JPH0716729Y2 - 走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレード - Google Patents

走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレード

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JPH0716729Y2
JPH0716729Y2 JP1989082777U JP8277789U JPH0716729Y2 JP H0716729 Y2 JPH0716729 Y2 JP H0716729Y2 JP 1989082777 U JP1989082777 U JP 1989082777U JP 8277789 U JP8277789 U JP 8277789U JP H0716729 Y2 JPH0716729 Y2 JP H0716729Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、除雪トラック、除雪グレーダー、除雪ドーザ
ーなどの除雪車に使用される除雪用ブレードの改良に関
し、更に詳しくは、道路上を幅広く除雪することが必要
とされるときにはブレード幅員を大きくして除雪幅を拡
張でき、逆に回送のときや、路幅が狭くなる橋、トンネ
ルのごとき狭縮路を通過するときには、速やかにブレー
ド幅員を縮小して停止することなく当該狭縮路を円滑に
通過できる走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレードに関す
るものである。
〔従来の技術、および解決すべき技術的課題〕
周知のとおり、除雪トラック、除雪グレーダ、除雪ドー
ザーなどの除雪車は、除雪効率を向上させるためブレー
ドの幅員を当該除雪車の幅員よりも大きくし、車体側方
にブレードが突き出た型式のものを用いている。
しかしながら、車幅よりも幅広のブレードを装着した除
雪車は、走行幅を広くした分だけ除雪効率が高くはなる
のであるが、回送の際の運転操作性が悪く、しかもブレ
ード突出部分が他の通行を妨げるため交通安全上好まし
くなく、特に対面交通の路線では危険度が高いため、よ
り安全で除雪効率の良好なブレードの開発が求められて
いた次第である。
このような事情から、本件出願人は、嘗てブレード幅が
広過ぎて邪魔になるときには、車側に突出するブレード
の端部分を扉式に折り畳んでブレード幅を全体的に狭縮
することのできるプラウ折畳み機構(実開昭61−152021
号公報参照)を提案したことがある。しかるに、このも
のにあっては、拡張除雪作業体勢からブレード狭縮体勢
への体勢変換、あるいは狭縮体勢から拡張除雪作業体勢
への体勢変換を迅速に行えず、例えばブレード幅が拡張
せる除雪作業体勢からブレード狭縮体勢に変換する場合
には、まずブレードを路面より引き上げてからブレード
を反転させ、それから端部を折畳んで狭縮させることが
必要であり(逆に狭縮体勢から除雪作業体勢に変換する
場合には逆の順序を辿る)。このため、トンネルの出入
口(特に、対面通行区域)などではブレードの拡展・狭
縮操作のために走行停止を余儀無くされ、それが「除雪
能率の低下」「交通渋滞」「追突事故」などといった問
題をも招く惧れもあったのである。
特に、最近、北陸・北海道などの交通僻地とも云うべき
雪国においても高速道路や高規格道路の敷設・延長が活
発になって来たのに伴って、冬季の除雪対策として除雪
効率の高い幅広のブレードが要望されるのであるが、4
車線道路部分と2車線道路部分とが混在する建設途上の
道路においては、かゝる道路事情に臨機応変に対応でき
るブレードを備えた除雪車が必要なのである。
本考案は、従来の除雪車に使用されているブレードに前
述のごとき難点があったのに鑑みて為されたもので、道
路上を幅広く除雪することが必要されるときにはブレー
ド幅員を大きくして除雪幅を拡張でき、逆に回送のとき
や、路幅が狭くなる橋の除雪、あるいはトンネルのなど
の狭縮路を通過するときには、速やかにブレード幅員を
縮小できて一旦停止を要せずに当該狭縮路を円滑に通過
できる幅拡縮の自在な除雪用ブレードを提供することを
技術的課題としている。
また、本考案の他の技術的課題は、ブレード幅が拡張し
た除雪作業体勢からブレード幅狭縮体勢への体勢変換、
あるいはブレード幅狭縮体勢からブレード幅の広い除雪
作業体勢への体勢変換を迅速に行って、道路状況に即応
した除雪作業を可能にすると共に、回送⇔除雪といった
ブレード体勢の変換も走行を停止させることなくスピー
ディに行える除雪用ブレードを提供することにある。
〔問題解決のために採用した手段〕
本考案者が上記技術的課題を解決するために採用した手
段を添附図面を参照して説明すれば、次のとおりであ
る。
即ち、本考案は、路面に対し対向可能なる如く除雪車に
装着されるベースフレーム手段と;このベースフレーム
