JPS5839257B2

JPS5839257B2 - 電磁クラツチ

Info

Publication number: JPS5839257B2
Application number: JP54000307A
Authority: JP
Inventors: 尚信金丸; 耕作佐用; 篤杉沼; 栄男立見
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1979-01-08
Filing date: 1979-01-08
Publication date: 1983-08-29
Also published as: DE3000358A1; US4295553A; JPS5594032A; DE3000358C2

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、電磁クラッチの構造に係り、特に車両用冷房
装置に適した電磁クラッチの励磁装置に関する。

従来のこの種電磁クラッチに訟ける励磁装置は、主継鉄
部材と、大径の補助継鉄部材むよび小径の補助継鉄部材
からなる励磁装置組体と、前記主継鉄部材と大径補助継
鉄部材とによって形成される空間に絶縁物を介して配設
された励磁コイルとから構成されている。

このうち、主継鉄部材は、円筒部及び底部を有する略カ
ップ状であり、鋼板をプレス加工して成形される。

１た大径補助継鉄部材は円筒状で主継鉄の底部に圧入接
合若しくは溶接接合される。

小径補助継鉄部材も円筒状で主継鉄部材の底面（Ｃ摩擦
溶接によって接合される。

この様に、従来の励磁装置組体は三つの独立した部材を
接合し組立てているので接合箇所が２箇所必要であり、
接合作業に手数を要していた。

一方、この様に形成された励磁装置組体が電磁クラッチ
として組立てられた時、前記各円筒部の表面は極めて小
さな隙間を介して回転体に対向配置されるので、高い同
芯度が要求される。

しかし、従来の励磁装置組体は組立状態で同芯度が要求
される複数の面がそれぞれ異なった部片に属しているの
で、一つの面を基準面として他の全ての面を切削仕上げ
する必要があり、昨業に手数がかかる本発明の目的は、
上記従来の欠点を除去し、接合箇所が少なくかつ切削仕
上げ面の少ない電磁クラッチを得ることにある。

本発明の特徴は、励磁装置組立を断面略コ字状の主継鉄
部材と談主継鉄部材の中空部に挿入される異径円筒状の
継鉄ホルダーとで構成し、主継鉄部材のフランジ部分を
底辺に近いほうを一定幅の厚内、先端側を薄肉、その中
間をテーパ状とし、厚内部分において継鉄部材と継鉄ホ
ルダーとを機械的に結合させるようにしたことにある。

以下図によって本発明の詳細な説明する。

１ず、第１図は本発明の一実施例になる電磁クラッチの
上半縦断面を示す。

電磁クラッチは、圧縮機の回転軸１に結合されたハブ２
と駆動源である自動車用エンジンに■ベルトにより連結
された磁性材料よりなる断面略コ字状の入力回転体６と
、該入力回転体６と相対向する位置に配置され磁性材よ
りなる可動片５と、該可動片５を前記ハブ２に保持板３
を介して結合するための板ばね４と、前記可動片５と入
力回転体６とを磨擦係合させるための励磁装置１０とか
ら構成されている。

そして、励磁装置１０に内装されている励磁コイル、１
１に通電すると、該励磁コイル１１の起磁力により主磁
気回路に沿って磁束が発生し、可動片５を板ばね４のば
ね力に抗して入力回転体６に摩擦係合させることによっ
て駆動源の動力を可動片５→板ばね４→保持板３→ハブ
２→シヤフト１の径路で伝達し圧縮機を作動させる。

励磁コイル１１の非通電時には板はね４のばね力により
可動片５を入力回転体６から離した状態を保持する。

励磁装置１０の励磁装置組体１４は、継鉄部材１５と継
鉄ホルダー２０とから構成される。

継鉄部材１５は、第２図に示すように外側フランジ１５
１、内側フランジ１５３及び両フランジをつなぐ底部１
５２とからなる断面が略コ字状の環状筒体であり、ドー
ナツ状の低炭素鋼板をプレスして一体に成型される。

４継鉄部材１５０の内側フラ
ンジ１５３の内周には溝１５４が形成されている。

−また、両フランジ１５１．１５３共に底部１５２に近
い側が厚肉になっている特に、内側フランジ１５３は底
部１５２に近い部分Ｈが肉厚−走部１５３ａ、先端部カ
テーパ部１５３ｂになっている。

第２図の実施例で外側フランジ１５１の外径Ｄ４が１０
４ｇ、前記Ｈが６肛、厚内部厚さｔが４．５ｒｒｍで
ある。

一方、継鉄ホルダー２０は、第３図に示すように円筒部
２０１、フランジ部２０２、折曲部２０３からなり、鉄
材を冷間もしくは温間鍛造することによって一体に成形
されている。

