JPS5914567B2 - ポリアミド繊維及びフイルム - Google Patents

ポリアミド繊維及びフイルム

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JPS5914567B2
JPS5914567B2 JP50045401A JP4540175A JPS5914567B2 JP S5914567 B2 JPS5914567 B2 JP S5914567B2 JP 50045401 A JP50045401 A JP 50045401A JP 4540175 A JP4540175 A JP 4540175A JP S5914567 B2 JPS5914567 B2 JP S5914567B2
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fibers
polymer
phenylene
spinning
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/26Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な構造及びすぐれた性質を有するポリア
ミド繊維及びフィルムに関する。
米国特許第3,414,645号は、すべて芳香族のポ
リアミドの溶液を、気体媒体を通して凝固浴中に押し出
し、次いで洗浄液中で延伸し、洗浄し、乾燥し且つ熱延
伸してフィラメントを製造するという乾燥紡糸口金湿式
紡糸法(dry spinneretwet spin
ning process )について記載している。
独国公開公報第1,810,426号(Offenle
−gungsschr if t)は、湿式紡糸法にお
いて炭素環式芳香族ポリアミドのある種の光学的異方性
ドープを使用することにより、紡糸したまま(as−s
pun)で、即ち延伸又は熱処理を行なわないで、良好
な強度を有する繊維を製造する方法を数示している。
張力をかけて行なう高温の熱処理は、強度を高い値まで
増加せしめる。
しかし、これらの熱処理は、多くの用途に対するある種
の繊維の性質に悪影響を与えるということが発見された
即ち加熱は、結晶性を増加せしめ、且つ一般に繊維の強
靭性(toughness )及び切断伸度を減少させ
る。
従って繊維は、加熱により脆くなり、タイヤコードの如
き用途に対する価値が減少する。
本発明は、従来法による同一重合体の繊維及びフィルム
と比較した場合、紡糸したままでも異例に高い強力(t
enacity)を有するポリアミドの繊維及びフィル
ムを提供するものである。
即ち、本発明は、固有粘度が少くとも3.0であり、下
記式(I)及び(n)の繰返し単位又は下記式(I)、
(損及び(釦の繰返し単位、 式中、繰返し単位(I)及び(n)は実質的に当モル量
で存在し、基R、R’及びR“は同一でも異ってもよく
、且つ2価の基を表わし、 基Rは、■、4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン
、2,6−ナフチレン又は1,5−ナフチレンであって
、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチル基で置換
されていてもよい。
但し基Rの少くとも75モル%は1,4−フェニレン基
である。
基R′は1,4−フェニレン又は4,4′−ビフェニレ
ンであって、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチ
ル基で置換されていてもよい。
基R“は1,4−フェニレン基である。
但し、式(I)の繰返し単位は、式(I)、(損及び(
船の繰返し単位の合計の25モル%を越えない、 から成る芳香族ポリアミドから実質的に成り、且つ紡糸
又は押出したままの状態において、52人より小さい第
一次の見かけの微結晶の大きさ、30°以下の配向角で
示される縦方向の配向、少くとも10のラテラル微結晶
オーダー値(LCO)によって示される横(半径)方向
の配向、少くとも18グラム/デニールの強力及び少く
とも3.5%の伸度を有することを特徴とする芳香族ポ
リアミド樹脂又はフィルムに関する。
本発明のポリアミドは少くとも3.0、更に好適には少
くとも4.0、一層好適には4.5の固有粘度を有する
好適には本発明の繊維又はフィルムに少くとも20のL
CO値を有する。
本発明の繊維及びフィルムは、上記の見かけの微結晶の
大きさによって示される如き低又は中程度の結晶化度に
おいて、高強靭性を与える所の適度の伸度値と異常に高
い強力値とをかね備えていることで特徴づけられる。
本発明の繊維及びフィルムは、少くとも3.5%、好適
には4,5%のフィラメント及びフィルム伸度を有する
本発明のフィラメントの強力は18〜32g/デニル(
gpdと略記する)又はそれ以上、伸度は3.5〜7%
又はそれ以上、強靭性値は0.40〜1.5gpd又は
それ以上、及びモジュラス値は300〜800 gpd
又はそれ以上の範囲である。
少くとも400のモジュラスを有する繊維は好適である
更に繊維は約30°〜12°の配向角を有する。
上記の如き本発明のポリアミド繊維又はフィルムは、 (1) (A) 下記式(I)及び(II)の繰返
し単位、又は下記式(I)、(n)及び(IN)の繰返
し単位式中、繰返し単位(I)及び(n)は実質的に当
モル量で存在し、基R、R’及びR“は同一でも異って
もよく、且つ2価の基を表わし、 基Rは、■、4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン
、2,6−ナフチレン又ハ1,5−ナフチレンであって
、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチル基で置換
されていてもよい。
但し基Rの少くとも75モル%は1゜4−フェニレン基
である。
基R′は1,4−フェニレン又は4,4′−ビフェニレ
ンであって、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチ
ル基で置換されていてもよい。
基R“は1,4−フェニレン基である。
但し、式(組の繰返し単位は、式(I)、(n)及び(
I)の繰返し単位の合計25モル%を越えない、 から実質的になる芳香族ポリアミドと、 (B) 少くとも98%濃度の硫酸、クロル硫酸、フ
ルオロ硫酸又はこれらの混合物から成る群かう選択され
た溶媒 とから実質的に成り、且つ (C)該芳香族ポリアミドの濃度(C)が少くとも30
9/溶媒100dであり、また該芳香族ポリアミドの固
有粘度が少くとも3.0である。
光学的異方性ドープを、 (2)該ドープが液状を示すが120℃以下の温度にお
いてオリフィスを通して不活性な非凝固性気体中に、次
いで該ドープに対する凝固浴中に押し出すことによって
製造することができる。
好適には、ドープは25℃で固体であり、且つ40〜1
20℃で押し出す。
ポリアミドの濃度は、溶媒1001rLl当り40〜5
6gであることが好ましい。
ドープは70〜90℃で押し出すことが最も好適である
第1図は、本発明の繊維の製造に適当な方法を行なう際
の装置の1種の概略図である。
第2図は、繊維の断面図である。
第3,4.5及び6図は、繊維断面の選択された区域の
電子線回折図の図式表示である。
点線の円弧は最小写真濃度を有する。実線の円弧におけ
る太さは写真濃度に比例している。
第7及び10図は、それぞれ完全及び半回折回のデンシ
トメーターのトレース図である。
第8及び9図は、デンシトメーターのトレースの部分図
である。
第1図において、紡糸ブロック52を通る移送導管51
、紡糸口金オリフィス53、及び気体層55を通して、
紡糸ドープを紡糸管60中の凝固液56中にポンプで送
入し、次いで紡糸管60を通してフィラメント54を誘
導する。
続いて強力の犬な紡糸したままのマルチフィラメント束
65をガイド57下に通過させ、回転しているボビン5
9に捲き取る。
凝固液56は、容器61から紡糸管60を通って流れ、
容器62に流下し、そこからポンプ63及び管64によ
って容器61に返送される。
本発明の繊維及びフィルムのポリアミドは、固有粘度が
少くとも3.0であり、下記式(I)及び(II)の繰
返し単位又は下記式(I)、(II)及び(釦の繰返し
単位、式中、繰返し単位(I)及び(II)は実質的に
当モル量で存在し、基R、R’及びR“は同一でも異っ
てもよく、且つ2価の基を表わし、 基Rは、■、4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン
、2,6−ナフチレン又は1,5−ナフチレンであって
、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチル基で置換
されていてもよい。
但し基Rの少くとも75モル%は1,4−フェニレン基
である。
基R′は1,4−フェニレン又は4,4′−ビフェニレ
ンであって、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチ
ル基で置換されていてもよい。
基R“は1,4−フェニレン基である。
但し、式(I)の繰返し単位は、式(I)、(II)及
び(I)の繰返し単位の合計の25モル%を越えない、 から成る芳香族ポリアミドから実質的に成っている。
本発明のコポリアミド(即ちRもしくはR′は少くとも
2個の異なった基の混合物であるか、又は単位I、■及
び■が存在する場合)から製造した紡糸したままの繊維
及びフィルムは、少くとも4.5%の伸度を有する。
一方ホモポリアミドから製造した本発明の生成物は、少
くとも3.5%の伸度を有する。
本発明の連合体は、更にある種の強いプロトン酸溶媒と
混合した場合、異方性又は液体結晶性相を形成するとい
う特徴を有する。
このことは、後に詳細に説明する。
R及びR′は、置換及び/又は未置換基であってよい。
置換基は、もし存在する場合、好適には後続の重合体の
処理中(例えばそれの成形品の熱処理の如き)非反応性
(例えば熱的に安定であるという如く)であるべきであ
る。
置換基の反応性は、それが重合体の分岐及び架橋を惹起
し、ドープ及び/又は繊維の性質に悪影響を与えるとい
う点において好ましくない。
好適な非反応性置換基としては、クロル、メチルを挙げ
ることができる。
紡糸されるべき重合体は、ホモ重合体、ランダム共重合
体、オーダード(ordered)共重合体又はホモ重
合体及び/又は共重合体の混合物であってよい。
本発明の繊維及びフィルムには、普通の添加剤、例えば
染料、増量剤、除光沢剤、紫外線安定化剤、抗酸化剤な
どを混入してもよい。
好適なポリアミドとしては、ポリ(p−フェニレンテレ
フタルアミド)(以後PPD−Tと略記する);ポリ(
p−フェニレンp、p′−ビフェニルジ力ルポキサミド
);ポリ(p−フェニレン1゜5−ナツタレンジ力ルポ
キサミド)を挙げることができる。
本方法に用いるための重合体は、通常クウオレク(Kw
o 1 ek )らの米国特許第3,063,966号
に教示されている如き低温重合法に従い、アミド型溶媒
の存在下に適当な単量体を反応させることによって製造
することができる。
高分子量の重合体を製造するためには、単量体及び溶媒
の不純物の含有量を最小にすべきであり、且つ全反応混
