JPS591855B2 - 分割ブレ−ド装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は分割ブレード装置に関するものである。

従来、雪又は土砂排除用ブレードには、ストレート形、
アングリング形、サイドスライド形、チルト形、フルテ
ィパーパス形（ブレード中央でＶ字形に折曲げ可能のも
の）、ピッチ形（ブレードの刃先角度の変更可能なもの
）、その他上記各ブレードを複合したものなどがあり、
道路除雪用としては上記アングリング形をベースにした
ものが多い。

そして、従来例の一つとして第１図に示されるものは、
上記のフルティパーパス形ブレードを使用したもので、
車両の進行方向に対してブレード１に角度をつけること
によって雪を車両の左側又は右側に排除するものである
。

しかしこのブレードでは対向車のある場合とか障害物の
ある場合は車両の側方に雪を排除することができず、こ
のためこのブレードによる工法では作業能率が低くかっ
た。

なお第１図において２は車両本体３に設けられたアング
リングキャリアであり、ブレード１はそのキャリアにア
ングリングシリンダ４により回動可能に支持されている
。

また他の例として第２図に示されるものは上記のアング
リングブレードとサイドスライドブレードの組合わせた
ものであり、上記の例と同様の欠点があり、またブレー
ドの長さと車体幅の関係からブレード５のスライド量に
限界があるので車両の中央に雪を排除することは困難で
ある。

なお第２図において２は車両本体３に設けられたアング
リングキャリア、６は竪軸１周りにアングリングシリン
ダ４により回動可能にアングリングキャリア２に取付け
られたスライドキャリアであり、ブレード５はこのスラ
イドキャリアにスライドシリンダ８で移動可能に支持さ
れている。

本発明は、上記従来の欠点を除去して作業能率を向上す
る分割ブレード装置の提供を目的とする。

以下本発明の詳細な説明する。

先づ第一実施例を説明すると、これは第３，４図の如く
、車両本体３に支持されたアングリングキャリア２に対
して竪軸７周りにアングリングシリンダ４により回動可
能に設けられたスライドキャリア６に左ブレード９、右
ブレード１０が設けられているものである。

そして右ブレード１０は、スライドキャリア６０案内１
１と、これに係合するブレード脚１２と、スライドシリ
ンダ８から成る移動装置１３により、左右ブレード９，
１０間に位置する開口１６の開閉切替のために側方（左
右方向）に開通移動可能にされ、左ブレード９は左輪１
４の前面を覆う位置で前記スライドキャリア６に固定さ
れ、右ブレード１０の側方移動により両ブレード相互の
間に車両の左輪１４、右輪１５間に通ずる開口１６を開
状態とすると共に開口１６を通じて車両後方に除雪する
ときに左輪１４で雪を踏まないように両ブレード９，１
０は関係付けられている。

次に作用を説明すると、第５図の如く右路側の雪１７を
排除する作業では、アングリングシリンダ４を操作して
スライドキャリア６と共に左右のブレード９，１０を左
回動すると同時にスライドシリンダ８を操作して右ブレ
ード１０を右側方に移動する。

そして両ブレード９，１０の間に左右輪１４．１５間に
通ずる開口１６を開状態とする。

そして車両をＡ矢の方向に進行させて雪１１をＢ矢の如
く右ブレード１０、開口１６、車両の中央部すなわち左
右輪１４．１５間を経て後方に排除する。

なお排除した雪は、例えばロータリ除雪車によりダンプ
積込みする。

なお、雪を車両の左右一方向外側に排除するときには、
右ブレード１０を左方向に移動して開口１６を閉状態と
すればよい。

また、第６図の第二実施例は、右ブレード１０がスライ
ドキャリア６に固定され、左ブレード９が移動装置１３
により左側方移動可能にされたもので、その他は第一実
施例と全く同様に構成されている。

