JPS5914507B2 - 活性エネルギ−線硬化性エナメル塗料の製造方法 - Google Patents

活性エネルギ−線硬化性エナメル塗料の製造方法

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JPS5914507B2
JPS5914507B2 JP52042172A JP4217277A JPS5914507B2 JP S5914507 B2 JPS5914507 B2 JP S5914507B2 JP 52042172 A JP52042172 A JP 52042172A JP 4217277 A JP4217277 A JP 4217277A JP S5914507 B2 JPS5914507 B2 JP S5914507B2
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好弘 宮下
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Nippon Paint Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は活性エネルギー線硬化性エナメル塗料、具体的
には活性エネルギー線照射により硬化しうるアクリル系
エナメル塗料の製造方法であつて、その顔料分散を塗料
成分である樹脂組成物の製造過程で完結することから成
る方法に関する。
近年、塗料の硬化手段として従来の熱エネルギーに代え
、電子線、γ線、紫外線などの活性エネルギー線の利用
プロセスが、省エネルギー、無公害塗装システム、短時
間硬化等の観点から有用とされ、極めて多くの関連技術
が開示されている。5 かかる活性エネルギー線硬化に
用いられる塗料においては、活性エネルギー線硬化性樹
脂、顔料、充填剤、添加剤等が塗膜形成成分を構成し、
塗料としては活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(但し
、紫外線照射の場合エネルギー強度から光増感10剤が
必要)のみから成るクリャータイプ、並びに上記樹脂組
成物に顔料、充填剤等を分散せしめた、いわゆるエナメ
ルタイプのものが多用されている。
通常、エナメル塗料の製造における顔料分散にあつては
、樹脂、顔料および溶剤を適正組成で混15合してペー
スト状とした後、ペースト組成に適した顔料分散機(ロ
ールミル、ボールミル、サンドグラインダー(SG)ミ
ルなど)を選択使用し、所望の顔料粒子径となるように
混練・分散する方法が一般的である。この場合、顔料分
散時の摩擦熱90によるペースト温度の上昇を緩和する
ため顔料分散機自体を冷却しているが、それでも十分に
分散されたペーストは80℃以上にも達し、一般的な熱
硬化性塗料の顔料分散においてもペースト組成の選択を
誤まれば、顔料分散機内部で顔料分散ペク5−ストがゲ
ル化したり増粘したりすることがあり、所定の塗膜性能
が発揮できないという問題が生じる。一方、活性エネル
ギー線硬化性樹脂のほとんどはその分子構造の一部に炭
素一炭素の二重結合30(即ち、α・β一エチレン性不
飽和基)を有しており、これが活性エネルギー線照射に
より、間接的もしくは直接的に橋かけラジカル反応を起
こし、強靭な硬化塗膜を形成するように設計されている
しかしながら、この不飽和基は熱に対してかなり35不
安定であり、局部的な加熱や高温での長時間保存では容
易に橋かけラジカル反応を開始してゲル化に至らしめる
ため、上述の顔料分散時の発熱にQ【−対してもかなり
の制約を受けているのが現状である。
即ち、活性エネルギー線硬化性エナメル塗料の顔料分散
を一般法で実施すれば、顔料分散時の摩擦熱や混入した
異物により樹脂中のα・β一エチレン性不飽和基による
橋かけラジカル反応が開始され、更にこの反応熱と上記
摩擦熱により加速度的に反応が助長される結果、樹脂の
部分ゲル化や顔料分散ペーストのゲル化を来たし、特に
顔料分散ペースト中の溶剤量が少なかつたり、あるいは
ペースト中のα・β一エチレン性不飽和基濃度が高く且
つ樹脂分子量が高くなつたりする程、この傾向は強く、
所望のエナメル塗料が得られなくなる。
特に揮発性の非重合性化合物を含まない無溶剤型エナメ
ル塗料とする場合、かなりの困難が伴なう。そこで、か
かる諸問題に対処する方法として、例えば1顔料分散ペ
ースト中に多量の重合禁止剤を添加し橋かけラジカル反
応を抑制する方法、または2顔料分散ペースト中に多量
の非重合性溶剤を添加することにより、発生する摩擦熱
を放出させるかあるいはペースト中のα・β一エチレン
性不飽和基濃度を相対的に低下させてゲル化を防止する
方法が試みられている。
しかし、いずれも活性エネルギー線硬化プロセスの無加
熱短時間硬化や高固形分塗料などの利点が失なわれ、好
ましい方法とはいえない。何故なら、上記1法では、重
合禁止剤の多量配合となり塗料としては安定化できるが
、塗膜の硬化性を疎害する。
従つて、十分な硬化性を維持するには多大のエネルギー
線照射が必要となり、経済的負担が大きくなる。また、
上記2法では、塗装後非重合性溶剤を除去するため長時
間のセツテイングもしくは加熱工程が必要となる。
更に、組成分の実質的に100%が塗膜形成成分となし
うる塗料の製造は不可能であり、その対象用途を狭める
ことにもなる。なお、上記1、2法とは別に、顔料分散
時の摩擦熱を除去するため分散機自体を更に強制的に冷
却したり、あるいは市販の顔料分散された不飽和ポリエ
ステル樹脂用ペーストを添加する方法も考えられるが、
前者では経済的負担の割には効果が少なく、また後者で
ほ活性エネルギー線硬化性樹脂との相溶性が問題となり