合物の水分含有量が0.03重量%以下であるべきであ
る。
ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)は、p−フェ
ニレンジアミン1728部をヘキサメチルホスホルアミ
ド15,200部及びN−メチルピロリドン30,40
0部の混合物に溶解せしめ、窒素雰囲気下に保っである
重合釜中で15°Cに冷却し、次いで迅速に攪拌しなが
ら粉末テレフタロイルクロリド3243部を添加するこ
とによって製造するのが好都合である。
溶液は、3〜4分内にゲル化し且つ乾燥した籾屑状の物
質に変わる。
可能な場合には、生成物の温度を約25℃に保つために
冷却しながら、1.5時間攪拌を続ける。
重合反応は実質的に定量的であり、最終反応混合物は固
有粘度(以下1.V、と略記する)約5.5の重合体7
.5%を含有する。
この糸からの重合体の1゜■、は、単量体と溶媒との比
によって調節することができる。
単量体量を上記の9.83%から8.64%まで減少さ
せると、■、■、が6.0の重合体6.5%を含有する
反応混合物が得られる。
単量体を約11.7%使用すると、1.V、が2.5の
重合体9.0%を含有する反応混合物が生成する。
次いでワーリング混合機又はコロイドミル中において籾
屑状酸性生成物を水と共に激しく攪拌し又は粉砕し、得
られた重合体スラリーを濾過する。
更に湿った重合体を軟水で再スラリー化して洗浄し、溶
媒及びHCIを除去し、濾過機上に捕集する。
このスラリー化及び濾過は、連続的に約4回繰返し、次
いで最終的に蒸留水で洗浄する。
中和を助長するために、軟水洗浄の1回は炭酸ナトリウ
ム又は水酸化ナトIJウムを含有していてもよい。
次いで重合体を120〜140℃で乾燥する。
重合反応は、単量体の連続的混合によって行なうことも
できる。
適当な溶媒は、少くとも98%の濃度の硫酸、及びクロ
ル硫酸、フルオル硫酸、及びこれらの酸の混合物から実
質的になっている。
硫酸は100%以上の濃度のもの、即ち発煙硫酸であっ
てよい。
しかし約99.8%の濃度の硫酸が好適である。
それ以上の濃度も使用しうるが、過剰の三酸化硫黄の存
在は、重合体を劣化して固有粘度の減少を引き起こしが
ちである。
これは、フィラメントの強力(tenaci ty )
の低下を引き起こす。
この劣化は時間及び温度に依存するから、発煙硫酸を用
いる場合、高温にさらす時間を最小に保つべきである。
この適当な溶媒の定義は、ある種の添加剤の存在を排除
することを意図していない。
即ち、弗化水素酸、ハロゲン化アルキルスルホン酸、ハ
ロゲン化芳香族スルホン酸、ハロゲン化酢酸、ハロゲン
化低級アルキルアルコール、及びハロゲン化されたケト
ン又はアルデヒドを、溶媒及び添加剤の全重量の約30
%までの量で通常存在せしめることができる。
勿論、存在せしめうる添加剤の正確な量は、使用する特
定の溶媒−重合体の組合せに依存するであろう。
(硫酸よりむしろ)フルオル硫酸を使用する場合、又は
重合体の低濃度の場合が、より多量の添加剤の使用を可
能にする。
一般に、添加剤中に存在するハロゲンの%が大きければ
大きい程、使用しつる添加剤の量は増大し、相分離の限
界点近くまで使用できる。
トリフルオルメタンスルホン酸は、通常上記硫酸の重量
に等しい量で存在せしめうる。
更に、スルホン、塩素化フェノール及びニトロベンゼン
は、溶媒添加剤として上述のハロゲン化添加剤よりも少
ない量で使用することができる。
ドープの含水量は、2%より小さくなるように注意深く
調節すべきである。
過剰の水は、紡糸に過当なドープの生成を妨害し、且つ
重合体の過度の劣化にも導く。
比較的乾燥した重合体(好適には水分1%以下)を、大
気水蒸気に曝すのを最小にする条件下にゝ乾燥“溶媒と
混合し、ドープを乾燥雰囲気下に貯蔵すべきである。
ドープは、紡糸工程中は低1.V、値をもたらす重合体
の劣化を減少させるために、それを液体に保つのに必要
な限度において低温で混合及び保持を行なうべきである
約90℃以−ヒに曝すことは、最小にしなければならな
い。
特に有用な方法は、ドープを連続的に製造し且つ紡糸口
金に直接供給し、かくして保持時間を最小にすることで
ある。
バッチ式方法を使用し且つドープを続く使用のために貯
蔵する場合には、これを好適には乾燥窒素雰囲気下に、
固体の形態に凍結させてもよい。
このような固化ドープは、粒状又は粉末に破砕し、且つ
続いて紡糸口金に導くスクリュー溶融装置に供給するた
めに使用することができる。
本明細書におけるドープの濃度(以後Cと略記すること
がある)は、25°Cにおける溶媒100Tll当りの
重合体のg数として定義する。
ここに、1溶媒“という用語は、実際の硫酸及び存在す
るすべての溶媒−添加剤の和を意味する。
溶媒100罰当り少くとも30g、好適には40gの重
合体を用いるべきである。
溶媒が約98〜約100%の硫酸である場合、これは少
くとも14、好適には少くとも18重量%の重合体を含
有するドープに相当する。
本紡糸法に好適なドープは、酸100m1当り、少くと
も3.0の1.V、を有するポリ(p−フェニレンテレ
フタルアミド)40〜56gを含有する。
これは、前述の酸ドープにおける重合体約18〜22重
量%に相当する。
有用な溶媒はすべて高密度(H2S04183、H3O
3CI 1.79、HS Oa F 174 g/ru
l)を有することは、注目されてよいことである。
このような高密度の溶媒を使用すれば、ヘキサメチルホ
スホルアミド及びジメチルアセトアミド(密度約0.9
〜1.0 g/ml)の如きアルキルアミドを用いる場
合よりも、重合体の容積分率は遥かに高くなる。
高容積分率は、ドープ中における重合体の高濃度によっ
ても付与しうる。
本発明において、できる限り高濃度のドープを用いるこ
とが有用である。
一般に、製造される繊維の強力は、紡糸に使用するドー
プの濃度と共に増加することが発見された。
有用な濃度のドープは、室温で固体であり、且つ温度を
上昇させた時紡糸しうる液体に溶融する。
しかし温度の上昇は1、V、の低下によって示されるよ
うな重合体の劣化を引き起こす。
ドープの押し出しでは、少くとも3.0の1.V。
を有する繊維を生成することが望ましい。
与えられた丁、V、の繊維は、適当な1.V、の重合体
を出発原料とし且つ劣化を最小に保てるように処理する
ことにより、又は高1.V、の重合体を出発原料とし且
つより過酷な劣化条件で処理することにより製造するこ
とができる。
本発明の目的に対しては、紡糸したままの繊維における
重合体のI 、V、 (過度な劣化を防ぐために適当な
洗浄及び乾燥が行なわれるものと仮定する)は、押し出
す時のドープ中の重合体のI 、V、と見做される。
それ故、押し出す時のドープ中の重合体の1.V。
は、少くとも2,5であり、且つ少くとも2.8−0.
05(C−30)でなければならないが、少なくとも3
0が特に好ましい。
但しCは前述した如く濃度を表わす。
本発明の紡糸ドープは、予想を越えた安定性を有する。
硫酸の1酸性“は、硬い分子鎖のポリアミドが高濃度で
存在することにより、減ぜられるようである。
ドープを、硫酸(100%)中に4.88の1.V、の
PPD−T重合体を46.21.8及び3.7 g/
100mlの濃度で添加することによって製造した。
そしてこのドープを3時間100℃に加熱した。
この加熱された溶液から分離された重合体は、それぞれ
4.2.2.8及び1.9の1.V、を有した。
更に濃度の高いドープの酸性が減少せしめられていると
いう別の証拠は、46g/1001rLlのPPD−T
ドープが70〜80℃においてアルミニウム金属と実質
的に反応しないのに対して、25g/100TLlのド
ープは激しく反応するという事実である。
紡糸に先立って液体ドープを減圧下に脱気することは、
ある場合に有利であることが発見された。
本発明の方法に使用するドープ即ち重合体−溶媒系は、
重合体溶融物と非常に類似した挙動を示す。
100%硫酸100rfLl当り、約4の1.V。のP
PD−T46gからなる典型的なドープは、105℃に
おいて約900ポイズのバルク粘度(bulk vis
cosity)を有するが、これは80℃に冷却した時
約1000ポイズに増大し、更に冷却すると粘度の値は
急激に増加し、約70℃以下でドープは遂に不透明な固
体に固化するに到る。
ここのバルク粘度は、与えられた濃度及び温度において
、固有粘度の増大と共に上昇する。
上述の液体ドープは、ドープが比較的透明になる温度(
即ち約135°C)以下の温度においては、濁った半透
明な液体である。
即ち、硫酸10077Ll当り約499のPPD−Tを
含有するドープは、混合物の非常に高いバルク粘度の故
に、通常の混合機、移送導管及び紡糸装置で処理しうる
最高の濃度を表わす。
温度を上昇させて粘度を低下せしめる通常の方法を用い
る場合には、重合体の過度の劣化が起こる。
混合機中の冷却をより有効にすると共に効果的な混合機
を使用する場合には、より高濃度を使用することができ
る。
これらの高濃度における粘度は、使用する重合体−溶媒
系の関数である。
一般に、ドープは、それが取り扱い得るのに十分な流動
性を示す最小温度から約120°Cまでの間の任意の温
度で押し出すことができる。
劣化の量は時間及び温度に依存するから、実際的な程度
の低温、好適には90℃以下の温度を使用すべきである
好適には、ドープを70〜90℃で押し出す。
なんらかの理由でより高温を望な場合には、ドープを高
温に曝す時間を最小に保つように装置を設計すべきであ
る。
本発明の紡糸ドープは異例である。
殆どは室温で固体である。
ドープは温度を上昇させると溶融し、粘性が減少し且つ
半透明ないし透明になる。
またドープは光学的に異方性であり、即ち与えられたド
ープの顕微鏡的領域は複屈折を示す。
ドープ試料は、ドープの顕微鏡的領域の光透過性が方向
と共に変化するから、平面偏光の偏りを解消する。
この特徴は、ドープの少くとも1部が液体結晶又は半結
晶状態(mes omo rphic 5tate)で
存在していることと関連するものである。
これらのドープは緩和した状態においても異方性を示す
与えられた組成及び濃度を有する十分混合されたドープ
に対しては、溶融の起こる温度がかなり再現性を有し且
つ可逆的である。
この溶融の挙動は、示差熱分析によって示されるように
吸熱を伴なう。
固化したドープの溶融温度は、薄い試料及び90°で交
叉したアナライザーを通過する偏光の強度を温度の上昇
と共に測定することによっても決定することができる。
この場合、浴融温度は透過光強度が急速に増加する温度
である。
一般に、溶融温度は、濃度の増加につれて上昇する。
例えば、32.40、及び46g/酸100mのPPD
−T/硫酸ドープは、それぞれ40〜50℃、63〜6
5℃及び72〜82℃の溶融温度を示す。
不完全に混合し且つ異なった濃度の相が分布しているド
ープは、巾広い溶融温度範囲を示すであろう。
溶融した異方性のドープの温度を上昇させると、それに
つれて異方性相の量が減少しはじめる温度に達する。
この温度(Taと略記する)は、ドープの薄い層を通過
した場合の小角度(例えば1°)における偏光の散乱の
変化を測定することにより、決定することができる。
Taは重合体の濃度と共に増加する。
例えば、32.40、及び46I/1001rLl濃度
のPPD−T/H2SO4ドープに対するTa値は、そ
