JPS59187074A - 摩擦材用基材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車等のブレーキライニング、クラッチフ
ェーシング等に使用される非石綿系摩擦材用基材に関す
るものである。

さらに詳しくは、シャダー特性、摩耗特性および回転破
壊強度が著しく改良された摩擦材を提供し得る非石綿系
摩擦材用基材に関するものである。

従来この様な用途に対しては９石綿を主とした摩擦材用
基材が使用されていたが２石綿による環境汚染９石綿資
源の枯渇９石綿価格の高騰等により９石綿を含まない摩
擦材用基材が要求されるよつになってきた。このため石
綿を含まない摩擦材用基材や摩擦材が種々検討されてい
る。例えば。

石綿紐の代シにガラス繊維を含む摩擦材用基材（実開昭
５５−１１１９７８号公報、実開昭５６−１０３０９１
号公報）又は摩擦材（特開昭５１−５４１４４号公報、
特開昭５６−１６７９３４号公報、特開昭５７−３８２
８号公報）が提案されている。これらの摩擦材用基材又
は摩擦材は。

これまでのところ、主としてゴムを含むいわゆるセミモ
ールド法によりクラッチフェーシング援用いられている
。この理由の一つとして、特開昭５６−１２９２８５号
公報の考え方がある。すなわち１石綿系摩擦材では、ブ
レーキライニングやクラッチフェーシングのように柔軟
性を要求する場合において９石綿の柔構造によって柔軟
性を確保できるが、ガラス繊維を含む非石綿糸摩擦材で
は石綿のように柔軟性がなく、他の方法で柔軟性を与え
る必要がある。その手段としてゴム結合剤が必要となる
という考え方である。しかし、近年車輛の大型、高速化
、交通波帯化等に伴い、その使用条件も過酷となって来
ていることから、摩擦材の要求される特性も、ますます
厳しいものになっておシ、ゴムを含むセミモールド系の
摩擦材では。

耐熱特性２回転破壊強度等の要求特性を満足させるのに
限界が生じて来た。このため、レジン等で成形すれるス
ペシャルウーブン系による摩擦材が必要とされてきてい
るのが現状である。スペシャルウーブン系の摩擦材では
ブレーキライニングやクラッチフェーシングに柔軟性を
もたせるため。

従来のガラスロービング、ガラスヤーン。テープおよび
クロスにはない柔軟摺造をもつ嵩高加工した基材２例え
ば（実開昭５５−１１１９７８号公報）が提案されてい
る。しかし、これらのガラス繊維およびガラス繊維を含
む基材を使用して、スペシャルウーブン系の摩擦材は、
従来の石綿系の摩擦材に比較して摩擦係数が高く、シャ
ダー特性や摩耗特性が悪いという欠点があった。

本発明者らは、これらの問題を改良すべく鋭意検討した
結果、少なくとも連続したガラス繊維を用いた嵩高加工
糸を含む紐に摩擦調整剤を付着又は分散させた摩擦材用
基材によって、シャダー特性、摩耗特性および回転破壊
強度の優れた摩擦材が得られることを見い出して本発明
に到達した。

本発明は少なくとも連続したガラス繊維を用い次嵩高加
工糸を含む紐に摩擦調整剤を付着又は分散せしめてなる
摩擦材用基材に関する。

本発明において嵩高加工糸とは９通常のガラスロービン
グ、ガラスヤーン等に比較して重量あたりの容積が大き
な紐状物をいうが、この紐状物としては連続ガラス繊維
をエアーノズル等を用いて嵩高加工を施したものが使用
される。嵩高加工法としては、公知のいずれの方法も採
用でき梓特に制限はない。混合系の紐状物は嵩高加工時
混合してもよく、また撚糸等の後工程で混合してもよい
が、均一性から前者が望ましい。ガラス繊維の種類は、
Ｅガラス、Ａガラス、Ｃガラス、Ｓガラス、Ｃガラス等
が使用され特に制限はない。