円筒部２０１の外周にはベアリング１２が圧入され、該
ベアリングで入力回転体６を支承している。

継鉄ホルダーの折曲部２０３の外径寸法は、継鉄部材１
５０の内側フランジ１５３の内径寸法との間にしめ代を
有する。

励磁装置組体１４は、継鉄ホルダー２０を継鉄部材１５
の底部１５２側から内側フランジ１５３内に挿入し、継
鉄部材の折曲部２０３の外周面を内側フランジの内側に
圧入し、加締固定することにより組立てられる。

継鉄ホルダー２０はねじ１３により、圧縮機ハウジング
の角部８に固定される。

継鉄部材１５と継鉄ホルダー２０との結合固定は第４図
に示すようにして行なう。

すなわち、継鉄部材の内側フランジ１５３の内側に継鉄
ホルダー２０の折曲部２０３を押入し、金型３０１゜３
０２により拘束する。

次に金型３０３を継鉄部材の内側フランジ１５３と継鉄
ホルダーの円筒部２０１間に挿入する。

このとき、金型３０３の先端の凸部３０４により継鉄ホ
ルダーのフランジ部２０２の一部が押されて塑性変形し
継鉄部材１５の溝１５４に流入し、もって、継鉄部材１
５と継鉄ホルダーが強固に結合される。

結合部詳細は第５図に示すと釦りである。

図において、溝１５４の位置は（継鉄ホルダー２０の端
面よりの距離）１１＝１．０〜１．２７ｆｔＩｎ、溝
１５４の傾斜角αは約９００、金型凸部３０４に対応す
る凹部の位置は端面よりｔ２−０，６〜０．８洞、凹部
の傾斜角βは３０°〜４５°、凹部幅Ｂ＝０．３〜０，
８郡が望ｌしい。

励磁装置組体１４を組立て後、円筒部２０１の外周面を
継鉄部材１５の外側フランジ１５１の外周面、内側フラ
ンジ内周面１５３を基準にして切削仕上げする。

この時、継鉄部材１５の内、外周面は、一つの部材に属
しているので、プレス成型時に、両面の同心度を出すこ
とは容易にでき、さらに、他の部材との接合によっても
両社の同心度は変化しない３従って、両面を基準にして
円筒部２０１の外周面の同心度を出せば、入力回転体６
との間の微小空隙ｇ１１ｇ２（第６図）は設計値に対し
高精度なものが得られる。

次に、折曲部２０３の内周面を、継鉄部材の内。

外側フランジ面を基準にして、切削仕上げし、更に、こ
の折曲部２０３の内周面に対して直角になるようにして
フランジ部２０２の端面を切削仕上げし、いんろう部２
０４を形成する。

あらかじめ圧縮機ハウジングの角部８は直角になされて
いて、且つその外周面は回転軸１の軸心に対して同心と
なる様に切削仕上げされているので、この角部８に、前
述の様にして仕上げられた組体１４のいんろう部２０４
を組合せると、組体１４の内、外周面はいずれも、回転
軸の軸線に対して同心となる様に組立てられる。

かくして組立てられた励磁装置組体１４の継鉄部１５に
形成されている空間１５５に励磁コイル１１を挿入し、
絶縁樹脂２１を流し込んで硬化させ固着し、励磁装置１
０が構成される。

ところで、励磁装置組体１４は、磁気性能上、ベアリン
グ１２を介して同心的に支承されている入力回転体６と
の空隙ｇ１２ｇ２ができるだけ少ないことが望ましい。

しかし、実用上は、静止体と回転体との間の干渉防止の
観点から０．２〜０．５咽の間隙が必要である。

よって、第２図のＤ３．Ｄ４の寸法は、１ず、継鉄部材
単品の状態で０．１胴程度の公差をもってプレス加工す
る。

そして、継鉄ホルダーと結合する際の変形を０．２ｗｎ
以下に押える必要がある。

また、継鉄部材と継鉄ホルダーとの間の同心度も重要で
あり、特に、高請度の同心度（０，１ｙｒｓ以下）が必
要な嵌合部Ｄ１．Ｄ２（第３図）は結合後機械加工によ
って仕上げる。