れぞれ約80〜100℃、82〜135°C及び110
〜122℃であることが見出された。
ドープは、これらの温度以上でも、非常に異方性であり
且つ本発明方法によって良好な結果を与える。
しかし最高の強力の繊維は、溶融温度以上で且つTa以
下の温度でドープを紡糸することによって製造すること
ができる。
押し出し条件は、次の節においで、繊維に対する紡糸条
件に関して説明するが、そこで述べられる議論は、フィ
ルムの押し出しにも同様に適用しうることが理解される
べきである。
紡糸口金及びすべて他の装置部分は、使用する強酸に抵
抗性を有する材料で作るべきである。
紡糸口金の孔(オリフィス)の直径、及び孔の細管長/
直径の比(L/D )はクリティカルではない。
強い繊維は、直径0.025〜0.251m及びL/D
比1.0〜8.3を有する円形のオリフィスを用いた場
合に得られる。
本方法は、狭いスリット、例えば0.02 X O,0
5mm又は0.02 X 25mm又は0.175X7
5imのスリットを含む種々の形をした非円形孔を用い
ても操作しうる。
孔の間隔は、厳密でなく、構造材料により及び紡糸中に
製造される糸線(threadl 1ne)安定性によ
り決定されるであろう。
噴出速度(以下ゝJV“と略記する。
JVは、単位時間当りにオリフィスを通過するドープの
体積とオリフィスの断面積から計算される所の紡糸口金
細管におけるドープの平均速度である)は、17フイ一
ト/分(フィト7分をfpmと略記することがある)(
5,1m/分)又はそれ以下から、1150 fpm(
350m/分)又はそれ以上までの範囲であってよい。
与えられたオリフィス及びドープに対する最小値は、連
続的且つきれいに噴出するドープの能力によって決定さ
れる。
小さい直径のオリフィスは、大きい直径のそれよりもよ
り高い値の最小噴出速度を示すであろう。
本明細書において表示される、紡糸伸張因子(以下にS
SFと略記する)とは、凝固浴を離れる時の繊維の速度
対噴出速度(JV)の比である。
1.0又はそれ以下の低い値及び14又はそれ以上の高
い値の紡糸伸張因子を使用することができる。
特定の紡糸ドープ及びオリフィスに関して使用すること
のできる最小の紡糸伸張因子は、比較的均一なデニール
及び望ましい物理性のフィラメントを製造する能力によ
って決定される。
最大の使用可能な紡糸伸張因子は、操作中におけるフィ
ラメントの切断によって限定される。
一般に、与えられた噴出速度において、紡糸伸張因子を
低い値から増加させると、高強力と高モジュラス、及び
低伸度及び低デニルを有する繊維が得られる。
紡糸技術に熟練している技術者は、望ましいデニール及
び物理性の繊維を製造するために、与えられた紡糸ドー
プ及び装置に対して、オリフィスの直径、気体層の厚さ
、噴出速度及び紡糸伸張因子を容易に調節しうるであろ
う。
紡糸口金面は、気体又はトルエン、ヘプタンの如き非凝
固性液体の如き流体層によって凝固浴から分離されてい
ることが必須要件である。
この流体層の厚さは、0.1〜10cfrL又はそれ以
上。
好適には約0.5〜2crfLで変化しうる。
但しより厚い流体層の使用は、相隣るフィラメントが互
いに融合する機会を増加させる。
第1図における紡糸管60の構造及びガイド57の特性
は、紡糸したままのヤーンにおける伸度及びモジュラス
に影響する。
同一の噴出速度及び捲き取り速度において、直線状の管
は、一般に下端を狭くした管よりも、高いヤーン伸度及
び低いモジュラスを与える。
同様に、コーラ−ガイドは、一般に停止ビンよりも高い
ヤーン伸度を与える。
適当な紡糸管の寸法は、紡糸速度及びヤーンのデニール
により変化するであろう。
繊維を凝固するために、種々の浴を使用することができ
る。
満足しつる結果は、水性及び非水性系の両者で得られた
有用な水性系は、純粋な水から、硫酸(70%)、水酸
化アンモニウム、又は塩化カルシウム、炭酸カリウムも
しくは塩化ナトリウムの如き塩を高濃度で含有する系ま
でのものである。
水と混和しうる有機溶媒、例えばメタノール、及びエチ
レングリコールの如きを含有する水性浴も有用である。
非水性凝固浴の例は、100%メタノール、及び5〜5
0%のメタノール、N、N’−ジメチルホルムアミド又
はN、N′−ジメチルアセトアミドを含有する塩化メチ
レン溶液を含む。
浴の温度は、−25℃〜28°Cの範囲にあることが好
適である。
広範囲の凝固剤を氷点下ないし50°C又はそれ以上の
温度で使用しうるが、好適には、フィラメントに最高の
強力を付与するために、浴の温度を10°C以下(最も
好適には5℃以下)に維持する。
ヤーン中に存在する少量の酸でさえも劣化効果を示すの
で、高強力の繊維を得るためには酸を完全に除去するこ
とが非常に重要である。
この除去には、水単独、又はアルカリ溶液と水との組合
せを使用することができる。
便宜的な洗浄法は、凝固浴を離れる糸線に水性アルカリ
溶液(例えば、飽和NaHCO3又は0.05NNaO
H)を噴霧し、拭取り装置(例えばスポンジ)により糸
線から表面液体を除去し、又は水(約75°C)で噴射
洗浄することにより、酸含量を約1%(乾燥繊維基準)
まで減じ且つボビンに捲取ることである。
そのようなボビンは、最終洗浄に先立って、短時間(約
24時間以下)水又は稀釈アルカリ溶液中に貯蔵するこ
とができる。
好適には、(例えば75°Cの水を用いる)最終洗浄は
酸又は塩基含量を0.01%(乾燥基準)以下に減ずべ
きである。
少量のヤーンはボビン上で洗浄且つ中和することができ
るが、またヤーンをトイ中、上部から噴霧しうるロール
上、篩上、ベルト上などにおいてヤーンをそのまま薄い
層にして洗浄することが好適である。
連続式方法においては、紡糸及び捲取り間のいずれかの
地点で糸線を、それと同一の速度で連続的に洗浄及び中
和することができる。
完全に洗浄した繊維は、150°Cまでの空気を用いる
ことにより、ボビン上で乾燥することができる。
更に繊維は幸便に加熱ロール(例えば160’C)上で
乾燥しうる。
好適な方法であるが、繊維を約0.3gpd以下の緊張
下に乾燥する場合、性質は重要な変化を受けない。
0.3gpdより大きい緊張を用いれば、緊張せしめず
に乾燥することによって得たものよりも伸度が減少し且
つモジュラスが増加する。
紡糸したままのヤーンの性質は、熱処理によって変える
ことができる。
好適には不活性な雰囲気中において緊張下にヤーンを1
50°〜550°Cの温度に加熱すれば、ヤーンモジュ
ラスが約15乃至100%増加し、且つヤーン伸度が約
50%だけ減少する。
モジュラスの増加は、緊張及び温度の増加と共に、大き
くなる。
典型的な緊張及び高温に曝す時間は、150℃の場合1
,5〜6秒間で約2〜12gpd、また550℃の場合
1〜6秒間で0.5〜2gpdである。
低及び中温においては、ヤーンの強力は重要な変化を受
けないが、450℃又はそれ以上の温度での処理の後で
はそれは減少せしめられる。
熱処理すべきヤーンは普通あらかじめ乾燥しであるが、
湿ったヤーン又は再び湿らせた乾燥ヤーンに関しても加
熱時間を僅かに長くすることにより、熱処理効果を与え
ることができる。
試験法: 固有粘度 固有粘度(1,V、)は、式 〔上式中、Cは重合体溶液の濃度(溶媒100m1中重
合体又は繊維o、B)であり、ηreI(相対粘度)は
毛細管式粘度計中30°Cで測定した重合体溶液及び溶
媒の流動時間の比である〕で定義しうる。
溶媒は特に断らない限り硫酸(95〜98%H2S04
)である。
フィラメントの性質は、特に断わらない限り、少くとも
16時間、21℃及び相対湿度(R,H,)65%の状
態に予じめ調節した繊維に関して測定する。
ヤーンの性質は、少くとも16時間、24°C及び55
%R,H,の状態に予じめ調節したヤーンに関して測定
する。
またすべての測定は、繊維の状態を調節するために採用
した環境中で行なう。
強力(切断強力)(Ten、と略記する)、伸度(切断
伸度)(Eと略記する)、初期モジュラス(Miと略記
する)及び強靭性(切断強靭性)(Tou、と略記する
)は、単フィラメントまたはマルチフィラメントヤーン
をインストロン試験機〔インストロン・エンジニャリン
グ社製〕で切断することによって測定する。
単フィラメントは、2.54crILのゲージ長(ジョ
ー間の距離)で切断し、3本の異なるフィラメントに対
する結果を平均する。
ヤーンには(0,1gpdの緊張下に)2.54cm当
り3回の撚りを与え、これを25.4cmのゲージ長で
切断する。
更にすべての試料は、それが切断するまで、一定の引張
り速度(8%以下のEを有する繊維に対しては10%伸
長/分、及び8〜100%のEを有する繊維に対しては
60%伸長/分)で伸張する。
単フィラメントのデニールCd、p−f、と略記する)
は、振動数を変化させ乍ら緊張下に繊維7〜9CIrL
を振動させることによって測定される、その固有の共鳴
振動数から決定することができる。
(ASTM法、D157フー66.25編、1968年
)。
デニール測定に次いでこの同じフィラメントを使用して
1回の切断を行なう。
ヤーンのデニルは、既知の長さく0.1gpd緊張下に
おける)を秤量することにより決定する。
この場合には、長さ90CrrLが便利である。
ASTM法D2101.25編(1968年)に定義さ
れている強力(gpd)、伸度(%)、初期モジュラス
(gpd)及び強靭性(9−CrIL/d。
儂、又は単にgpd )は、荷重・伸張曲線及び測定し
たデニルから得ることができる。
実際の操作では、試料の測定したデニル、試験条件及び
試料番号をコンピューターに入れ、次いで試験を開始す
る。
コンピューターは、繊維が切断するまでその荷重−伸張
曲線を記録し、次いで繊維の性質を計算する。
単フィラメント及び同一試料のマルチフィラメント撚糸
からは異った値(それぞれフィラメント特性及びヤーン
特性に対応する。
)が得られることを注意せねばならない。
フィラメントの強力はヤーンのそれよりも大きく(典型
的には約1.2:1)、フィラメントの伸度はヤーンの
それよりも高く、フィラメントのモジュラスはヤーンの
値よりも低G)。
本明細書に示すすべての性質は、断わらない限りフィラ
メントの性質である。
実施例のすべてのヤーンの物理的性質は、インチ当りの
撚り数(tpiと略記する)が3であるヤーンを用いて
測定する。
これは、異なったデニルのヤーンに対しては、次式で示
すように、異なった撚り乗数(twist multj
plier、T、M、と略記する)を与えることになる
ヤーンの初期モジュラスはT、M、の増加につれて減少
することが観察される。
例えば、700デニルのヤーン(3tpiにおいてT、
M、1.os;のモジュラスは、同等の200テ゛ニル
のヤーン(3tpiにおいてT、M、0.50)のそれ
よりも約5%だけ低くなる。
フィルムの強度及び伸度的性質は、ヤーンに対して採用
したものと同一の環境及び方法で状態を調節したフィル
ムに関して測定する。
試験結果は、100%伸張/分の速度及び5CrrLの
ゲージ長を用いることによるフィルムの切断試験から得
ることができる。
ドープの粘度は、7番スピンドルのブルックフィールド
粘度計を1Orpmで使用することによって測定する。
配向角の測定法 り、E、アレキサンダー著の1高分子化学におけるX線
回折“第4章、264頁(Wiley−Inte−rs