実用上制限が付される。本発明者らは、上記活性エネル
ギー線硬化性エナメル塗料の製造に伴なう安定な顔料分
散方法について鋭意研究を進めた結果、当該顔料分散を
塗料成分である活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の製
造工程中で実施することにより、顔料分散ペースト組成
にはd・β〜エチレン性不飽和基を有していないため、
摩擦熱等による何らの影響も受けず安定な顔料分散物が
得られることを見出した。そして、顔料分散後活性エネ
ルギー線硬化可能な樹脂組成物とするための重合反応や
α・β一エチレン性不飽和基導入反応を行なえば、α・
β一エチレン性不飽和基を有し顔料分散された所望のエ
ナメル塗料が有利に製造されることを見出した。本発明
は、かかる知見に基いて完成されたもので、その要旨は
、α・β一エチレン性不飽和基を有する活性エネルギー
線硬化樹脂組成物および顔料を主成分とする活性エネル
ギー線硬化性エナメル塗料の製造方法において、重合用
溶剤として反応性官能基を有するかおよび/または有し
ない非重合性化合物の存在下、反応性官能基を有するビ
ニル単量体を溶液重合し、次いで生成する重合系中の反
応性官能基と反応しうる官能基を有するd・β一エチレ
ン性不飽和化合物を付加させて得られる上記樹脂組成物
の製造過程で、その重合用溶剤および/またはd・β一
エチレン性不飽和基を有しない中間反応物を展色剤とし
、これに顔料分散することを特徴とする活性エネルギー
線硬化性エナメル塗料の製造方法に存する。ここで「反
応性官能基」とは、それ自体ラジカル重合は起さないが
、付加反応は容易に起しうるものを指称し、具体的には
ヒドロキシル基、カルボキシル基、グリシジル基等が挙
げられる。
また、当該反応性官能基と反応しうる「官能基]として
は、以下の通りである。本発明における活性エネルギー
線硬化性樹脂組成物とは、α・β一エチレン性不飽和基
を持つアクリル系樹脂および溶剤から構成され、具体的
には下記の方法で製造される。
(1)通常の反応性官能基を有しない非重合性化合物を
重合用溶剤として使用し、反応性官能基を有するビニル
単量体単独またはこれと共重合可能な他のビニル単量体
とを混合したもの(以下、これらをモノマー群と総称す
)を溶液重合し、次いで得られる反応性官能基を有する
ビニル重合体の溶液に、上記反応性官能基と反応しうる
官能基を有するd・β一エチレン性不飽和化合物を付加
せしめてα・β一エチレン性不飽和基を導入する方法。
(2)上記(1)において、重合用溶剤として反応性官
能基を有する非重合性化合物を使用し、同様に溶液重合
、次いでビニル重合体および重合用溶剤の両方にα・β
一エチレン性不飽和基を導入する方法。
(3)上記(1)において、重合用溶剤として反応性官
能基を有する非重合性化合物と有しない非重合性化合物
との混合物を使用し、同様に溶液重合、次いでビニル重
合体および重合用溶剤の一部の両方にα・β−エチレン
性不飽和基を導入する方法。
上記反応性官能基を有しない非重合性化合物としては、
通常の溶液重合で多用されている重合用溶剤、例えばキ
シロール、トルオール、酢酸ブチル、酢酸エチル、セロ
ソルブアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらの
1種または2種以上の混合物で使用に供すればよい。
上記反応性官能基を有する非重合性化合物としては、常
温液状の比較的低粘度のものが好適であり、具体的にそ
の官能基の種類で分類すると以下のもの(1〜[株])
が挙げられる。
なお、余り粘度の高いものを使用すると、顔料分散時ま
たは樹脂組成物製造上、取扱い操作が極めて困難となり
実用に供し難いものとなる。1反応性官能基がヒドロキ
シル基の場合:モノヒト狛キシ飽和化合物類(ブタノー
ル、プロピルアルコール、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
、ダイアセトンアルコールなど)、ポリヒドロキシ飽和
化合物類(エチレングリコール、ジエチレングリコール
、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、グリセリンなど)等。
9反応性官能基がカルボキシル基の場合:モノカルボキ
シ飽和化合物類(酢酸、プロピオン酸、酪酸、飽和脂肪
酸、上記モノヒドロキシ飽和化合物類と無水フタル酸の
ような飽和多価カルボン酸無水物との付加反応生成物な
ど)、ポリカルボキシ飽和化合物類(上記ポリヒドロキ
シ飽和化合物類と飽和多価カルボン酸無水物との付加反
応生成物など)等。
[株] 反応性官能基がグリシジル基の場合:モノグリ
シジル飽和化合物類(ブチルグリシジルエーテル、フエ
ニルグリシジルエーテル、シエル社製商品名「カージユ
ラE」、エピクロルヒドリン、d−オレフインオキサイ
ド、オルソフエニルフエノールグリシジルエーテルなど
)、ポリグリシジル飽和化合物類(エチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジ
ルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、シエル社
製商品名「エピコート828」、大日本インキ化学工業
社製商品名「エピクロン830」、チツソ社製商品名「
チツソノツクス CX−221」など)等。
上記反応性官能基を有するビニル単量体としては、通常
のものが採用されてよく、具体的にその官能基の種類で
分類すると以下のもの([F]〜(i:))が挙げられ
、これらの群から選ばれる1種または同一官能基を有す
るものの中から2種以上の混合物で使用に供されてよい
