JPS5835412Y2 - ダイヤモンド、ｃｂｎホ−ニング砥石の調整用工具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダイヤモンド−ＣＢＮ（立方晶窒化硅素）ホ
ーニング砥石の調整用工具に関するものである。

ホーーングは主として穴の内面を仕上げ研削する力目工
法である。

第１図はホーニングヘッドで、円柱１の母線に沿って細
長い砥石２を、１１１’ｉ！ｉｌないし複数個取付ける
。

これを第２図のように被加工物３の穴４に挿入し、矢印
ａのように回転させ同時に矢印すのように往復運動を与
え、ヘッドには第２図矢印Ｃのように砥石２を外方に押
出す力を印カロする機構（図示せず）を内蔵する。

被加工向には回転と往復の運動により斜に交差する綾目
の研削模様が刻される。

ホーニングに釦いても他の研削カロエにおけると同様に
、ダイヤモンド砥石、ＣＢＮ砥石は酸化アルミニウム（
Ａｔ２０３）、シリコンカーバイト（ＳｉＣ）などの砥
石に比べて高価であるが価格を補って余りある高性能の
ため賞用される。

周知のように砥石はツルーインクとトレシングとの２種
の調整を要する。

ツルーイングは砥石の作用面を所望の形状に作り出す作
業で、ホーニング砥石にあっては第２図で明らかなよう
に被カロエ物の穴径に合致する曲面に作シ出さなければ
ならない。

トレシングは砥石作用面を研削能力の高い状態に整える
作用である。

ツルーイングとトレシングとは異種の調整であるから、
それぞれの作業を要するのが一般であるが、単一の過程
でツルーイングとトレシングとの両効果が得られること
が望ましいのはいう１でもなし。

従来は砥石を第１図のようにヘッドに取付けた状態でＳ
ｉＣ砥石による円筒研削などのツルーインクを行なって
いる。

整形された砥石向は平滑でダイヤモンド砥粒またはＣＢ
Ｎ砥粒の突出がなく、研削能力がないのでトレシングを
要する。

軟質の砥石または遊離砥粒で加工すると主としてボンド
のみが減耗し、犯されずに残ったダイヤモンド砥粒また
はＣＢＮ砥粒が砥石面に突出して研削能力を現出する。

これを行うにはホーニング盤からホーニングヘッドを取
外し、押出される砥石を一定位置に固定する治具を取付
けた上で円筒研削盤に装架するので機械設備むよび複数
な治具を要し、またツルーイングとトレシングの２工程
を要して手数が多い。

さらにこの種の従来の調整法の欠点は十分なトレシング
が行われても、ドレス直後は研削能力が安定しないため
、定時間加工では仕上り径寸法精度が保証されず、自動
定寸方式では力０工時間が一定しない。

定常作動状態に達する昔でにかなりの数の力ロエを無駄
にしなければならない。

円筒研削方式のトレシングではホーニング砥石に則する
ドレス工具の相対運動が円周方向であるため、第３図の
ように砥粒５の後方に引くボンドテール６も円周方向に
生ずる。

一方ホーニング動作では回転と往復とが重畳するため砥
石と被加工向との相対運動は円周方向に対して傾き、被
カロ工面の綾目模様に相応して砥石面には第４図のよう
に傾いた２方尚のボンドテール６を生ずる。

これが定常作動状態の砥石面であるが第３図の砥石表面
状態から相当量のホーニング作業を経てはじめてこの状
態に達する。

その間は研削能力が必ずしも安定しないのである。

円筒形の内面を用いる調整用工具をホーニング盤の被カ
ロエ物の位置に固定して機械を運転し、砥石に正常のホ
ーニング動作にむける形式の運動を与える調整方法なら
ば円筒研削盤などの設備および複雑な治具が不要で手数
も少ない。

ドレスされた砥石表面は第４図の状態となるので直にホ
ーニング作業に移って捨加工の必要がない。

このような利点にも拘らずこの調製方法が実用に至らな
いのは、適切な調製用工具がなかったためである。

加工仕上り寸法に等しい内径を有する円筒状のＡｔ２０
３砥石またはＳｉＣ砥石を調製用工具とすることが容易
に考えられるが、ホーニング圧Ｃによりホーニング砥石
が調製用砥石に食込んで動作不能となる。

本考案はこのような欠点のない円筒状調整工具に係わり
、ホーニング盤の機上でのホーニング砥石調整を可能と
すること並びに一工程の調整操作によりツルーイングと
トレシングとの両効果を現出し、しかもホーニング作業
の初期の捨カロエを不要とすることを目的とする。

第５図は本考案の一実施例を示したもので、図中１１は
軟鋼部の環体、１２はＡｔ２０３砥石またはＳｉＣ砥石
の環体でこれ等２種の環体を交互に種み重ねて円筒状に
形成する。

環体１１，１２は外筒１３に嵌入することにより同芯を
保ち上下の蓋１４．１５をねじ１６で外筒１３に締付け
ることにより固定する。

積重ねた環体ｌＬ１２の内面は環体ｌＬ１２の各層によ
り連続の円筒向１７を形成し、ホーニング砥石を調整す
る作用向となる。

円筒内面１７の径はホーニングされる被加工物の仕上り
寸法に見合う寸法とする。

蓋１４゜１５には上述の内径１７よりも小さくない穴１
８を設けることはもちろんである。

この調整用工具の使用法は前述のとおりである。

作用面の軟鋼部はホーニング圧を支えて、ホーニング砥
石が工具の砥石部に食込むことを防止すると同時に、そ
れ自体もドレス作用を働く。

ダイヤモンド砥粒筐たはＣＢＮ砥粒により軟鋼が削られ
て生ずる流れ形の切屑がホーニング砥石のボンド摩耗さ
せるからである。

Ａｔ２０３砥石、ｓｉｃ砥石は粒度や結合度な、どの選
定によりツルーイングとトレシングとに使い分けられる
ことを前述したが、本考案の調整用工具の作用向に釦け
る砥石部は軟鋼部に保護されている条件の下に砥石仕様
を選べばツルーイングとトレシングとの両件用を働くこ
とができる。

これにより一工程の作業でホーニング砥石の調整を終り
第４図の状態を現出するものである。

以上のように本考案の調整用工具はダイヤモンド、ＣＢ
Ｎホーニング砥石の調整に設備、治具を要せず、単純な
作業で短時間に理想的な砥石状態が得られるので実用価
値が大きい。

なト、本考案の調整用工具は作用面となる円筒内面を軟
鋼と、Ａｔ２０３−またはＳｉＣ砥石とをもって構成す
ることを骨子とするもので、構造や組立て方法は第５図
の他にも種々あり得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はホーニングヘッドの斜視図、第２図は第１図の
ヘッドで被カロエ物を加工する状態を示す横断平面図、
第３図及び第４図は砥石の斜視図、第５図は本考案に係
るホーニング砥石調整用工具の一実施例を示す縦断斜視
図である。 １１・・・軟鋼製環体、１２・・・酸化アルミニウム砥
石、シリコンカーバイト砥石の環体、１７・・・円筒向
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 力Ｕ工する穴の径に等しい径の円筒内面を、軟鋼部と酸
   化アルミニウム又はシリコンカーバイトの砥石部とを交
   互に数条層設したことを特徴とするダイヤモンド、ＣＢ
   Ｎホーニング砥石の調整用工具。