cjence社出版、1969年)に記載されている繊
維の配向角は、次の方法で測定することができる。
即ちワーフス(Wa r hu s )ピンホールカメ
ラを用いて繊維の広角X線回折図(透過図を作る。
このカメラは、両端に直径0.0635cIILの2個
の鉛のピンホールを有する長さが7.6CIrLのコリ
メーターを備えており、試料−フィルム間の距離が5c
rrLであり、露出中カメラ内は真空にする1照射は鋭
い焦点を示す銅回折管(カタログ番号14000320
)及びニッケルβフィルターを備えたフィリップス社製
X線装置(カタログ番号12045)による発生せしめ
、40KV及び16maでこの装置を運転する。
厚さ0.051crILの繊維試料ホルダーを繊維試料
で満し、但しすべてのフィラメントをX線ビーム中で実
質的に平行に保つ。
回折図は、コダック製ノー・スクリーン(No−8cr
een(E) )医学用X線フィルム(NS−54T)
又は同等物上に記録する。
この場合、通常の規準に従って、合格と認定される回折
図(例えば、測定された回折図が正確に読みとるのに十
分な写真強度、例えば0.2〜1.0の写真強度を有す
るような図)を得るのに十分な時間、フィルムを露出す
る。
一般に約25分の露出時間が適当である。
しかしながら、高結晶性及び高配向性の試料に対しては
、それより短かい露出時間が適当で且つ望ましく、これ
によってより正確に解読しうる図を得ることができる。
主赤道線上のスポットの一つにおいて、最高強度の半分
の強度を示す点に対応する円弧長を度で表わした値(即
ち最高強度の50%の点に対する角度)を測定し、それ
を試料の配向角とする。
1個より多い円弧が存在する如き下記実施例において記
述する繊維の配向角決定に対しては、使用される特定の
円弧は、高い値の2θにおいて生ずる円弧を使用するも
のとする。
ある場合、特にポリ(p−フェニレンクロルテレフタル
アミド)の場合、熱処理した繊維の回折図は、いくつか
の事例において、なんらの主赤道線上スポットを含有し
ないことが発見された。
これが起こる場合、一般に2個のスポットが観測され、
赤道線上の位置の各側に存在する。
次いで回折計を用いることにより、繊維の配向角を適当
な子午線上円弧(特に006反射)に関して測定し、且
つこの角度を後述する如き電子線回折によって得た対応
する円弧の配向角と対比する。
本発明の繊維の配向角は、デンシトメーター法によりX
線フィルムから決定することができる。
回折円弧の方位強度分布(azimn thal 1
nten−sity distribution)は、
電子部品をキースレー410ミクローミクロアムメータ
ー(Keith−1ey Instrument社製)
で置き換えたリーズ・アンド・ノースラップ・ミクロフ
ォトメーター(カタログ番号6700−PL)を用いて
測定する。
この装置の出力信号は、リーズ・アンド・ノースラップ
・スピードマックス記録計G型にフィードされる。
操作においては、フィルムを台にのせ、装置の焦点をフ
ィルム上に合わせ、及び台の中心と一致するように回折
図の中心を調節する。
これら両者の中心は、装置の光線と一致するようにする
次いで台及びそれに載せたフィルムを動かして上記の光
線が回折点の最も強度の強い領域を通過するようにし、
正しく中心合せが行なわれているかどうかを確認するた
め反対側の回折点を調べて見る。
そして何らかの必要な微調節を行なった後、フィルムを
少くとも360°回転することにより適当なコーオデイ
ネート紙上に方位強度のトレースを記録する。
この結果2本の主要なピークを有する曲線を得る。
この場合、強度軸は垂直軸にとられ、角の変位が水平軸
にとられている。
基線(baseline)は、ピークの両側における最
小点に接するように引いた直線として、それぞれピーク
に引くことができる。
基線に対して垂直線を各ピークの最高値から引く。
次いで各垂直線の中点(即ち1半強度“点)を通して水
平線を引くが、これはそれぞれの曲線の各すそと交叉す
る。
この各1半強度“水平線の交叉点間の距離を次の如く円
弧角度に転換する。
即ち角の変位360°に等しい水平距離をある点の36
0°回転によって決定し、次いでそのような回転に対す
る水平の変位を直接測定する。
例えば、上述の2本の主要なピークの一方をこの目的に
使用することができる。
この結果比例により、1半強度“交叉点間距離を角度゛
に転換しうる。
2個の円弧に対する角度値を平均し、これを本明細書に
おいては配向角と呼ぶ。
この方法で決定した値は、95%確率水準において精度
±0.7°であることが判明した。
見かけの微結晶の大きさくAC8)の測定法本発明の繊
維のX線回折スキャンは、繊維の化学的構造、結晶性及
び秩序(オーダー)及び配向の程度に応じて異なる。
観測された主要な回折ピークの各々に対して、見かけの
微結晶の大きさくapparent crystall
ite 5ize、以後AC8と略記する)の測定は、
X線回折計によって強度のトレースを記録する反射法に
従い、X線回折図から得られるデータに基づいて計算で
きる。
回折パターンの記録には、フィリップス(Phi−1i
ps)社のX線発生装置、広角回折計及び電子回路パネ
ルを使用する。
この場合、ヤーンの軸が回折計の機械的(2θ)軸に垂
直となるように、改良されたフィリップス社の試料ホル
ダーの回りに約1.5 mのヤーンを捲きつける。
この試料ホルダーの改良は、ホルダーの端に沿って巾0
.01インチの刻み目を221個入れ、且つ直角な開口
の底側に薄い鉛フォイルのシートを接着させ、上部の繊
維のみがX線ビームにさらされるようにすることからな
っている。
ニッケルをフィルターとする銅照射管(1,5418人
)を用い、且つパルス高解析計を有する計数管を使用す
ることにより、スキャンニング速度は2θ1°/分、チ
ャート速度0.5インチ/分、タイムコンスタント目盛
2、及び散乱及び受信スリット0.5°において、回折
強度のトレースを2θが6°〜38°で記録する。
この場合、2θは回折されてないビームと回折されたビ
ーム間の角度である。
記録計のフルスケールは、全回折曲線がスケール内に入
るように設定しく但し、該スケールは直線的である)、
且つできる限り大きな応答が得られるように、好ましく
は最高強度がフルスケールの少くとも50%であるよう
に設定する。
本発明の繊維に対して観察される回折スキャン即ち回折
図は、試料が結晶性である場合、多くのピークのパター
ンからなっている。
多くの場合2本の主要なピークが2θで表わして約17
〜25゜(殆んどの場合2θが19〜24° )の範囲
内に存在する。
少数の例においては、2本のピークの1つはインプレツ
シヨンとしてのみ認めうるが、その位置を規定するのに
は十分である。
時にはただ1本のみの主要な狭い結晶性ピークが観察さ
れることもある。
見かけの微結晶の大きさを知るために用いる方法〔例え
ば、L、E、アレキサンダー著、′高分子化学における
X線回折法“、Wi 1ey−Interscienc
e社出版、第7章(1969年)参照〕は、下記の通り
である。
試料が結晶性でない場合には、ただ1つの非常に巾広い
ピークが存在することが回折図の唯一の特徴である。
この場合には、見かけの微結晶の大きさは0とする。
基線を先ず、2θが9°及び36°である曲線上の点の
間に直線を引くことにより、スキャン上に設定する。
次いで選ばれたピークの頂点から基線まで垂直線を引き
下し、この垂直線上に、ピークの頂点と基線間の間の中
点を記入する。
次いでこの中点を通って水平線を引く。
この線は、ピーりの片方の肩と交叉するか、又は2本の
主要なピークの間に存在する最小値が十分低い場合には
両方の肩と交叉する。
この点における選んだピークの巾は、水平線に沿って一
方の肩から垂直線までの距離を測定しそれを2倍するか
、又は可能な場合には水平線に沿った両肩間の距離を測
定するかのいずれかの方法によって得ることができる。
この距離をラジアンで表した値がピーク巾(又はライン
巾)と呼ばれるものであり、この値は2θ用のスケール
(予じめチャート上に設定)を用いてインチ又は儂で観
測されライン巾を度に変換し、最後にラジアンに転換す
ることにより得ることができる。
Bをラジアン単位で観測されたライン巾とすると、補正
したラジアン表示のライン巾βは(例えば上述のアレキ
サンダの著書443頁を見よ)、 で与えられる。
〔上式中、bはラジアン単位で示した装置のブロードニングである〕
この装置のブロードニング定数すは、X線装置の製造業
者〔フィリップ社(Philips EIectro=
nic Instruments、Mount Ver
non、N、Y、))から提供される珪素結晶粉末試料
の回折図において、2θが約28°に位置するピークの
ライン巾を測定することにより決定できる。
定数すはラジアン単位のこのライン巾である。
使用する装置の測定条件は、スキャンニング速度2θが
0.125゜7分、タイムコンスタント目盛8、及びチ
ャート速度1“7分である。
最後に、選択された反射に関連する見かけの微結晶の大
きさは、下式 によって与えられる。
〔上式中、Kは1(単位)と見做し、 λはX線の波長(ここでは1.5418人)であり、 βは上述したラジアン表示の補正したライン巾であり、 θはブラック角(回折図から得られる選択したピークの
2θ値のl/2)である〕 第一次の見かけの微結晶の大きさくPSC8)本発明の
生成物の構造を規定するのに用いた、第一次の見かけの
微結晶の大きさくprimaryapparent c
rystal 1ite 5ize、以後PAC8と
略記する)は、1本より多い結晶性ピークを有する繊維
に対し、2θのより小さい(又は最小と規定する)値に
位置するピークに関して計算された見かけの微結晶の大
きさとして定義されるものである。
この測定においては、ライン巾は微結晶の大きさの他に
、結晶中の歪及び結晶の不完全さによっても影響するこ
とが認められている。
然しなから結晶の歪及び不完全さは我々が知り得ない値
であるから、この理由により、上述の如く測定される微
結晶の大きさの値は1見かけ“と呼ばれるのである。
この方法によって測定した値は、95%確率水準におい
て精度±2人であることが判明した。
ラテラル微結晶オーダー(L、C,0,)の定量的測定
法 薄い繊維断面(セクション)に電子線回折を適用するこ
とからなる試験法によって、本発明の生成物が結晶平面
の特異的な横方向配列を有していることが明らかとなり
、この構造的特徴が生成物のすぐれた強力と関連してい
ることを示すことができる。
好適な構造は、その平均的位置が繊維軸及び半径を含む
平面に平行であるような一組の結晶平面を有する。
この試験法においては、通常の繊維のX線回折図(見か
けの微結晶の大きさを測定するための方法において得ら
れるもの)における、主要な(即ち最も強度の大きい)
赤道線上の反射が同定される。
本発明の殆んどの繊維は、約3.9〜4.9人のd−面
間隔に相当する2つの主要な反射を有するものであり、
これを1構造第1種“と呼ぶことにする。
ある種の繊維は、同様のd面間隔範囲に相当するただ1
個の主要な反射を有するが、これはゝ構造箱■種“と呼
ぶことにする。
この試験法は、上述の主要な反射のみと関係するもので
あるから、上述の主要な反射が、特定の薄い繊維断面の
電子回折図において同定しうるように、電子線回折装置
を調製する。
