JPS59185763A - 中性塩環境における耐食性に優れたオ−ステナイトステンレス鋼 - Google Patents
中性塩環境における耐食性に優れたオ−ステナイトステンレス鋼Info
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- JPS59185763A JPS59185763A JP5892083A JP5892083A JPS59185763A JP S59185763 A JPS59185763 A JP S59185763A JP 5892083 A JP5892083 A JP 5892083A JP 5892083 A JP5892083 A JP 5892083A JP S59185763 A JPS59185763 A JP S59185763A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、海岸地帯や、生活水と接触する場所等の中
性塩環境で優れた耐食性を発揮する安価なオーステナイ
トステンレス鋼に関するものである。
性塩環境で優れた耐食性を発揮する安価なオーステナイ
トステンレス鋼に関するものである。
従来から、化学装置用各種機器、熱交換チューブ、淡水
化プラント、温水器2食品加工機器等の中性塩環境下で
使用される装置・機器類には、耐食性を考慮してSUS
304や5US3]4j等のオーステナイト系ステン
レス鋼が広く使用されているが、°それでも孔食、隙間
腐食、或いは応力腐食割れ等に起因する数多くの事故が
報告されており、その上、5US316鋼にあっては2
%以上(以下チは重量割合とする)のMoが添加されて
いるので、その価格が比較的高くなるという不利な面も
存在していたのである。
化プラント、温水器2食品加工機器等の中性塩環境下で
使用される装置・機器類には、耐食性を考慮してSUS
304や5US3]4j等のオーステナイト系ステン
レス鋼が広く使用されているが、°それでも孔食、隙間
腐食、或いは応力腐食割れ等に起因する数多くの事故が
報告されており、その上、5US316鋼にあっては2
%以上(以下チは重量割合とする)のMoが添加されて
いるので、その価格が比較的高くなるという不利な面も
存在していたのである。
一声、近年に至って、中性塩環境下でも比較的良好な耐
応力腐食割れ性を発揮する素材として、SUS 444
に代表されるMo含有高純度フェライトステンレス鋼の
使用も試みられ始めたが、このようなMo含有高純度フ
ェライトステンレス鋼は、成形性、溶接性、及び靭性の
面での特性が良好でなく、前述のような機器類に適用す
るにはなお解決されなければならない多くの問題を抱え
ているものであった。
応力腐食割れ性を発揮する素材として、SUS 444
に代表されるMo含有高純度フェライトステンレス鋼の
使用も試みられ始めたが、このようなMo含有高純度フ
ェライトステンレス鋼は、成形性、溶接性、及び靭性の
面での特性が良好でなく、前述のような機器類に適用す
るにはなお解決されなければならない多くの問題を抱え
ているものであった。
本発明者等は、上述のような観点から、従来、海岸地帯
や生活水環境でしばしばトラブルを発生したSUS 3
04やSUS 316鋼、或いはMo含有高純度フェラ
イトステンレス鋼の欠点を補い、中性塩環境中での耐孔
食性、耐隙間腐食性、耐応力腐食割れ性、及びその他の
耐食性に十分な効果を発揮するとともに、成形や組立て
加工にも優れた鋼を提供すべく研究を行った結果、 18−8型オーステナイト系ステンレス鋼の組成を基本
とし、そのMO添加量を減するとともにSi。
や生活水環境でしばしばトラブルを発生したSUS 3
04やSUS 316鋼、或いはMo含有高純度フェラ
イトステンレス鋼の欠点を補い、中性塩環境中での耐孔
食性、耐隙間腐食性、耐応力腐食割れ性、及びその他の
耐食性に十分な効果を発揮するとともに、成形や組立て
加工にも優れた鋼を提供すべく研究を行った結果、 18−8型オーステナイト系ステンレス鋼の組成を基本