なお、容易に付加反応もしくは縮合反応しない樹脂製造
条件下では、異種の反応性官能基、例えばヒドロキシル
基とカルボキシル基またはヒドロキシル基とグリシジル
基が存在していても差支えない。4反応性官能基がヒド
ロキシル基の場合:(メタ)アクリル(アクリルもしく
はメタクリルを意味する、以下同様)酸ヒドロキシアル
キルエステル類((メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなど
)、上記エステル類のハロゲン化誘導体((メタ)アク
リル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルなど)、(
メタ)アクリルアミドのメチロール化誘導体(N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミドなど)、不飽和アルコー
ル類(アリルアルコールなど)、モノグリシジル化合物
類(第3級一ノナン酸グリシジルなど)とα・β一エチ
レン性不飽和モノカルボン酸類((メタ)アクリル酸、
イタコン酸モノアルキルエステルなど)との付加反応生
成物、α・β一エチレン性不飽和モノグリシジル化合物
類((メタ)アクリル酸グリシジルなど)と飽和モノカ
ルボン酸類(酢酸、プロピオン酸など)との付加反応生
成物等。
9反応性官能基がカルボキシル基の場合:(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸、飽和多価カルボン酸
無水物(無水コハク酸など)とα・β一エチレン性不飽
和モノヒドロキシ化合物類(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチルなど)との付加反応生成物、d・β一エチ
レン性不飽和多価カルボン酸無水物(無水マレイン酸、
無水イタコン酸など)とモノヒドロキシ飽和化合物類(
ブタノール、エタノールなど)との付加反応生成物等。
4反応性官能基がグリシジル基の場合:(メタ)アクリ
ル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等。
上記必要に応じて使用される他のビニル単量体としては
、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル類((メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(
メタ)アクリル酸ブチルなど)、炭化水素系ビニル単量
体類(スチレン、ビニルトルエンなど)、および他の官
能基を有するビニル単量体((メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリルアミド、メタクリル
酸プロピルトリメトキシシランなど)が挙げられ、これ
らの1種またぱ2種以上の混合物を使用に供すればよい
上記反応性官能基と反応しうる官能基を有するd・β一
エチレン性不飽和化合物としては、当該重合体溶液中に
存在する反応性官能基の種類に対応する(その組合わせ
は、土述の如く)適当な官能基を有するものが採用され
てよく、以下その官能基別の具体例を列挙する。
イソシアネート基を有するa・β一エチレン性不飽和化
合物として、ジイソシアネート化合物類(イソボロンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど)の
一方のイソシアネート基をα・β一エチレン性不飽和モ
ノヒドロキシ化合物類((メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、アリルアルコール、(メタ)アクリル酸と
(メタ)アクリル酸グリシジルとの付加反応生成物など
)またはd・β一エチレン性不飽和アミノ化合物類((
メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸モノエチルアミノエチルなど)などで置換した
もの等。
カルボン酸無水基を有するα・β一エチレン性不飽和化
合物として、無水イタコン酸、無水マレイン酸などのα
・β一エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物等。
グリシジル基を有するd・β一エチレン性不飽和化合物
として、α・β一エチレン性不飽和カルボン酸類のグリ
シジルエステル類((メタ)アクリル酸グリシジルなど
)およびヒドロキシル基含有ビニル単量体のグリシジル
エーテル類(アリルグリシジルエーテル、メタリルグリ
シジルエーテル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チルのグリシジルエーテルなど)等。
カルボキシル基を有するα・β一エチレン性不飽和化合
物として、d・β一エチレン性不飽和モノカルボン酸類
((メタ)アクリル酸、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、イタコン酸モノアルキルエステルなど)、α・β一
エチレン性不飽和モノヒドロキシ化合物類((メタ)ア
クリル酸2ヒドロキシエチル、アリルアルコール、(メ
タ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸グリシジルとの付
加反応生成物など)とα・β−ジカルボン酸無水物(ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水イタコン
酸、無水マレイン酸など)との付加反応生成物、d・β
−エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物(無水イタコン
