JPS5913992Y2 - 洗濯機等の処理剤投入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は処理剤貯留容器に一回分処理剤を入れその処理
剤貯留容器を所定の行程で投入待機位置から投入位置に
回動させることによってその内部の処理剤を洗い槽に放
出させる洗濯機等の処理剤投入装置に関するもので、そ
の主たる目的は処理剤貯留容器が投入位置に傾斜回動し
て処理剤を放出した後も脱水行程等で該容器内の付着残
存処理剤が洗い槽内に時折り滴下して洗濯物に染を生じ
させてしまうと云ったことを防止するために、洗い槽に
給水するための注水ケースから一部の水を処理剤貯留容
器に流入させて付着残存処理剤を洗い流すものにおいて
、特にその確実なる洗い流し作用を水源から注水ケース
内への給水量が低下した場合でも維持できる洗濯機等の
処理剤投入装置を提供するにある。

以下本考案を脱水兼用洗濯機に適用した第一実施例につ
いて第１図乃至第９図を参照しながら説明する。

１は洗い槽兼用の回転槽２を内設した水受槽２ａを備え
た脱水兼用洗濯機の外箱で、回転槽２の上方に位置する
後方寄りの上部には操作パネル３を有する操作箱４を設
けている。

５は上面及び前端面を開放形にした容器収容部、６は上
面が開放され前端面に注水ロアを形成した注水ケースで
あり、これらを操作箱４の底板部８に仕切壁９を介して
左右に隣接する如く一体に形成している。

この場合、容器収容部５の内底面を注入ケース６のそれ
よりも低く定めていると共に前記仕切壁９に注入ケース
６の内底面よりやや高い位置から上方に延びる通水口１
０を形成している。

１１は操作箱４内にてその背板部にねし止め等によって
取付けられた給水弁装置であり、これの入水口部分は給
水ホース１２に連通させ、出水口部分である出水管部１
３は注水ケース６上端開口部を塞ぐように設けたカバー
１４を貫通して注水ケース６内に導入している。

１５は水勢弱化用の多孔質部材で、注水ケース６内の前
記出水管部１３と対向する部位に突起群１６によって保
持している。

１７は行程制御用のタイマーで、操作パネル３の裏面に
取付けており、そのタイミング設定兼用の出力軸１８を
操作パネル３に貫通させ、その貫通突出端にタイミング
設定用の設定操作摘み１９を連結している。

２０は操作箱４内で且つ操作パネル３の下方に配置され
る上面開放形の処理剤貯留容器で、その内底面は略中間
から放出端２０ ａに向かって傾斜状に立上がる舟底状
をなしている。

このような処理剤貯留容器２０は前記容器収容部５内に
配置し、そして該容器２０の後方端両側に突設した軸部
２１を容器収容部５の両側壁部分に形成した軸受孔２２
に回動自在に挿入している。

これによって処理剤貯留容器２０は第５図に示すように
略水平な投入待機位置と、第４図に示す如く傾斜した投
入位置との間で回動自在となり、そして投入位置では第
４図に示す如くその放出端２０ ａ付近の上面開口縁が
通水口１０の下端よりも低くなるようにしている。

２３は投入用ばね手段としての引張りばねであり、これ
を処理剤貯留容器２０の後方下端と操作箱４の底板部８
に突設した支持突起２４との間に張設することによって
処理剤貯留容器２０を常時投入位置方向に回動付勢して
いる。

２５は処理剤貯留容器２０の後方上端部分一体に形成し
た長尺状のレバー受部で、これは斜め後方に立上がるよ
うに指向している。

２６は操作パネル３の路上半部領域に形成した処理剤供
給のための例えば矩形状の開口部、２７はごみ等の侵入
防止を図るべく開口部２６を開放可能に閉鎖する蓋部材
で、この蓋部材２７の下端両側に設けた軸部２８を開口
部２６内の下辺部分に後述の如く取付け、以って蓋部材
２７を回動自在としている。

２９は案内ケースで゛あり、これの上部に形成した開口
部分３０を前記開口部２６を包囲するようにして操作パ
ネル３の裏面側にねじ３１により取付け、そして該案内
ケース２９の下方部分に一体に延設した放出筒部３２の
下端を処理剤貯留容器２０内にその上方から臨ませてい
る。

この場合において、蓋部材２７の軸部２８は第６図に示
す如く開口部２６の周縁部と案内ケース２９における開
口部分３０の周縁との当接面間に形成した凹部３ａ、２
９１間で回動自在に挟持することによって支持している
。