とし、そのMO添加量を減するとともにSi。
Cu及びNの添加量を適度にコントロールすることに加
えて、不可避的に鋼中へ混入するB含有量を所定値以下
に制限すれば、その相乗的な効果として、中性塩環境中
における耐食性がより向上する上、優れた高温耐酸化性
をも示し、しかも価格のよシ安いオーステナイトステン
レス鋼を実現できること、 を知見するに至ったのである。
えて、不可避的に鋼中へ混入するB含有量を所定値以下
に制限すれば、その相乗的な効果として、中性塩環境中
における耐食性がより向上する上、優れた高温耐酸化性
をも示し、しかも価格のよシ安いオーステナイトステン
レス鋼を実現できること、 を知見するに至ったのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、
オーステナイトステンレス鋼を、C:0.08%以下。
オーステナイトステンレス鋼を、C:0.08%以下。
Si:2.0%を越え4.0%以下。
Mn:2.00%以下。
Cr: 16.00〜20.00%。
Ni:8.OO〜1 3.0 0 チ。
MO:0.30〜1.50 %。
Cu:0130〜2.00 %。
Nll:0.05〜0.30 係。
を含有するとともに、必要に応じてさらに、Nb:01
0%未満。
0%未満。
をも含み、かつ、式、
Ni −bad、 = Ni(%Ll−30(c(%)
+N(”%)]+o、5un(%) −1,1〔Cr(
@+ 1.581(%)) +Mo (%) + 0.
5 Nb(%) ) + 8.2 で表わされるNi −baA、が−2,5〜+1.0の
範囲であシ、 Fe及び不可避不純物:残シ。
+N(”%)]+o、5un(%) −1,1〔Cr(
@+ 1.581(%)) +Mo (%) + 0.
5 Nb(%) ) + 8.2 で表わされるNi −baA、が−2,5〜+1.0の
範囲であシ、 Fe及び不可避不純物:残シ。
但し、該不純物中において、
B:0.0020%以下(20ppm以下)である成分
組成とすることによシ、中性塩環境での耐食性を一段と
向上せしめ、かつ優れた高温耐酸化性をも付与せしめた
点に特徴を有するものである。
組成とすることによシ、中性塩環境での耐食性を一段と
向上せしめ、かつ優れた高温耐酸化性をも付与せしめた
点に特徴を有するものである。
なお、この発明のオーステナイトステンレス鋼は、その
製造手段の如何を問わず、また鋳造品。
製造手段の如何を問わず、また鋳造品。
鍛造品、圧延材等の製品形態の如何を問わず、中性塩環
境中で優れた耐食性を発揮するとともに、高温に曝され
る環境においても非常に優れた耐酸化性を発揮するとい
う緒特性に何ら変化を来たすことがない。
境中で優れた耐食性を発揮するとともに、高温に曝され
る環境においても非常に優れた耐酸化性を発揮するとい
う緒特性に何ら変化を来たすことがない。
ついで、この発明のステンレス鋼において、その成分組
成を前記のように限定した理由を説明する。
成を前記のように限定した理由を説明する。
(a)C
Cの過剰添加は溶接時の熱影響部に炭化物を析出するこ
ととなって耐食性を劣化するので、その含有量はできる
だけ低い方が好ましい。特に、C含有量が0.08%を
越えると耐食性劣化が著しくなることから、その含有量
を0.08%以下と定めた。
ととなって耐食性を劣化するので、その含有量はできる
だけ低い方が好ましい。特に、C含有量が0.08%を
越えると耐食性劣化が著しくなることから、その含有量
を0.08%以下と定めた。
(b) 5i
Sl成分は本発明鋼において特に重要な元素であり、後
に述べる如く鋼の耐孔食性、耐塩酸性、耐応力腐食割れ
性、及び耐高温酸化性を高める作用があるが、その含有
量が2.0%を越えると効果が顕著に現われ、2.0%
以下になると前記作用に所望の効果を得ることができず
、所望のml孔食性。
に述べる如く鋼の耐孔食性、耐塩酸性、耐応力腐食割れ
性、及び耐高温酸化性を高める作用があるが、その含有