酸、無水マレイン酸など)とモノヒドロキシ飽和化合物
類(ブタノール、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルなど)との付加反応生成物および不飽和脂肪酸類(ア
マニ油脂肪酸、トール油脂肪酸など)等。
なお、上記(1)または(3)で得られる樹脂組成物に
あつては、α・β一エチレン性不飽和基を導入されてい
ない溶剤が存在するため、塗装後未乾燥塗膜中のかかる
溶剤を除去するための工程(通常、加熱工程)が必要で
あり、これに対して(2)法の樹脂組成物では、溶剤の
全てにも、α・β一エチレン性不飽和基を導入されてい
るので、組成分の実質的に100%が塗膜形成成分とな
りうる。
従つて、特に上記(2)法についての更に具体的な実施
態様を以下に示す。囚 反応性官能基を有する上記モノ
マー群を、重合用溶剤として上記反応性官能基と同一官
能基 5を有する非重合性化合物の存在下で溶液重合し
、次いで同一反応性官能基が存在するビニル重合体溶液
に、α・β一エチレン性不飽和基を導入する方法。
上記重合用溶剤の使用量は、通常使用するモ 1ノマ一
群の総量100部(重量部、以下同様)に対して20〜
140部、好ましくは40〜80部の範囲で選定すれば
よい。
上記使用量が20部未満であると、得られる重合体溶液
は極めて高粘度となり、製造および取扱い上の困難 1
が生じ、次の工程である付加反応工程(即ち、α・β一
エチレン性不飽和基導入工程)時の攪拌効率が低下して
局部加熱によるゲル化を来たす恐れがあり、また140
部を越えると、低粘度の重合体溶液が得られる反面、硬
化塗膜は脆2くなり且つ硬化に要するエネルギーが大と
なる。上記溶液重合は、通常の条件に従つて実施されて
よく、例えば、重合温度に設定した重合用溶剤中に上述
のモノマー群および重合開始剤(アゾビスイソブチロニ
トリル、2・2′−アゾ2ビス一(2・4−ジメチルバ
レロニトリル)など)の混合物を滴下するか、または重
合温度に設定したモノマー群に重合用溶剤と重合開始剤
の混合物を滴下し、次いで要すれば同温度もしくは昇温
して熟成すればよい。重合温度としては、通常45〜1
30℃、そして重合時間としては、通常1〜6時間の範
囲が採用されてよい。このようにして、中間反応物であ
るビニル重合体溶液が得られる。なお、かかる溶液中の
ビニル系ポリマーの有する反応性官能基数は、非重合性
化合物の反応性官能基数および使用量によつても異なる
が、一般的に分子量1000当り0.1〜6個、好まし
くは0.5〜3個の範囲に設定されていることが望まし
い。かかる反応性官能基数が0.1個より少ないと、導
入されるd・β一エチレン性不飽和基が不足して硬化性
が劣ることになり、同時に耐薬品性、耐水性などの塗膜
性能が低下し、また6個を越えると、得られる樹脂組成
物の粘度が高くなり、同時に硬化塗膜が非常に脆くなる
傾向にある。以上の如くして得られる重合体溶液は、こ
のまま次工程のα・β一エチレン性不飽和基導入工程に
供してもよいが、必要に応じて重合体溶液中の反応性官
能基を別の反応性官能基に変成してもよい。
即ち、重合体溶液中の反応性官能基と反応して、別の反
応性官能基を生成せしめる官能基を有する飽和および/
または不飽和化合物の通常の条件により作用させればよ
い。かかる変成により、樹脂組成物の硬化被膜性能や粘
度を巾広く調整することができる。この場合の上記重合
体溶液中の反応性官能基に対する飽和もしくは不飽和化
合物の官能基の組合わせおよびその時の生じる別の反応
性官能基は、以下の通りである。なお、上記飽和もしく
は不飽和化合物の内、不飽和化合物については次工程で
使用するα・β−エチレン性不飽和化合物の中から適宜
選択すればよい。
上記飽和化合物の具体例としては、例えばその官能基が
カルボン酸無水基の場合:飽和ポリカルボン酸無水物(
へキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリツト酸など)
、その官能基がグリシジル基の場合:飽和モノグリシジ
ル化合物類(エピクロルヒドリン、ブチルグリシジルエ
ーテル、「カージユラE]など)、そしてその官能基が
カルボキシル基の場合:飽和モノカルボン酸類(酢酸、
プロピオン酸、酪酸、飽和脂肪酸など)が挙げられる。
上記α・β一エチレン性不飽和基を導入させる反応は、
重合体溶液もしくはその変成体の反 こ応性官能基とα
・β一エチレン性不飽和化合物の官能基とが有利に付加
反応しうる範囲内で実施されてよく、例えば重合体溶液
もしくはその変成体に要すれば反応触媒(トリエチルア
ミンなど)の存在下α・β一エチレン性不飽和化合 1
物を等モル量添加し、40〜120℃で1〜8時間の条
件で反応させればよい。
(B)反応性官能基を有する上記モノマー群を、重合用
溶剤として上記反応性官能基と異なる反応性官能基を有
する非重合性化合物またはこれと 1上記モノマー群が
有する反応性官能基と同一官能基を有する非重合性化合
物との混合物の存在下で溶液重合し、次いで得られる重
合体溶液に、該溶液中に存在する異種(2種)の反応性
官能基のいずれか一方と反応しうる官能基を有し、且つ
反応せしめた結果生成する反応性官能基が残存する反応
性官能基と同一となるように選択された飽和および/ま
たは不飽和化合物を反応せしめた後、α・β一エチレン
性不飽和基を導入する方法。
当該溶液重合において、重合用溶剤の使用量および重合
条件は囚に準ずればよく、また重合体溶液中のビニル系
ポリマーの有する反応性官能基数は、非重合性化合物の
反応性官能基数および使用量によつても異なるが、一般
的には先の(4)の場合と同様分子量1000当り0.
