JPS5913991Y2 - 洗濯機の洗濯処理剤投入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗剤あるいはソフト仕上剤や漂白剤等の洗濯処
理剤を自動的に洗濯槽内へ投入する洗濯機の洗濯処理剤
投入装置に関する。

従来より洗濯機特に自動形の洗濯機では、すすぎ行程等
にあってソフト仕上剤や漂白剤等の洗濯処理剤を自動的
に洗濯槽内へ投入する洗濯処理剤投入装置を具えたもの
が供されているが、該洗濯処理剤投入装置としては、洗
濯処理剤を貯留した処理剤貯留器を、レバーやぼね更に
は電磁石等によって保持した常態から上記電磁石等の働
きのもとに自動的に反転せしめ、以て洗濯処理剤を洗濯
槽内に投入するようにしたものがある。

しかしながらこのものでは、処理剤貯留器を反転させた
後に、この反転後の処理剤貯留器を反転前の常態へ自動
的に復帰させることができず、使用者が逐一元状態に復
帰させなければならないといった煩しかあった。

さらに処理剤貯留器の常態の保持、及び該常態からの反
転を、前述の如くレバーやぼねさらには電磁石等を用い
て行なわせるようにしていたため、構造が復雑な欠点も
あった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、従ってその
目的は、反転後の処理剤貯留器を自動的に反転前の常態
に復帰させ得、しかもこれを簡単な構造にて達成し得る
洗濯機の洗濯処理剤投入装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき第１図乃至第５図を参照し
て説明する。

１は外箱、２は水受槽、３は脱水槽を兼用した洗濯槽、
４は外箱１の上面部に取着したカバー、５はこのカバー
４に形成した洗濯物出入用の開口部、６はこの開口部５
を開閉する蓋である。

７はカバー４の後方部に一体戒形した操作箱で、これの
前面に操作パネル８を取着している。

９は操作箱７内を路上下に分けるように配設した仕切板
で、これの前部には吐水口１０を形成している。

１１は操作箱７の底板部７ａに連なる前板部相当部分を
開口させて形成した放出口で、前記洗濯槽３の上方に位
置している。

１２は操作箱７の背板部７ｂの内側面に取着した電磁弁
で、これの入水口１２ａに給水源から導出された給水ホ
ース１３を連結し、一方、出水口１２ ｂに連結ホース
１４の一端部を連結している。

該連結ホース１４の他端部は第２図に示す切換弁］５の
入水口１５ａに接続しており、該切換弁１５の二つの出
水口１５ｂ、１５Ｃのうち一方の出水［：”］ １５
ｂには前記吐水口１０に通じる連結ホース１６を連結し
、他方の出水口１５ Ｃには直接洗濯槽３上方に臨む注
水ホースａ（第１図には図示せず）を連結しており、而
して給水ホース１３、電磁弁１２、連結ホース１４、切
換弁１５、連結ホース１６、吐水０．１０及び放出口１
１から成る一連の水路を給水路１７としている。

１８はこの給水路１７中例えば吐水口１０と放出口１１
との間に介在せしめた処理剤貯留器で、その形状及び設
置構造の詳細は次のとうりである。

即ち該処理剤貯留器１８は全体的には矩形容器状であっ
て但し前面壁部１８ ａが傾斜した形状をなし、該前面
壁部１８ ａ内面には水勢緩和用の櫛歯状の突起１９群
を例えば一体に立設している。

斯かる処理剤貯留器１８を、これの受水部に相当する前
面壁部１８ ａが前記吐水口１０の下方に位置する配置
状態で、該前面壁部１８ａ側に枢支点をずらして重心（
第１図中Ｇにて示す）が反照面壁部１８ ａ側に位置す
るように該枢支点にて枢支具２０により枢支している。

２１はストッパで、これを前記操作箱７の底板部７ａに
処理剤貯留器１８の重心側を支えるように立設しており
、該ストッパ２１により前記処理剤貯留器１８は常時は
第１図中実線で示す如く略水平に保持されるのである。

