JPH09201721A - 砥石ドレッシング工具及びその製造方法 - Google Patents

砥石ドレッシング工具及びその製造方法

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JPH09201721A
JPH09201721A JP1431796A JP1431796A JPH09201721A JP H09201721 A JPH09201721 A JP H09201721A JP 1431796 A JP1431796 A JP 1431796A JP 1431796 A JP1431796 A JP 1431796A JP H09201721 A JPH09201721 A JP H09201721A
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abrasive grain
grain layer
gear
grindstone
dressing
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JP1431796A
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Hirofumi Nishiki
裕文 西木
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CBN砥粒を用いて、短時間でかつ高精度の
ドレッシングを行うことができる研磨用砥石のドレッシ
ング工具を得る。 【解決手段】 CBN砥粒層よりも硬度が低いAl23
砥粒またはSiC砥粒の少なくとも一方の砥粒層を有し
て歯車の歯面部を研磨するギヤホーニング用砥石のドレ
ッシングを行う砥石ドレッシング工具(ドレスギヤ)の
製造方法であって、工具表面の所要部分にCBN砥粒層
を形成した後、該CBN砥粒層よりも硬度が高いダイヤ
モンド砥粒層を有するツルーイング工具により、上記C
BN砥粒層の修正加工を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、研磨用砥石のド
レッシングを行う砥石ドレッシング工具及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、歯車を製作する場合、一
般に、旋削による歯切り及びシェービングを順次行った
後、所定の熱処理が施されるが、より高い精度が要求さ
れる歯車の場合には、この熱処理工程で不可避的に生じ
る微小な歪みを除去する等のために、熱処理後に、最終
加工として、歯面部の研磨(所謂ギヤホーニング)が行
われる。このギヤホーニングは、ワーク(ギヤ)と噛み
合う歯車の形状をした砥石を用いて行われるが、この砥
石も工程を重ねるにつれて目詰まりや損耗が生じ、その
ままギヤホーニング加工を続けると、ワークの形状寸法
および表面仕上げ等について所要の精度が得られなくな
る。したがって、目詰まりや損耗度合いが一定以上ひど
くなる前に、ギヤホーニング用の砥石自体を所謂ドレッ
シング(あるいはツルーイング)によって修正する必要
がある。
【0003】かかるドレッシング工具として、例えば特
開平5−285834号公報(以下、これを従来技術1
という)では、歯車のギヤホーニング用の砥石のドレッ
シングを行うものではないが、研削ホイールのドレッシ
ング(あるいはツルーイング)を行うものとして、立方
晶窒化ホウ素(CBN)砥粒を用いた研削ホイール用ツ
ルーイング工具が開示されている。この従来技術に係る
ツルーイング工具は、鋼製の台金上にCBN砥粒をビト
リファイド結合剤等の結合剤を用いて固めてツルーイン
グ砥粒層を形成したもので、ドレッシングを行うべき砥
石が研削ホイールであるので、CBN砥粒は複数層に積
み重ねられて結合剤で固められている。上記ツルーイン
グ工具は、ダイヤモンド砥粒又はCBN砥粒を用いた研
削ホイールのツルーイングに適用され、従来、GC砥粒
やWA砥粒を用いたツルーイング工具で同様のツルーイ
ングを行っていた場合に比べて、所要時間および精度の
面で良好な結果を得ることができる。
【0004】また、例えば実開平6−46856号公報
(以下、これを従来技術2という)には、CBN砥粒の
砥石(CBNホイール)をダイヤモンド砥粒のツルーイ
ング工具を用いてツルーイングを行うことが記載されて
いる。
【0005】上記CBN砥粒は、周知のように、六方晶
窒化ホウ素を高温高圧下で立方晶窒化ホウ素(CBN:
キュービック・ボロン・ナイトライド)に変換させたも
ので、ダイヤモンドと同等の結晶構造を有し、その製造
条件により様々の特性のものが得られる。図12,図1
3及び図14に、硬さ特性(ヌープ硬さ),耐摩耗特性
及び熱的安定性に関して、CBN砥粒と他の種類の砥粒
(酸化アルミニウム(Al23),炭化ケイ素(Si
C)あるいはダイヤモンド等)とを比較して表したデー
タの一例を示す。これら各グラク(図12〜図14参