1〜6個、好ましくは0,5〜3個の範囲に設定されて
いることが望ましい。
上記溶液重合後得られる重合体溶液に反応させる飽和も
しくは不飽和化合物としては、その官能基が重合体溶液
中の2種の反応性官能基との組合わせにおいて上述の要
件を満足させるものであつて、具体的なその組合わせと
、生成および残存する反応性官能基は、以下の通りであ
る。
上記飽和もしくは不飽和化合物としては、その官能基が
カルボン酸無水基の場合:α・βエチレン性不飽和ジカ
ルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸など
)、飽和ジカルボン酸無水物(ヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水フタル酸、無水コハク酸など)、トリカルボン
酸無水物(メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物
、トリメリツト酸無水物など)、その官能基がグリシジ
ル基の場合:α・β一エチレン性不飽和グリシジルエス
テル類((メタ)アクリル酸グリシジルなど)、α・β
一エチレン性不飽和グリシジルエーテル類((メタ)ア
リルグリシジルエーテルなど)等のd・β一エチレン性
不飽和モノグリシジル化合物類、飽和モノグリシジル化
合物類(エピクロルヒドリン、ブチルグリシジルエーテ
ル、フエニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド
、[カージユラE」、α−オレフインオキサイド、オル
ソフエニルフエノールグリシジルエーテルなど)、そし
てその官能基がカルボキシル基の場合:(メタ)アクリ
ル酸、ヒドロキシル基含有ビニル単量体((メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アリルアルコールなど)
とジカルボン酸無水物(ヘキサヒドロ無水フタル酸、無
水コハク酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸など)と
の付加反応生成物、α・β一エチレン性不飽和ジカルボ
ン酸無水物(無水イタコン酸、無水マレイン酸など)と
モノヒドロキシ飽和化合物類(ブタノール、プロパノー
ルなど)との付加反応生成物等のα・β一エチレン性不
飽和モノカルボン酸類、不飽和脂肪酸(アマニ油脂肪酸
、トール油脂肪酸など)、飽和モノカルボン酸類(酢酸
、プロピオン酸、酪酸、アン油脂肪酸、 こパーム核油
脂肪酸など)、飽和モノヒドロキシ化合物類(エタノー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)とα
・β−ジカルボン酸無水物類(ヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水コハク酸など)との付加反応生成物等の飽和モ
lノカルボン酸類が挙げられる。
かかる飽和および/またぱ不飽和化合物を等モル数反応
させることにより、同一反応性官能基(カルボキシル基
またはヒドロキシル基)が存在するビニル系ポリマーと
非重合性化合物の l混合系が得られる。
この混合系は、このまま次工程のα・β一エチレン性不
飽和基導入工程に供してもよいが、必要に応じて先の(
4)の場合と同様な趣旨および手段でグリシジル基また
はカルボン酸無水基を有する飽和および/または不 乏
飽和化合物を反応させて上記混合系中の反応性官能基を
別の反応性官能基に変成(カルボキシル基→ヒドロキシ
ル基、ヒドロキシル基→カルボキシル基)してもよい。
(0反応性官能基を有する上記モノマー群を、重 5合
用溶剤として上記反応性官能基と異なる反応性官能基を
有する非重合性化合物またはこれと上記モノマー群が有
する反応性官能基と同一官能基を有する非重合性化合物
との混合物の存在下で溶液重合し(但し、モノマー群ま
たは非重 J合性化合物の反応性官能基がヒドロキシル
基である)、次いでヒドロキシル基と他の反応性官能基
(具体的にはカルボキシル基またはグリシジル基)が存
在するビニル重合体溶液のヒドロキシル基にα・β一エ
チレン性不飽和モノイソシアネート化合物を反応せしめ
た後、残存するグリシジル基またはカルボキシル基に、
α・βエチレン性不飽和基を導入する方法。
当該溶液重合において、重合用溶剤の使用量および重合
条件は囚に準ずればよく、また重合・体溶液中のビニル
系ポリマーの有する反応性官能基数は、非重合性化合物
の反応性官能基数および使用量によつても異なるが、一
般的には先の囚の場合と同様分子量1000当り0.1
〜6個、好ましくは0.5〜3個の範囲に設定されてい
ることが望ましい。
))1ヒドロキシル基を有する上記モノマー群を、重合
用溶剤としてグリシジル基を有する非重合性化合物また
はこれとヒドロキシル基を有する非重合性化合物との混
合物の存在下で溶液重合し、次いで得られる重合体溶液
に、生成ポリマーのヒドロキシル基と反応するカルボン
酸無水基を有する飽和および/または不飽和化合物を反
応させてカルボキシル基を生成せしめ且つ同時にこのカ
ルボキシル基は上記非重合性化合物のグリシジル基と反
応してヒドロキシル基となしポリマー中に非重合性化合
物の一部を導入するか、または3グリシジル基を有する
上記モノマー群を、重合用溶剤としてヒドロキシル基を
有する非重合性化合物またはこれとグリシジル基を有す
る非重合性化合物との混合物の存在下で溶液重合し、次
いで得られる重合体溶液に、非重合性化合物のヒドロキ
シル基と反応するカルボン酸無水基を有する飽和および
/または不飽和化合物を反応させてカルボキシル基を生
成せしめ且つ同時にこのカルボキシル基は生成ポリマー
のグリシジル基と反応してヒドロキシル基となしポリマ
ー中に非重合性化合物の一部を導入した後、得られるヒ
ドロキシル基およびグリシジル基が存在するビニル系ポ