２２は補助ストッパで、これを操作箱７の底板部７ａに
処理剤貯留器１８の前面壁部１８ ａ下面に対向するよ
うに立設している。

２３は処理剤注入口で、これを前記操作パネル８に、前
記仕切板９を貫通して処理剤貯留器１８の重心Ｇ側上方
に臨むように先細状に形成している。

２４はこの処理剤注入口２３を開閉する蓋である。

尚、前記切換弁１５は具体的には第４図及び第５図に示
す如く、入水口１５ ａ及び二つの出水口１５ ｂ、
１５ Ｃを有した短円筒形のケース２５内にＬ字形に折
れ曲がる水路２６ ａを有する回転弁体２６を回転可能
に収納しており、２７はケース２５を密閉した蓋、２８
は回転弁体２６の回転軸である。

而して、該切換弁１５は、洗濯行程のうち最終すすぎ行
程の中間時間帯に一定時間第３図に示すように出水口１
５ｂから出水されるような切換角度に回転軸２８が回動
されるようになっていると共に、この一定時間以外の給
水時及びすすぎ時には第２図に示すように出水口１５
Ｃから出水される切換角度状態になされるようになって
いる。

次に上記構成の作用について説明する。

まず洗濯に先立ち、処理剤注入口２３を通して洗濯処理
剤例えば液状のソフト仕上剤や漂白剤を処理剤貯留器１
８内に貯留しておく。

この貯留状態では処理貯留器１８は略水平状態のままに
ある。

しかる後、洗濯物を洗剤と共に洗濯槽３内に投入し、そ
して図示しないタイマー装置をセットすると、まず給水
、洗剤洗い及び脱水（排水を含む）の各行程が順次行な
われると共に、その後に給水、すすぎ及び脱水の各行程
が夫々所定回数づつ順次自動的に行なわれてゆく。

而して電磁弁１２が開放された上記各給水行程及びすす
ぎ行程においては、切換弁１５が第２図に示した状態に
あるから、給水ホース１３を通して供給される水は電磁
弁１２を通った後、吐水口１０を通らず洗濯槽３内に直
接供給される。

さて、最終すすぎ時において、切換弁１５が切換えられ
る時期を迎えて第３図に示すように切換えられると、そ
れまで上述の様に吐水口１０を通らずに洗濯槽３内に供
給されていた水が、連結ホース１６を通り吐水口１０か
ら噴出されるようになる。

すると、該吐水口１０から噴出される水が処理剤貯留器
１８の受木部たる前面壁部１８ａに当たり、該処理剤貯
留器１８はその水圧により第１図中矢印穴方向へ反転さ
れる。

而して吐水口１０からの水が前面壁部１８ ａに当たっ
た折りには、櫛歯状の突起１９群により、この水の勢い
が緩和されるから、この部分における水跳ねはない。

又、この突起１９群により該部分の水の抵抗が増大する
から、先に述べた処理剤貯留器１８は前述の水圧に加え
該抵抗によっても反転力を受けるのである。

斯くして処理剤貯留器１８が反転されると、補助ストッ
パ２２によりその反転位置第１図中二点鎖線にて示す如
く保持される。

さて、この反転によって処理剤貯留器１８が傾き、これ
によってその内部のソフト仕上剤や漂白剤が水と共に放
出口１１を通し洗濯槽３内に流下される。

この反転状態は、吐水口１０からの給水が行なわれてい
る間保持され、そして一定時間が過ぎて切換弁１５が第
２図に示す状態に切換えられると、吐水口１０を通って
の給水が停止されて該吐水口１０を通らない通常の給水
が再び開始される。

而して、吐水口１０からの給水がなくなることによって
、試水による反転力がなくなるから、処理剤貯留器１８
が自重により反転前の常態に自動的に復帰し、ストッパ
２１によってその常態に保持される。

従って、反転後の処理剤貯留器１８を手動により逐−反
転前の常態に戻すといった煩しさはない。

尚、上記実施例では洗濯処理剤としてソフト仕上剤や漂
白剤を例示したが、帯電防止剤や洗剤等であってもよく
、この場合夫々に応じて切換弁の切換時期を適宜変更す
ればよい。

又、切換弁の構造や切換角度の制御については、上記実
施例の切換弁１５の構造及びその制御に限られず、例え
ば次のようにしてもよい。

即ち切換弁１５の切換角度を第２図及び第３図に示した
状態に加えて第６図に示した状態にも制御できるように
すれば、水の吐出方向の選択に加え給水の停止をも行な
い得、これにて上記実施例の電磁弁１２を不要にできる
。