量が2.0%を越えると効果が顕著に現われ、2.0%
以下になると前記作用に所望の効果を得ることができず
、所望のml孔食性。
耐塩酸性、耐応力腐食割れ性、並びに耐高温酸化性を兼
ね備えた鋼が実現できない。他方、40%を越えてSl
を含有させると、フェライトが形成されるようになるほ
か、成形性や熱間加工性等を劣化するようになることか
ら、その含有量を20係を越え40俸以下と定めだ。
ね備えた鋼が実現できない。他方、40%を越えてSl
を含有させると、フェライトが形成されるようになるほ
か、成形性や熱間加工性等を劣化するようになることか
ら、その含有量を20係を越え40俸以下と定めだ。
(c) Mn
Mn成分は、ステンレス鋼製造上の脱酸剤として作用す
るほか、Sと化合ビてマンガン硫化物を作って熱間脆性
を防止する作用をも有するものであるが、その含有量が
2.00%を越えると材料の内部性状を悪化するように
なることから、Mn含有量を2.00%以下と定めた。
るほか、Sと化合ビてマンガン硫化物を作って熱間脆性
を防止する作用をも有するものであるが、その含有量が
2.00%を越えると材料の内部性状を悪化するように
なることから、Mn含有量を2.00%以下と定めた。
(d)Cr
クロム成分はステンレス鋼の腐食性に対して強い抵抗性
を有する元素であシ、オーステナイトステンレス鋼の耐
食性を確保するためには少くとも16、oo4以上の含
有が必要となる。しかしながら、N1成分との共存にお
いてその含有量が2000係を越えると、フェライト相
を増加させて成形性や熱間加工性を悪化することとなる
ことから、cr含有量を1600〜2000%と定めた
。
を有する元素であシ、オーステナイトステンレス鋼の耐
食性を確保するためには少くとも16、oo4以上の含
有が必要となる。しかしながら、N1成分との共存にお
いてその含有量が2000係を越えると、フェライト相
を増加させて成形性や熱間加工性を悪化することとなる
ことから、cr含有量を1600〜2000%と定めた
。
(e) Ni
N1成分は強力なオーステナイト安定化元素であり、完
全なオーステナイト組織を確保するために極めて重要な
ものである上、オーステナイト系ステンレス鋼の欠点で
ある耐応力腐食割れ性を向上する作用をも有しているか
、その含有量が8.00係未満では前記作用に所望の効
果を得ることができず、他方、13.00%を越えて含
有させると熱間加工性に難が現われるばかりでなく、経
済性の観点からも好ましくないことから、N1含有量を
800〜13. O0%と定めた。
全なオーステナイト組織を確保するために極めて重要な
ものである上、オーステナイト系ステンレス鋼の欠点で
ある耐応力腐食割れ性を向上する作用をも有しているか
、その含有量が8.00係未満では前記作用に所望の効
果を得ることができず、他方、13.00%を越えて含
有させると熱間加工性に難が現われるばかりでなく、経
済性の観点からも好ましくないことから、N1含有量を
800〜13. O0%と定めた。
(f) M。
MO酸成分は、鋼の耐孔食性、耐酸性、耐隙間腐食性を
向上する作用があQ、0.30%以上の含有量であれば
N等の他元素との共存により5US316と同等又はそ
れ以上の耐食性を確保することができる。しかしながら
、Mo含有量を増加させることは経済性の面での不利を
招くことにつながり、特に1.50%を越える含有量で
その傾向が著しくなることから、その含有量を0.30
〜1.50係と定めた。
向上する作用があQ、0.30%以上の含有量であれば
N等の他元素との共存により5US316と同等又はそ
れ以上の耐食性を確保することができる。しかしながら
、Mo含有量を増加させることは経済性の面での不利を
招くことにつながり、特に1.50%を越える含有量で
その傾向が著しくなることから、その含有量を0.30
〜1.50係と定めた。
(g) Cu
Cu成分には、耐硫酸性、耐隙間腐食性、耐応力腐食割
れ性を一段と向上する作用があるが、その含有量が0.