斯ような蓋部材２７の上端縁には摘み部３３を一体に突
設し、且つ該蓋部材２７の一方の軸部２８の先端部には
その蓋部材２７とは反対方向に指向する復帰用レバー３
４を一体に延設し、以って処理剤貯留容器２０を投入待
機位置へ復帰させるためのレバー機構３５を構成してい
る。

次にロック機構３６及びロック解除機構３７について説
明するに、ロック機構３６として中間に中空軸部３８を
有する一本のロック用レバー３９を備えており、その中
空軸部３８は操作パネル３の裏面に突設した軸受突起４
０の回りに回動自在にねじ４１により連結保持している
。

このロック用レバー３９の一端には処理剤貯留容器２０
の他方の側面の上縁付近に一体に形成した保合突起４２
に係脱する保合爪部４３を形成する一方、他端に摺動突
部４４を一体に形成している。

一方、４５はロック解除機構３７の一部をなすカムで、
これを前記タイマー１７の出力軸１８にこれと一体に回
動するように連結し、この連結を出力軸１８に設けたピ
ン４６とカム４５に設けた係合溝４７との係合により行
なって着脱可能な構造としている。

このカム４５は所謂標準コースと節約コースとを合わせ
て一回転するもので、その外周中、標準コース内の最終
すすぎ行程に位置した部分と節約コースの最終すすぎ行
程に位置した部分とに隆起カム部４８．４９を一体に形
成し、且つ該カム４５の外周にロック用レバー３９の他
端に有する摺動突部間がこれと適宜の静止部位との間に
張設した引張りばね５０によって弾性的に摺動するよう
にしている。

尚、５１は操作箱４と一体に形成され洗濯物出入れ目５
２を有する蓋枠、５３は洗濯物出入れ目５２を開閉する
如く蓋枠５１にヒンジ軸５４を介して枢着した中蓋であ
る。

次に、本実施例において上記構成の存在を前提とする本
考案の特徴部分に対応した構成について説明する。

即ち、５５は注入ケース６内に位置された流入用案内壁
部で、前記通水口１０における前記注水ロア側開口縁部
から第８図中左方向に一体に延出された後、多孔質部材
１５の配置位置方向に指向する略り字状をなして注入ケ
ース６の内底面部にも連続した構成としている。

５６は前記処理剤貯留ケース２０内に位置する流出用案
内壁部で、上記ケース２０の第８図中左側壁における前
記通水口１０の注水ロア側縁部と対向した部位よりやや
放出端２０ ａ寄りの部位から第８図中右方向に一体に
延出させた後、民放出端２０ ａ方向にやや拡開状とな
る如く指向させ、以って処理剤貯留容器２０内に案内路
２０ ｂを形成している。

特にこの流出用案内壁５６において、処理剤貯留容器２
０が投入位置に傾斜回動したとき通水口１０から水を確
実に受入れ得るようにするため、図に示す如く右方向へ
の延出部分の高さを該容器２０の立上り側壁よりも高い
寸法に定めであると共に、給水動作の完了後、案内路２
０ ｂ内に水が残留することを防止するために流出用案
内壁５６の右方向への延出辺の立上り基部に水抜小孔５
６ ａを形成している。

次に上記構成における特に仕上げ剤投入作用について説
明する。

今、処理剤貯留容器２０が第２図、第７図及び第９図に
示す如く、水平状態即ち投入待機位置にあったとすると
、この状態は処理剤貯留容器２０の係合突部４２とロッ
ク用レバー３９の係合爪部４３との係合によって引張り
ばね２３の付勢力に抗して保持されるものである。

この状態において、処理剤貯留容器２０に仕上げ剤を供
給すべく、蓋部材２７をその軸部２８を中心にして第３
図中実線位置から二点鎖線位置まで開放回動させ、以て
開口部２６を開放させる。

このとき復帰用レバー３４は蓋部材２７と一体に第５図
中、二点鎖線位置から実線位置まで往復回動するが、処
理剤貯留容器２０が投入待機位置にあるためそのレバー
受部２５を押圧変位させることはない。

以上のようにして蓋部材２７によって開放された開口部
２６から一回分の使用量の仕上げ剤をカップ等によって
案内ケース２９内に供給すると、この仕上げ剤は案内ケ
ース２９の放出筒部３２を通過して処理剤貯留容器２０
内に放出される。

この後、蓋部材２７を第３図中、実線位置まで閉鎖回動
させて開口部２６を閉鎖すると復帰用レバー３４は処理
剤貯留容器２０のレバー受部２５の回動領域外である操
作パネル３の裏面側、即ち退避位置に戻される。

