JPS59165888A - 横形圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、たとえば冷蔵庫、空気調和機等の冷凍装置に
組込まれる横形圧縮機に係シ、特に、ケース内の油面の
低下時にも、十分な給油量の確保を志向した横形圧縮機
に関するものである。

〔従来技術〕

まず、従来の横形圧縮機とその問題点を、第１図を使用
して説明す名。

第１図は、従来の横形圧縮機の一例を示す縦断面図であ
る。この第１図において、１は、油溜めを兼ねたケース
であって、このケース１内に、電動機２２と圧縮要素２
３とが収納されている。

前記電動機２２は、ステータ１９とロータ２０とからな
り、前記ロータ２０には、クランク３を有し、一端側を
中空状に穿設してなる軸穴１７を設けたシャフト４が嵌
入されている。

前記圧縮要素２３は、シリンダ２．前記シャフト４．こ
のシャフト４の軸受とシリンダ２の側壁を兼ね、このシ
リンダ２の両側に配設されている側板Ａ５．側板Ｂ６．
これら側板Ａ５．側板Ｂ６およびシリンダ２を締結する
ボルト２１．クランク３に嵌められ、シリンダ２の内側
に沿って偏心回転するローラ７、このローラ７に当接し
ながらシリンダ２の溝８内を往復運動し、クランク３の
回転にともなって回転するローラ７にその先端が接し、
他端がばね９に押され前記溝８内を往復運動するベーン
１０．このベーン１０の背面１１とシリンダ？の溝８と
側板Ａ５と側板Ｂ６とにより囲まれたポンプ室１２から
なっている。そして前記側板Ａ５には、ケース１内の潤
滑油１３をポンプ室１２内へ吸入できる吸込ポート１４
があシ、側板Ｂ６にはポンプ室１２から潤滑油を送油管
１５へ吐出できる吐出ポート１６があり、前記送油管１
５はシャフト４の軸穴１７へ潤滑油を供給し、さらに軸
穴１７から分岐穴１８を通して所要の潤滑部に給油でき
るようになっている。

このように構成したものにおいて、横形圧縮機を運転し
、シャフト４が回転すると、それにともなってローラ７
が回転し、ベーンｌＯはばね９により押され、ローラフ
に先端を当接しながらシリンダ２の溝８内を往復運動し
、冷媒吸込口（図示せずンから流入した冷媒を圧縮して
冷媒吐出口（図示せず）から吐出する。

一方、ベーン１０が往復運動するとポンプ室１２の容積
が変化し、ポンプ作用を行なう。すなわち、ポンプ室１
２の容積が大きくなると、吸込ポート１４から潤滑油１
３を吸込み、ポンプ室１２の容積が小さくなると吐出ポ
ート１６から潤滑油を送油管１５へ吐出する。送油管１
５に送られた潤滑油は軸穴１７９分岐穴１８を通って所
要の潤滑部へ給油される。

しかし、上記した従来技術には、次のような問題点があ
った。

（１）ポンプ室１２の容積が大きくなると吸込ポート１
４からケースｌ内の潤滑油１３を吸込むが、これと同時
に送油管１５内の潤滑油もポンプ室１２内に吸込まれる
ため、送油管１５内の潤滑油が逆流する。また、ポンプ
室１２内の容積が小さくなると吐出ポート１６から送油
管１５内へ潤滑油を吐出するが、これと同時に吸込ポー
ト１４からもケース１内へ潤滑油を吐出するため、潤滑
油はこの場合にも逆流する。

とくに、吐出ポート１６側には送油管１５の抵抗、およ
び軸心までの潤滑油のヘッドを要するため、吐出ポート
１６側の抵抗が大きく、潤滑油は吸込ポー）１４側へ逆
流しやすく、シャフト４の軸心まで潤滑油が上がらない
場合がある。

（２）ケー？、ｌ内の潤滑油１３の油量に変動が生じ、
油面が下がって吸込ポート１４の吸込口が前記油面より
上に出だ場合には、吸込ポート１４から冷媒ガスが混入
するため、ポンプ室１２におけるポンプ作用が妨げられ
、シャフト４の軸心まで潤滑油が上がらず、軸穴１７へ
の給油量を十分に確保することができないという欠点が
あった。

〔発明の目的〕

本発明は、上記した従来技術の欠点を除去してケース内
の油面の低下時にも、所要の潤滑部へ十分な給油量を供
給することができる横形圧縮機の提供を、その目的とす
るものである。

