JPS5912932Y2 - パチンコ機用回転入賞装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は遊技盤表面に位置する回転体を、電気的駆動
源と回転体に設けた磁性部との作用により制御し、打球
が受は入れ難い状態と受は入れ易い状態とに変換するよ
うにしたパチンコ機用回転入賞装置に関するものである
。

周知のようにパチンコ機の遊技盤表面には各種の入賞装
置が有り、打球の自重、クランクやカム機構などの機械
的手段、ソレノイドやモータなどの電気的手段で打球が
入り難い状態から入り易い状態に変換する入賞装置が各
種知られている。

しかし従来の上記変換入賞装置は構造が複雑で、しかも
嵩張るので遊技盤の表面及び裏面に取付は難く、更には
変換態様が単調なので装飾性に欠ける。

本考案は上記に鑑み提案されたもので、遊技盤表面の回
転体が大きく回転して打球の入る状態を変換するので、
パチンコ遊技の興趣を十分に高めるものである。

以下に本考案を図示の実施例について説明すると、遊技
盤の表面に取付ける基板１の表面には支持軸２により回
転体３を支える。

この回転体３は例えば合成樹脂のように非励磁材で成形
するもので、支持軸２を中心として自由に回転すること
ができ、横幅が狭くて打球を受は入れ難い第１受部４と
、横幅が広くて打球を受は入れ易い第２受部５とを上下
に背向状に設ける。

そして上記回転体３の高さの中央には後面に臨むように
第１磁性部６．６′を左右に設ける。

各第１磁性部６，６′は永久磁石からなるもので、小さ
な永久磁石を回転体３の後面左右に埋設状に取付けて構
成してもよいし、或いは一本の横長な永久磁石を回転体
３の後面に埋設状に取付け、該永久磁石の左右端部を第
１磁性部６，６′としてもよい。

各第１磁性部６，６′は磁極が異なるもので、例えば一
方の第１磁性部６がＮ極であれば他方の第１磁性部６′
がＳ極で、第１磁性部６がＳ極であれば他方の第１磁性
部６′がＮ極である。

前記した基板１は合成樹脂、アルミニウムなど磁気に影
響されない材質で作成するもので、表面上下に高さの低
いストッパー用突子７，７を設けるとともに、回転体３
の後面に上記突子７，７が嵌入する浅い窪部８，８を設
けてもよい。

基板１には、回転体３の上方に位置する受部（図面では
第１受部４）に入った打球を裏側に導く通孔９を上方に
開設し、裏面に誘導枠１０を設ける。

誘導枠１０の内部には通孔９から流れ込む打球を受ける
中仕切板１１を緩く下り傾斜するように設け、該中仕切
板１１の傾斜下端を誘導枠側面に開設した排出口１２に
連絡する。

そして中仕切板１１の下方には回転軸１３を設け、該回
転軸１３の先端に作動子１４を取付ける。

この回転軸１３と前記した支持軸２とは同一軸線上に有
る。

回転子１４は横長で、表面には前記第１磁性部６．６′
と対向するように第２磁性部１５．１５’を左右に設け
る。

この第２磁性部１５．１５’は前記第１磁性部６．６′
と同様に小さな永久磁石又は横長な永久磁石の端部によ
り構成するもので、各々磁極が異なる。

上記した回転軸１３は後端が誘導枠１０から突出し、突
出端部に作動機構１６を設ける。

この作動機構１６は外部操作により回転軸１３を一定角
度だけ回転させるもので、例えば回転軸１３の後端に設
けた腕片１７と、該腕片１７に突設したレバー１８と、
レバー１８を押圧作動する電気的駆動源１９と、電気的
駆動源１９の鉄心１９′とレバー１８とを連結する連結
杆２０とからなり、腕片１７に設けたピン２１を誘導枠
後面に形成した弧状溝２２に通して回転軸１３の回転範
囲を規制する。

なお電気的駆動源としてはソレノイドが好ましい。

本案は上記のようにしてなるもので、第１磁性部６，６
′と第２磁性部１５．１５’とが各々対向して磁気が互
いに作用する。

したがって作動子１４がほぼ水平状態で静止していると
、第１磁性部６と対向する第２磁性部１５とが異極で、
また第１磁性部６′と対向する第２磁性部１５′とが異
極であれば、回転体３は静止して第１受部４が上に向い
ている。