さてこの後にタイマー１７をセットして洗濯運転を開始
させると、タイマー１７によって洗い、中間脱水及び中
間すすぎへと行程が進行され、そして洗い及び中間すす
ぎの各行程では給水弁装置１１が通電されるため、水は
給水弁装置１１の出水管部１３から多孔質部材１５上に
吐出され、そして第７図中、矢印５７で示す如く注水ケ
ース６内を通り、その注水ロアから回転槽２内に放出さ
れる。

そしてこの場合、処理剤貯留容器２０は仕上げ剤を貯留
した投入待機位置にあってその側壁部分が第３図等に示
す如く仕切壁９に形成した通水口１０と対向しているか
ら通水口１０から放出された水は容器内容部５内に到っ
てここから回転槽２内に放出され、従って処理剤貯留容
器２０内に流入してしまうことが阻止されている。

またカム４５はタイマー１７の計時動作中、その出力軸
１８によって所定方向に回動されている。

さて、仕上げ剤を投入すべき所定の行程、例えば最終す
すぎ行程に移行されると、給水弁装置１１が通電されて
前述のような回転槽２内への注水動作を開始すると共に
、カム４５の隆起カム部４８がロック用レバー３９の摺
動突部４４を通過し、この通過時にロック用レバー３９
を回動させる。

この結果、ロック用レバー３９の係合爪部４３が処理剤
貯留容器２０の係合突部４２から外れるため、処理剤貯
留容器２０は引張りばね２３によって第３図に示す投入
待機位置から第４図に示す投入位置まで急速回動され、
その放出端２０ ａから内部の仕上げ剤が回転槽２内に
放出される。

そしてこのように、処理剤貯留容器２０が投入位置に回
動されると、処理剤貯留容器２０の放出端２０ ａ付近
の上面開口縁が通水口１０の下端よりも低くなるので注
水ケース６内の一部の水は通水口１０を介して処理剤貯
留容器２０内に供給され、そしてその処理剤貯留容器２
０の内面に粘性によって付着残存している仕上げ剤を洗
い流すように放出端部２０ ａから回転槽２内に自然放
流される。

そして、以上のように処理剤貯留容器２０が傾斜状の投
入位置に達すると、これと一体のレバー受部２５も第４
図に示す如く復帰用レバー３４の回動類域内に位置され
ることとなる。

従って次の洗濯時において、仕上げ剤投入の準備操作と
して蓋部材２７を第４図の状態から第５図に示す如く下
方への開放回動操作をすると、これと一体に復帰用レバ
ー３４が第５図中、二点鎖線位置から実線位置方向に往
回動し、この往回動途上でレバー受部２５に当接し、こ
れを第５図中時計方向に傾動させる。

従って処理剤貯留容器２０は第５図に示す略水平な投入
待機位置へ回動復帰され、この位置に達するとロック機
構３６が作動状態に、即ち係合突部４２とロック用レバ
ー３９の係合爪部４３とが係合を回復し、この位置に処
理剤貯留容器２０を保持するようになる。

従ってこの状態で開放されている開口部２６から新たな
仕上げ剤を供給すれば、これは前述同様に案内ケース２
９を介して処理剤貯留容器２０内に放出され、そして処
理剤貯留容器２０はその仕上げ剤の投入機状態をロック
機構３６による保持がロック解除機構３７によって解除
されるまで保つものである。

次に処理剤貯留容器２０の洗浄作用について説明する。

即ち前記説明中の仕上げ剤投入時、処理剤貯留容器２０
は第４図に示す如く投入位置に傾斜回動すると、これま
で通水口１０から容器収容部５内に落差によって放出さ
れていた水は処理剤貯留容器２０内に放出されるように
なる。

即ち、注水ケース６内で矢印５７で示す如く注水ロア方
向に流れている水の一部は流入用案内壁部５５によって
矢印５８で示す如く通水口１０方向に案内され、ここか
ら処理剤貯留容器２０の案内路２０ ｂ内に放される。

そしてこの放出された水は流出用案内壁５６によって矢
印５９で示す如く仕上げ剤の放出方向とは反対方向に向
きを変えられて後、該容器２０の内底面全域に広がりな
がら放出端２０ ａ方向に流下するもので、この作用に
よって処理剤貯留容器２０の内面に付着残存した仕上げ
剤は完全に洗い流され、且つ水抜小孔５６ ａを有する
ため、給水完了後水が案内路２Ｏｂ内に残留してしまう
と云う不都合もない。