〔発明の概要〕

本発明に係る横形圧縮機の構成は、油溜めを兼ねたケー
ス内に、電動機と、シリンダ、クランクを有するシギ７
ト、前記クランクに嵌められ、前記シリンダの内側に沿
って偏心回転するローラ。

このローラに当接しながら前記シリンダの溝内を往復運
動するベーン、前記シリンダの両側に配設され、その一
方に潤滑油の吸込ポートを他方に吐出ボートをそれぞれ
穿設した側板、前記ベーンの背面と前記／リンダの荷と
前記両側板とにより囲まれたポンプ室を具備した圧縮要
素とを有し、前記電動機によって駆動されるシャフトの
回転にともなう前記ベーンの往復運動によるポンプ作用
によって、前記ケース内から前記ポンプ室内へ前記吸込
ポートを経て流入した潤滑油を加圧し、これを前記吐出
ポートから送油路を経て前記シャフトの一端側へ圧送す
るようにした横形圧縮機において、吸込ポートを、ケー
ス内に開口する吸込口が大径で、ポンプ室側に開口する
吐出口が小径であるテーパ状の吸込ポートとし、との吸
込ポートの吐出口に接続してスペースを設け、吐出ポー
トを、前記ポンプ室に開口する吸込口が大径で、送油路
側に開口する吐出口が小径であるテーパ状の吐出ポート
とし、前記吸込ポートの吸込口を前記吐出ポートよりも
低く位置せしめるようにしたものである。

さらに詳しくは、ケース内の潤滑油をポンプ室へ導く吸
込ポートの吸込口の位置を油中低く開口せしめることに
より、油面が低下した場合でも安定した給油量が硫保で
きるように構成したものである。

〔発明の実施例〕

以下本発明を実施例によって説明する。

第２図は、本発明の一実施例に係る横形圧縮機の縦断面
図、第３図は、第２図におけるポンプ室近傍の詳細を示
す拡大縦断面図である。

図において、第１図と同一番号を付したものは同一部分
である。

第２図に係る本実施例の横形圧縮機は、油溜めを兼ねた
ケースｌ内に、電動機２２と、シリンダ２Ａ、クランク
３を有するシャフト４．クランク３に嵌められ、シリン
ダ２人の内側に沿って偏心回転するローラ７、このロー
ラ７に当接しながらシリンダ２Ａの溝８内を往復運動す
るベーン１０゜シリンダ２人の一方側に配設され、その
吐出口に接続してスペースＡ２６Ａを設けたテーパ状の
円形断面の吸込ポー）３２Ａ（詳細後述）を穿設した側
板Ａ５Ａ、シリンダ２人の他方側に配設され、その吐出
口に接続してスペースＢ２７を設けたテーパ状の円形断
面の吐出ポート３４（詳細後述）を穿設した側板８６Ｂ
、この側板Ｂ６Ｂの側面に固定され、中心部にンヤフト
４の軸穴１７に開口する穴２５を穿設した側板カバー２
４．スペースＢ２７と前記側板カバー２４の穴２５とを
連通せしめ、吐出ポート３４から吐出した潤滑油を軸穴
１７へ供給することができる送油路３３．ベーン１０の
背面１１とシリンダ２Ａの溝８と側板Ａ５Ａと側板Ｂ６
Ｂとげね取付穴３０の下端に設けられたシール部品３１
とによって囲まれたポンプ室１２を具備した圧縮要素２
３Ａとを有するものである。

前記吸込ポート３２Ａおよび吐出ポート３４を詳細に説
明すると、吸込ポート３２Ａは、ケースｌ内に開口する
吸込口が大径で、ポンプ室１２１１１１に開口する吐出
口が小径であるテーパ状になっておシ、前記吐出口に接
続してスペースＡ２６Ａが設けられている。一方、吐出
ポート３４ｒｉ、ポンプ室１２に開口する吸込口が大径
で、送油路３３側に開口する吐出口が小径であるテーパ
状になっておシ、前記吐出口に接続してスペースＢ２７
が設けられている。そして、吸込ポート３２Ａの吸込口
は、吐出ポート３４よりも低く位置している。

さらに、吸込ポート３２Ａの小径部に係る吐出口の断面
積は、吐出ポート３４の小径部に係る吐出口の断面積よ
シも小さくなっている。

次に、このように構成した横形、圧縮機の動作を説明す
る。

横形圧縮機を運転し、シャフト４が回転すると、これに
ともなってローラ７が回転し、ベーン１０ははね９に押
され、ローラ７に先端を当接しながらシリンダ２人の溝
８内を往復運動して冷媒を圧縮する。

