JPS5918665Y2

JPS5918665Y2 - 高電圧貫通形コンデンサ

Info

Publication number: JPS5918665Y2
Application number: JP17470579U
Authority: JP
Inventors: 節雄佐々木
Original assignee: ティーディーケイ株式会社
Priority date: 1979-12-17
Filing date: 1979-12-17
Publication date: 1984-05-30
Also published as: JPS5691437U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、高周波大電力装置、たとえば電子レンジ、放
送機器用のマグネトロンまたはＸ線管等のノイズフィル
タとして使用される高電圧貫通形コンテ゛ンサに関する
。

最近、放送用機器等の産業用機器、Ｘ線医療機器のみな
らず、電子レンジ等にもＵＨＦ、ＶＨＦ帯の大電力の電
磁波が利用されるようになり、その利用度が高まるにつ
れて、これら機器から漏洩する電磁波による雑音公害の
防止が重要な課題となっている。

こうした雑音公害防止のため、従来より各種のノイズフ
ィルタが提案されている。

第１図はこの種のノイズフィルタの構成要素として使用
されていた高電圧貫通形コンテ゛ンサの従来例を示し、
貫通孔２，３を開口させた両面に、互に独立した電極４
，５および共通電極６を有する磁器コンデンサ１の、前
記共通電極６を、接地金具７の浮上り部７ａ上に半田付
けなどの手段によって固着すると共に、前記磁器コンデ
ンサ１の貫通孔２゜３、接地金具７の貫通孔８，９内に
、シリコンゴム等の弾力性に富む絶縁チューブ１０．１
１を被せた貫通導体１２．１３を貫通させ、この貫通導
体１２．１３を、磁器コンテ゛ンサ１の電極２，３上に
半田付は固定された電極接続体１４．１５に半田付は等
の手段によって挿着し、更に磁器コンテ゛ンサ１のまわ
りをエポキシ樹脂等の絶縁樹脂１６で被覆した構造とな
っている。

１７．１８は絶縁カバーである。

前記貫通導体１２．１３は、絶縁チューブ１０．１１を
被せた部分の外形が円形になっていて、その一端に平板
状のタブ端子１２ａ、１３ａをプレス加工しで作
製しである。

また前記絶縁チューブ１０．１１は、絶縁樹脂１６の硬
化収納時およびヒートサイクル試験時における残留応力
を緩和させ、耐温度特性や絶縁耐電圧特性を向上させる
ために設けたものである。

しかし上述のような構造であると、貫通導体１２．１３
の加工工程が、丸棒または丸管の素材から所定寸法で切
出す工程と、タブ端子１２ａ、１３ａ等の平板状
の部分をプレス加工する工程の２工程となり、工程数が
多く、コスト的に不利である。

またタブ端子１２ａ、１３ａをプレス加工する場
合に、そのプレス位置に寸法誤差を生じ易く、外部受金
具等に挿着する際に、電気的、機械的接続上のトラブル
を生じ易い。

さらに、貫通導体１２．１３の外形が円形であるから、
これに絶縁チューブ１０．１１を被せて係止するために
は、絶縁チューブ１０．１１の内径を貫通導体１２．１
３の外径より若干小径の円形としなければならず、絶縁
チューブ１０．１１への貫通導体１２．１３の挿入作業
が面倒である。

また貫通導体１２．１３に挿着したとき、絶縁チューブ
１０．１１が径方向に伸び、その分だけ弾力性が失なわ
れるから、応力緩和作用も低下する。

本考案は、上述する従来の欠点を除去し、絶縁チューブ
の挿着状態が適切に保たれ、しかも加工コスト、材料コ
ストの安価な貫通導体を備えた高電圧貫通形コンデンサ
を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本考案は、貫通孔を開口させ
た両面に電極を有する磁器コンデンサの前記電極の一方
を、接地金具上に固着すると共に前記貫通孔内に絶縁チ
ューブを被覆させた貫通導体を貫通させ、該貫通導体を
前記電極の他方に導通させた高電圧貫通形コンデンサに
おいて、前記貫通導体は、板材で構成され、かつ前記絶
縁チューブを被覆させた部分が長さ方向に沿って折畳ん
だ構造を有することを特徴とする。

以下実施例たる添付図面を参照し、本考案の内容を具体
的に説明する。

第２図Ａは本考案に係る高電圧貫通形コンデンサの分解
斜視図、第２図Ｂは同じくその組立断面図である。

図において第１図と同一の参照符号は機能的に同一性あ
る構成部分を示している。

この実施例では、貫通導体１２．１３はタブ端子１２ａ
、１３ａを電極接続体１４．１５に半田付は等の手段で
接続固定すると共に、タブ端子１２ａ、１３ａの
先端部を絶縁カバー１８の上面板１８ａから外部へ導
出させである。