照)からも分かるように、CBN砥粒は、硬さ,耐摩耗
性および熱的安定性について、ダイヤモンドに次いで高
い特性を備えており、ワークを研削あるいは研磨する砥
石の砥粒として好適であるだけでなく、砥石側の砥粒材
質との組み合わせによっては、ドレッシング工具にも適
用することが十分に可能である。
【0006】一方、ドレッシング工具は、ワークを研削
あるいは研磨する砥石に、所要の形状寸法および表面状
態を与えるものであるので、その精度の良否は、ドレッ
シングされる砥石に転写され、最終的にはワークの精度
に大きな影響を及ぼすことになる。したがって、ドレッ
シング工具を製造する場合、その製造工程等で生じた微
小な狂いを修正するために、通常、所要の工具表面部に
所定材質の砥粒層を形成した後に、その形状寸法および
表面状態等について、高精度の修正加工を行う必要があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術2では、砥石側の砥粒にCBNを用い、この砥石を、
硬度等の各特性が最も高いダイヤモンド砥粒の工具でツ
ルーイング(ドレッシング)するようにしているので、
このドレッシング工具を製造する際の最終的な修正加工
では、たとえダイヤモンド砥粒を用いたとしても、ダイ
ヤモンド砥粒層どうしの組み合わせとなり、修正加工の
精度を一定以上の高レベルに確保するにはかなり長時間
の加工を要するという難点があった。
【0008】尚、上記従来技術1については、高精度の
寸法形状を確保するとともに微細で良好な表面状態を得
ることを基本的な目的とする研磨用の砥石を対象とした
ものではなく、むしろ砥石で削り進めることを主眼とし
た研削用の砥石を対象としており、ドレッシングされる
べき砥石自体が、CBN砥粒あるいはダイヤモンド砥粒
で砥粒層が形成されている。したがって、ツルーイング
工具(ドレッシング工具)にCBN砥粒を用いてはいる
ものの、ドレッシングされるべき砥石がCBN砥粒と同
等もしくはそれよりも硬いので、ドレッシング自体を高
精度で効率良く行うことは困難である。
【0009】そこで、この発明は、CBN砥粒を用いる
ことにより、短時間でかつ高精度のドレッシングを行う
ことができる研磨用砥石のドレッシング工具およびその
製造方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、CBN砥粒
層よりも硬度が低い第1の砥粒層を有してワーク表面部
を研磨する研磨用砥石のドレッシングを行う砥石ドレッ
シング工具の製造方法であって、工具表面の所要部分に
CBN砥粒層を形成した後、該CBN砥粒層よりも硬度
が高い第2の砥粒層を有する他の工具により、上記CB
N砥粒層の修正加工を行うことを特徴としたものであ
る。
【0011】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
第2の砥粒層がダイヤモンド砥粒層であることを特徴と
したものである。
【0012】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1または第2の発明にお
いて、上記第1の砥粒層がAl23砥粒またはSiC砥
粒の少なくとも一方の砥粒層であることを特徴としたも
のである。
【0013】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記第1〜第3のいずれ
か一の発明において、上記研磨用砥石が歯車の歯面部を
研磨するものであることを特徴としたものである。
【0014】また、本願の請求項5に係る発明(以下、
第5の発明という)は、CBN砥粒層よりも硬度が低い
砥粒層を有してワーク表面部を研磨する研磨用砥石のド
レッシング工具であって、工具表面の所要部分に、ダイ
ヤモンド砥粒層を有する他の工具で修正加工されたCB
N砥粒層が形成されてなることを特徴としたものであ
る。
【0015】更に、本願の請求項6に係る発明(以下、
第6の発明という)は、上記第5の発明において、上記
研磨用砥石の砥粒層がAl23砥粒またはSiC砥粒の
少なくとも一方の砥粒層であることを特徴としたもので
ある。
【0016】また、更に、本願の請求項7に係る発明
(以下、第7の発明という)は、上記第5または第6の発
明において、上記研磨用砥石が歯車の歯面部を研磨する
ものであることを特徴としたものである。
【0017】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
工具表面の所要部分にCBN砥粒層を形成した後、該C
BN砥粒層よりも硬度が高い第2の砥粒層を有する他の
工具により、上記CBN砥粒層の修正加工が行われるの
で、同等の硬度の砥粒層の組み合わせで行う場合に比べ
て、より短時間で高精度の修正加工を行うことができ
る。尚、この場合、ドレッシングが行われるべき研磨用
砥石の砥粒層はCBN砥粒層よりも硬度が低いので、ド
レッシング作業自体を、短時間で精度良く行うことがで
きる。