そしてその作用は両ブレード９，１０を右回動し左ブレ
ード９を左側方に移動して左路側の雪１１を上記と同様
にして車両の中央部下方を経て後方に排除する。

さらに第三実施例を第１，８図について説明すると、こ
れは、前記スライドキャリア６に前記移動装置１３によ
り夫々側方移動可能にされた左ブレード１８、右ブレー
ド１９が設けられ、その両ブレードの中間にそのブレー
ドのいづれにも選択的に手動連結されて移動可能にされ
た中央ブレード２０が設けられ、左右ブレード１９．２
０を移動させるだめのスライドシリンダ８ａ、８ｂが設
けられているもので、その他は第一実施例と全く同様に
構成されている。

次に第三実施例の作用を説明すると、第９図の如く右路
側の雪１１を排除する場合には、先づ右ブレード１９と
中央ブレード２０を手動操作で連結し、左ブレード１８
を左輪１４の前面位置に保持しておく。

そしてスライドキャリア６を左回動しかつ右ブレード１
９、中央ブレード２０を右側方に移動する。

このとき中央ブレード２０、左ブレード１８は相互の間
に開口１６を形成する。

ついで車両をＡ矢の方向に進行させて雪１７をＢ矢の如
く右ブレード１９、中央ブレード２０、開口１６、車両
の中央部を経て後方に排除する。

また左路側の雪１１を排除する場合には、第１０図の如
く中央ブレード２０を左ブレード１８に手動操作で連結
して上記と同様にして除雪を行なう。

さらにまた第四実施例は、第１１図の如く第三実施例に
おける中央ブレード２０を除いたもので、これ以外は第
三実施例と全く同様であり、大形車両でトレッドが小さ
いものに対して限定実施できるものである。

そしてその作用を説明すると、左路側の雪１１を排除す
る場合には第１２図の如く左ブレード１８のみ左側方に
移動して両車輪間に通ずる開口１６を開状態として雪１
１を後方に排除する。

右路側の除雪も同様に行なう。なお、本実施例において
はトレッドが大きい場合は開口１６の十分な巾が得られ
ないので適用できない。

以上の説明で明らかな通り、本発明の分割ブレード装置
によれば、複数のブレードが左右方向に並設され、その
うち少くとも一個は側方移動可能にされているので、ブ
レード相互間に車両の左右輪間に通ずる開口が開状態と
され、その開口を通して路側の雪（土砂）を車両の後方
に排除できる。

従って本発明に係わる分割ブレード装置を設けた車両、
例えば除雪（土砂）ドーザを使用すれば、路側或は対向
車線側への除雪（土砂）できない場合、道路幅員の限ら
れた場合などでも雪（土砂）を車両後方に流して排除で
き、又歩道側の除雪（土砂）作業においては、車道に上
記ドーザを配置して歩道から車道側へ一時的に排除する
ことが可能であり、さらに上記除雪ドーザの直後にロー
タリ除雪車を配置して除雪ドーザが排除した雪をロータ
リ除雪車によりダンプ積込みすることができ、しかもこ
の作業では一事線の幅しか要しないので交通障害になら
ないと云った優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のブレード装置の平面図、第２図は同ブレ
ード装置の平面図、第３図は本発明の第一実施例の側面
図、第４図は同概略平面図、第５図は同作動状態平面図
、第６図は本発明の第二実施例の作動状態平面図、第７
図は本発明の第三実施例の概略平面図、第８図は同斜視
図、第９図は同作動状態平面図、第１０図は同作動状態
平面図、第１１図は本発明の第四実施例の概略平面図、
第１２図は同作動状態平面図である。 ２：アングリングキャリア、３：車両本体、６・スライ
ドキャリア、８．８ａ、８ｂ”、スライドシリンダ、９
，１０．１８，１９．２０ニブレード、１３：移動装置
、１６：開口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車両本体に竪軸の周り回動可能に取付けられたキャ
   リアを有する車両において、雪又は土砂排除用の複数の
   ブレードが左右方向に並設され、該複数のブレードの間
   でかつ車両の左輪と右輪の間の前方に開口が形成され、
   該開口を開状態と閉状態とに切替えるために複数のブレ
   ードのうち少くとも一個を側方に直進移動可能とするだ
   めの移動装置が設けられていることを特徴とする分割ブ
   レード装置。