電子線回折図の主要な反射に対する強度は特定の方法で
測定され、ラテラル微結晶オーダー値が計算される。
断面(セクション)の調製 繊維(又はフィルム)の分解又は劣化を避けるために選
ばれた正確な条件を用い、弛緩下又は低緊張下に約10
秒間程度、試験すべき繊維(又はフィルム)を400〜
500℃の範囲の温度に加熱する。
この加熱は、管との接触を防ぐのに丁度十分な緊張下で
、繊維を窒素で満した加熱金属管中を通過させることに
よって幸便に行なうことができる。
十分配夕1ルた繊維束(直径約1m71L及び長さ5(
X)をエポキシ樹脂中に埋め込む。
次いでこの調製物から短いセグメントを切断し、保持器
具としてのテーパの付いた棒の端に接着させる。
加熱したフィルム試料は、小さい1ビーム(BEEM)
“カプセル〔例えば、ラッド・リザーチ・インダストリ
ーズ(Ladd Re5earchIndustrie
s )製、Burlington、Vermont)を
用いることにより、最も容易に埋め込むことができる。
先ず試料を挿入するためにカプセルのテーパのついた先
端で直径方向に沿って切り目を作り、試料をフィルムの
端がカプセル軸に対し45゜となるように上記の切り口
中に挿入する。
次いでカプセルをエポキシ樹脂で一杯にし、重合させる
続いて好ましくは、非常に薄い断面を調製するために設
計されたダイヤモンドナイフ及びミクロトーム〔例えば
、ストックホルムのLKBによるゝウルトラドーム(U
ltratnme)“〕を切断速度1mrn/秒又はそ
れ以下の切断速度で使用することにより、埋めこんだ繊
維又はフィルムから厚さ0.1〜0.2μの断面を切り
取る。
この試料は、ナイフ・エンジが繊維束又はフィルムの長
軸(押し出し方向)に直角であり且つフィルムの厚さ方
向に平行となるように、切断中、その方向を定めるべき
である。
構造第1種を有する繊維及びフィルムは、試料の長軸に
対して約45°の角度で切断する。
構造第■種を有する繊維及びフィルムは、分子鎖軸がセ
クションの表面に対して実質的に直角となるように切断
する(この調整はユニバーサル・ステージを有する偏光
顕微鏡で実施できる)。
フィルムのセクションは、それが少くとも1つの長い側
辺(切断方向に平行な)と1つの短かい側辺(切断方向
に直角)とを含有するように調製すべきである。
これらの辺は元来の押出し表面である。
有用な断面は、それが過度の切り跡、ぎざぎざ、しわ又
は圧縮歪を有さないような品質のものでなければならな
い〔参照、D、ケイ(Kay)著、“電子顕微鏡法“、
第2版、220頁;F、A。
デービス(Davi s )、Phi 1adelph
ia、 1965年版〕。
電子線回折 上述の如くして調製した繊維断面を電子顕微鏡のグリッ
ドに移し、且つ加速電位100KVで操作するAEI
EM−6G電子顕微鏡の通常の高解像位置に置く。
次いでハーフ・プレート・マスク(half −pla
te mask)をその定位置に回す。
電子顕微鏡を回折用にセットし、回折の粗い焦点を回折
焦点位置から時計の反対方向に1目盛(cl−ick)
回し、約600倍の倍率にする。
次いで繊維(又はフィルム)のセクションの長軸(切断
方向に凡そ平行であり且つセクションの中心を通過する
)がハーフ・プレート・マスクの端に直角になるまで、
検査すべきセクションを回転する。
次いで選択した面積の開口、即ち対物面(object
plane)において約1μの有効直径を有する開口〔
以下単にこれを1開口(aper ture)“と呼ぶ
〕を繊維セクションの短軸(セクションの中心を通り且
つ上記の長軸と直角の軸)に沿って移動させ、繊維セク
ションの端から開口径の1個乃至は2個分離れた点に、
開口の中心の位置を設定する。
このように設定した位置を以後、本明細書ではS−位置
(S −position)と呼ぶことにする。
次いで回折パターンの焦点を合わせ、写真用フィルム〔
デュポン社製オルト(Ortho) −8)をカラム中
に、半分の距離(halfway)より僅か多い距離だ
け前進させて、そこで回折パターンを記録する。
回折の粗い焦点を再び時計と反応方向に1目盛動かし、
開口径を今度は繊維セクションの長軸に沿って移動させ
、繊維セクションの端から開口径1個又は2個分離れた
地点に、開口の中心位置を設定する。
このように設定した位置を以後り一位置と呼ぶことにす
る。
回折図形の焦点を合わせ、写真用フィルムをカラム中全
部の距離進めて、回折図形を記録する。
この操作を少くとも3本の異なる繊維のセクションに対
して繰返す。
第2図は、(45°で切断した)繊維セクション2、及
びS−位置回折図を取る直前の顕微鏡像におけるハーフ
・プレート・マスクの端6と開口4の位置を表わす。
更に、端6に直角なセクションの長軸8、短軸7、及び
L−位置回折図に対する開口の位置9を示す。
フィルムのセクションは、上述の如き向きに存在してい
る。
開口は、S−及びL−位置に対応して、それぞれセクシ
ョンの2個の長軸端のいずれかから開口径1つ又は2つ
分だけ離れた任意の地点、及びセクションの短軸端から
開口径1つ又は2つ分離れた任意の地点に、その位置が
設定されている。
上述の方法を行ない且つフィルムを現像した後、3枚の
写真陰画が得られる。
この各々は、各回折図に対して2個の電子線回折(e、
d、と略記する)図及び線(ハーフ・プレート・マスク
の端に基づく線)を有する。
第3図は、本発明のポリ(p−フェニレンテレフタルア
ミド)繊維のS−位置において撮った典型的なe、d、
図を示す。
指標線(1ndexl 1ne)18は、ハーフ・プレ
ート・マスクの端に平行に、図の中心を通して引いたも
のである。
この図は対の回折円弧(10,12及び14)を有し、
且つその各対の円弧は回折図の中心から同−半径上に存
在する。
この対の各円弧は、方位方向(azimuthaldi
rection )で測定した場合、図示してないが、
回折図の中心を通るある線(以下この線を1中心線“と
いう)上に位置した最高強度の点(以下X線繊維図にお
ける主要赤道線上の反射に対応する円弧に対しては、ゝ
最高点“と呼ぶことにする)を有する。
回折図の中心部は、入射電子線に基因する黒度の高い円
形区域16によって不明瞭となっている。
円弧10及び12は、構造第1種のものに対する主要な
反射として同定され、それ故に1最高点“を有する。
第4図は、第3図に用いたものと同一のセクションのL
−位置で撮ったe、d、図を示す。
本図及び以下の図においては、中心20の回りの黒度の
高い部分を省略し、主要な反射のみを示すことにする。
第5図は、S−位置におけるe、d、図を示す。
最高点の位置10,11及び12はX線による主要な反
射に相当する。
通常の湿式紡糸によって製造した(それ数本発明の一部
を形成しない)代表的なポリ(p−フェニレンテレフタ
ルアミド)繊維である繊維のセクションは、S−及びL
−位置の両方において、第4図に示すものと同様のe、
d、図を示す。
回折図に対する品質試験・構造第1種に対して適当なe
、d、図は次の如き特徴を有する:A 指標線に対して
平行(±30°以内で)である、中心線を有する少くと
も1対の最高点、及び次の配列の1つを有する。
(1)指標線に平行(±30°以内で)である中心線を
有する第2の1対の最高点(参照第4図)、又は (2)指標線に直角(±30°以内で)である中心線を
有する第2の1対の最高点(参照第3及び5図)、又は (3)回折環(即ち、最高点を有さない主要な360°
円弧)、 (4)ある場合には、上述のタイプの回折図は上述の最
高点の1つに等しい半径を有する第2の1対の最高点を
有していてもよい(参照第5及び6図)。
B 2個の主要な回折環。
特徴A又はBが出現しない場合には、他のセクションに
対して新しい回折図を得るべきであるか、又は同一のセ
クションを用い、選択した面積の開口の位置を僅かにず
らして他の回折図を撮るべきである。
2対の最高点の中心線がS位置の回折図において、互い
に直角(30°以内で)である場合には、L−位置にお
ける同一の反射は、(1)互いに平行(30°以内で)
な中心線上にある(参照第3及び4図)、又は(2)内
部及び外部の反射を交換して元の相゛互に直角(30°
以内)な中心線上にある、のいずれかに存在しなければ
ならない。
条件(1)及び(2)の不存在は切断歪のある証拠であ
り、それ改新しいセクションを調製して更に試験しなけ
ればならない。
与えられた試料に対する一連の回折図における最高点及
び/又は主要な環は、S−位置の回折図の調査により、
1a“又は1b“と表示する。
S−位置の回折図が指標線に直角(±30゜以内まで)
である線上に最高点を有する場合(参照第3,5及び6
図)には、回折図の中心からの半径において、これらの
最高点に相当する所のS−及びL−位置の両者の回折図
のすべての環及び/又は最高点を1b“と表示し、それ
以外の主要な最高点又は環が、もし存生する時には、そ
れを1a“と表示する。
指標線に直角(±30°以内で)な線上に最高点がなん
ら存在しない場合であって、且つ(1)指標線に平行(
±30°以内まで)な線によって結ばれる2対の最高点
が存在する場合か(参照第4図の配列)、又は(2)両
反射が完全な環である場合か、又は(3)1対の最高点
及び1個の環が存在する場合には、外側(回折図の中心
からの距離が大きい方)の対の最高点又は外側の環を1
b“と表示し、内側のものを1a“と表示する。
回折図に対する品質試験−構造第■種に対して適当なe
、d、図は次の如き特徴を有する:As−及びL−位置
の回折の両者において、単一環、又は BS−位置の回折図において、指標線にa平行であるか
、又はb垂直(±25°以内で)である中心線を有する
1対の最高点、及びS−位置に対する前記の条件a及び
bに対し、それぞれ指標線に垂直又は平行(±25°以
内で)な中心線を有する1対の最高点を有するL−位置
の回折図。
デンシトメトリー e、d、図を有する現像したフィルムは、10倍の対物
レンズ、比20:1のアーム、■、6dウェッジ範囲及
び4mm方形スリットを用いるジョイスーレーベル(J
oyce−Loebel )マイクロデンシトメーター
によって試験する。
構造第1種の回折図に対しては、指標線に殆でと平行な
最高点を結びつけている中心線に沿って、又はその区域
に最高点が存在しない場合(例えば環の場合)には指標
線に沿って、各回折図に対しスキャンを行なう。
主要な反射として均一な環を有する構造第2種に対して
は、指標線に(1)平行及び(2)垂直に、図の中心を
通して2回スキャンを行なう。
1対の最高点を有する構造第■種の回折図に対しては、
最高点の中心線に沿って、及び該中心線に垂直で且つ回
折図の中心を通る線上でスキャンを行なう。
第7図は、第4図の回折図の最高点10の中心線に沿っ
て行なったデンシトメーターのトレース図24を示す。
ピーク26及び28(それぞれゝa〃及びゝb“と表示
)は、第4図における最高点10及び12によるもので
ある。
最高黒度の平坦部30は暗い中心部に基因するものであ
り、また基線が示されている。
デンシトメータートレース図の解析 この試験では、e、d、図に関してゝa“又は1b“と
表示したピークの高さ間の比(高さはe。
40図における強度に比例する)を知ることが必要とさ
れる。
ピークが近接して、互いに妨害しあっている場合には、
この妨害に対する補正を行なわねばならない。