また、ガラス繊維とともに使用し得る他の繊維は、有機
繊維、ガラス繊維以外の無機繊維等があシ、必要に応じ
て金属線も含まれる。有機繊維としては、綿、レーヨン
、芳香族ポリアミド、イミド繊維、カイノール繊維等が
使用でき、ガラス繊維以外の無機繊維としてはカーボン
繊維、セラミック繊維等が使用できる。また金属線は、
防錆対策に使用されることがあり、真鍮線、亜鉛線、銅
線、アルミニウム線等が使用できる。

本発明に使用される摩擦調整剤としては、カシューダス
ト、カーボン粉、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、珪藻
土、金属酸化物（酸化鉄、酸化鉛。

酸化クロム）、金属硫化物（硫化鉛、硫化モリブデン）
等いわゆる摩擦調整剤といわれるものはすべて使用でき
るが、カシューダスト、カーボン粉。

硫酸バリウムを使用すればその効果に於いて著しく好ま
しい。これらの摩擦調整剤は紐に単独又は混ぜ合わせて
加えても良く制限はない。紐に分散させる摩擦調整剤の
割合は内割りで３〜５０重量％の範囲が好ましく、さら
に好ましくは５〜３０重量％の範囲である。摩擦調整剤
の割合が３重量％未満であると本発明の目的であるシャ
ダー特性や耐摩耗性の改良が不十分である。また５０重
量％を越えると１回転破壊強度等の機械強度が低いこと
および基材からの摩擦調整剤の脱落が激しいことの理由
で、紐に分散させる摩擦調整剤の割合は、摩擦材用基材
に対して内側シで３〜５０重量％の範囲が適当である。

嵩高加工糸を含む紐に摩擦調整剤を付着又は分散せしめ
る手段は、粉末等の場合には、ふりかけ法、流動浸漬法
等ＫＪニジ繊維に摩擦調整剤を抱き込ませｆＣｂ、適当
なバインダーと混入して紐に浸透固定することができる
。摩擦調整剤をパインダ−で固定する場合、使用するバ
インダーは熱可塑性がなく低温で分解しないものが望ま
しい。

以下実施例によって本発明を説明する。

実施例１ ９μｍのガラスフィラメント８００本を接着力の弱い表
面処理剤で集束して得られた太さ１３５テツクスの連続
ガラスストランド５本と、太さ５５テツクスの連続レー
ヨン糸５本とを引揃えて高速空気流体中に導入し、フィ
ラメント状に開繊交絡させ嵩高加工紐を作成した。その
後この嵩高加工紐にカシューダストを内割りで２５重量
％加えて２回／２５ｍ１ｎでＺ撚りした。このときの嵩
高加工紐の太さは１２５０テツクスであった。

次に、Ｚ撚シした嵩高加工皿３本と真鍮線（直径０．６
ｍｍ）１本とを合わせて１，８回／２５■でＳ撚りし、
４１６０テツクスの摩擦材用基材を作成した。

実施例２ カシューダスト量を内削シで１５重量％加えた以外は実
施例１と同様な方法で摩擦材用基材を作成した。得られ
た摩擦材用基材の太さは３７８０テツクスであった。

実施例３ カシューダスト量を内割りで１０重讃チ加えた以外は実
施例１と同様な方法で摩擦材用基材を作成した。得られ
た摩擦材用基材の太さは３６４０デツクスであった。

実施例４ カシューダストの代シにカーボン粉を内削シで３重量％
加えた以外は実施例１と同様な方法で摩擦材用基材を作
成した。得られた摩擦材用基材の太さは３３３０テツク
スであった。

実施例５ カシューダストの代シに硫酸バリウムを内割りで１５重
量％加えた以外は実施例１と同様な方法で摩擦材用基材
を作成した。得られた摩擦材用基材の太さは３７７５テ
ツクスであった。

実施例６ 実施例１のフィラメント状に開繊交絡させた嵩高加工紐
にカシューダスト／カーボン粉の重量比を１０／ｌにし
た摩擦調整剤を内割りで１５重量％加えて３回／２５間
でＺ撚シした。

