JPS5918942B2 - 電動圧縮機の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は電気冷蔵庫、ルームエアコンデショナー等用い
られる電動圧縮機体の製造方法に関するものである。

〔従来技術〕

従来の電動圧縮機を第１図及び第２図に示す二側により
説明する。

第１図に示す例は、フレーム１を破線に示す鋳造素材２
より実線に示す如く旋削し、主ベアリング部３或いはス
テータ締結固定用ねじ穴５及びステータ取付面６等を成
形する。

次いで偏心部８を有する回転軸７を主ベアリング３内に
嵌挿した後、焼嵌め或いは圧入法等により回転軸７にロ
ータ９を固着する。

その状態でロータ９外周に接触する複数個数のギャップ
ゲージ１０を接続しているニアギャップ調整層１１を第
１図に示す状態に回転軸７の先端に冠せた後、ステータ
４をギャップゲージ１０の外側に嵌合して組合せ、ねじ
１２をステータ４を貫通してフレームねじ穴５にねじ込
んでフレーム１にステータ４を固定する。

しかる後、ニアギャップ調整層１１を外す。

又、第２図に示す例は、ステータ４を固着する管体１３
をバーリング或いは絞り抜き部１４を有する鋼板フレー
ム１５の周縁に突当て、その突当面１６の全周或いはプ
ロジェクション溶接等の抵抗溶接で固定する。

フレーム１５には予じめ主ベアリング部材３を接合して
おく。

管体１３にステータ４を接合し、主ベアリング部材３内
に偏心部８を有する回転軸７を嵌挿した後、ステータ４
内にギャップゲージ１０を挿入するようにニアギャップ
調整層１１を取付けると共に、ロータ９を回転軸７に圧
入或いは焼嵌め等により固着する。

しかし、前者はフレーム１を成形精度の劣る鋳造に頼っ
ているため、旋削、穿孔等の除去加工を多く必要とし、
且つ、仕上げ加工も多く必要とする。

このため、設備費が膨大となり、長大な製造工程となる
欠陥がある。

又、鋳造品の材質的脆性から厚肉を採用する必要があり
、フレーム１の重量の増加を来たす欠陥があった。

又、後者は、鋼板フレーム１５の平面端部に管体１３を
溶接しているので、管体１３を鋼板フレ−ム１５に直角
に、且つ同一位置で溶接するどとが難しく、主ベアリン
グ部材３と管体１３との平行度及び同心度が十分に出し
難い。

そのため、管体１３と鋼板フレーム１５との組合せ溶接
後に、管体１３の内径を基準に主ベアリング３の内径を
仕上げ加工しなければならなかった。

又、ギャップゲージ１０の使用によって電動機のギャッ
プを調整しても、管体１３のステータ４から突出してい
る部分が長く或いは鋼板フレーム１５が平面端部である
ので、これらが弾性変形してしまい、十分なギャップ精
度が得られない欠陥を有していた。

〔発明の目的〕

本発明はかかる欠陥を解消せんとしてなされたものであ
る。

即ち、鋳造素材フレームを使用せず、鋼板フレームを使
用して主ベアリング部材を管体との平行度・同心度を出
し、管体の弾性変形を防ぎ、十分なギャップ精度を得る
ことを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は、ステータ４の外周に管体１３を一部分１３ａ
が突出するように接合し、一方、鋼板製フレーム１５の
中央部および周辺部に同心の絞り部１４・１１を成形し
、この中央絞り部１４に主ベアリング部材３を嵌挿して
接合し、この主ベアリング部材３に回転軸７を挿通し、
この回転軸７の一部にロータ９を固定すると共に、その
ロータ９の外側にギャップゲージ１０およびステーク４
を配置して管体１３の突出部分１３ａを前記鋼板製フレ
ーム１５の周辺絞り部１７に嵌合し、この嵌合部１８を
溶接したものである。