この様な補正の行ない方、及びピーク高さの定義は、下
記に説明する如くである。
すべての場合、中心部のトレース図35の底部34と、
トレースの外側の低い部分36との間に自在定規を用い
て基線曲線32を引く(参照第8図)。
12本に分裂したピークを有するトレース図内側のピー
ク26の外側の肩(5hou ld er )27を、
外側のピーク28の外側の肩29の実質的に直線の上部
部分に対して平行に引いた直線38で延長する。
外側のピーク28の内側の肩を、内側のピーク26の内
側の肩の実質的に直線の上部部分に対して平行に引いた
直線40で延長する。
ピークのピーク高さは、ピークと及び(1)基線か又は
(2)他のピークの肩の延長線との間の垂直距離の小さ
い方で与えられる。
第8図において、ピーク26のピーク高さは、ピークか
ら基線までの垂直線で測定する。
ピーク28のピーク高さは、ピーク及び肩の延長線44
で測定する。
21本が分裂し且つ1本がインプレツシヨンである2本
のピークを有するトレース図 これらは上述と類似の方法で分解した(参照第9図)。
一枚のトレーシングペーパーをトレース図上に置き、水
平基準線を引く。
分裂してないピークのインフレクション部28及びこの
インプレツシヨンの肩31を含むトレース図の部分を紙
上に写す。
次いで、前記の基準線を水平に保ちながら、紙をずらし
、上記の肩の図面を分裂したピークの肩27及びインプ
レツシヨンの低い方の肩33中に混入せしめる。
この図面をカーボン紙により元のトレース図に移しで、
補正した肩44を与える。
インプレツシヨン28のピーク高は、そのピークの元の
肩及び補正した眉間の最高垂直分離距離である。
分裂したピーク26のピーク高は、そのピークから基線
までの垂直距離である。
3 単一ピークを有するトレース図 ピーク高は、ピークから基線までの垂直距離である。
4 いずれも分裂していない2本のピークを有するトレ
ース図 ピーク高は等しいと考えられるから、2本のピーク高の
比は1とする。
(第10図参照)。第10図は第6図の回折図を半分ス
キャンしたトレース図を示す。
計算 半スキャン(中心の外側)で測定される主要な回折の強
度の合計は、基線の強度より少くとも0.5大であるべ
きである。
全回折図のスキャンは、実質的に対称なトレース図を与
えるべきである。
即ち、回折図中の最高の強度の点に関するピークの、左
側及び右側のピーク高さく基線から測定)は、それぞれ
左及び右側値の平均から高々20%内にあるべきである
ピーク高さを決定する構造的因子に基づいて、パラメー
ターAを、本発明の生成物における好適な構造の度合の
尺度として選択する。
構造第1種に対しては、 〔上式中、a / bは回折図a及びbのピーク高の比
であり、添字S及びLはそれぞれS−及びL−位置に関
するものである〕。
構造箱■種の場合には、A−(H1/H2) s/(H
1/ H2) Lo但し、Hl及びH2は次のように定
義する。
単一環e、d、図においては、Hl及びH2はそれぞれ
、指標線に直角及び平行なスキャンにおけるピーク高で
ある。
1対の最高点を有する。e、d。図に対しては、Hl及
びH2はそれぞれ、a指標線に直角(25°以内で)ス
キャンしたさいのピーク高さ、及びb上記aのスキャン
方向に直角にスキャンした際のピーク高である。
添字S及びLはそれぞれ、S及びL−位置において撮っ
た回折図に関するものである。
ゝA“の一つの値(Ar)は、両位置に対するデンシト
メーターのトレース図の右側半分におけるa及びbの値
を用いて計算されたものである。
ゞA“の第2の値(Ae)は、同一の回折図に対するデ
ンシトメーターのトレース図の左側半分におけるa及び
bの値を用いて計算された値である。
繊維(即ち、与えられよセクション)に対するラテラル
微結晶オーダー(L、C,0,)の値は、そのセクショ
ンに対するAr及びAeの平均値である。
両方が有限数である場合には、それを直接平均すること
ができる。
もしそれらの値が一つの有限値及び一つの無限大値から
なっている場合には、それらの値の逆数を平均し、その
平均数の逆数が求める平均値である。
両方の値が無限大値である場合は、平均は無限大である
次の表は、後述の実施例における3本のフィラメントに
対する平均り、C,0,値及び3つの値の範囲を示す。
但し、ゝi “は無限大値を示す。なお、IV a −
82において、項目a、 al、elh、sl及びS2
が本発明による実施例である。
通常の湿式紡糸法によって製造したPPD−Tフィラメ
ントに対するり、C10,値はO〜4.5の範囲にあり
、殆んどの値は約1.0である。
繊維の密度 密度・勾配管に対する液体系としてヘプタン・四塩化炭
素を25℃で用いることによって改変した、ASTM法
D1505−68.27部(1970年)に記述されて
いるプラスチックス用の密度−勾配管法により、繊維の
密度を測定する。
この場合、弛ろく結んだ短かい長さの(約1〜2 cr
n )フィラメント又はヤーンの密度を4回測定し、そ
の平均値を以て測定値となす。
次の表は、実施例の繊維に対する密度(g/cIIL)
の値を示す(有効数字は3ケまで)。
なお、1Va−1において、項目a、 al、e及びh
、そしてVa−bにおいて項目aが本発明による実施例
である。
本発明の完全に芳香族のポリアミド繊維は、好適には少
くとも1.389/fflの密度を有し、このことは、
繊維が期待される引張り強度をかなり減するような空隙
又は泡を過度に有していないということを保証するもの
である。
実施例 I 硫酸(99,7%H2S04)を含有するビーカ中で、
1.V、5.4のPPD−Tを酸100罰当り重合体4
6g(20重量%)の比で混合した。
この練り粉様粘度の粗混合物を混合装置に移した。
この装置は、T字管を通して一時的に塞がるグーズネツ
ク(gooseneck)にも連結されているステンレ
ス鋼管によって連結されている2個の塔頂開放シリンダ
ー(各々の容積約250m1)からなっていた。
各シリンダーはその基部に濾過用充填物〔3〜50メツ
シユスクリーン/1〜325メツシユスクリーン/3〜
50メツシユスクリーン、メツシュ/インチ(メツシュ
/ 2.54 cIrL) )を有シていた。
この混合装置は、各シリンダーにぴったりと合う一対の
ピストンを有している。
各ピストンの小さい孔は各ピストンの最初の取り付は時
に空気を排出せしめるために開いており、次いで密閉し
た。
この混合装置の周囲に約95℃の水浴を設置した。
約1〜2時間後、重合体・溶媒混合物をピストンで一方
のシリンダーから他のシリンダーへ押し出し、全部で約
5サイクル同様の操作をした。
かくして、今やドープとなった1シリンダー(及び連結
通路)中の混合物全部に関し、連結通路に連結されてい
るグーズネツクから閉塞物を取り除き、このグーズネツ
クを電熱式紡糸ブロック、則ちステンレス鋼製フェルト
ろ過材〔フルラド・ダイナミクス社(Fluid Dy
namice、Inc、。
Morristoun 、N、J 、)製ダイナロイ(
Dynaloy)×5〕及び2ミル(0,05mm)/
直径の孔50個を有する直径0,5インチの紡糸口金を
有する紡糸ブロックに連結した。
次いで95℃の水浴を混合装置及び管の最初の部分の周
囲に移した。
水浴及び紡糸ブロック(100°C)間の短い長さの管
には、水蒸気導管を巻いた。
続いて第1図に示したものと同様の紡糸管及び捲き上げ
装置を5SF6.9となる速度で使用することにより、
ドープを混合装置から64m、p、m(210f、p、
m)の噴出速度で、紡糸口金を通し且つ1crrLの空
気層を通し、4℃の水中へ垂直に押した。
完全に洗浄し且つ空気乾燥した後の繊維は、4.8の1
.V、及び0.92のd−p、fを有した。
この乾燥したヤーンの一部を全デニル183となるまで
より合わせ、且つ約2秒間の滞留時間を与える速度(3
00fpm )で1.4gpdの緊張下にう一525℃
の窒素を含む長さ3.05mの管中を通過させた。
このヤーンは、その元の長さの約1.005倍だけ延伸
された。
撚った紡糸したままの繊維及び熱処理した繊維の性質は
それぞれ次の通りである。
実施例 ■ ジャケットを有する工業用プラネタリ−混合機に40°
Cの硫酸(99,7%H2S04)を仕込み、次イテI
、 V 、 6.0(7)PPD −T重合体を、酸
100TLl当り重合体46.9の比となるように、2
分間に亘り頂上の入口から添加した。
次いで混合機を密閉し、Hg真空68.5〜7GcII
L下に減圧した。
ジャケットの水温を85℃に上昇させ、プラネタリ−混
合翼を低速で運転させはじめた。
約12分後、溶液の温度を79〜82℃にするために、
ジャケットの温度を77℃に低下させた。
次いで混合を約2時間継続した。
この時、溶液は2300ポイズのバルク粘度を有した。
このドープをガラスでライニングした水温ジャケット(
90°G)付きの釜に移した。
ついで約30分間、約69〜76cr/LHgの真空に
し、移送中に混入した空気又は気泡を除去した。
次いでドープを、ポンプにより釜から水導管(90°C
)がぴっちり巻きつけられている移送導管を通して電熱
(80℃)紡糸ブロック及び付属ギヤポンプに送り込ん
だ。
次いでこのドープをギヤポンプで計量し、フ七ツク中の
他の通路を通し、且つ裏打ちスクリーン、ステンレス鋼
フェルトを含有する水温ジャケット(80℃)付きの紡
糸口金パック及び直径0.051mmの孔100個を含
有する直径12.7朋の紡糸口金へ誘導した。
続いて第1図に示したものと同様の紡糸管において、ド
ープを約63m。
p、m(207f−p、m、)の噴出速度で紡糸口金か
ら垂直に押し出し、5龍の空気層を通過させ、且つ1°
Cの水中に導入した。
項目a及びbは、糸線を捲上げ部品に直接誘導するため
に、紡糸管の下で自由に回転するローラーを用いて製造
し、一方項目Cは陶器製枠を用いて製造したものである
ヤーンは、水(50°C)を噴霧させながら、ボビン上
に異なった速度で捲き付けた。
次いでこのヤーンのボビンを水タンク中に貯蔵した。
次いでボビンを0.IN NaHCO3中に浸し、更
に米国特許第2,659,225号に示されている型の
前進リール式抽出装置を用いて水(70℃)で抽出した
ゎこの抽出したヤーンを捲き上げ、ボビン上で70℃で
乾燥した。
1.V、5.2を有する乾燥したヤーンの性質は、表■
に項目a、b及びCとして示しである。
これらの項目は、それぞれ1.5,3.4及び4.4の
紡糸伸長因子を有した。
硫酸(99%以上H2SO,) 100ml当りPPD
−T(I 、V、5.9 )46.9を有すルトープを
混合し、次いで0.63X8.9mmのス田ントから約
19.5m/分の速度で押し出し、3.2mmの空気層
を通し、7℃の水の1.6X2.5mm垂直トイ中に誘
導し、且つフィルムを陶器製枠工を通し、約2.3のS
SFでボビンに捲上げた。
次いでこのボビンに飽和NaHCO3水溶液を噴霧した
中和、洗浄及び乾燥後、871デニルのフィルムは、5
儂ゲージ長を用い且つ100%伸長/分で切断せしめた
時、1815.7/360のTen/E/Miを有した
この場合、フィルムの状態の調節及び試験は、ヤーンに
使用する環境中で行なった。
またこのフィルムは少くとも5.0の1.V、を有した
実施例 ■ 本実施例は、他の溶媒の使用例を示す。
1、V、5.4(項目f、に、m及びnに対しては4.