30%未満では前記作用に所望の効果が得られず、他方
2.00%を越えて含有させると鋼の熱間加工性及び溶
接性を劣化するようになることから、その含有量を0.
30〜2.00%と定めた。なお、Cu含有量を0.5
0〜2. OO%とすることが、より確実な効果を得る
上で好捷しいことである。
れ性を一段と向上する作用があるが、その含有量が0.
30%未満では前記作用に所望の効果が得られず、他方
2.00%を越えて含有させると鋼の熱間加工性及び溶
接性を劣化するようになることから、その含有量を0.
30〜2.00%と定めた。なお、Cu含有量を0.5
0〜2. OO%とすることが、より確実な効果を得る
上で好捷しいことである。
(h) N
N成分には、鋼の耐孔食性、耐隙間腐食性をよシ向上さ
せるとともに、その強度を確保する作用があるが、N含
有量がo、 05 %未満では前記作用に所望の効果を
得ることができず、他方0.30 alyを越えて含有
させると耐応力腐食割れ性が劣化するばかりでなく、熱
間加工性や成形性をも劣化することとなるので、その含
有量を0.05〜030チと定めた。
せるとともに、その強度を確保する作用があるが、N含
有量がo、 05 %未満では前記作用に所望の効果を
得ることができず、他方0.30 alyを越えて含有
させると耐応力腐食割れ性が劣化するばかりでなく、熱
間加工性や成形性をも劣化することとなるので、その含
有量を0.05〜030チと定めた。
(1)Nb
Nb成分には、炭化物析出などによる粒界腐食感受性を
抑制する作用があるので、耐粒界腐食性を更に向上させ
る必要がある場合に添加含有せしめられるものであるが
、その含有量が010%以上になると熱間加工性、溶接
性及び清浄性を悪化させるようになることから、Nb含
有量を0.10 %未満と定めた。
抑制する作用があるので、耐粒界腐食性を更に向上させ
る必要がある場合に添加含有せしめられるものであるが
、その含有量が010%以上になると熱間加工性、溶接
性及び清浄性を悪化させるようになることから、Nb含
有量を0.10 %未満と定めた。
(j) N i −bat。
式、N1−baL、=Ni(@+ 301: C(@+
N (%) :] +05Mn(%l 1.1 [C
r(%)+ 1.5 Si(%)+Mo(%) + 0
.5Nb(%))+8.2で表わされるNi −baA
−が−0,25を下回っても、また+10を上回っても
鋼の熱間鍛造時や熱間圧延時等に割れを生ずることとな
るので、熱間加工性を安定化するためにN1−bat、
を−025〜+1.0と定めた。
N (%) :] +05Mn(%l 1.1 [C
r(%)+ 1.5 Si(%)+Mo(%) + 0
.5Nb(%))+8.2で表わされるNi −baA
−が−0,25を下回っても、また+10を上回っても
鋼の熱間鍛造時や熱間圧延時等に割れを生ずることとな
るので、熱間加工性を安定化するためにN1−bat、
を−025〜+1.0と定めた。
(リ B
Bは、原料、例えば含ボロンステンレス鋼スクラップ及
び耐火物並びに溶解炉の残留物などから不純物として混
入する元素であシ、炭化物の粒界折用を促進し、耐食性
を劣化させるので、その含有量は低い方が好ましい。
び耐火物並びに溶解炉の残留物などから不純物として混
入する元素であシ、炭化物の粒界折用を促進し、耐食性
を劣化させるので、その含有量は低い方が好ましい。
そして、B含有量がO,OO20%(20ppm)を越
えると耐食性劣化傾向が著しくなり、特に、NbとNと
を複合添加した場合の炭化物粒界析出抑制効果が阻害さ
れることともなるので、B含有量の上限をo、 o O
20q6と定めた。
えると耐食性劣化傾向が著しくなり、特に、NbとNと
を複合添加した場合の炭化物粒界析出抑制効果が阻害さ
れることともなるので、B含有量の上限をo、 o O
20q6と定めた。
つぎに、この発明を実施例により比較例と対比しながら
具体的に説明する。
具体的に説明する。
実施例
まず、第1表に示される如き成分組成の鋼材試料(本発
明鋼1〜19.及び比較鋼20〜27)を大気溶解し、
鋳造することによって製造した。
明鋼1〜19.及び比較鋼20〜27)を大気溶解し、
鋳造することによって製造した。
つぎに、これら各試料について、それぞれ第2表に示さ
れるような各種腐食試験を行い、その耐食性を調査した