〔発明の実施例〕

以下、第３図及び第４図に示す一実施例により説明する
。

第３図は組立接合前の分解状態を示すものであり、第４
図は各組立接合状態を示すものである。

従来例と同一符号は同一符号は同−物或いは相等物を示
す。

第３図に示す如く、管体１３はステータ４の外周に一部
分が突出するように固定する。

鋼板フレーム１５は中央部および周辺部に同心の絞り部
１４・１７を成形している。

そして、この中央絞り部１４に主ベアリング部材３を嵌
挿して接合する。

回転軸７は主ベアリング部材３に挿通し、この回転軸７
の上部にロータ９を固着した後、このロータ９の外側に
ギャップゲージ１０およびステータ４を第４図の如く配
置して鋼板フレーム１．５の周辺絞り部１７に管体１３
を嵌合し、その嵌合部１８を電気溶接等により全周或い
は局部的に溶着固定する。

この場合、ロータ９の外径にギャップゲージ１０を挿入
しておく。

かかる電動圧縮機の製造方法によれば、除去加工を必要
とする鋳造素材フレームを使用しないので、′省資源お
よび重量軽減を計ることが出来る。

又、フレーム１５の中央部および周辺部に同心の絞り部
１４・１７を成形し、これらに主ベアリング部材３を嵌
挿して接合および管体１３を嵌合して溶接したので、主
ベアリング部材３と管体１３との平行度および同心度を
十分に出すことができる。

又、管体１３の突出部分１３ａを短くでき、且つフレー
ム１５の周辺絞り部１７により、これらが弾性変形する
ようなことはなくなる。

このため、ギャップゲージ１０によって十分なギャップ
精度が得られる。

〔発明の効果〕

かかる電動圧縮機の遣方法によれば、除去加工を必要と
する鋳造素材フレームを使用しないので、省資源および
重量軽減を計ることが出来る。

又、フレーム１５の中央部および周辺部に同心の絞り部
１４・１７を成形し、これらに主ベアリング部材３を嵌
挿して接合および管体１３を嵌合して溶接したので、主
ベアリング部材３と管体１３との平行度および同心度を
十分に出すことができる。

又、管体１３の突出部分１３ａを短くでき、且つフレー
ム１５の周辺絞り部１７により、これらが弾性変形する
ようなことはなくなる。

゛このため、ギャップゲージ１０によって十分なギャッ
プ精度が得られる。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の電動圧縮機体の組立状態を説明する側断
面図、第２図は従来の異なる電動圧縮機体の組立状態を
説明する側断面図、第３図、は本発明に係わる電動圧縮
機体分解状態の側断面図、第４図は同電動圧縮機体の組
立接合状態を示す側断面図である。 尚、図中同一符号は同−又はその相当部材であることを
示す。 １・・・・・・鋳造フルシーム、２・・・・・・フレー
ム鋳造素材、３・・・・・・主ベアリング、４・・・・
・・ステータ、５・・・・・・ステータ締結用ねじ穴、
６・・・・・・ステータ取付面、７・・・・・・回転軸
体の偏心部、９・・・・・・ロータ、１０・・・・・・
ギャップゲージ、１１・・・・・・ニアギャップ調整層
、１２・・・・・・ねじ、１３・・・・・・管体、１４
・・・・・・鋼板フレ−ムのバーリング或いは絞り成形
穴、１５・・・・・・鋼板フレーム、１６・・・・・・
突合せ部、１８・・・・・・溶接部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ステータ４の外周に管体１３を一部分１３ａが突出
   するように接合し、一方、鋼板製フレーム１５の中央部
   および周辺部に同心の絞り部１４・１７を形成し、この
   中央絞り部１４憾主ベアリング部材３を嵌挿して接合し
   、この主ベアリング部材３に回転軸７を挿通し、この回
   転軸７の一部にロータ９を固定すると共に、そのロータ
   ９の外側にギャップゲージ１０およびステータ４を配置
   して管体１３の突出部分１３ａを前記鋼板製フレーム１
   ５の周辺絞り部１７に嵌合し、この嵌合部１８を溶接し
   たことを特徴とする電動圧縮機の製造方法。