JPS5916113B2 - 横型ロ−タリコンプレッサ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、例えば、空気調和機に組込まれる横型ロータ
リコンプレッサに係り、特に、この横型ロータリコンプ
レッサにおける潤滑給油装置に関する。

〔発明の技術的背景〕 従来、この種の横型ロータリコンプレッサは、第１図乃
至第３図に示されるように、底部すを油溜ａとした密閉
したケーシングＣ内に、ステータｄとロータｅとよりな
る電動機ｆを横位置にして設置し、この電動機ｆの一側
にシリンダー装置ｇを設け、このシリンダー装置ｇのシ
リンダー装置内に上記ロータｅと一体をなすシャフトｈ
をローラーｉを介して回転自在に軸装し、上記シリンダ
＋Ｊｈにブレードｊをコイルばねｋの弾力によって上記
ローラーｉへ圧接させ、しかも上・下方向に揺動自在に
して設け、さらに、上記ブレードｊ後方のブレード室ｊ
１に油吸込口ｊ２及び油吐出口ｊ３を設け、この油吐出
口ｊ３に、一端を前記シャツ）ｈの軸受部に連結した給
油管ｍを接続したものである。

従って、この種の横型ロータリコンプレッサは、電動機
ｆを駆動すると、シリンダー装置ｇのシャフトｈを回転
することにより、ローラーｉに圧接するブレードｊと共
働して冷媒の吸入口（図示されず）から流入した吸入ガ
スを圧縮して、これを吐出口（図示されず）から吐出す
るようにすると共に、他方、上記ブレードｊの上・下動
による往復運動によって油溜ａの潤滑油をブレード室ｊ
１内に油吸入口ｊ２から吸込み、これを油吐出口ｊから
上記給油管ｍを通して上記軸受部へ給油し得るようにな
っている。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、上述した横型ロータリコンプレッサ給油
管ｍの流入開口部ｍ１は、第２図及び第３図に示される
ように、流入する潤滑油がパイプの開口端面に衝突して
乱流や渦を生じ易くなり、これらが一旦、流入した油の
流れを阻止するおそれがあり、これ起因して給油効率を
低下させるばかりでなく、ブレードの往復時（ブレード
がブレード室の容積を大きくする方向に動く）に、給油
管ｍに吐出した潤滑油が再びブレード室内に逆流するた
め。

この給油管の管路上に、例えば、逆止弁を附設すること
を余儀なくされ、安価に提供することが困難である。

〔発明の目的〕

本発明は、上述した難点を解消し、給油通路に逆止弁を
使用することなしに充分な給油量を得ることができる横
型ロータリコンプレッサを提供するものである。

〔発明の概要〕

本発明稈シリンダー装置のブレード後方のブレード室に
油吸込孔及び油吐出孔を穿設すると共に、油吐出孔の仮
想軸線上に間隙を置いて上記シリンダー装置の軸受部に
連結された給油通路の開口部を配設したものであり、給
油通路に逆止弁を使用することなく、充分ガ給油量を得
ることができる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を図示の一実施例について説明する０ 第４図乃至第６図において、符号１は円筒状をなし、し
かも横形にして密閉されたケーシングであって、このケ
ーシング１の底部３は油溜２を形成しており、さらに、
このケーシング１内にはステータ４及びロータ５で構成
される電動機６が配設されている。

又、この電動機６の一側には冷媒の吐出口（図示されず
）を備えたシリンダー装置７が設けられており、このシ
リンダー装置７のシリンダー７ａ内（作動室空間）には
上記ロータ５と一体をなすシャフト８がローラー９を介
して回転自在に軸装されており、シャフト８の回転によ
ってローラー９が偏心回転されるようになっている。

さらに、上記ローラー９の位置する上記シリンダー７ａ
の一部には、ブレード１０がコイルばね１１の弾力によ
って上記ローラー９に圧接し得るようにして摺動自在に
設けられており、このブレード１０後方のブレード室１
２には油吸込孔１２ａ及び油吐出孔（油流通孔）１２ｂ
が上記油溜２に浸漬するようにして穿設されている０さ
らに又、上記シリンダー７ａの軸受部７ｂには給油通路
を構成する給油管１３の一端部１３ａが連結されており
、この給油管１３の他端開口部１３ｂは上記油吐出孔１
２ｂの仮想軸線Ａ上に間隙Ｈを置いて配設されている。

