JPS5916638B2 - シ−ルド掘進機のカ−ブ掘進工法及びカ−ブ掘進装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、シールド掘進機のカーブ掘進工法及びカー
ブ掘進装置に関する。

従来シールド掘進機によってカーブ掘進する場合は、シ
ールド本体の前面切羽の屈曲する側部を余堀して逐次敷
設したセグメントに反力をとりながらシールドジヤツキ
の片押し操作でシールド本体を転針させる方法が行なわ
れる。

しかし、このような転針方法は、シールド本体のカーブ
掘進通過後セグメントの外周面に生じる余堀による間隙
が大きく、しかもこれら間隙を埋め込むための濾通資材
を多く要する他、そのための労力を多く必要とした。

また切羽が自立し難い土質では余堀作業は非常に困難に
なることから余堀りによるシールド本体の転針が不可能
であった。

このため余堀りしないで転針をし易すくするための装置
として、シールド本体を複数に輪切り分割してそれぞれ
を間接接合する方法が時には行なわれるが、この場合シ
ールドジヤツキ等の装着上分割数は２ケ〜３ケに限定さ
れることから余堀なしてのカーブ掘進には屈曲側切羽の
シールド本体による圧密は回避出来ず、当然屈曲度を大
きくすることができない問題があった。

この発明は、上記従来の問題点を解決するために案出さ
れたもので、シールド本体の転針に伴ないシールド本体
側面で圧密される切羽をシールド本体のスキンプレート
に設けた開口部から取出して切羽の圧密による転針抵抗
を解消するとともに、転針方向と反対側の転針に伴なっ
て生じる間隙をシールド本体胴部の開口部を通して掘削
土砂を圧入封じ込むことによって、従来のように先行余
堀りすることなく、更に転針側に切羽を圧密することな
く容易にカーブ掘進を行なえるようにしたシールド掘進
機のカーブ掘進工法及びカーブ掘進装置を提供するもの
である。

以下添附図面に基づいて先行余堀りが比較的出来難いブ
ラインドシールド掘進機による実施例について説明する
。

第１図、第２図において１はブラインドシールド掘進機
本体（以下シールド本体と言う。

）であって、このシールド本体１は複数のシールドジヤ
ツキ２により推進させて切羽に圧入させることにより、
前面切羽の土砂をシールド本体１の機側後方に取込むも
のである。

シールド本体１の前方部に設けた隔壁３には開度調整自
在の土砂取込口４が複数設けてあり、またシールド本体
１の左右側面のスキンプレート５におけるフード部５ａ
とリングガータ一部５ｂには第３図に示すように前記シ
ールド本体１内に配設した各シールドジヤツキ２の間に
位置する部分に土砂の取入れ、送出し用の開口部６，７
が設けである。

スキンプレート５のフード部５ａと、リングガータ一部
５ｂの内側には、第３図に示すように仕切板８，９を介
してＶ字状の溝形箱１０が複数配設してあり、この溝形
箱１０を形成するフード部りａ内の仕切板８には隔壁３
の前面に区画形成された室１１と連通ずる開口部１２が
設けである。

仕切板８に設けられた開口部１２には２の開口部１２を
開閉するゲート１３がガイド１４により取り付けられて
おり、ゲート１３の開閉操作は、シールド本体１の機内
で行なわれる。

また前記リングガータ一部５ｂに設けた開口部７には、
この開口部７を開閉するフラップ式の扉１５が設けてあ
り、この扉１５は、後端がシールド本体１にヒンジ結合
されるとともに各シールドジヤツキ２の間に設けた溝形
箱１０内に内装され、扉１５の背部に設けたジヤツキ１
６が伸長して前記開口部７を閉鎖すると同時に、扉」５
の前端に設けた案内兼仕切板１７により開口部７と、仕
切板８に設けた開口部１２と連通する通路１８を閉鎖す
るようになっている。