。このようにして得られた結果を第2門、及び第3乃至
5図に示す。
れるような各種腐食試験を行い、その耐食性を調査した
。このようにして得られた結果を第2門、及び第3乃至
5図に示す。
第2表に示される結果からは、積極的にCUを添加した
材料は耐硫酸性に優れた効果を有しており、耐隙間腐食
性も向上していることがわかる。
材料は耐硫酸性に優れた効果を有しており、耐隙間腐食
性も向上していることがわかる。
なお、鋼の耐隙間腐食性を評価するだめの隙間腐食電位
の測定は、次の手順で行った。
の測定は、次の手順で行った。
第1図は耐隙間腐食性を調べるために使用した試験装置
の概略構成図であり、第2図はその主要部の斜視図であ
るが、試験に当っては、まず、試験片(2闘X 30
M X 30 van )の表面を≠600研摩紙で研
摩して試料1とし、導線2をスポット溶接してから四方
の端面を塩化ビニル塗料3で被覆した。ついで、これを
試験槽4に挿入し、シリコンゴム製の隙間形成板5を重
ねだ。隙間形成板5には、重錘6が取付けられた支持棒
7が設けられておシ、700kgの荷重をかけられるよ
うになっている。その後、試験槽4内に05モルのNa
C1水溶液8を注入するとともに、これを40℃に保ち
、予め定めた電位を試料1にかけて24時間放置してか
ら隙間腐食発生の有無を調べた。隙間腐食電位は、試料
lにかける電位を25mV間隔で変化させた中で、隙間
腐食の発生しない最も高い電位とした。この方法によれ
ば、鋼の耐隙間腐食性が悪いものほど低い電位で隙間腐
食が発生するので、耐隙間腐食性を正確に評価すること
ができるのである。なお、第1図において、符号9で示
されるものは白金対極である。
の概略構成図であり、第2図はその主要部の斜視図であ
るが、試験に当っては、まず、試験片(2闘X 30
M X 30 van )の表面を≠600研摩紙で研
摩して試料1とし、導線2をスポット溶接してから四方
の端面を塩化ビニル塗料3で被覆した。ついで、これを
試験槽4に挿入し、シリコンゴム製の隙間形成板5を重
ねだ。隙間形成板5には、重錘6が取付けられた支持棒
7が設けられておシ、700kgの荷重をかけられるよ
うになっている。その後、試験槽4内に05モルのNa
C1水溶液8を注入するとともに、これを40℃に保ち
、予め定めた電位を試料1にかけて24時間放置してか
ら隙間腐食発生の有無を調べた。隙間腐食電位は、試料
lにかける電位を25mV間隔で変化させた中で、隙間
腐食の発生しない最も高い電位とした。この方法によれ
ば、鋼の耐隙間腐食性が悪いものほど低い電位で隙間腐
食が発生するので、耐隙間腐食性を正確に評価すること
ができるのである。なお、第1図において、符号9で示
されるものは白金対極である。
また、第2表に示される結果は、S1含有量を高めるこ
とによって耐孔食性及び耐応力腐食割れ性の改善がなさ
れることをも明瞭に示している。
とによって耐孔食性及び耐応力腐食割れ性の改善がなさ
れることをも明瞭に示している。
第3図は0.5 M NaCtの水溶液(4o℃)中に
おけるS1含有量と孔食電位(JISGO577に準す
る)との関係を示す線図でオシ、第4図は沸騰塩化マグ
ネシウム水溶液中における応力腐食割れ試験(J I
S G 05’76に準する)での3. O0時間後の
割れ発生の有無を調査して導き出したS1含有量と応力
腐食割れとの関係を示すプロット図であるが、これら第
3図及び第4図からも、Si含有量が2%を越えると耐
孔食性及び耐応力腐食割れ性が顕著に改善されることが
明らかである。
おけるS1含有量と孔食電位(JISGO577に準す
る)との関係を示す線図でオシ、第4図は沸騰塩化マグ
ネシウム水溶液中における応力腐食割れ試験(J I
S G 05’76に準する)での3. O0時間後の
割れ発生の有無を調査して導き出したS1含有量と応力
腐食割れとの関係を示すプロット図であるが、これら第
3図及び第4図からも、Si含有量が2%を越えると耐
孔食性及び耐応力腐食割れ性が顕著に改善されることが
明らかである。
さらに第2表に示される結果は、Nの添加による耐孔食
性向上効果も極めて顕著であるということも明示してい
る。そのほか、20 %IJaC1+ 1%Na2Cr
20y・2 H20水溶液中における割れ発生時間を測