なお、上記給油管１３の他端開口部１３ｂの直径りは上
記油吐出孔１２ｂの直径ｄよりも大きい方が望ましいけ
れども、これに限定されるものでないこと勿論である。

従って、上記電動機６を駆動すると、シリンダー装置７
のシャフト８が回転するので、これによりローラー９に
圧接するブレード１０と共働して吸入口（図示せず）か
ら流入した冷媒を圧縮して、吐出口から吐出するように
なっている。

一方、上記ブレード１０が上・下方向に往復摺動するの
で、油吸込孔１２ａから潤滑油がブレード室１２に吸込
まれ、さらに油吐出孔１２ｂから間隙Ｈを通して給油管
１３内に脈動的に圧送されるから、この給油管１３内の
潤滑油はシリンダー７ａの軸受部７ｂへ強制的に給油さ
れるようになっている。

、この際、潤滑油が油吐出孔１２ｂから給油管１３に圧
送される場合には間隙Ｈの作用により、第６図に実線で
示すように給油管１３の周囲の潤滑油も一緒に給油管内
に吸込まれて給油量が多くなり、特に、逆に、ブレード
室１２内に潤滑油が吸込まれる場合には、第６図に二点
鎖線で示すように給油管１３の周囲の潤滑油が油吐出孔
１２ｂから吸込まれるので、給油管１３内の潤滑油の逆
流量はきわめて少なく、逆止弁を使用することなしに逆
止弁を使用した場合と略同等の充分な給油量を得ること
ができる。

したがって、給油通路に逆止弁を使用する必要がないの
で、安価で信頼性の高い横型ロータリコンプレッサを得
ることができる。

。さらに、油吐出孔１２ｂからの潤滑油の流速が速
いので、上記実施例のように上記油吐出孔１２ｂの直径
ｄよりも給油管１３″の直径りを大きくすることにより
、抵抗を少くして揚程を高くすることもできる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明によれば、シリンダー７ａ内ブ
レード後方のブレード室に油吸込孔および油吐出孔を穿
設するとともに、油吐出孔の仮想軸線上に間隙を置いて
上記シリンダー装置の軸受部に連結された給油通路の開
口部を配設したので、ブレード室内に潤滑油が吸込まれ
る場合には上記間隙から給油通路開口部周囲の潤滑油が
油吐出孔から吸込まれるので給油通路内の潤滑油の逆流
量はきわめて少なく、逆止弁を使用することなしに逆止
弁を使用した場合と略同等の充分給油量を得ることがで
きる。

したがって、逆止弁が不要となり、安価が信頼性の高い
横型ロータリコンプレッサを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、従来の横型ロータリコンプレッサ
を説明するための各図、第４図は、本発明による横型ロ
ータリコンプレッサの断面図、第５図は本発明の要部の
みを取出して示す拡大断面図、第６図は、本発明の詳細
な説明するだめの図である。 １・・・ケーシング、２・・・油溜、６・・・電動機、
７・・・シリンダー装置、７ａ・・・シリンダー、７ｂ
・・・軸受部、８・・・シャフト、１０・・・ブレード
、１２・・・プレード室、１２ａ・・・油吸込孔、１２
ｂ・・・油吐出孔、１３・・・給油管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 底部を油溜としたケーシング内に、偏心回転される
   ローラーとこれに圧接されるブレードとにより作動室空
   間を形成するシリンダー装置を設はり横型ロータリコン
   プレッサにおいて、前記シリンダー装置のブレード後方
   のブレード室に油吸込孔及び油吐出孔を穿設するととも
   に、油吐出孔の仮想軸線上に間隙を置いて上記シリンダ
   ー装置の軸受部に連結された給油通路の開口部を配設し
   たことを特徴とする横型ロータリコンプレッサ。