リマーと非重合性化合物の混合系に、α・β一エチレン
性不飽和基を導入する方法。
上記1または4の溶液重合において、重合用溶剤の使用
量および重合条件は(4)に準ずればよく、また重合体
溶液中のビニル系ポリマーの有するヒドロキシル基また
はグリシジル基の数は、非重合性化合物のグリシジル基
やヒドロキシル基の数および使用量によつても異なるが
、一般的には先の(4)の場合と同様分子量1000当
り0.1〜6個、好ましくは0.5〜3個の範囲に設定
されていることが望ましい。
上記重合体溶液中のヒドロキシル基と反応するカルボン
酸無水基を有する飽和もしくは不飽和化合物としては、
例えばα・β−ジカルボン酸無水物(無水フタル酸、無
水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラクロ
口無水フタル酸、無水ヘッド酸、無水ハイミツク酸、無
水マレイン酸など)、およびトリカルボン酸無水物(無
水トリメリツト酸、メチルシクロヘキセントリカルボン
酸無水物など)が挙げられ、これらの1種もしくは2種
以上の混合物で使用に供する。
上記飽和および/または不飽和化合物を適当割合で反応
させることにより、上述の如くその有するカルボン酸無
水基は重合体溶液中のヒドロキシル基と反応し、遊離の
カルボキシル基となり、同時に該基は重合体溶液中に存
在するグリシジル基と反応して遊離のヒドロキシル基を
生成する。
従つて、反応に関与するカルボン酸無水基、ヒドロキシ
ル基およびグリシジル基の配合組成によつて、反応後に
生存する反応性官能基の種類は、例えばヒドロキシル基
単独、カルボキシル基単独、グリシジル基とヒドロキシ
ル基、カルボキシル基とヒドロキシル基、またはカルボ
キシル基とカルボン酸無水基といつた多様なものとなる
。具体的には、例えば上記4のビニル系ポリマーに含ま
れる官能基がグリシジル基で、重合用溶剤に含まれる官
能基がヒドロキシル基またはヒドロキシル基とグリシジ
ル基である場合、配合組成のモル数変化と生存する反応
性官能基の組合わせは、以下の通りであなお、上記1の
ビニル系ポリマーに含まれる官能基がヒドロキシル基で
、重合用溶剤に含まれる官能基がグリシジル基またはグ
リシジル基とヒドロキシル基である場合も、同様なこと
がいえる。以上の如くして、1種または2種の反応性官
能基が存在する混合系が得られ、これをそのまま次工程
のα・β一エチレン性不飽和基導入工程に供し(なお、
上記混合系中にカルボン酸無水基を有する飽和化合物が
残存する場合は、これにもα・β一エチレン性不飽和基
を導入する必要があり、これには通常ヒドロキシル基を
有するα・β一エチレン性不飽和化合物、例えば(メタ
)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類((メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチルなど)、上記エステル
類のハロゲン化誘導体((メタ)アクリル酸3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルなど)、不飽和アルコール類
(アリルアルコールなど)、グリシジルエステル類(第
3級ノナン酸グリシジルなど)とα・βエチレン性不飽
和カルボン酸((メタ)アクリル酸など)との付加反応
生成物、およびd・β一エチレン性不飽和グリシジル化
合物((メタ)アクリル酸グリシジルなど)とモノカル
ボキシ化合物(酢酸、(メタ)アクリル酸など)との付
加反応生成物が採用される)でもよいが、必要に応じて
先の(8)の場合と同様、カルボキシル基、カルボン酸
無水基、グリシジル基またはヒドロキシル基を有する飽
和および/または不飽和化合物と反応させて、2種の反
応性官能基を1種の反応性官能基としてから供してもよ
い。
具体的なその組合わせは、以下の通りである。上記飽和
もしくは不飽和化合物の内、ヒドロキシル基を有する飽
和化合物としては、例えば飽和モノヒドロキシ化合物類
(ブタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル
、ダイアセトンアルコールなど)、および飽和ポリヒド
ロキシ化合物類(エチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、グリセリン、ペンタエリスリツトなど)が
挙げられ、ヒドロキシル基を有する不飽和化合物および
その他の官能基を有する飽和もしくは不飽和化合物につ
いては、それぞれ次工程で使用するα・β−エチレン性
不飽和化合物および先の囚で使用する飽和化合物の中か
ら適宜選択すればよい。本発明方法は、先で述べた如く
、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に顔料分散せしめ
た活性エネルギー線硬化性エナメル塗料を製造するに当
り、かかる顔料分散を上記樹脂組成物の製造後に実施(
即ち、後分散)するのではなく、当該樹脂組成物の製造
方法((1)〜(3))の初期もしくは中間過程で完了
することを特徴とする。
具体的には、顔料分散用展色剤として各方法((1)〜
(3))における未だα・β一エチレン性不飽和基が導
人されていない物質、例えば重合用溶剤もしくは溶液重
合後に得られる重合体溶液またはこれらの両者を用い、
これに顔料分散を行つた後、所望の活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物とするための重合反応や付加反応を行な
うことにより、目的とする活性エネルギー線硬化性エナ
メル塗料が製造されることになる。上記顔料分散に使用
する顔料としては、特に制限はなく、例えばカーポンプ
ラツク、アルミニウム粉末など主として元素単体から成
る顔料、無機顔料類(Zn.Pb.Tl、Sb.Cd.