一方、ベーン１０の往復運動によって、ポンプ室１２内
のＷ　４％が大きくなろうとすると、吸込ポー）３２Ａ
の吸込口からケース１内の潤滑油を吸込む。このとき同
時に吐出ポート３４の吐出口からも潤滑油が逆流するが
、吐出ポート３４に接続して設けられているスペースＢ
２７で拡大されている潤滑油の流れが、小径部端面Ｂ２
９で縮流し、そこに大きな流動抵抗が生ずる、いわゆる
エツジ効果が働くので、テーノζ状の吐出ポート３４を
設けただけのものよシも逆流しにくくなる。このように
して、大部分の潤滑油は吸込ポー）３２Ａ力１ら吸込ま
れる。

ベーン１０が下降し、ポンプ室１２内の容積力；小さく
なると、吐出ポート３４の吐出口力Ｓら送油路３３側へ
潤滑油を吐出する。このとき同時に吸込ポート３２Ａの
吸込口からもケース１内へ潤滑油が逆流するが、吸込ポ
ー）３２Ａに接続して設ケラれているスペースＡ２６Ａ
において、潤滑油が一度拡がってから小径部断面Ａ２８
で縮流するためエツジ効果が働き、逆流しにくくなる（
もしスペースＡ２６Ａがないと、吸込ポート３２Ａの吐
出口の一部分がベーン１０によって塞がれるので、エツ
ジ効果が働きにくくなり、逆流し易い）。

加うるに、゛吸込ポー）３２Ａの吐出口（すなわち小径
部）の断面積を吐出ポート３４の吐出口（すなわち小径
部）よりも小さくしであるので、ポンプ室１，２からン
ヤフト４の軸穴１７へ至るまでの流動抵抗が、ポンプ室
１２からケースｌへの流動抵抗よりも小さくなり、前記
スペースＡ２６Ａの作用と併せて、ポンプ室１２から吐
出される潤滑油の大部分は、送油路３３へ送られ、軸穴
１７゜分岐穴１８を通って、所要の潤滑部へ給油される
。

また、吸込ポート３２Ａの吸込口を吐出ポート３４より
低くして、前記吸込口がケース１内の油中低く開口して
いるので、ケースｌ内の油面が低下した場合でも、吸込
ポー）３２Ａから冷媒ガスが混入する危険がなく、潤滑
油を安定して供給することができる。

以上説明した実施例によれば、吸込ポート３２Ａおよび
吐出ポート３４をテーパ状にし、それぞれの小径部に係
る吐出口に接続してスペースＡ２６んスペースＢ２７を
設け、吸込ポート３２Ａの吸込口を吐出ポート３４よシ
低く位置せしめ、さらに吸込ポート３２Ａの吐出口の断
面積を吐出ポート３４の吐出口の断面積よシも小さくす
るようにしたので、ケース１内の油面が低下した場合で
も吸込ポー）３２Ａから冷媒ガスが混入する危険がなく
、所要の潤滑部へ十分な給油量を供給することができる
という効果がある。

また、吸込ポー）３２Ａに接続して設けたスペースＡ２
６Ａは、横形圧縮機をコンパクト化しようとするときに
有効に作用する。すなわち、横形圧縮機をコンパクト化
しようとすると、寸法上の制約から、ポンプ室１２の容
積が最も小さくなったとき、ベー７１０の下端が吸込ポ
ー）３２Ａの吐出口にかかるまで下がってくる。また、
この吐出口とシリンダ２人のシリンダ下部３５とが接近
することと併せて、小径部端面Ａ２８でエツジ効果が働
きにくくなり、吸込ポート３２Ａから潤滑油が逆流しや
すくなるが、スペースＡ２６Ａを設けることによってエ
ツジ効果が有効に働き逆流を防止できるものである。

第４図は、本発明の他の実施例に係る横形圧縮機のポン
プ室近傍の詳細を示す拡大断面図である。

この第４図において、第３図と同一番号を付したものは
同一部分である。そして、３２Ｂは、その中心軸がケー
ス１内に開口する吸込口側で低くなるように傾斜して、
側板Ａ５Ｂに穿設されたテーパ状の円形断面の吸込ポー
ト、２６Ｂは、この吸込ポート３２Ｂに接続して設けら
れたスペースＡである。