6)のPPD−Tと種々の酸、又は添加剤を含有する種
々の酸とよりなるドープを、手動で混合し、次いで実施
例Iの混合装置中で15〜120分間混合することによ
り、調製した。
次いで実施例Iと類似の装置を用い、ドープを直径0.
076mmの孔を20個有する紡糸口金から押し出し、
1ぼの空気層を通して1〜3℃の水中に導入し、捲上げ
、完全に水中で水洗し、且つボビン上で空気乾燥した。
特別な条件及び結果を下に示す。
使用した溶媒は、項目a、b、c及びdに対してそれぞ
れ、H3O3C1、H3O3F1H8O3F/H2SO
4混合物(49151重量%)、及びH2S04(10
0%)であった。
項目eに対する溶媒はFSO3H及び弗化水素酸の混合
物であり、項目f=nに対しては添加剤及びH2S04
(100%)の混合物を使用した。
使用した捲上げ速度は、185(項目jの場合)〜61
0(項目gの場合)m7分の範囲であった。
紡糸ドープの濃度は、溶媒及び添加剤100yd当り重
合体34g(項目aの場合)〜47g(項目fの場合)
の範囲であった。
他の特別な条件及び繊維の性質を表■に示す。
但し、表Iにおいて、項目e、j、に、m及びnは参考
例である。
項目f及びgにおいて添加剤としてスルホン酸を用いた
場合、硫酸単独の場合よりも低粘度のドープが得られる
ということが観察される。
弗化水素酸を含有する項目eのドープは、溶媒としてフ
ルオル硫酸を用いたドープ(例えば項目b)の融点より
も約50℃低い融点を有し、且つ低温で紡糸することが
できる。
項目gからの繊維は、異例に高い紡糸したままのヤーン
モジュラスを有した。
同様の高い値は、添加剤としてトリフルオルメタンスル
ホン酸を含有するドープから得られた。
通常の紡糸条件下にドープが許容しうる添加剤ノ量は、
限定される。
項目fにおいて60/40の添加剤/溶媒比を用いた場
合、押し出し得ないペーストだけが生成した。
項目mにおいて20/80の添加剤/溶媒比及び20多
重合体を用いた場合、押し出し得ない非常に粘稠な混合
物が生成した。
項目jにおいて40/60の添加剤/溶媒比を用いた場
合、乾いた粉状生成物のみが生成した。
実施例 ■ 本実施例は、ジアミン及びジカルボン酸ハライドから製
造した種々のポリアミドの使用例を示す。
重合体は、アミンを溶媒中に溶解させ、アミン溶液を約
5〜10°Cに冷却し、次いで攪拌しなから二塩基酸を
急速に添加し、可能な場合には少くとも約1時間攪拌を
継続した。
重合体をワアリング・ブレンダー型混合機中において水
中で粉砕することにより粉状又はゲル状物から回収し、
沢紙上に集め、水洗を繰返し、次いで乾燥した。
高分子量重合体の製造においては、通常の注意に留意し
た。
使用した単量体及び生成した重合体は表Hの通りである
表中の略号”PPD”及び” T CL ”はそれぞれ
p−フェニレンジアミン及びテレフタロイルクロリドを
示す。
重合の詳細は表■の通りである。
共重合体に対して同一のタイプの単量体を2種用いる場
合には、単量体のモル比を示す。
100%N、N−ジメチルアセトアミド (DMAC)を用いる項目aを除くすべての項目に対し
ては、2種の溶媒、即ちヘキサメチルホスホルアミド(
A)及びN−メチルピロリドン(B)の混合物を使用し
た。
2種の溶媒の重量比、及び溶媒の全モノマーに対する重
量比は共に表に示されている。
ドープは、酸10011Ll幽り重合体46g(20重
量%)となるように、硫酸(99,7〜100.0%H
2S 04 ) (但し項目1及びnに対しては重量比
1:1、及び項目b1に対しては1.15:1の硫酸及
びフルオル硫酸の混合物)を用いることにより、調製し
た。
いくつかの場合に使用する重合体は、数種の重合の混合
物であった。
実施例■の装置及び方法に従い、ドープを直径0.05
1又は0.076mmの孔を有する紡糸口金から51〜
100℃の紡糸ブ爾ツク温度で押し出し、空気層(0,
5〜19cIrL)を通し、水(0〜4°C)中に導き
、且つフィラメントを71m、p−mから項目pに対す
る438m−p−mまでの範囲の速度で捲上げた。
この繊維を水中で完全に洗浄し、ボビン上で乾燥した。
8、S、F及びフィラメントの性質は、表■の通りであ
る。
項目eにおける1、V、は0.1%の濃度で測定した。
項目gの20/80共重合体、項目c、d、m及び0の
5/95共重合体及びn及びpのホモ重合体、表Hのす
べて(ま上述の方法によって繊維に紡糸することができ
た。
硫酸100m1当り重合体565’(23,4重量係)
を含有するドープは、1.V、4.1のポリ(クロル−
p−フェニレンテレフタルアミド)から製造し、上述の
方法に従って17gpdのフィラメント強力を有する繊
維に満足裡に紡糸することができた。
項目Sの繊維は次のようにして製造した。
重合体の製造法 ステンレス鋼製のエラグピータ−型の攪拌機、N2導入
管及びCaCl2乾燥管を装備した2リツトルの樹脂製
容器に、500rrLlのヘキサメチルホスホルアミド
と352罰のN−メチルピロリドン−2を添加した。
この混合物にp−フェニレンジアミン21.64g(0
,20モル)を加えた。
数分後に溶液が得られた。
この溶液を氷のバス中で5℃に冷却し、ついで2,6−
ナフタリンジカルボン酸クロリド10.12g(0,0
4モル)を添加し、反応混合物を5分間激しく攪拌した
なお氷のバス中に入れたままで、更にテレフタロイルク
ロリド32.41 (0,16モル)を添加した。
氷のバスを取り除いて、反応混合物を迅速に攪拌した。
約3分後に硬いゲルが生成した。
1時間攪拌を続けた後、ゲルをワーリングブレングー中
Qこ収容されている水に添加した。
沈澱した重合体を切断し、フリットディスクブフナー漏
斗上で吸収濾過した。
重合体をブレングー中で4回水洗し、更ζこ変性アルコ
ールで1回洗浄した。
重合体を90℃の真空オーブン中で乾燥した。
収量は45gであり、■。■、は4,1であった(H2
SO4中)。
紡糸 上記の重合体を以下に述べる如き方法で、100.5%
のH2SO4に溶解し、エアギャップ(air−gap
)紡糸を行なった。
即ち、44.?の重合体と176gの100.5%H2
SO4とをポリエチレン製ビーカー中で硝子棒を用いて
混合した。
多量の未溶解重合体を含有する膨潤した混合物を、ダブ
ルピストン・エアギャップ紡糸装置の混合用シリンダー
(複数個)に等量添加した。
シリンダー中にピストンを導入し、それらのアセンブリ
ーを紡糸装置に接続した。
予備混合した重合体/酸の混合物を72℃の温度(トイ
ン・セルバスの温度)に到達せしめた。
ついでドープを一つのシリンダーから次のシリンダーへ
と一連のステンレス鋼スクリーンを経由して強制的に移
動させることを反復することによって、均一な溶液を調
製した。
一様な圧力(14,1kg/Cf1)に達した後(こ、
ドープを一つのシリンダーから、一連のステンレス鋼ス
クリーンから成るフィルターパックを経由して、0.5
mm(2ミル)の孔径の孔20個を有する紡糸口金へと
強制的に押出した。
フィルターパックは80℃に保持されていた。
溶液(ドープ)は紡糸口金の下方約1.27(X(0,
5インチ)に設置されている5℃の水浴中に72m/分
(237fpm)の噴出速度で押出された。
フィラメントは水を噴霧されているボビン上に捲きとっ
た。
2個のボビンを使用し、1つは228m/分(750f
pm)で捲きとり(これをS、とする)、他の1つは2
74m/分(900fpm)で捲きとった(これを82
とする)。
これら2個のボビンはいずれも残留H2SO4を抽出す
るために蒸留水に一夜浸漬した。
ついでヤーンを空気中に放置して乾燥した。
Sl及びS2の各ヤーンの性質は次の如くである。
但し測定は2.54crfL(1インチ)のゲージ長で
5回行ない、その平均値で表わす。
LCOの測定 上記で得られたSl及びS2のヤーンをそれぞれN2を
充満させ425℃に保たれた30.50TL(12イン
チ)の長さの管式炉の中を、4.56m/分(15fp
m)の速度で通過させることにより熱処理した。
ついでこれらの試料に対してLCOの測定をそれぞれ3
回行なった。
その結果り寸1戸の合口ぐでiへA− なお、下記表■及び表■において、項目a、a 。
e及びhが本発明による実施例である。
実施例 ■ 本実施例はA−B単量体から製造した重合体を示す。
ランダム共重合体(項目a)(p・ベンズアミド/p−
フェニレンテレフタルアミド、25/75)は、ヘキサ
メチルホスホルアミドl014重量部及びN−メチルピ
ロリドン10重量部の混合物にp−フェニレンジアミン
を加えた冷却(約6°C)溶液に、p−アミノベンゾイ
ルクロリド塩酸塩を添加することにより、製造した。
約5分後、約6℃に冷却し続は且つ攪拌しながら、テレ
フタロイルクロリドを迅速に添加した。
攪拌を約5分間継続し、重合体を上述の如く回収した。
使用した3種の単量体のモル比は、それぞれ1:3:3
であった。
ランダム共重合体(項目b、参考例)(p−ベンズアミ
ド/クロル−p−フェニレンテレフタルアミド、75/
25 )は、約11℃に冷却しなからp−アミノベンゾ
イルクロリド塩酸塩及びクロル−p−フェニレンジアミ
ンをN、N−ジメチルアセトアミド中に溶解させ、攪拌