継鉄ホルダーに関しては、その他の部分に仕上加工を施
す必要はない。

ところで、継鉄部材１５０は磁気回路を構成するから、
磁気抵抗を小さくするためには厚内がよい。

一方、生産性にすぐれたプレス加工により生産しようと
する場合、フランジ部１５１，１５３はできるだけ薄肉
のほうかよい。

そこで、継鉄部材１５０の内、外フランジ部１５３の肉
厚をテーパ状にすると、磁束の多く流れるフランジ底部
を厚くし、磁束量の少ない先端部を薄くでき、プレス加
工が容易でかつ継鉄部材各部の磁束密度も均一にできる
。

かかる目的から、継鉄部材のフランジ１５１゜１５３は
テーパ状にするのがよい。

ただ、前述したように、継鉄ホルダーの底部の一部を塑
性変形させて継鉄ホルダーの内フランジの溝に流入させ
固定する結合方法をとる場合、単純なテーパでは次に述
べるような不都合を生ずる。

すなわち、継鉄部材１５０の内、外フランジは入力回転
体６と狭い所定の空隙ｇ１１ｇ２を介して対向してふ一
部、上記結合作業により空隙長が変化することは許され
ない。

ところが、第４図に示すような結合方法をとる場合、内
側フランジは半径方向外側へ強い力で押され、変形を生
じ易い。

しかし、該部分は前記したと訃り、入力回転体６との間
に微小間隙しか許容されない。

そのため、結合部分の肉厚はできるだけ厚いほうがよい
。

一方、継鉄ホルダー２０には圧縮機ハウジングの角部８
に固定するためのいんろう部２０４を必要とするため、
結合部すなわち、継鉄部材１５０に溝１５４を設ける位
置は底部１５２より若干開口側でなければならない。

従って、内側フランジ１５３は底部のみならず、開口部
側に向って若干の長さだけ肉厚部１５３ａのあることが
必要である。

また、結合後も、継鉄ホルダーの塑性変形に伴なう緊迫
力が充分保持されるためにも結合部分か比較的太きｉ剛
性を有すること、すなわち肉厚部１５３のあることが必
要である。

以上述べた理由により、本発明の継鉄部材のフランジは
底部から先端部にかけて肉厚−走部１５３ａとテーパ部
１５３ｂとを有する構成となっている。

第７図は本発明の他の実施例を示す。

前に述べた実施例に比べて継鉄ホルダー２０のフランジ
部２０３がない点で相違するのみで他の部分については
、構成、製法共同じである。

以上述べたように、本発明によれば、電磁クラッチの励
磁装置組体を継鉄部材と継鉄保持体の２部材とし、継鉄
部材のフランジ部は肉厚部と薄肉部とを設けたから結合
箇所が少なく、仕上切削の必要な箇所が減少しもって磁
気構体の製作が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例になる電磁クラッチの要部縦
断面図である。第２図〜第４図は本発明における結合方法の一例を示す
図であり、第２図は継鉄部材の縦断面図、第３図は継鉄
ホルダーの縦断面図、第４図は金型で加圧している状態
を示す。第５図は結合部詳細を示す図、第６図は本発明の詳細な
説明するための図、第７図は本発明の他の実施例になる
励磁装置組立の縦断面を示す図である。１５・・・継鉄部材、２０・・・継鉄ホルダー、１５３
・・・内側フランジ、１５４・・・溝。

Claims

【特許請求の範囲】１ハウジングに固定され励磁コイルと該励磁コイルを
保持する継鉄部材と該継鉄部材に固定される継鉄ホルダ
ーとから構成される装置該励磁装置組体にベアリングを介して支承された入力回
転体と、被駆動側軸に連結され、前記入力回転体と磁気
的に結合する可動片を備えた電磁クラッチにおいて、前
記継鉄ホルダーは径小の円筒部と、該円筒部の一端から
半径方向外側に伸びる環状のフランジ部とからなり、一
方前記継鉄部材は円筒状の外側フランジ、内側フランジ
及び両フランジをつなぐ底部を有し、かつ内側フランジ
は前記底部に近い部分が厚肉直線状、先端部分が先細の
テーパ状となってむり、前記継鉄ホルダーの円筒部と前
記継鉄部材の両フランジは前記回転軸と同芯的に配置さ
れて督り、かつ、前記継鉄ホルダーと前記継鉄部材とは
前記継鉄ホルダーのフランジ部の外周面を前記継鉄部材
の内側フランジの内周面に固着することによって一体に
され、かつ継鉄ホルダーの円筒部外側に前記ベアリング
が固定されていることを特徴とする電磁クラッチ。２継鉄ホルダーの内側フランジの厚肉部内周面に環状
の溝が形成され、該溝に継鉄ホルダーのフランジの一部
が塑性変形されて結合されていることを特徴とする特許
請求の範囲第１項記載の電磁クラッチ。