次に、このＺ撚りした嵩高加工皿３本と真鍮線（直径０
．１６問）１本とを合わせて２．５回／２５間でＳ撚シ
し３８１０テツクスの摩擦材用基材を作成した。

比較例 ９μｍのガラスフィラメント８００本を接着力の弱い表
面処理で集束して得られた太さ１３５テ気流体中に導入
しフィラメント状に開繊交絡させ嵩高加工紐を作成した
。その後この嵩高加工紐を２回７２５酎でＺｍシした。

この時の嵩高加工紐の太さは１０２０テツクスであった
。

次に、この嵩高加工皿３本と真鍮線（直径０．１６ＴＩ
ｒＩｎ）１本とを合わせて１．８回／２５Ｈで８撚りし
。

３２８０テツクスの摩擦材用基材を作成した。

次に、比較例および各実施例で作成した摩擦材用基材を
不揮発分２０％のメタノール可溶フェノールワニスの入
った容器中を５秒通過させ、さらに１００℃の乾燥機を
通した後、恒温恒湿槽で２日間熟成させた。

次に、ワニスを含浸した摩擦材用基材を１００℃に加熱
しであるタブレット成形機に巻き取シ。

加圧してタブレットとした。さらにこのタブレットを温
度１５５〜１６０℃の範囲、圧力１５０Ｋｐ／ｄで８分
間加圧成形し、続いてこの成形物を２００℃で４時間ア
フターキュアーした後、研磨、孔加工してクラッチフェ
ーシングを作成した。この様にして得られたクラッチフ
ェーシングの特性ヲ第１表に示す。

なお摩擦係数および摩耗量については定速式摩擦試験機
にて測定した。試験条件は下記の通りである。

Ｏ試験条件 試験片中心と回転軸中心との距離：　ｏ、　ｔ　５　ｍ
ディスク：Ｆｅ１２ 回転速度：　ｓ　ｏ　ｏ　ｒｐｍ　（回転）試験片；２
５即×２５謔×厚さ３．５闘→２個面　　圧：　５　Ｋ
ｇｆ　／１ｙｒｅ’摩擦方向二フェーシングの摩擦方向 また耐ジャグ−性についてはスカイライン車（日量自動
車ＫＫ梨）にクラッチフェーシングを装着し、車体の前
後の振動を加速度計で測定した。

試験の結果、摩擦係数、摩耗量および耐シャダー性につ
いては比較例と各実施例とにおいて明らかに差があるこ
とが確認された。

本発明をクラッチフェーシングに適用した場合について
説明したが、ディスクパッド、ブレーキ２イニング等の
摩擦材についても同様の効果が得られる。

本発明になる摩擦材用基材は少なくとも連続したガラス
繊維を用いた嵩高加工糸を含む紐に摩擦調整剤を付着又
は分散せしめるので、シャダー特性、摩耗特性および回
転破壊強度の優れた摩擦材を提供する摩擦材用基材を得
ることができる。

第１頁の続き ０発　明　者　竹原俊 真岡市鬼怒ケ丘６番地富士ファ イバーグラス株式会社真岡工場 内 ０発　明　者　大関圧 真岡市鬼怒ケ丘６番地Ｊ士ファ イバーグラス株式会社真岡工場 内 ０発　明　者　山村敏博 真岡市鬼怒ケ丘６番地富士ファ イバーグラス株式会社真岡工場 内 ＠出　願　人　富士ファイバーグラス株式会社東京都千
代田区内神田−丁目１３ 番７号

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、少なくとも連続したガラス繊維を用いた嵩高加工糸
   を含む紐に摩擦調整剤を付着又は分散せしめてなる摩擦
   材用基材。 ２　摩擦調整剤の量が嵩高加工紐に対して３〜５０重量
   ％である特許請求の範囲第１項記載の摩擦材用基材。 ３、摩擦調整剤がカシューダストである特許請求の範囲
   第１項又は第２項記載の摩擦材用基材。 ４、摩擦調整剤が少なくともカシューダストを構成成分
   とする混合物である特許請求の範囲第１項又は第２項記
   載の摩擦材用基材。 ５、摩擦調整剤がカーボン粉である特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載の摩擦材用基材。 ６、摩擦調整剤が硫酸バリウムである特許請求の範囲第
   １項又は第２項記載の摩擦材用基材。