前記した第３図に係る実施例において、吸込ポート３２
Ａの位置を低くすれば、それに応じてシリンダ下部３５
の厚さｈを小さくしないと潤滑油の流れがそこで曲がっ
て流動抵抗が大きくなるが、厚さｈをあまシ小さくする
とシリンダ２人の強度が弱くなる。これを防止するため
に、本実施例のように、吐出口はそのままの位置にして
おいて、中心軸をケース１内に開口する吸込口側で低く
なるように、吸込ポート３２Ｂを傾斜して側板Ａ５Ｂに
穿設するようにすれば、シリンダ２人の強度上の問題は
なく、且つ吸込ポート３２Ｂの吸込口を油中低く位置せ
しめることができるという効果がある。

なお、上記各実施例においては、吸込ポート３２Ａ、３
２Ｂの小径部に係る吐出口に接続してスペースＡ２６Ａ
、２６Ｂを設けるとともに、吐出ポート３４の小径部に
係る吐出口に接続してスペースＢ２７を設けるようにし
たが、吸込ポートのみにスペースを設けるだけでもよい
。しかし上記実施例のように吐出ボート３４にもスペー
スＢ２７を設けるようにすれば、給油量をさらに増すこ
とができ、ポンプ効率が向上する。

さらに上記実施例においては、吸込ポート、吐出ボート
の断面形状を円形にしたが、前記ポートの形状は円形に
限るものではなく、たとえば長方形などであっても同様
の効果を奏するものである。

また上記実施例においては、吸込ポートの小径部に係る
吐出口の断面積を、吐出ポートの小径部に係る吐出口の
断面積よシも小さくしたが、必ずしもその必要はなく、
たとえば同一口径でもよい。

しかし上記実施例のようにすれば、さらにポンプ効率が
向上するという利点がある。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明したように本発明によれば、ケース内の
油面の低下時にも、所要の潤滑部へ十分な給油量を供給
することができる横形圧縮機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の横形圧縮機の一例を示す縦断面図、第
２図は、本発明の一実施例に係る横形圧縮機の縦断面図
、第３図は、第２図におけるポンプ室近傍の詳細を示す
拡大縦断面図、第４図は、本発明の他の実施例に係る横
形圧縮機のポンプ室近傍の詳細を示す拡大縦断面図であ
る。 １・・・ケース、２人・・・シリンダ、３・・・クラン
ク、４・・・シャフト、５Ａ、５Ｂ・・・側板Ａ、６Ｂ
・・・側板Ｂ１７・・・ローラ、８・・・溝、ｌＯ・・
・ベーン、１１・・・背面、１２・・・ポンプ室、１３
・・・潤滑油、１７・・・軸穴、２２・・・電動機、２
３Ａ・・・圧縮要素、２６Ａ、２６Ｂ・・スペースＡ、
３２Ａ、３２Ｂ・・・吸込ポート、３３・・・送油路、
３４・・・吐出ポート。 代理人　弁理士　福田幸作 （ほか１名〕 第　ｌ　］ ３５ 第　２　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　油溜めを兼ねたケース内に、電動機と、シリンダ
   、クランクを有するシャフト、前記クランクに嵌められ
   、前記シリンダの内側に沿って偏心回転するローラ、こ
   のローラに当接しながら前記シリンダの溝内を往復運動
   するベーン、前記シリンダの両側に配設され、その一方
   に潤滑油の吸込ポートを他方に吐出ボートをそれぞれ穿
   設した側板前記ベーンの背面と前記シリンダの溝と前記
   両側板とにより囲まれたポンプ室を具備した圧縮要素と
   を有し、前記電動機によって駆動されるシャフトの回転
   にともなう前記ベーンの往復運動によるポンプ作用によ
   って、前記ケース内から前記ポンプ室内へ前記吸込ポー
   トを経て流入した潤滑油を加圧し、とｈを前記吐出ボー
   トから送油路を経て前記シャフトの一端側へ圧送するよ
   うにした横形圧縮機において、吸込ポートを、ケース内
   に開口する吸込−が大径で、ポンプ室側に開口する吐出
   口が小径であるテーパ状の吸込ポートとし、との吸込ポ
   ートの吐出口に接続してスペースを設け、吐出ボートを
   、前記ポンプ室に開口する吸込口が大径で、送油路側に
   開口する吐出口が小径であるテーバ状の吐出ボートとし
   、前記吸込ポートの゛吸込口を前記吐出ボートよりも低
   く位置せしめるようにしたことを特徴とする横形圧縮機
   。 ２　吸込ポートを、その中心軸がケース内に開口する吸
   込口側で低くなるように、傾斜して側板に穿設したもの
   である特許請求の範囲第１項記載の横形圧縮機。