しながらテレフタロイルクロリドを迅速に添加し、且つ
夜通し放置した後上述の如く重合体を回収することによ
り、製造した。
単量体のモル比は、それぞれ3:1:1であった。
重合体の1.V、は4.0(項目b)及び5.9(項目
a)であった。
またドー70はすべての項目に対し、硫酸100771
1当り約46gの重合体(20重量%)を与える量の硫
酸(99〜100%H2S04)を用いることにより調
製した。
次いで実施例Iの装置及び方法を用い、ドープを直径0
.051〜0.076mmの孔の紡糸口金から37℃及
び68℃間の温度で押し出し、空気層(0,5〜1.2
crrL)を通して水(1〜3°C)に押し出し、且つ
フィラメントを184 m 、 p 、 m 、乃至3
25m、p、m−の範囲の速度で捲上げた。
この繊維を完全に水中で水洗し、ボビン上で乾燥せしめ
た。
性質は表■の通りである。
実施例 ■ 本実施例は、紡糸工程におけるいくつかの変数を示す。
PPD−Tの硫酸(99,7〜100%H2S04)溶
液ドープを調製し、実施例■の装置及び一般法を用いて
紡糸した。
製造条件及び結果を表■に示す。
すべてのドープは、項目e(38g/100m1.17
重量%)以外、溶媒100m1当り46.9の重合体(
20重量%)を含有していた。
すべてのドープを、直径0.051mmの孔を有する紡
糸口金から(紡糸口金温度)約95°Cで押し出し、0
.5〜1.5crfLの空気層を通して凝固浴へ導入し
た。
但し、項目e、i及びjに対する温度はそれぞれ73.
85及び80℃であり、且つ項目cSd及びjに対する
孔の直径はそれぞれ0.25.0.20及び0.076
籠であった。
凝固浴は、それぞれ47.5.54及び70%H2SO
4を用いるf、g及びh以外のすべての項目に対しては
水であった。
上記の例外的の3項目に対しては、凝固管から出てくる
ヤーンを棒の下を通し、第2の浴(水15℃)中に導入
し、再び棒の下を通して、次いで捲上げた。
捲上げ速度は198〜440m、p、m、であった。
すべての繊維を完全に洗浄し、ボビン上で乾燥した。
フィラメントの強力を表■に示す。すべての項目は、(
a) 3.5〜4.8%の伸度、(b)420(項目e
)〜850g、p−d−(項目f)のモジュラス、(c
)項目C及びd(それぞれ12.4及び10.5)以外
1.1〜2,7のフィラメント当りのデニル、及び0.
22〜0.69gpdの強靭性値を有していた。
紡糸口金の面を水面下に置くという変化を項目eの方法
で行なった場合、使用しうる最高捲上げ速度は、紡糸伸
張因子0.6において27m、p、m。
にすぎずこれにより3.7gpdの強力を有する9、2
d、p、f、のフィラメントが得られるにすぎない。
3のSSFで項目aの方法を用いた場合、紡糸管長を2
1.6.10及び1.27CrfLとすることにより、
23.22及び21 gpdの強力を有するフィラメン
トが得られた。
この紡糸管長の変化は、水の速度を変え、それ故に糸線
に対する緊張を変化させる。
項目aの紡糸条件を、ドープを約90℃で押し出しく重
合体の1.V、4.6)、ICTLの空気層をに通して
垂直に4℃の水浴中に導入し、次いで3.0上げるとい
うやり方に変化させた。
洗浄し且つ乾燥したこの繊維は、17 gpdのフィラ
メント強力を有した。
また紡糸口金面をトルエン中に浸し、空気層を1crI
Lのトルエン層で置き換えたが、この工程の変化では実
質的に結果は変らなかった。
但し、下記表Vにおいて、項目c、d、e及びjは参考
例である。
実施例 ■ 本実施例は、押し出し温度の工程に及ぼす影響を示す。
実施例■の一般的方法に従い、1.V、5.2のPPD
−Tから製造した硫酸(99+%H2S04)1001
rLl当り46.?の重合体を含有するドープを、直径
0.05mmの孔100個を有する紡糸口金から押し出
し、約4.8mmの空気層を通して5℃の水中に導入し
た。
次いで繊維を約4.7〜5.5のSSFの下に約153
m、p、mで捲上げた。
この工程において、釜中のドープは約85℃に維持した
移送導管、紡糸ブロック及び紡糸口金の温度は、各紡糸
に対し約押し出し温度に調節した。
押し出し時のドープの推定温度、繊維の1.V、、及び
フィラメントの性質は下の通りである。
但し、下記表において、項目dは参考例である。
実施例 ■ 下記の事項以外実施例HAの一般的な紡糸条件を用いる
ことにより、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)
(PPD−T)の繊維を製造した。
繊維の性質は、項目d=iに対して表■に表す。
押し出し温度は、項目iの95℃を除いて約85℃であ
った。
凝固浴は項目iの20℃水浴以外、1〜4℃の水浴であ
った。
項目d、e、f及びhはスピン管の後でローラーを使用
し、項目g及びiは陶器製ピンを使用した。
項目e及びhはそれぞれ570及び285個の孔を有す
る紡糸口金から押し出した。
すべての紡糸口金は、項目f(直径0.15mmの孔2
0個)を除いて直径0.05mmの孔を含有していた。
噴出速度は、約21(項目f)〜58m/分(項目i)
の範囲であった。
紡糸伸張因子(’S S F )は3.5(項目i)〜
5.2(項目d)の範囲であった。
項目gは、スクリュー溶融機中で再溶融することにより
固化ドープの粒体から製造した。
項目e及びhは、水の噴霧を伴なう捲上げに先立ち、N
aHCOsを噴霧する供給車を使用し;e及びhは抽
出装置に供給する場合ボビンを水中に貯蔵し、次いで稀
NaOH水溶液中に貯蔵した。
項目e及びhは120°Cの加熱ロール上で乾燥した。
項目f及びiは、ボビン上で水洗し、水中に12時間放
置し、次いで空気中室温で乾燥した。
項目d及びgは、抽出装置に先立つ捲上げ時及び浴中に
おいて、炭酸水素すl−IJウム水溶液で洗浄した。
項目dは40℃で、項目gは75℃で乾剖9燥した。
項目d、g及びhのヤーンは、それぞれ6より、4より
及び2よりヤーンであった。
項目d、e及びhに関するフィラメントの性質は、それ
ぞれ5,5及び4本の切断において調べた。
本実施例のヤーンは、特にタイヤコードの製造に有用で
ある。
そのようなりピンは、少くとも4.0の1.V、を有し
且つ少くとも18 gpd及び3%のヤーンの性質(t
en 、/E )を有すべきである。
好適には、タイヤコードに使用するためのヤーンは、4
,5の1.V、及び20 / 3.510.35のヤー
ンについてのt en、 / E/ touを有スべき
である。
ヤーン強度のタイヤコード強度への転換率はdpfが大
きい場合よりも小さい時の方が、より犬であるという理
由により、好適なりピンのフィラメントは2,5以下、
好適には2.0以下のdpfを有するのがよい。
好適なりピンは、150°Cで測定した時の強力/伸度
/強靭性の値が24℃で測定したそれらの値の少くとも
70%を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の繊維の製造に適当な方法を行なう際の
装置の1種の概略図であり、第2図は繊維の断面図であ
り、第3.4.5及び6図は繊維断面の選択された区域
の電子線回折図の図式表示であり、第7及び10図はそ
れぞれ完全及び半回折回のデンシトメーターのトレース
図であり、第8及び9図はデンシトメーターのトレース
の部分図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 固有粘度が少くとも3.0であり、下記式(I)及
    び(II)の繰返し単位又は下記式(1)、(113及
    び(釦の繰返し単位、 式中、繰返し単位(I)及び(II)は実質的に当モル
    量で存在し、基R,R’及びR”は同一でも異ってもよ
    く、且つ2価の基を表わし、 基Rは、■、4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン
    、2,6−ナフチレン又は1,5−ナフチレンであって
    、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチル基で置換
    されていてもよい。 但し基Rの少くとも75モル%は1,4−フェニレン基
    である。 基R′は1,4−フェニレン又は4,4′−ビフェニレ
    ンであって、之等の基は1個の塩素原子又は1個のメチ
    ル基で置換されていてもよい。 基R“は1,4−フェニレン基である。 但し、式(釦の繰返し単位は、式(I)、(n)及び(
    IN)の繰返し単位の合計の25モル%を越えない、 から成る芳香族ポリアミドから実質的に成り、且つ紡糸
    又は押出したままの状態において、52人より小さい第
    一次の見かけの微結晶の大きさ、30°以下の配向角で
    示される縦方向の配向、少くとも10のラテラル微結晶
    オーダー値(LCO)によって示される横(半径)方向
    の配向、少くとも18グラム/デニールの強力及び少く
    とも3,5%の伸度を有することを特徴とする芳香族ポ
    リアミド繊維又はフィルム。
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