JPS5914361B2 - 農機用走行装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主としてバインダーなどの歩行型式刈取機に
おける走行装置に関し、その目的は、湿田と乾田とのい
ずれにおいても車輪交換なしで安定の良いかつ、軽快な
走行性能を発揮でき、しかも、旋回性能にも勝れた効果
を奏する農機用走行装置を提供せんとする点にある。

一般に、バインダーなどの刈取機においては。

機体の安定性からみてなるべく車輪中を広くとって走行
させたい。

そのために、乾田作業時には。左右一対の車輪をして、
畦を股がせる状態で安定走行させる手段が採用される。

このように左右一対の走行車輪を用いての走行では１機
体の安定保持のほかに左右一対の操向クラッチを利用し
て。

旋回を楽に行なえる利点を有する。

反面、湿田など軟弱圃場での走行作業時には、車輪の沈
降が大きく、これが機体の走行抵抗の原因となって、走
行が重（なり、１だ、左右での沈降量の相違により機体
の左右バランスが崩れるなどの欠点がある。

そこで、湿田など軟弱圃場での走行作業時における前述
のような走行不良をなくするために、左右一対の車輪に
代えて広巾の一輪を用い、この広巾車輪を切株の存在に
よって比較的硬い状態にある畦上に沿って走行させる方
法が採られているが。

この場合は１手間のいる車輪交換を要するのはもちろん
、操向クラッチによる旋回性能は期待できず、この面で
の取扱いに多大な苦心を要するものであった。

本発明は１以上のような実情に鑑み、車輪交換なしで乾
田、湿田のいずれにも適した走行使用が可能であり、し
かも、いずれの場合にも、操向クラッチによる円滑良好
な旋回性能を期待することができる農機用走行装置を提
供したものである。

即ち１本発明による農機用走行装置は、伝動ケースの一
側方に内外二重軸を突出させ、これら内外二重軸に夫々
軸芯方向に相対位置調節自在に走行車輪を装着するとと
もに、これら両走行車輪への伝動系には夫々操向クラッ
チをし、前記走行車輪を中心にして伝動ケースとは反対
側で且つ機体前部に結束装置を設けであることを特徴と
するものでアリ、乾田走行時には１両車輪の軸芯方向距
離を十分にとって用いることにより１機体の左右バラン
スを良好にして安定走行条件のもとて確実。

良好な刈取等、農作業を行なうことができ、かつ。

湿田など軟弱圃場走行作業時には１両車輪の軸芯方向距
離を小にする。

或いは側車輪を互いに密接させて用いることにより、は
ぼ広巾の一輪を用いたと同様に、この側車輪を畦上に沿
って沈降のない状態で軽快に走行させることができる。

しかも。上記の何れの使用状態においても実質的には二
輪型式であるから、操向クラッチの操作により機体旋回
を非常に楽に行なえて、旋回に伴なう作業者負担を軽減
できる。

又、車軸は片持ち状とされていて伝動ケースが機体の横
−側に偏立した構成となるのであるが。

この伝動ケース存在側とは反対側に結束装置を配するこ
とによって機体の左右バランスが保たれるようにしであ
るために、上述のいかなる走行形態において機体のバラ
ンスが一層良好に保持されるに至り、且つ、機体の全体
構成を、たとえば１機体の左右に伝動ケースを設け、該
伝動ケースから機体中心線側に車軸を突出させ、この車
軸に夫々走行車輪を摺動固定自在に配したものに較べろ
と機体全体をより軽量に又コンパクトに構成しやすい利
点がある。

従って１本発明は手間のかかる車輪交換なしで乾田、湿
田の何れにも安定の良いかつ軽快な走行性能と走行うラ
ッチによる良好な旋回性能とを発揮する農機用走行装置
を提供し得るに至ったのである。

以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図、第２図は、本発明の走行装置を用いたバインダ
ーを示し、これは１機体進行に伴なって植立茎稈を強制
的に引起す引起し装置８と、引起された植立茎稈を刈取
るバリカン型カッター９ならびに刈取茎稈をカッター９
の横−側部に移送して結束する結束装置１０との主要部
からなり、かつ１機体下部に第３図で示すような走行装
置を装備してなるものである。

前記走行装置は、第３図で明示したように１機体の左右
幅方向中心線を挾んで前記結束装置１０とは反対側の機
体側部に配した伝動ケース１の下部から横一側方に突出
させた内外二重軸２，３夫夫にタイヤ式走行車輪４，５
を装着してなるものであり、これら画定行車輪４，５の
うち、内側軸２に取付けられる車輪４を、ノ・プ部４ａ
に形成した孔４ｂと軸２に貫通させたピン孔２ａならび
に挿抜自在なピン１１を介して軸芯方向に取付は位置変
更可能として１両車輪４，５の軸芯方向相対位置を調節
自在に構成しであるとともに、前記伝動ケース１内には
、前記内外二重軸２，３に対して軸芯方向に摺動のみ自
在に嵌合させた受動輪１２．１３と、この両受動輪１２
，１３の中間部に位置させた伝動輪１４との相対向面に
夫々、咬合い爪１２ａ、１３ａ、１４ａ、１４ｂを固着
してなる操向クラッチ６．７を介在させてあり、これら
両操向クラッチ６．７をともに入操作した状態では、両
車輪４，５を駆動回転させて機体を直進走行させ、かつ
、一方の操向クラッチ６又はγを切り操作したときは、
一方の車輪５又は４のみを駆動回転させて機体を右又は
左に旋回させるものである。

第４図イは、乾田走行作業時において両車輪４゜５をし
て畦Ａを股がらせて走行させる状態を示し。

第４図口は、湿田などの軟弱圃場走行作業時において互
いに近接（または密接）させた両車輪４゜５を畦Ａ上に
沿って走行させる状態を示し、この画定行状態を車輪交
換なしで任意に選択することができるものである。

尚１両車輪４，５を互いに密接させた状態ではフロート
機能も達成でき１弦歌弱圃場において一層有効である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る農機用走行装置の実施例を示し、第
１図はバインダーの側面図、第２図は第１図の概略平面
図、第３図は要部の拡大縦断正面図、第４図イ９口は、
作業例を示す概略正面図である。 １・・・・・・伝動ケース、２，３・・・・・・内外二
重軸、４゜５・・・・・・走行車輪、６，７・・・・・
・操向クラッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 伝動ケース１の一側方に内外二重軸２，３を突出さ
   せ、これら内外二重軸２，３に夫々軸芯方向に相対位置
   調節自在に走行車輪４，５を装着するとともに、これら
   走行車輪４，５への伝動系には夫々操向クラッチ６．７
   を介在し、前記走行車輪４，５を中心にして伝動ケース
   １とは反対側で且つ機体前部に結束装置１０を設けであ
   ることを特徴とする農機用走行装置。