Fe.As、Mg,.Al,.Ba,.Ca,.Si,
.CO,.Cr等の酸化物、硫酸塩、硫化物、クロム酸
塩、珪酸塩、水酸化物、炭酸塩など)、天然染料系顔料
、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、アゾ系顔料、フタロ
シアニン系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、
建染染料系顔料、更にキナクリドンレツド、ペリレンレ
ツド、イソインドリノンエロ一、ジオキサジンバイオレ
ツト、アニリンブラツク、螢光顔料などの有機顔料等が
挙げられる。
上記顔料分散は、通常の条件に従つて実施されてよく、
例えば上述の当該展色剤および各種の顔ノブ 料をロールミル、ボールミル、サンドグラインダーミル
等で分散混合すればよい。
このようにして、所期目的の顔料分散は、実質的にα・
β一エチレン性不飽和基の存在しない系中で行なわれる
ため、従来法の如き問題点が悉く解消されることになる
。以上の構成から成る本発明方法によれば、活性エネル
ギー線硬化樹脂組成物が非常に高粘度でそのもの単独で
は顔料分散困難な場合でも、この樹脂組成物の製造原料
および/または製造途中の中間反応物を顔料分散用展色
剤とすることから、目的とする活性エネルギー線硬化性
エナメル塗料を有利に製造することができる。このよう
に、当該塗料は従来の後分散法に比べ顔料分散工程での
トラブルが解消されているばかりでなく、塗料製造時の
これらの利点と併せ配合設計の自由度が大きくなり、活
性エネルギー線硬化塗料の実用化に大きく寄与するもの
である。なお、当該塗料を実用に供するに当り、必要に
応じて他の活性エネルギー線硬化可能な樹脂、オリゴマ
一、モノマー類、更に通常の充填剤、添加剤(活性エネ
ルギー線として紫外線を採用する場合、そのエネルギー
強度からアントラキノン系化合物、ベンゾインもしくは
その誘導体などの光増感剤が必要)等を添加してもよい
。次に、実施例、比較例および参考例を挙げて、本発明
を具体的に説明する。
なお、例文中「部」および「%」とあるは「重量部」お
よび『量%」を意味する。実施例 1 反応容器にプロピレングリコール20部およびトルオー
ル10部を入れ、80℃に加熱保持し、これにメタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル30部、メタクリル酸メチル
17部、スチレン17部、 アクリル酸n−ブチル36部、 ラウリルメルカプタン1部および アゾビスイソブチロニトリル1部 から成る混合物を2時間要して滴下した後、110℃で
3時間保持してヒドロキシル基含有ビニル共重合体溶液
を得る。
上記溶液120部にチタン白144部を添加し、サンド
グラインダーミルで顔料粒子径10μ以下となるように
分散混合して、顔料分散したヒドロキシル基含有共重合
体溶液を得る。
次に、この顔料分散溶液132部を反応容器に入れ、テ
トラヒドロ無水フタル酸58部を加えて150℃で1時
間保持した後、更にメタクリル酸グリシジル50部、エ
ピクロルヒドリン75部およびハイドロキノン1部から
なる混合物を加え110℃で4時間保持して、活性エネ
ルギー線硬化性エナメル塗料を得る。
実施例 2 実施例1で得た塗料100部に、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート20部を配合して、活性エネルギー
線硬化性エナメル塗料を得る。
実施例 3反応容器にアン油脂肪酸50部を入れ、11
0℃に加熱保持し、これにメタクリル酸メチル48部、 アクリル酸シクロヘキシル40部、 アクリル酸2−ヒドロキシエチル12部、ドデシルメル
カプタン2部および アゾビスイソブチロニトリル3部 から成る混合溶液を2時間要して滴下した後、同温度で
4時間保持してヒドロキシル基およびカルボキシル基含
有ピニル共重合体溶液を得る。
上記溶液150部にフタロシアニンブルー20部を添加
し、サンドグラインダーミルで顔料粒子径5μとなるよ
うに分散混合して、顔料分散したヒドロキシル基および
カルボキシル基含有共重合体溶液を得る。次に、この顔
料分散溶液170部を反応容器に入れ、90℃に加熱保
持し、これにメタクリル酸グリシジル24部およびハイ
ドロキノンモノメチルエーテル0.3部から成る混合物
を1時間要して滴下した後、同温度で3時間保持し、次
いで、40℃に冷却する。
これに、α・β一エチレン性不飽和モノイソシアネート
化合物(別途反応器にイソボロンジイソシアネート20
0部を入れ、40℃に加熱保持し、これにアクリル酸2
−ヒドロキシエチル105部を2時間要して滴下した後
、同温度で2時間保持して得られる)90部を1時間要
して滴下し、次いで遊離のイソシアネート基がなくなる
まで反応を続行して、活性エネルギー線硬化性エナメル
塗料を得る。実施例 4 モノグリシジル化合物(シエル社製商品名「カージユラ
E」)160部にチタン白180部を添加し、ロールミ
ルで顔料粒子径が5μ以下となるように分散混合したも
の110部、並びにスチレン20部、 アクリル酸n−ブチル40部、 メタクリル酸メチル33部および メタクリル酸グリシジル7部 を反応容器に入れ、50℃に加熱保持し、これにイソブ
タノール20、部、ドデシルメルカプタン3部および2