一方、扉１５の背部に設けたジヤツキ１６を縮少操作す
ると、開口部７は開放され、同時に開口部７と、開口部
６，７とが通路１８を介してシールド本体１のスキンプ
レート５内に設けた溝形箱１０内で連通ずるようになっ
ている。

また１９はシールドジヤツキ２の先端に設けたスプレッ
ダ−シュを示し、２０は坑内に敷設したセグメントであ
る。

次にこの発明の作用を直進掘進を行なう場合とカーブ掘
進を行なう場合とに分けて説明する。

囚 直進掘進を行なう場合 シールド本体１を直進掘進させる場合は、第４図に示す
ように、スキンプレート５のフード部りａ内に設けた仕
切板８の開口部′１２をガイド１４に沿ってゲート１３
を閉方向に操作することにより閉鎖し、次にリングガー
タ部５ｂに設けた開口部７をジヤツキ１６を伸長作動す
ることによってフラップ式の扉１５より閉鎖すると同時
に扉１５の先端に設けた案内兼仕切板１７により、シー
ルド本体１内でリングガータ一部５ｂとフード部５ａと
を連通させる通路１８を閉止する。

このような状態から各シールドジヤツキ２の先端に設け
たスプレッダ−シュ１９を敷設したセグメント２０に推
進反力を取って、各シールドジヤツキ２を同−的に伸長
作動させると、シールド本体１は前面切羽に向って直進
し、隔壁３の前面に形成された室１１内に掘削土砂が圧
入する。

室１１内に圧入した掘削土砂は、シールド本体１の前進
とともに隔壁３に設けた土砂取込口４から機内後方に圧
入排土され、シールド本体１が直進する。

（Ｂ） カーブ掘進を行なう場合 次にシールド本体１の直進状態からシールド本体１のカ
ーブ掘進を行なう場合は、第６図に示すようにシールド
本体１の曲進する側（本実施例では右方向）のフード部
５ａの開口部１２をゲート１３を開方向に操作すること
により開放する。

このような状態から曲進方向と反対側（図中左側）のシ
ールドジヤツキ２を伸長作動すると、シールド本体１は
右方向に転針し、これと同時にリングガータ一部５ｂの
開口部７を閉鎖しているフラップ扉１５をジヤツキ１６
を収縮作動させることにより開放する。

シールド本体１が右方向に転針を開始すると転針側の切
羽がスキンプレート５の側面に圧接されて、フード部５
ａと、リングガータ一部５ｂに設けた開口部６，７から
溝形箱１０内に一且圧入し、更にここから仕切板８に設
けた開口部１２を通って隔壁３の前面の室１１内に圧入
取込まれる。

一方、第５図中左側のフード部りａ内のゲート１３を開
方向に操作して開口部１２を開放し、またリングガータ
一部５ｂの開口部７を閉鎖しているフラップ式の扉１５
を、ジヤツキ１６を介して開閉操作を繰返し行ない、更
に、土砂取込口４の開度を調整すると、転針する右側か
らシールド本体１の転針刃によちて隔壁３の前面に設け
た室１１内に圧入取込まれた側面切羽土砂が、左側フー
ド部りａ内の開口部１２を通って溝形箱１０内に圧入さ
れる。

溝形箱１０内に圧入された切羽土砂はシールド本体１の
転針に伴なって左側フード部５ａとリングガータ一部５
ｂに設けた開口部６，７からシールド本体１の転針によ
って生じた左側の間隙Ｘに順次流入し、また、開閉操作
を繰返し行なっているフラップ扉１５の開閉力で左側の
間隙に取込み切羽を押込むものである。

またこのフラップ式の扉１５の押込み反力でシールド本
体１の転針を更に助長することができる。

また、カーブ掘進において、シールド本体１を急激なカ
ーブ掘進させる場合は、シールドジヤツキ２の片側伸張
によるシールド本体１の転針刃の他に後部リングガータ
一部５ｂに設けた複数の滑車２１と敷設したセグメント
２０の後方に固定したウィンチ２３とに索引ロープ２２
を掛は渡し、索引ロープ２２の一端を該ウィンチ２３に
巻付けて曲進する方向にウィンチ２３を蛇動することに
より、その索引力で曲率の小さいカーブ掘進を行なうこ
とができる。