貫通導体１２．１３は、金属板材によって構成され、絶
縁チューブ１０．１１を被せた直杆状部分１２ｂ、
１３ｂは、その長さ方向に沿って板材を２つに折畳んだ
構造となっている。

すなわち、第３図Ａの展開図に示すように、タブ端子１
２ａ、１３ａとなる部分の下方に、中心線０に関
して左右対称となる如く、２つの耳片１２ｂ１，１２ｂ
２．１３ｂ、、１３ｂ、を連設し、該耳片１２ｂ
ｌ、１２ｂ２．１３ｂ１，１３ｂ２を中心線Ｏに沿っ
て折畳むことにより、絶縁チューブ１０．１１を被せる
直杆状部分１２ｂ、１３ｂを形成するもので、直杆状部
分１２ｂ、１３ｂの断面形状は第３図Ｂに示すよ
うに、はぼ矩形状となる。

このような構造であると、貫通導体１２．１３は、板材
をプレス加工することにより、一工程で一挙に製作でき
るから、加工コストが安く、材料費の安価な量産性の高
い貫通導体１２．１３を実現することができる。

また、タブ端子１２ａ、１３ａと、絶縁チューブ
１０゜１１を被せる部分１２ｂ、１３ｂとを、同
時成形できるので、これらの仕上り寸法精度が非常に高
くなり、外部との電気的、機械的接続の信頼性の高いも
のを提供することができる。

さらに、絶縁チューブ１０．１１を被せる部分１２ｂ、
１３ｂが断面矩形状となるため、第４図に拡大して示す
ように、絶縁チューブ１０．１１の内周面は、前記部分
１２ｂ、１３ｂの各稜角部ａ−ｄに線状に圧接するが、
面積の大きい各面イル二との間はギャップｇ１によって
隔てられるか、または弱く接触する程度となる。

このため、貫通導体１２．１３の直杆部分１２ｂ、１３
ｂを絶縁チューブ１０．１１内に圧入するときの力が小
さくて済み、絶縁チューブ１０．１１の挿着状態が非常
に容易になる。

また、絶縁チューブ１０．１１を挿着した状態で、絶縁
チューブ１０．１１の内周面と各面イル二との間に前記
ギャップｇ１が形成されることから、このギャップｇ１
も応力緩和部分として働くようになり、絶縁樹脂１６の
硬化収納時またはヒートサイクル試験時の残留応力に対
する応力緩和作用が、従来のものより著るしく向上する
。

以上述べたように、本考案は、貫通孔を開口させた両面
に電極を有する磁器コンデンサの前記電極の一方を、接
地金具上に固着すると共に、前記貫通孔内に絶縁チュー
ブを被覆させた貫通導体を貫通させ、該貫通導体を前記
電極の他方に導通させた高電圧貫通形コンデンサにおい
て、前記貫通導体は、板材で構成され、かつ前記絶縁チ
ューブを被覆させた部分が板材を長さ方向に沿って折畳
んだ構造を有することを特徴とするから、次のような効
果がある。

（１）貫通導体を金属板材のプレス加工等によリ一工程
で製作し得るから、加工コスト、村費コストが安価で、
量産性に富む貫通導体を備えた高電圧貫通形コンデンサ
を提供することができる。

（２）寸法精度が高く、外部への接続時のトラブルの生
じ難い高信頼度の貫通導体を備えた高電圧貫通形コンデ
ンサを提供することができる。

（３）貫通導体への絶縁チューブの挿着作業が容易で、
しかも絶縁樹脂の応力に対する応力緩和作用が高く、絶
縁耐電圧特性、耐温度特性に優れた高品質、高信頼度の
高電圧貫通形コンテ゛ンサを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の高電圧貫通形コンデンサの断面図、第２
図Ａは本考案に係る高電圧貫通形コンデンサの分解斜視
図、第２図Ｂは同じくその組立断面図、第３図Ａは貫通
導体の展開図、第３図Ｂは貫通導体の断面図、第４図は
本考案の効果を説明するための拡大断面図である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

貫通孔を開口させた両面に電極を有する磁器コンデンサ
の前記電極の一方を、接地金具上に固着すると共に、前
記貫通孔内に絶縁チューブを被覆させた貫通導体を貫通
させ、該貫通導体を前記電極の他方に導通させた高電圧
貫通形コンデンサにおいて、前記貫通導体は、板材で構
成され、かつ前記絶縁チューブを被せる部分が長さ方向
に沿って折畳まれた構造を有することを特徴とする高電
圧貫通形コンテ゛ンサ。