定した結果でも、本発明鋼は比較鋼よシも長時間側で割
れが発生することを確認し、また実環境を想定したスポ
ット溶接試験片(ltx15×40の板に1tX10X
30の板をスポット溶接したもの)の気液界面浸漬試験
でも、本発明鋼には応力腐食割れの発生が認められなか
ったのに対して、従来のSUS’304及びSUS 3
16鋼である比較鋼26及び27には割れの発生が明ら
かに確認された。その上、S1含有量を高めた材料は、
大気中1000℃における繰返し酸化試験結果でも優れ
た耐酸化性を示している虫とが明らかである。
性向上効果も極めて顕著であるということも明示してい
る。そのほか、20 %IJaC1+ 1%Na2Cr
20y・2 H20水溶液中における割れ発生時間を測
定した結果でも、本発明鋼は比較鋼よシも長時間側で割
れが発生することを確認し、また実環境を想定したスポ
ット溶接試験片(ltx15×40の板に1tX10X
30の板をスポット溶接したもの)の気液界面浸漬試験
でも、本発明鋼には応力腐食割れの発生が認められなか
ったのに対して、従来のSUS’304及びSUS 3
16鋼である比較鋼26及び27には割れの発生が明ら
かに確認された。その上、S1含有量を高めた材料は、
大気中1000℃における繰返し酸化試験結果でも優れ
た耐酸化性を示している虫とが明らかである。
第5図は、大気中1000℃における繰返し酸化試験で
、400サイクル(3−0分加熱−10分空冷)後のS
i含有量と酸化減量の関係を示す線図であるが、この図
からもS1含有量か2係を越えた範囲で耐高温酸化性が
極めて良好であることがわかる。
、400サイクル(3−0分加熱−10分空冷)後のS
i含有量と酸化減量の関係を示す線図であるが、この図
からもS1含有量か2係を越えた範囲で耐高温酸化性が
極めて良好であることがわかる。
総じて、上述した各種試験結果はいずれも、中性塩水溶
液中における本発明鋼の耐食性の優秀さを明瞭に物語っ
ている。
液中における本発明鋼の耐食性の優秀さを明瞭に物語っ
ている。
上述のように、この発明によれば、上下水道等の生活水
環境、或いは海水使用の環境で使用しても、従来のSO
3304鋼や5US316鋼のような腐食トラブルを生
ずることがなく、しかもコストの安−い高耐食性オース
テナイトステンレス鋼を得ることができ、前記した中性
塩環境下で使用される機器類の寿命をよシ延命化するこ
とが可能となるなど、工業上有用な効果がもたらされる
のである。
環境、或いは海水使用の環境で使用しても、従来のSO
3304鋼や5US316鋼のような腐食トラブルを生
ずることがなく、しかもコストの安−い高耐食性オース
テナイトステンレス鋼を得ることができ、前記した中性
塩環境下で使用される機器類の寿命をよシ延命化するこ
とが可能となるなど、工業上有用な効果がもたらされる
のである。
第1図は耐隙間腐食を調べるために使用した試験装置の
概略構成図、第2図は第1図に示す試験装置主要部の概
略斜視図、第3図は鋼のSi含有量と孔食電位との関係
を示す線図、第4図は鋼の81含有量と応力腐食割れ性
との関係を示すプロット図、第5図は鋼の81含有量と
高温酸化減量との関係を示す線図である。 出願人 日本ステンレス株式会社 代理人 富 1) 和 夫ほか1名儂4R −283−
概略構成図、第2図は第1図に示す試験装置主要部の概
略斜視図、第3図は鋼のSi含有量と孔食電位との関係
を示す線図、第4図は鋼の81含有量と応力腐食割れ性
との関係を示すプロット図、第5図は鋼の81含有量と
高温酸化減量との関係を示す線図である。 出願人 日本ステンレス株式会社 代理人 富 1) 和 夫ほか1名儂4R −283−
Claims (2)
- (1) C: 0.08楚以下。 Sユニ2.0%を越え40%以下。 Mn:2.OOチ以下。 Cr 二16.00〜20.00%。 Ni : 8.00〜13. OO係。 Mo : 0.30〜1.50 %。 Cu : 0.30〜2.00%。 N:O,0,5〜0.30%。 を含有するとともに、式、 Ni −bat、=Ni(%)+ 30 (C(%)+
N(%)) +0、5 Mn(%) −1,1[Cr
(%l)+1.5sl(d +Mo(%)−)−0,5
Nb(%) 〕+ 8.2で表わされるNi −bad