この発明は上記のように、シールド本体の左右側面に位
置するスキンプレートに開口部を設け、この開口部をシ
ールド本体の内側を通してシールド本体の前面に連通ず
るようにしてシールド本体の転針操作時に生じる転針側
の切羽の圧密による抵抗をなくすようにしたためシール
ド本体の転針を短時間にしかも容易に行なうことができ
、また上記開口部に、開閉自在の扉を設けて、これら扉
を土質に応じて開閉操作することにより、カーブ掘進時
に生じるシールド本体と切羽との間隙を掘削取込土砂そ
のもので同時に埋め戻しができるので、従来のように間
隙を埋め込むための裏込資材が必要なく、従って経済的
に作業を行なうことができ、更に急激なカーブ掘進も、
シールドジヤツキの片側伸長による転針刃とセグメント
の後方に設けたウィンチのロープ索引力により容易に行
なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の横断平面図、第２図は第１図の一
部切欠した側面図、第３図は第２図の■−■線に沿う拡
大縦断面図、第４図はこの発明の直進掘進作動を示す説
明図、第５図はカーブ掘進作動を示す説明図である。 １・・・・・・ブラインドシールド掘進機本体、２・・
・・・・シールドジヤツキ、３・・・・・・隔壁、４・
・・・・・土砂取込口、５・・・・・・スキンプレート
、５ａ・・・・・・フード部、５ｂ・・・・・・リング
ガータ一部、６・・・・・・開口部、７・・・・・・開
口部、８・・・・・・仕切板、９・・・・・・仕切板、
１０・・・・・・溝形箱、１１・・・・・・室、１２・
・・・・・開口部、１３・・・・・・ゲ゛−ト、 １４
・・・・・・ガイ ド、 １５・・・・・・扉、 １６
・・・・・・ジヤツキ、１７・・・・・・案内兼仕切板
、１８・・・・・・通路、１９・・・・・・スプレッダ
−シュ、２０・・・・・・セグメント、２１・・・・・
・滑車、２２・・・・・・索引ロープ、２３・・・・・
・ウィンチ、Ｘ・・・・・・間隙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シールド掘進機本体の左右両側部に位置するスキン
   プレートに設けた開口部の扉を開放し、シールド掘進機
   本体の転針側と反対側に位置するシールドジヤツキを伸
   張作動させて該シールド掘進機本体を転針させ、転針側
   の切羽土砂を前記開口部から隔壁前面の室に圧入取入れ
   るとともに、この切羽土砂を転針側と反対側のスキンプ
   レートと切羽との間隙に、開口部を介して順次充填する
   ことを特徴とするシールド掘進機のカーブ掘進工法。 ２ 開口部に設けたフラップ式扉を開閉作動させること
   によりスキンプレートと、切羽との間隙に切羽土砂を送
   り出すことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   シールド掘進機のカーブ掘進工法。 ３ 筒状のスキンプレートの前方部に隔壁を設けてシー
   ルド掘進機本体を構成し、隔壁前面にスキンプレートの
   フード部で囲まれた室を区画形成する一方、シールド掘
   進機本体内部に複数のシールドジヤツキを設け、シール
   ド掘進機本体の左右両側部に位置するスキンプレートフ
   ード部に前記隔壁前面に形成した室と連通ずる開口部を
   形成し、この開口部を開閉するゲートを設けるとともに
   、前記隔壁の後部にリングガータ部を形成し、当該リン
   グガータ部に位置するスキンプレートに複数の開口部を
   配設し、この開口部にフラップ式の扉を開閉自在に設け
   たことを特徴とするシールド掘進機のカーブ掘進装置。