JPS5917574Y2 - 平面研削用砥石 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は金属被削材、特にアルミニウムなどの軟質金属材
の平面研削に用いる砥石に関するものである。

従来平面研削の効率を向上する砥石として、車輪形砥石
母材の側面に、内側のものほど粒径の小さい砥粒を用い
た環状砥粒層を複数重設けたものがあるが、アルミニウ
ムなどの軟質金属を研削すると、内側の仕上げ砥粒層が
直ぐ目詰りして面粗度を著しく低下させる不具合があっ
た。

本案は上記の点に鑑み、仕上げ砥粒層の目詰りに起因す
る面粗度低下を解消することを目的とする。

図面について本案砥石の構造を説明すると、１は車輪形
の金属製砥石母材で、その一側面に、周縁に向って低く
なるように緩く傾斜した砥面２とその内側に連続して形
成された平らな砥面３を有する。

上記砥面２，３に放射状に多数の溝４が形成されていて
、その溝４を除いた砥面２，３上に比較的粒径の大きい
砥粒から成る単層の砥粒層５，６を設けている。

そして上記平紙面３よりも内側に、超硬質チップ７を数
個、その先端を平紙面３の砥粒層６より僅かに高くして
取付けている。

図示例は数個のチップ７を同一円周上に取付けているが
、１ケ所に半径方向に並べて取付けることもある。

又１個取付けてもよい。上記チップ７はシャンク８に固
着し、母材１に貫挿支持させ、シャンク８と同軸の押ね
じ９によってチップ７の突出高さを調節し、直角方向の
押ねじ１０で゛固定する。

砥粒層５，６に用いる砥粒としては、ダイヤモンド、立
方晶窒化ホウ素などの超硬質砥粒を可とし、その砥粒の
母材１に対する単層結合はメッキ手段によるのがよい。

図中１１は研削盤の軸を通す穴、１２はその軸に対する
固定ボルト通し穴、１３は研削液供給通路、］４は研削
液を砥面の方向に流出させる整流板である。

本案砥石を用いて作業を行うと、始め被削材に当るのは
傾斜砥面２であるから、切りこみが大きくて従ってその
砥粒層５により積極的に荒削りが行われる。

次いで平紙面３の砥粒層６によって仕上げ研削が行われ
る。

そして更に送りがかかると今度はチップ７が作用し、あ
たかもフライス加Ｉが行われたように仕上げられる。

本案砥石は上記のように、砥面の外周寄り部分２が周縁
に向って低く緩傾斜しているので、送りをかけることに
より同時に切りこみも行われて研削効率がよい。

そして上記緩傾斜砥面２及びそれに続く平砥面３の砥粒
層５，６は、粒径の大きい砥粒を単層に結合し、且つ放
射状に整列させたから、切粉の逃げがよくて目詰りがな
い。

更に上記砥面２，３より内側の最終仕上げ砥面をチップ
７によって構成したから、アルミニウムなどの軟質金属
に対しても目詰りを起すことがなくて面粗度を良好にす
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案砥石の半部の平面図、第２図はその縦断側
面図。 １は母材、２は緩傾斜砥面、３は平砥面、４は放射方向
溝、５，６は単層砥粒層、７はチップ、８はシャンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輪形砥石母材の側面に、周縁に向って低く緩傾斜した
   砥面とその内側に連続して形成した平らな砥面とを有し
   、上記両砥面に粒径の大きい砥粒から成る単層の砥粒層
   を放射状に整列させて設け、上記平紙面よりも内側にお
   いて母材側面に１又は数個の超硬質チップを取付け、そ
   の先端高さを平紙面の砥粒層より僅かに高くした平面研
   削用砥石。