に幅方向へ沿って配設したガイド手段と;このガイド手
段に左右両幅方向へスライド自在に組み合わされたスラ
イド手段を背面に備える左右一対の可動ブレード手段
と;この可動ブレード手段を前記ベースフレームに対し
左右両幅方向へ押引してブレード幅を拡縮変更する拡縮
シリンダ手段とを採択し、これらの手段を合目的的に連
関統合したことによって上記技術的課題を満足し得る
「走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレード」を実現したの
である。
〔実施例〕
以下、本考案を添附図面に示す実施例に基いて、更に詳
しく説明する。なお、第1図は本考案の実施例をトラッ
クグレーダに装着した状態の平面説明図、第2図は同側
面図、第3図は本実施例ブレードの走行幅が縮小した状
態にある拡大背面図、第4図は同状態の平面図、第5図
は本実施例ブレードの走行幅が拡大した状態にある拡大
背面図、第6図は第3図におけるX−X線断面説明図、
第7図は第3図におけるY−Y線断面説明図、第8図は
本考案の他の実施例である幅縮小状態にあるブレードの
背面図、第9図は幅拡大状態にある同実施例の背面図で
ある。
図面上、符号1で指示するものは、除雪車(図示例で
は、除雪トラック)であり、そのシャーシ中央下面に
は、本考案を適用して構成した実施例ブレード装置Bが
片流状に装着してある。このブレード装置Bは、その背
面ベースフレーム2の上縁部のチルトブラケット22と同
フレーム2の中腹部Pに枢支されたチルトリンク23の双
方に一端が連繋され、他端部が除雪車1の車体側に連繋
されたチルトシリンダ11の伸退縮動作によって、当該ブ
レード装置下端のカッティングエッジCが接地・扛揚お
よび切削角度の変更が可能であり、これらのチルト機構
は従来周知である(第6図・第7図参照)。
しかして、ブレード装置Bは、ベースフレーム2と、左
右一対の可動ブレード3・3と、この可動ブレード3・
3を左右両幅方向へ押引する油圧式の拡縮シリンダ4・
4とから構成されている。
ベースフレーム2は、上記したとおり、上縁部にチルト
ブラケット22を有し、中腹部Pにはチルトリンク23を備
えているが、本実施例におけるベースフレーム2前面の
上下縁にはチャンネルレール形のガイド部材21・21が対
向付設されてある。
可動ブレード3・3は、このベースフレーム2の前面に
前後に重合するごとく配設される。即ち、各可動ブレー
ド3の背面には、それぞれ上下一対のスライドバー31・
31が幅方向に沿って平行に凸設されており、これらのス
ライドバー31が上記ベースフレーム2のガイド部材21・
21に滑嵌されることによって、当該可動ブレード3・3
は各々左右両幅方向に伸縮自在となっている。なお、除
雪車1に片流状に斜設される本実施例ブレード装置Bに
おける可動ブレード3・3は前方へ突き出す上流側の可
動ブレード3を前部に配置し、後方に位置する可動ブレ
ード3を後部に配置して組み合わせると、ブレード面に
凸段部が出来ないので雪の流れに与える抵抗が少なくス
ムースに流送することが可能である。
上記可動ブレード3・3を左右の両幅方向へ押引する拡
縮シリンダ4・4は、ボトム側を上記ベースフレーム2
の裏面に連結し、ヘッド側を各々の可動ブレード3・3
の裏面に連結して、これら可動ブレード3・3の拡縮動
作を可能にしている。
以上のことから理解できるとおり、本実施例ブレード装
置Bは、拡縮シリンダ4・4の伸縮押引動作によりガイ
ド部材21・21内をスライドバー31・31・31・31がスライ
ド移動して可動ブレード3・3全体がベースフレーム6
を中心として左右両幅方向へ押引され、ブレード幅が拡
縮変更されることになるのである。
次に、本実施例の動作を説明すると、以下のとおりであ
る。
〔作業時〕
(a)チルトシリンダ11・11を縮小してブレード装置B
のカッティングエッジCを路面に対し所要の角度で指向
せしめる(第6図参照)。
(b)次に、拡縮シリンダ4・4を各々任意長伸長させ
て可動ブレード3・3を幅方向へ移動させて所望の除雪
走行幅(第1図および第3図の実線から二点鎖線までの
範囲内)まで可動ブレード3・3をスライド拡大させ
る。
(c)次いで、リフトシリンダ12・12を伸長させて、カ
ッティングエッジCの下縁端を路面に接圧せしめる(第
2図参照)。
〔回送時〕
(d)まず、リフトシリンダ12・12を退縮させ、ブレー
ド装置Bを路面から引き上げる。
(f)次に、拡縮シリンダ4・4を退縮せしめ、可動ブ
レード3・3をベースフレーム2側へ引き込んでブレー
ド幅を縮小させる。
(g)次いで、チルトシリンダ11・11を伸長させてブレ
ード装置Bを反転せしめる。
以上、第1図〜第7図に示す図示例に従って本実施例装
置Bについて説明したが、本考案は前述の実施例に限定
されるものでは決してなく、「実用新案登録請求の範
囲」の記載内において種々の設計変更が可能であって、