このように、仕上げ剤の投入と共に、処理剤貯留容器２
０内に水を注水ケース６がら流入させてその付着残存す
る傾向にある粘性の高い処理剤を完全に洗い流すように
しているので、付着残存処理剤が次の脱水行程等で時折
り滴下して洗濯物に染を生じさせてしまうと云ったこと
を確実に防止できる。

そしてこのようなものにおいて、注水ケース６内に流入
用案内壁部５５を設けているので、水道水圧が低下して
注水ケース６内を流下するときの水位が低くなっても所
要の水量を通水口１０に供給でき、従って斯ような場合
でも付着残存処理剤を確実に洗い流すことができる。

更に処理剤貯留容器２０に流出用案内壁部５６を設けて
その受は入れた水を該容器２０の民放出端２０ ａ方向
に積極的に案内せしめているので、水は該容器２０内全
体に拡散され全域にわたり洗い流し効果が得られる。

次に第二実施例について第４図と同一部分に同一符号を
付して示す第１０図により説明するに、この第二実施例
のものは、流出用案内壁５６と処理剤貯留容器２０の第
８図中左側壁とで包囲された案内路２０ ｂを他の部分
よりも高くなし且つその内底面２０ Ｃを処理剤放出方
向とは反対側に向がいながら下降する傾斜状に形成する
ことによって案内路２０ ｂ内に水が残留してしまうこ
とを防止するようにしたものである。

尚、本考案は処理剤貯留容器内の付着残存処理剤を注水
ケースから水を受けることによって洗い流す機構に関す
るものであるから、処理剤貯留容器を投入待機位置と投
入位置との間で回動させる機構は上記実施例のみに限定
されるものではないことは勿論である。

また、通水口を可動の管路手段によって処理剤貯留容器
内の案内路に連通させてもよい。

更に本考案を仕上げ剤のみならず洗剤或いは漂白剤の投
入機構に適用してもよく、更にまた食器洗浄機に適用し
てもよい。

本考案は以上述べたように処理剤貯留容器を投入待機位
置から投入位置へ傾斜回動させて内部の処理剤を洗い槽
内に放出すると同時に洗い槽への給水のための注水ケー
スから一部の水を処理剤貯留容器内に放出せしめること
によって該容器内の付着残存処理剤を洗い流すものにお
いて、水源からの注水ケース内への給水量が低下した場
合でも所要の水量を処理剤貯留容器内に供給できて良好
なる洗い流し作用を確保できる洗濯機等の処理剤投入装
置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第９図は本考案の第一実施例を示すもので、
第１図、第２図、第３図及び第４図は夫夫第９図中のＩ
−Ｉ線、ＩＩ −ＩＩ線、ＩＩＩ−ＩＩＩ線及び■■−
■Ｖ線付近での縦断側面図、第５図は異なる作用状態で
示す第４図相当図、第６図は蓋部材の枢着部分での一部
切欠縦断面図、第７図は主要部の斜視図、第８図は主要
部の平面図、第９図は正面より見て部分的に切欠して示
す部品配置説明図、第１０図は第二実施例を示す要部の
縦断側面図である。 図中、２は回転槽（洗い槽）、６は注水ケース、１０は
通水口、２０は処理剤貯留容器、２０ ｂは案内路、２
０ Ｃは内底面、５５は流入用案内壁部、５６は流出用
案内壁部、５６ ａは水抜小孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 洗い槽の上方に配置され水源から受けた水を該洗い
   槽内に放出せしめる注水ケースと、前記洗い槽の上方に
   位置して処理剤を貯留可能に受ける投入待機位置と貯留
   状態の処理剤を前記洗い槽内に放出する投入位置との間
   で回動し得るように設けられた処理剤貯留容器と、この
   処理剤貯留容器を投入待機位置から投入位置に回動させ
   る機構と、前記注水ケースの所定部位に形成され前記処
   理剤貯留容器にこれが投入位置に回動したときの落差に
   よって水を流入させる通水口と、前記注入ケース内に設
   けられこれの内部を洗い槽への放出方向に流れる水の一
   部を前記通水口方向に案内する流入用案内壁部とを具備
   して成る洗濯機等の処理剤投入装置。 ２ 処理剤貯留容器はその内部に前記通水口から受けた
   水を処理剤の放出方向とは反対方向に案内させる案内路
   を形成するための流出用案内壁部を有していることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の洗濯機
   等の処理剤投入装置。 ３ 案内路にこの部分への水の残留を防止する水抜小孔
   を形成したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   ２項に記載の洗濯機等の処理剤投入装置。 ４ 案内路の内底面が処理剤放出方向とは反対方向に向
   かいながら下降する傾斜状に形成したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第２項に記載の洗濯機等の処理
   剤投入装置。