【0018】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、CBN砥粒層よりも硬度が高い上記第2の砥
粒層が具体的にはダイヤモンド砥粒層であるので、CB
N砥粒層をダイヤモンド砥粒層で修正加工する組み合わ
せとなり、より短時間で高精度の修正加工を行うことが
できる。
【0019】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1または第2の発明と同様の効果を奏する
ことができる。特に、CBN砥粒層よりも硬度が低い上
記第1の砥粒層が具体的にはAl23砥粒またはSiC
砥粒の少なくとも一方の砥粒層であるので、これらの砥
粒層をCBN砥粒層でドレッシングする組み合わせとな
り、ドレッシング作業自体を短時間で精度良く行うこと
ができる。
【0020】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第1〜第3の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。特に、上記研磨用砥石が
歯車の歯面部を研磨(つまり、ギヤホーニング)するも
のであるので、このギヤホーニング用の砥石のドレッシ
ング工具について、より短時間で高精度の修正加工を行
うことができ、ひいては、より高精度のギヤホーニング
を行うことができる。
【0021】また、本願の第5の発明によれば、工具表
面の所要部分に形成されたCBN砥粒層は、ダイヤモン
ド砥粒層を有する他の工具で修正加工されているので、
同等の硬度の砥粒層の組み合わせで修正加工が行われる
場合に比べて、より短時間で高精度の修正加工を行うこ
とができる。尚、この場合、ドレッシングが行われるべ
き研磨用砥石の砥粒層はCBN砥粒層よりも硬度が低い
ので、ドレッシング作業自体を、短時間で精度良く行う
ことができる。
【0022】更に、本願の第6の発明によれば、基本的
には、上記第5の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、CBN砥粒層よりも硬度が低い砥粒層が具体
的にはAl23砥粒またはSiC砥粒の少なくとも一方
の砥粒層であるので、これらの砥粒層をCBN砥粒層で
ドレッシングする組み合わせとなり、ドレッシング作業
自体を短時間で精度良く行うことができる。
【0023】また、更に、本願の第7の発明によれば、
基本的には、上記第5または第6の発明と同様の効果を
奏することができる。特に、上記研磨用砥石が歯車の歯
面部を研磨(つまり、ギヤホーニング)するものである
ので、このギヤホーニング用の砥石のドレッシング工具
について、より短時間で高精度の修正加工を行うことが
でき、ひいては、より高精度のギヤホーニングを行うこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例
えば、歯車の歯面部の研磨(ギヤホーニング)を行う砥
石をドレッシングする所謂ドレスギヤの製造に適用した
場合について、添付図面を参照しながら説明する。図1
は、本実施の形態に係るドレスギヤの製造工程を概略的
に示す工程説明図である。この図に示すように、本実施
の形態に係るドレスギヤを製造する際には、まず、第1
工程#1で、所定の金属材料を切り出して旋削加工によ
る歯切りが行われる。この歯切りは、当該ドレスギヤを
用いてドレッシングが行われる砥石により歯面が研磨さ
れる最終製品としてのギヤとほぼ同一形状に、素材を旋
削加工するものである。尚、上記金属材料としては、よ
り好ましくは、最終製品としてのギヤに用いられるもの
と同様の鉄鋼材料が用いられる。
【0025】次に、この旋削加工を終えた加工品に対し
て、第2工程#2で所定の熱処理が施される。そして、
この熱処理を行った後、第3工程#3で、加工品の各歯
面に対して歯面部の研磨(ギヤホーニング)が行われ、
熱処理により不可避的に生じ得る歪みが除去されるとと
もに、形状寸法および表面仕上げ状態に関してより精密
に仕上げられる。尚、これら熱処理及びギヤホーニング
は、最終製品としてのギヤに対する場合と同様の条件で
行われる。以上の一連の工程(工程#1〜工程#3)に
よって、例えば図2に示すような、ドレスギヤの母材1
0が製作される。この母材10は、最終製品としてのギ
ヤと実質的にほぼ同一の形状および寸法を有している。
【0026】次に、第4工程#4で、上記母材10の主
として歯面部に対し砥粒の電着が行われる。本実施の形
態では、この砥粒電着工程は、より好ましくは、例えば
ニッケル(Ni)メッキを適用して行われる。すなわ
ち、図3に示すように、まず、歯面部の母材金属Sm上
に例えばニッケル(Ni)を用いた下地メッキを施して
おき、この下地メッキ層P1上に所定範囲の粒径のCB
N砥粒Grを、より好ましくは1層となるように並べる
とともに、上記下地メッキ層P1上に仮盛りメッキ層P
2を形成することによって行われる。
【0027】そして、この後、第5工程#5で更に肉盛