例えば第8図および第9図に示すように、ベースフレー
ム2の前面中央にセンターブレード5を配設すると共
に、このセンターブレード5を鞘状に被包するごとく可
動ブレード3・3を幅方向にスライド可能に組み合わせ
て、これら可動ブレード3・3を拡縮シリンダ4・4に
よってブレード幅を拡縮変更できるようにしたり、 あるいは上記の実施例においては、可動ブレードを2枚
組合せタイプとして構成したけれども、これを3枚組合
せタイプとして構成したり、さらには本実施例の説明で
は、本考案をトラックグレーダに適用したものを示した
けれども、フロントプラウ方式の除雪車やブルドーザな
どに適用することも当然自由であり、本考案の技術的範
囲に属するものといわざるを得ない。
〔本考案の効果〕
以上、実施例をもって説明したとおり、本考案除雪用ブ
レードにあっては、左右両幅方向へスライド移動自在に
配設した可動ブレードを拡縮シリンダを押引動作させる
ことによって、自由自在にブレード幅を変更できるよう
にしてあるので、道路上の積雪を任意のまゝに広範囲に
除雪することが可能なのであって、必要とあれば、左右
の可動ブレードを最大限に拡張して除雪幅を大きくする
ことができ、逆に回送のときや、路幅が狭くなる橋の除
雪、あるいはトンネルのなどの狭縮路を通過するときに
は、速やかにブレード幅員を縮小できて一旦停止を要せ
ずに当該狭縮路を円滑に通過できるので、一旦停車を必
要とした従来の折畳式除雪用ブレードのように交通渋滞
や追突事故の原因を作ったりすることもなく、 また、ブレード幅が拡張した除雪作業体勢からブレード
幅狭縮体勢への体勢変換、あるいはブレード幅狭縮体勢
からブレード幅の広い除雪作業体勢への体勢変換を迅速
に行えるので、道路状況に即応した除雪作業を可能にで
きるのであって、除雪作業も回送運転作業も頗る能率的
に行なうことが可能になるのであり、雪国の高速道路の
除雪対策に頗る有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例をトラックグレーダに装着した
状態の平面説明図、第2図は同側面図、第3図は本実施
例ブレードの走行幅が縮小した状態にある拡大背面図、
第4図は同状態の平面図、第5図は本実施例ブレードの
走行幅が拡大した状態にある拡大背面図、第6図は第3
図におけるX−X線断面説明図、第7図は第3図におけ
るY−Y線断面説明図、第8図は本考案の他の実施例で
ある幅縮小状態にあるブレードの背面図、第9図は幅拡
大状態にある同実施例の背面図である。 1……除雪車、2……ベースフレーム、21……ガイド部
材、3……可動ブレード、31……スライドバー、4……
拡縮シリンダ、5……センターブレード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 甲斐 賢 福井県福井市石盛町30―7 (56)参考文献 実開 昭60−85349(JP,U)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】路面に対し対向可能なる如く除雪車1に装
    着されるベースフレーム2と;このベースフレーム2に
    幅方向へ沿って配設されたガイド部材21と;このガイド
    部材21に左右両幅方向へスライド自在に組み合わされた
    スライドバー31を背面に有する左右一対の可動ブレード
    3・3と;この可動ブレード3・3を前記ベースフレー
    ム2に対し左右両幅方向へ押引してブレード幅を拡縮変
    更する拡縮シリンダ4・4とを包含することを特徴とし
    た走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレード。
  2. 【請求項2】路面に対し対向可能なる如く除雪車1に装
    着されるベースフレーム2と;このベースフレーム2の
    前面に固定されたセンターブレード5と;このセンター
    ブレード5を鞘状に被包して幅方向にスライド自在に組
    み合わされた可動ブレード3・3と;この可動ブレード
    3・3を前記センターブレード5に対し左右両幅方向へ
    押引してブレード幅を拡縮変更する拡縮シリンダ4・4
    とを包含することを特徴とした走行幅の拡縮が自在な除
    雪用ブレード。
JP1989082777U 1989-07-13 1989-07-13 走行幅の拡縮が自在な除雪用ブレード Expired - Lifetime JPH0716729Y2 (ja)

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WO2018051942A1 (ja) 2016-09-13 2018-03-22 株式会社小松製作所 モータグレーダの作業機、およびモータグレーダ

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