JPS5914737Y2 - ベビ−スケ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子式のベビースケールに関する。

計重機に負荷された被計量物が静止していない場合の計
重値は、第１図に破線で表わすように刻々変化する不安
定なものであって、その計重値表示は読み取り悪いもの
である。

更に実際には被計量物の振動に加えて計重機の機械系の
固有振動が加味されて第１図に実線で表わすように変動
する。

そのため計重値表示から一定精度を確保した値を読み取
ることが極めて困難である。

特に計重時に静止状態を期待することができないベビー
スケールでは、上記問題点を解消し、安定した計重値表
示を行うことが必要となる。

そこで本考案はベビーが動くことによって生じる振動周
期は長くかつ周期性が無いものであるのに対し、前記固
有振動周期はベビーの振動周期よりも遥かに短かく、か
つ計重機の機械構造から決まるため周期性があるという
点に着目し、ベビーが動くことによって振動が発生して
いるにもかかわらず、安定した計重値表示が可能なベビ
ースケールを提供するものである。

以下本考案の一実施例を第２図〜第４図に基づいて説明
する。

１は荷重変換部としてのロードセルで、バスケラｌ−１
ａ上に載置された荷重値に対応したアナログ電圧■４を
出力する。

２はロードセル１の励磁用電源、３は所定周期毎にサン
プリングパルスＰ〔第４図ｄ〕を出力するサンプリング
信号発生器、４は二重積分型アナログ・デジタル変換器
で、サンプリングパルスＰが入力される度に増幅器５出
力電圧Ｅｘを入力未知電圧としてデジタル値に変換する
。

（−Ｅｒｅｆ）は入力未知電圧に対する基準電圧である
。

６は移動平均値算出部で、サンプリングパルスＰが発生
する度にアナログ・テ゛ジタル変換器４出力のテ゛ジタ
ル値を読み込み、最新のｎ回〔但しｎは複数〕のデジタ
ル値の相加平均値を最確値として出力する。

７はデジタル表示装置で、移動平均値算出部６出力の最
確値を計重値としてテ゛ジタル表示する。

第３図は二重積分型アナログ・テ゛ジタル変換器４の構
成を示し、８はクロック信号発生器で、前記固有振動周
期ｔ１よりも十分短かい繰返し周期のクロック信号ｃＬ
を出力する。

９は積分器で、基準点（零点）から正方向あるいは負方
向に入力端子を積分し、積分値に対応した積分電圧Ｖａ
を出力する。

１０はコンバータで、積分電圧Ｖａがゼロクロスするタ
イミングを検出する。

１１は制御カウンタで、第４図ｄに示すようにサンプリ
ングパルスＰが発生すると、先ず前記固有振動周期の整
数倍の期間Ｔｉに等しい数だけクロック信号ｃＬ〔第４
図ｂ〕を計数すると、アナログスイッチＳＷを基準電圧
（−Ｅｒｅｆ）側に切換えると共に、次いでコンパレー
タ１０がゼロクロスを検出するまでの基準電圧積分期間
Ｔｒに出力されるクロック信号ｃＬ（第４図Ｃ〕数を計
数し、計数値に対応したデジタル信号りを出力する。

なお第４図ａは積分電圧を示し、Ｔｉが入力未知電圧Ｅ
ｘの積分期間、ＴＭが変換時間である。

なお前記移動平均値算出部６は、アナログ・デジタル変
換器４出力のデジタル値りを所定期間だけ順次記憶でき
るＮ個のフリップフロップＦＦ１．ＦＦ２・・・ＦＦＮ
を有し、前記サンプリングパルスＰをシフト信号として
順次後段のフリップフロップへ内容を転送するよう構成
されたシリアル−インパラレル−アウトのシフトレジス
タ６ａと、Ｎ個のフリップフロップＦＦ１．ＦＦ２・・
・ＦＦＮの内容を加算する加算器６ｂと、加算器６ｂの
相加■ 値をＲにする割算器６Ｃとから構成されている。

次に作用について説明する。

バスケット１ａ上にベビーを載置すると、ベビーが動く
ことによって、増幅器５出力には前述のように第１図の
実線のアナログ電圧Ｅｘが発生する。

しかしながらアナログ電圧Ｅｘをデジタル値に変換する
アナログ・デジタル変換器４の入力未知積分期間Ｔｉを Ｔｉ＝ｍ−を 但しｔｌは機械系の固有振動周期、 ｍは整数 に設定されているため、機械系の固有振動によるノイズ
の影響が除去されたデジタル値りが出力される。

更にテ゛ジタル値りは移動平均値算出部６を介してデジ
タル表示装置７に入力されているため計重値表示のばら
つきも軽減され、素早く安定し、しかも一定精度を確保
した計重値表示を行うことができる。

以上説明したように本考案による、荷重値に対応した機
械的変位量をアナログ信号に変換する荷重変換部と、入
力未知電圧積分期間が前記荷重変換部の機械的固有振動
周期の整数倍に設定され、所定間隔毎に前記アナログ信
号をデジタル値に変換する二重積分型アナログ・デジタ
ル変換器と、所定間隔毎に出力される前記デジタル信号
器最新の複数回の相加平均値をデジタル表示装置へ出力
する移動平均値算出部とを設けたため、ベビーが動くこ
とによって荷重変換部出力が振動しても、一定精度を確
保した安定した計重値表示ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は振動に伴う計重値信号波形図、第２図〜第４図
は本考案の一実施例を示し、第２図はベビースケールの
構成図、第３図は二重積分型アナログ・テ゛ジタル変換
器の構成図、第４図ａ−ｄは第３図の要部波形図である
。 １・・・ロードセル、１ａ・・・バスケット、４・・・
二重積分型アナログ・テ゛ジタル変換器、６・・・移動
平均値算出部、７・・・デジタル表示装置、ｔｌ・・・
機械系の固有振動周期、Ｔｉ・・・入力未知電圧積分期
間、Ｐ・・・サンプリングパルス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷重値に対応した機械的変位量をアナログ信号に変換す
   る荷重変換部と、この荷重変換部出力のアナログ信号を
   デジタル変換するアナログ・テ゛ジタル変換器と、この
   アナログ・デジタル変換器出力のデジタル値のうちの最
   新の複数回の相加平均値を出力する移動平均値算出部と
   を設けて移動平均値算出部出力の相加平均値をテ゛ジタ
   ル表示装置で表示するよう構成すると共に、前記アナロ
   グ・テ゛ジタル変換器を二重積分型アナログ・テ゛ジタ
   ル変換器とし、かつ入力未知電圧積分期間を前記荷重変
   換部の機械的固有振動周期の整数倍に設定したベビース
   ケール。