りメッキを行い、図4に示すように、上記仮盛りメッキ
層P2上に肉盛りメッキ層P3を形成する。以上のよう
にして、各CBN砥粒Grがニッケルメッキ層(P1〜
P3)によって強固に保持され、ドレスギヤの母材10
の歯面部上に、砥粒が1層のCBN砥粒層が形成され
る。これにより、図5に示すようなドレスギヤ1が得ら
れる。このように、砥粒層を1層の砥粒で形成すること
により、複数層の砥粒で形成した場合に比べて、砥粒層
における砥粒の並びを均一かつ緻密なものとすることが
でき、高精度の寸法形状を確保するとともに微細で良好
な表面状態を得ることを基本的な目的とする研磨用の砥
石として、より好適な砥粒層を得ることができる。
【0028】次に、第6工程#6で、このドレスギヤ1
に対して、その歯面部に最終的な修正を加えるツルーイ
ングが行われる。このツルーイングは、図6に模式的に
示すように、ドレスギヤ1の歯面部2をホイール状のツ
ルーイング工具9で研磨することによって行われ、これ
により、砥粒電着時に砥粒Grの隆起量が歯先部分2a
と歯元部分2bとで異なることに起因する微小な(例え
ば十数ミクロン(μ)程度の)形状誤差も修正すること
ができる。
【0029】本実施の形態では、上記ツルーイング工具
9として、研磨面にダイヤモンド砥粒の砥粒層を形成し
たダイヤモンドホイールを使用した。すなわち、ドレス
ギヤ1の砥粒をCBN砥粒とし、ツルーイング工具9の
砥粒をダイヤモンド砥粒とすることにより、ドレスギヤ
1の砥粒(CBN砥粒)よりも硬度が高い砥粒(ダイヤ
モンド砥粒)でドレスギヤ1のツルーイングを行うこと
ができ、従来に比べて、より短時間で高精度のツルーイ
ングを行うことができる。
【0030】以上のようにして得られたドレスギヤ1を
用いて行う砥石ドレッシングについて、例えば、内歯ギ
ヤ型のギヤホーニング砥石に対する場合を例に取って説
明する。まず、ある程度以上使用されて歯面部の修正を
行うべきギヤホーニング砥石にドレッシングを行う際に
は、図7,図10及び図11に示すように、当該ギヤホ
ーニング砥石11の内側に、回転自在で且つ軸方向へ往
復移動可能に支持されたシャフト5に固定されたドレス
ギヤ1を配置し、両者1,11の歯部どうしが正確に噛
み合うように両者の位置関係を設定する。本実施の形態
では、上記ギヤホーニング砥石11は、例えば、酸化ア
ルミニウム(Al23)砥粒あるいは炭化珪素(Si
C)砥粒の少なくとも一方の砥粒など、CBN砥粒より
も硬度の低い砥粒でなる砥粒層を有している。
【0031】そして、ギヤホーニング砥石11の外周側
に配置された電動モータ12を駆動することによってギ
ヤホーニング砥石11を回転させる。また、同時に、ド
レスギヤ1のシャフト5を所定の周期で軸方向に往復動
させる。尚、電動モータ12の出力軸12aと、ギヤホ
ーニング砥石11の外周部とは、例えば歯車機構によっ
て動力伝達が行われる。このギヤホーニング砥石11と
ドレスギヤ1の配置関係や駆動方式等は、従来から良く
知られているものと同様である。
【0032】これにより、ギヤホーニング砥石11の内
側に刻まれた歯部は、ドレスギヤ1の歯部と噛み合いな
がらその刃面部が研磨され、形状寸法および表面仕上げ
精度がドレスギヤ1に対応して高精度に修正される。換
言すれば、このドレスギヤ1の寸法形状および表面仕上
げ状態が、ギヤホーニング砥石11側に転写されること
になる。このとき、ドレスギヤ1側の砥粒(CBN砥
粒)はギヤホーニング砥石11側の砥粒よりも硬いの
で、より短時間かつ高精度でドレッシングを行うことが
できるのである。
【0033】このドレッシングを終えた後、図8に示す
ように、ドレスギヤ1を外してその代わりにローラ7を
取り付け、このローラ7の外周面が、ギヤホーニング砥
石11の歯部の歯先に当接して押圧するように位置設定
した上でギヤホーニング砥石11を回転駆動する。これ
により、ドレッシング工程で生じたギヤホーニング砥石
11の歯先部分の過剰な尖りを、ローラ7で押圧して修
正することができる。
【0034】以上のようにして修正されたギヤホーニン
グ砥石11を用いて最終製品(ワーク)のギヤホーニン
グを行う際には、図9に示すように、当該ギヤホーニン
グ砥石11の内側に、回転自在で且つ軸方向へ往復移動
可能に支持されたシャフト15に固定されたワークWを
配置し、両者W,11の歯部どうしが正確に噛み合うよ
うに両者の位置関係を設定する。この状態は、図7,図
10及び図11で示された状態と同様である。
【0035】そして、ギヤホーニング砥石11を回転駆
動すると同時に、ワークWのシャフト15を所定の周期
で軸方向に往復動させることにより、ワークWの外周部
に刻まれた歯部は、ギヤホーニング砥石11の内側に刻
まれた歯部と噛み合いながらその刃面部が研磨される。
従って、ワークWの歯面部の形状および表面仕上げ精度
はギヤホーニング砥石11に対応して修正される。換言
すれば、このギヤホーニング砥石11の歯部の形状およ
び表面仕上げ精度が、ワークW側に転写されることにな