この状態で第１受部４に打球が入ると、該打球は通孔９
から中仕切板１１を転動して排出口１２から落下し、遊
技盤裏面に設けた入賞球集合樋に入って入賞球となる。

一方、電気的駆動源１９が励磁して鉄心１９′が下降す
ると連結杆２０により腕片１７が回動して回転軸１３が
回転する。

回転軸１３が回転すると作動子１４は回転し、１８０°
回転すると第２磁性部１５．１５’の左右位置が変る。

第２磁性部１５．１５’の左右位置が変ると対向する第
１磁性部６，６′と同極になるので、回転体３は同極に
よる反発力により基板１から離れるように移動して窪部
８が突子７から外れるとともに支持軸２を中心に回転し
、ある程度回転すると第１磁性部と第２磁性部の異極が
近すいて吸引力により回転する。

そして回転体３は第１磁性部と第２磁性部との異極によ
る吸引力が最も強く作用したとき、即ち１８０°回転し
て異極の磁性部が対向したとき停止し、窪部８が突子７
に嵌合して静止する。

回転体３が上記のように回転すると上に向いていた第１
受部４が下に 下に向いていた第２受部５が上に向くの
で、打球の受入れ状態が変換することになる。

電気的駆動源１９が消磁して鉄心１９′が上昇すると、
上記とは逆に回転軸１３が１８０°回転し、作動子１４
も回転して第２磁性部１５．１５’の左右位置が変る。

第２磁性部１５．１５’の左右位置が変ると前記と同様
に回転体３も１８０°回転し、受部の上下変換して打球
の受入れ状態が変ることになる。

電気的駆動源１９の励磁、消磁は例えば遊技盤に設けた
他の入賞装置に打球が入ったとき行わせればよい。

即ち特定の入賞装置に打球が入ったときスイッチが作動
して電気的駆動源１９が励磁し、回転体３の受部や他の
入賞装置に打球が入ったとき又はタイマーの設定により
一定時間後に消磁させれば、回転体３が適宜に回転して
パチンコ遊技の興趣を高めさせる。

このように本考案は作動機構１６の作動により回転軸１
３が回転して作動子１４が回るごとに回転体３が回転し
、上下の受部が交互に位置を変えて打球の入る状態を変
換させるものであって、回転体３は第１磁性部と、第２
磁性部との磁気作用により単独で回転するので、回転を
一定方向に規制するには回転体の重心位置を支持軸から
外せばよい。

これにより回転体は、重心の重い方向に向って回転する
ことになり、回転方向が規制される。

第５図は作動機構１６の他の実施例を示すもので、回転
軸１３の端部にピニオンギヤ２３を設け、電気的駆動源
１９の鉄心１９′に連絡したラック２４をピニオンギヤ
２３に噛合する。

このような構造であれば電気的駆動源１９が励磁、消磁
するごとにラック２４が上下動してピニオンギヤ２３が
回転するので、回転軸１３が回転するごとに回転体３が
回転し、打球の入る状態を変化させる。

以上で明らかなように本考案によれば作動機構が作動す
るごとに回転体が磁界作用で大きく回転して打球の入る
状態を変換するので、パチンコ遊技の興趣を高めるばか
りでなく、遊技盤の装飾効果を高めることになる。

そして回転体を回転させる構造が極めて簡単なので破損
したり作動不良になることがなく、作動機構の作動によ
り確実に回転することができる。

また基板表面の回転体は受部に入った打球で回転するの
ではなく、電気的駆動源の駆動により回転するので、遊
技者に意外性をもたらせることができ、しかも回転体の
回転状態を電気的に制御できるので、例えば打球が入り
易い受部をある程度の時間だけ継続して上方に向けるこ
とにより遊技者の関心を高めることができる。

なお作動機構は前記した２つの構造に限定されることな
く、クランク、カム、その他種々の構造のものを使用す
ることか゛できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので第１図は一部を欠截し
た正面図、第２図は同上の平面図、第３図は同上の背面
図、第４図は縦断側面図、第５図は回転機構の他の実施
例を示す概略図である。 １・・・・・・基板、３・・・・・・回転体、４・・・
・・・第１受部、５・・・−・・第２受部、６，６′・
・・・・・第１磁性部、１３・・・・・・回転軸、１４
・・・・・・作動子、１５．１５′・・・・・・第２磁
性部、１６・・・・・・作動機構、１９・・・・・・電
気的駆動源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板の表面に設けた回転可能な回転体に第１受部と第２
   受部とを背向状に設けるとともに後面に臨むように磁極
   が異なる一対の第１磁性部を設け、電気的駆動源を有す
   る作動機構により位置変化が可能な作動子に設けた第２
   磁性部を回転体の第１磁性部に臨ませるとともに磁気作
   用を与え、電気的駆動源の駆動による作動機構の作動に
   基づいて位置変化する作動子により第１磁性部に臨ませ
   た第２磁性部の磁極変化による磁気作用で回動体を回動
   制御するようにしたパチンコ機用回転入賞装置。