が−2,5〜+1.0の範囲であシ、 Fe及び不可避不純物:残シ。 但し、該不純物中において、 B;Q、0020係以下 である成分組成(以上重量%)を有することを特許とす
る、中性塩環境での耐食性に優れたオーステナイトステ
ンレス鋼。 - (2)C:0.0B係以下。 Si二2.0%を越え4,0係以下。 Mn:2.OO饅以下。 Cr’、 16.00〜20.0’O%。 N1:8.00〜13.OO%。 Mo: 0.30〜1.50 %。 Cu: 0.30〜2.00 %。 N:0.05〜0.30%。 を含有するとともに、さらに、 Nb:0.10%未満。 をも含み、かつ、式、 Ni−bat、−Ni(%)+ 30 CC(%)+
N (%) 〕+−)0.5Mn(Si) −1,1[
Cr(%) +1.58i(Si) −1−Mo (%
)+ o、 5Nb(@:) + 8.2で表わされる
Ni−baL、が−2,5〜+1.0の範囲であシ、 Fe及び不可避不純物:残シ。 但し、該不純物中において、 B:0.0020%以下 である成分組成(以上重量%)を有することを特徴とす
る、中性塩環境での耐食性に優れたオーステナイトステ
ンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5892083A JPS59185763A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 中性塩環境における耐食性に優れたオ−ステナイトステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5892083A JPS59185763A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 中性塩環境における耐食性に優れたオ−ステナイトステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59185763A true JPS59185763A (ja) | 1984-10-22 |
JPH0121863B2 JPH0121863B2 (ja) | 1989-04-24 |
Family
ID=13098256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5892083A Granted JPS59185763A (ja) | 1983-04-04 | 1983-04-04 | 中性塩環境における耐食性に優れたオ−ステナイトステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59185763A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60204870A (ja) * | 1984-02-24 | 1985-10-16 | マンネスマン・アクチエンゲゼルシヤフト | 耐蝕性オーステナイト合金 |
JPS61179855A (ja) * | 1985-01-08 | 1986-08-12 | Nippon Stainless Steel Co Ltd | 自動車アンテナ用ステンレス鋼 |
JPS6296306A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-05-02 | Hitachi Zosen Corp | 接触法における硫酸製造用単位装置 |
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JP2012207259A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 耐食性及びろう付け性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
-
1983
- 1983-04-04 JP JP5892083A patent/JPS59185763A/ja active Granted
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0121863B2 (ja) | 1989-04-24 |
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