又、第７図ａ乃至第７図Ｃに示す如く、回転弁体２９の
水路２９ ａをＴ字形に形成した構造の切換弁３０を用
いて、各図に示す如き切換角度に切換制御できるように
すれば、水の吐出方向を、出水口１５ｂのみから、ある
いは出水口１５ Ｃのみから、又はその双方からという
ように三通り選択でき、さらに第７図ｄに示す如き切換
角度にも切換制御できるようにすれば、これらに加え給
水停止も行なうことができて電磁弁１２を不要にできる
。

しかるに切換弁は必ずしも必要ではなく、これに代えて
第８図に示す如く二股状の給水路３１を形威し、分岐さ
れた水路に夫々電磁弁３２．３３を設ける構造とするよ
うなことも考えられ、同図において前記分岐された水路
の一方を洗濯処理剤投入用の給水路とすればよい。

その他事考案は上記し且つ図面に示す実施例のみに限定
されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更
して実施できる。

本考案は以上説明したように、洗剤あるいはソフト仕上
剤や漂白剤等の洗濯処理剤を自動的に洗濯槽内へ投入す
る洗濯機の洗濯処理剤投入装置において、洗濯槽への給
水路中に介在され且つ該給水路からの水を受ける受木部
側に枢支点をずらして重心が反受水部側に位置するよう
に前記枢支点にて枢支され前記給水路がらの水の噴出を
受けて反転される処理剤貯留器と、この処理剤貯留器を
反転前の常態に保持するストッパと、前記処理剤貯留器
に対向して設けられた処理剤注入口とを具備して威るも
のであり、これらにより、処理剤貯留器をその反転後の
状態から該処理剤貯留器の自重により自動的に反転前の
常態に復帰させることができ、これにて処理剤貯留器を
逐−反転前の常態に戻す必要のあった従来に比し、大い
に便利となし得、しかも、このように処理剤貯留器の常
態への復帰を偏重心を利用して行なう構成であること、
及び処理剤貯留器の反転を給水路からの水の噴出にて行
なう構成であることによって、レバーやぼねさらには電
磁石等を用いて処理剤貯留器の反転及び常態への復帰を
行なっていた従来構造に比し、構造の簡単化を達成でき
、これにて動作の信頼性を高め得、さらには、給水路か
らの水を処理剤貯留器に向けて噴出するのであるから、
処理剤貯留器の洗浄も併せて行なうことができ、これに
て洗濯処理剤が処理剤貯留器に付着残留する不具合を防
止できる等、種々の優れた効果を奏する洗濯機の洗濯処
理剤投入装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示し、第１図は
要部の縦断側面図、第２図及び第３図は切換弁を夫々異
なる切換状態で表わした横断平面図、第４図は切換弁の
斜視図、第５図は同分解斜視図であり、そして第６図は
本考案の異なる実施例を示したもので、切換弁のさらに
異なる切換状態を表わした第２図相当図である。 又、第７図ａ乃至第７図ｄは本考案のさらに異なる実施
例を示した第２図相当図であり、第８図は本考案のさら
にまた異なる実施例を示した概略構成図である。 図中、３は洗濯槽、７は操作箱、１０は吐水口、１１は
放出口、１２は電磁弁、１５は切換弁、１７は給水路、
１８は処理剤貯留器、１８ ａは前面壁部（受水部）、
１９は突起、２１はストッパ、２３は処理剤投入口、２
６及び２９は回転弁体、３０は切換弁である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 洗剤あるいはソフト仕上剤や漂白剤等の洗濯処理剤
   を自動的に洗濯槽内へ投入するものにおいて、洗濯槽へ
   の給水路中に介在され且つ該給水路からの水を受ける受
   木部側に枢支点をずらして重心が反受水部側に位置する
   ように前記枢支点にて枢支され前記給水路からの水の噴
   出を受けて反転される処理剤貯留器と、この処理剤貯留
   器を反転前の常態に保持するストッパと、前記処理剤貯
   留器に対向して設けられた処理剤注入口とを具備して成
   る洗濯機の洗濯処理剤投入装置。 ２ 処理剤貯留器は受木部に水勢緩和用の櫛歯状の突起
   群を有することを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載の洗濯機の洗濯処理剤投入装置。