・2′−アゾビス−(2・4−ジメチルバレロニトリル
)(和光純薬工業社製商品名[V−65」)2部から成
る混合物を1.5時間要して滴下した後、同温度で4時
間保持し、更に100℃に昇温し1時間保持して、顔料
分散したグリシジル基およびヒドロキシル基含有ビニル
共重合体溶液を得る。
次に、これを90℃に冷却し、メタクリル酸25部およ
びハイドロキノン0.1部から成る混合物を0.5時間
要して滴下した後、微量のアミン触媒の存在下同温度で
4時間反応を続け、更に無水マレイン酸55部を加え1
00℃に昇温し1.5時間反応させた後、アリルグリシ
ジルエーテル32部およびメタクリル酸グリシジル40
部から成る混合物を1時間要して滴下し、5時間保持し
て活性エネルギー線硬化性エナメル塗料を得る。実施例
5 反応容器に酢酸ブチル104部を入れ、還流温度に保持
し、これにメタクリル酸グリシジル31部、 メタクリル酸メチル38部、 アクリル酸n−ブチル52部、 スチレン10部、 アゾビスイソブチロニトリル2部および ラウリルメルカプタン3部 から成る混合物を2時間要して滴下した後、2時間保持
してグリシジル基含有ビニル共重合体溶液を得る。
上記溶液136部にカーボンブラツク4.3部を添加し
、ボールミルにて粒子径が5μ以下となるように分散混
合して、顔料分散したグリシジル基含有ビニル共重合体
溶液を得る。
次に、この顔料分散溶液140部を反応容器に人れ、1
00℃に加熱保持し、これにアクリル酸12,9部およ
びハイドロキノン0.3部から成る混合物を1時間要し
て滴下した後、同温度で4時間反応させて活性エネルギ
ー線硬化性エナメル塗料を得る。
実施例 6 反応容器にトリメチロールプロパントリグリシジルエー
テル(共栄社油脂社製商品名「エポライト100MF」
)150部、1・6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(同社製商品名「エポライト1600」)150
部および実施例4と同じモノグリシジル化合物(「カー
ジユラE])250部を入れ、100℃に加熱保持し、
これにメタクリル酸グリシジル142部、アクリル酸n
−ブチル350部、 メタクリル酸メチル110部、 アゾビスイソブチロニトリル12部およびラウリルメル
カプタン14部 から成る混合溶液を1.5時間要して滴下した後、同温
度で2時間保持し、更に、115℃に昇温し1時間保持
してグリシジル基含有ビニル共重合体溶液を得る。
上記溶液115部に弁柄150部を添加し、ロールミル
で顔料粒子径が10μ以下となるように分散混合して、
顔料分散したグリシジル基含有ビニル共重合体溶液を得
る。
次に、この顔料分散溶液130部を反応容器に人れ、ハ
イドロキノン0.1部を添加した後100℃に加熱保持
し、これにメタクリル酸31部を1時間要して滴下した
後、同温度で4時間反応を続行して活性エネルギー線硬
化性エナメル塗料を得る。
比較例 1〜6 実施例1〜6の活性エネルギー線硬化性エナメル塗料の
製造方法に対応し、顔料分散を反応系内で完結せず、d
・β−エチレン性不飽和基含有ビニル共重合体溶液を合
成した後に従来法の如く、各実施例における所定の顔料
を後分散法で混合して、活性エネルギー線硬化性エナメ
ル塗料を製造する。
この場合の顔料分散に使用した各種分散機の作業適性の
評価(粘度を基準)を第1表に示す。この結果から明ら
かな如く、樹脂と顔料の後分散法ではロールミルを使用
する場合を除き、そのままでは適正粘度の顔料分散を実
施することができず、低粘度化のための希釈溶剤が必要
となる。これに対し、実施例1〜6の本発明方法によれ
ば、特に分散機を限定せず塗料組成に応じ自由に選択で
き、また最終的に高粘度で100%塗膜化可能な樹脂組
成物も希釈溶剤を使用することなく、容易に顔料分散で
き、しかも顔料分散時にα・βエチレン性不飽和基によ
るゲル化といつたトラブルなどが全くなくなることから
、塗料製造上の利点が大きいものといえる。
参考例 1〜6 実施例1〜6で得た活性エネルギー線硬化性エナメル塗
料の硬化塗膜性能を第2表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 α・β−エチレン性不飽和基を有する活性エネルギ
    ー線硬化樹脂組成物および顔料を主成分とする活性エネ
    ルギー線硬化性エナメル塗料の製造方法において、重合
    用溶剤として反応性官能基を有するかおよび/または有
    しない非重合性化合物の存在下、反応性官能基を有する
    ビニル単量体を溶液重合し、次いで生成する重合系中の
    反応性官能基と反応しうる官能基を有するα・β−エチ
    レン性不飽和化合物を付加させて得られる上記樹脂組成
    物の製造過程で、その重合用溶剤および/またはα・β
    −エチレン性不飽和基を有しない中間反応物を展色剤と
    し、これに顔料分散することを特徴とする活性エネルギ
    ー線硬化性エナメル塗料の製造方法。
JP52042172A 1977-04-12 1977-04-12 活性エネルギ−線硬化性エナメル塗料の製造方法 Expired JPS5914507B2 (ja)

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