔および碍子８の
取付部８ａの透孔を貫通するボルトであり、クランプ３
はこのボルトにより碍子に固着されている。

このようにして架設した時、トロリ線２の鉄の帯条の断
面の長辺がほぼ鉛直方向となる。

上記構成の本考案剛体トロリ線においては、トロリ線２
はクランプ３により、メツセンジャワイヤとき電線を兼
なる剛性の大きな吊架線と一体に結合されているので、
パンタグラフにより押上刃を加えられても、トロリ線は
振動を起し難く振動疲労を生じるおそれはない。

さらに吊架線はアルミ被撚線であるから、その素線間の
摩擦による制振効果もある。

また、上記のように振動を生じ難いため、パンタグラフ
とトロリ線との離線も生じ難く、アークによるトロリ線
の溶断を起すおそれはない。

さらに、トロリ線が鉄構に対し剛性支持されているので
、パンタグラフのトロリ線からの集電特性が向上される
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の断面図である。 １・・・・・・吊架線、２・・・・・・トロリ線、３・
・・・・・クランプ、７・・・・・・鉄構、８・・・・
・・碍子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミ撚線をメツセンジャおよび電線を兼る吊架線とし
   、この吊り架線に断面長方形の鉄の帯条にアルミ層を被
   覆して成るトロリ線を前記帯条の断面の長辺が鉛直方向
   となるようにしてクランプで一体に結合し、前記クラン
   プを鉄構に設けた硝子に固着して架線するようにしたこ
   とを特徴とする剛体トロリ線。