る。
【0036】以上、説明したように、本実施の形態によ
れば、ドレスギヤ1表面の所要部分にCBN砥粒層を形
成した後、該CBN砥粒層よりも硬度が高いダイヤモン
ド砥粒層を有するツルーイング工具9により、上記CB
N砥粒層の修正加工が行われるので、同等の硬度の砥粒
層の組み合わせで行う場合に比べて、より短時間で高精
度の修正加工を行うことができる。また、この場合、ド
レッシングが行われるべきギヤホーニング用砥石11の
砥粒層はCBN砥粒層よりも硬度が低いので、ドレッシ
ング作業自体を、短時間で精度良く行うことができるの
である。
【0037】尚、上記実施の形態は、いわゆるギヤホー
ニング用砥石のドレッシング工具についてのものであっ
たが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものでは
なく、他の用途の砥石に対するドレッシング工具にも有
効に適用することができる。また、本発明は、その要旨
を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計上
の変更が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るドレスギヤの製造
工程を示す工程説明図である。
【図2】 上記ドレスギヤの母材の斜視図である。
【図3】 砥粒電着工程におけるドレスギヤ歯面部の母
材金属表面を拡大して示す断面説明図である。
【図4】 肉盛りメッキ工程におけるドレスギヤ歯面部
の母材金属表面を拡大して示す断面説明図である。
【図5】 ドレスギヤの斜視図である。
【図6】 ドレスギヤのツルーイング工程を模式的に示
す説明図である。
【図7】 ギヤホーニング砥石のドレッシング工程を示
す説明図である。
【図8】 上記ドレッシング工程後のローラによる歯先
処理工程を示す図である。
【図9】 上記ギヤホーニング砥石によるワークのギヤ
ホーニング工程を示す説明図である。
【図10】 上記ギヤホーニング砥石のドレッシング工
程を示す斜視図である。
【図11】 上記ギヤホーニング砥石のドレッシング工
程を示す部分断面説明図である。
【図12】 各種砥粒の硬さ特性の比較例を示すグラフ
である。
【図13】 各種砥粒の耐摩耗特性の比較例を示すグラ
フである。
【図14】 各種砥粒の熱的安定性の比較例を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1…ドレスギヤ 2…歯面部 9…ツルーイング工具 11…ギヤホーニング砥石 Gr…CBN砥粒

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CBN砥粒層よりも硬度が低い第1の砥
    粒層を有してワーク表面部を研磨する研磨用砥石のドレ
    ッシングを行う砥石ドレッシング工具の製造方法であっ
    て、 工具表面の所要部分にCBN砥粒層を形成した後、該C
    BN砥粒層よりも硬度が高い第2の砥粒層を有する他の
    工具により、上記CBN砥粒層の修正加工を行うことを
    特徴とする砥石ドレッシング工具の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の砥粒層がダイヤモンド砥粒層
    であることを特徴とする請求項1記載の砥石ドレッシン
    グ工具の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1の砥粒層がAl23砥粒または
    SiC砥粒の少なくとも一方の砥粒層であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の砥石ドレッシン
    グ工具の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記研磨用砥石が歯車の歯面部を研磨す
    るものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のい
    ずれか一に記載の砥石ドレッシング工具の製造方法。
  5. 【請求項5】 CBN砥粒層よりも硬度が低い砥粒層を
    有してワーク表面部を研磨する研磨用砥石のドレッシン
    グ工具であって、 工具表面の所要部分に、ダイヤモンド砥粒層を有する他
    の工具で修正加工されたCBN砥粒層が形成されてなる
    ことを特徴とする砥石ドレッシング工具。
  6. 【請求項6】 上記研磨用砥石の砥粒層がAl23砥粒
    またはSiC砥粒の少なくとも一方の砥粒層であること
    を特徴とする請求項5記載の砥石ドレッシング工具。
  7. 【請求項7】 上記研磨用砥石が歯車の歯面部を研磨す
    るものであることを特徴とする請求項5または請求項6
    に記載の砥石ドレッシング工具。
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