JPS591292B2 - ポリオキシテトラメチレングリコ−ルの製造方法 - Google Patents

ポリオキシテトラメチレングリコ−ルの製造方法

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JPS591292B2
JPS591292B2 JP9717875A JP9717875A JPS591292B2 JP S591292 B2 JPS591292 B2 JP S591292B2 JP 9717875 A JP9717875 A JP 9717875A JP 9717875 A JP9717875 A JP 9717875A JP S591292 B2 JPS591292 B2 JP S591292B2
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JP
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sulfuric acid
polymerization
catalyst
anhydride
ptg
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JP9717875A
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JPS5222097A (en
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智 前田
あつし 近藤
憲昭 岡部
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Original Assignee
Hodogaya Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はポリオキシテトラメチレングリコール(以下P
TGという)の製造方法に関しさらに詳しくはテトラヒ
ドロフランの新規な重合触媒にかかわるものである。
ポリオキシテトラメチレングリコールはテトラヒドロフ
ラン(以下THFという)の開環重合によつて製造され
、その重合触媒としてはプロトン酸、イオンコンプレッ
クス、ルイス酸のほか、ルイス酸にアルキレンオキシド
、活性ハロゲン化合物などを加えた系ならびに有機金属
化合物系などが有効で、従来から多数の触媒系が報告さ
れている。
しかし上記触媒の中には、高活性のものゝみならず低活
性のものも含み、かつこれらを使用する方法で得られる
PTGは、分子量数百の低分子物から数万以上の高重合
体にまで及んでいる。けれども、ポリウレタン、ポリエ
ーテルエステル等近来とみに注目を浴びている用途向け
には、分子量1000ないし3000程度のものが工業
的に重要で、かようなPTGを製造するためには、フル
オロスルホン酸、発煙硫酸、無水酢酸−過塩素酸系など
プロトン酸主体の重合触媒が実用化されているに過ぎな
い。これらのうち、フルオロスルホン酸、発煙硫酸を触
媒とするTHFの重合方法によれば、重合終了後、反応
物を水で加水分解する単純な操作だけで容易にポリマー
末端を水酸基に変換できる利点がある。
ところが、前者の場合、分子量1000ないし3000
程度のPTGを効率良く製造するには、きわめて高価な
フルオロスルホン酸を多量必要とし、従つて後処理工程
が簡便でも、必然的に製造原価の高騰をもたらす重大な
欠陥を有する。また発煙硫酸を触媒とする重合において
は、PTGの分子量が大凡1000前後に限定され、広
範囲の用途に応じられぬ大きな欠点があつた。その点、
無水酢酸一過塩素酸系触媒に比ば、触媒量比その他、重
合条件の選択により収率良くかつ任意の分子量のものを
製造しうる利点があり、PTGの工業的製法として適切
な長所を有している。しかしながら、触媒として使用す
る過塩素酸は比較的高価であるばかりでなく、無水状態
では爆発等の危険性があるため、60%もしくは70%
の水溶液の状態で市販、また使用されているに過ぎず、
THFの重合時には不必要な40ないし30%の水を無
水酢酸で消去する必要があり、必然的に無水酢酸の使用
量が多くなるというきわめて不経済な面があつた。本発
明者らは上記の実情にかんがみ、従来の触媒系とくに無
水酢酸一過塩素酸系に替る廉価で使用量の少ない有効な
工業的触媒の探索を行つた結果、本発明を完成した。
すなわち本発明は、一価カルボン酸無水物、濃硫酸、お
よび弗化水素または弗化水素酸塩を触媒としてTHFを
重合させることにより、従来の欠点を是正しかつきわめ
て容易に分子量1000ないし3000程度のPTGを
製造しうる方法である。本発明における触媒系は、一価
カルボン酸無水物濃硫酸、および弗化水素または弗化水
素酸塩の多元系で構成され、各成分の使用が必須である
これらの触媒から一構成々分でも除くと、例えば無水酢
酸と濃硫酸の場合には、重合物を生成しがたく、濃硫酸
を多量に使用しなければ重合せず、しかも、低重合体を
与えるにすぎない。同様に、濃硫酸と弗化水素又は弗化
水素酸塩の場合にも重合は起らず、又無水酢酸と弗化水
素の場合の重合率はきわめてわずかであり、さらに無水
酢酸と弗化水素酸塩では皆無となる。結局、弗化水素酸
塩と濃硫酸から生成する弗化水素と余剰の濃硫酸と一価
カルボン酸無水物の三者共存が絶対必要条件であつて、
かXる条件下に始めてTHFは効率よく重合し、本発明
の特徴を具現するものである。本発明において用いられ
る一価カルボン酸無水物としては、無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水酪酸、無水トリクロロ酢酸、無水トリフ
ルオロ酢酸、無水安息香酸などがあげられる。その使用
量はTHFに対し大凡2ないし15モル%の範囲である
。無水マレイン酸、無水フタル酸などの多価カルボン酸
無水物は、上記一価カルボン酸無水物より触媒活性の発
現に乏しい。次に弗化水素酸塩としては、弗化アンモニ
ウム、酸性弗化アンモニウム、弗化ナトリウム、酸性弗
化ナトリウム、弗化カリウム、酸性弗化カリウム、弗化
銅、弗化カルシウム、弗化すずなどの中性塩、酸性塩が
あげられる。
また弗化水素の場合には弗化水素酸水溶液として市販さ
れているものを用いるか、または無水の弗化水素ガスを
THF又は濃硫酸に吸収させて使用する。弗化水素また
は弗化水素酸塩の使用量はTHFに対して大凡0.5な
いし15モル%の範囲が適切である。これらの化合物の
二種以上の併用も差支えない。なお後述するように弗化
水素酸塩をあらかじめ濃硫酸と混合し、触媒混液を調製
する場合を考慮すれば、弗化水素酸塩は濃硫酸に溶解も
しくは分散しやすく、かつ流動性を保持して取扱い容易
なものX選択が好ましい。さらに、濃硫酸としては通常
95ないし100%の濃硫酸が好ましく使用される。
濃硫酸の使用量は、一般に弗化水素酸塩と当量以上を使
用し、弗化水素酸塩から弗化水素を遊離させるために計
算上必要とする硫酸よりも余剰の硫酸をTHFに対して
大凡0.1ないし20モル%、特に0.5ないし10モ
ル%の範囲とするのが好ましい。弗化水素酸塩の替りに
弗化水素を用X,ら場合には、濃硫酸使用量はすべて余
剰硫酸として考慮する。余剰硫酸が多くなると一般に重
合率は低下し、また、少なくすると重合率は増大するが
、前記触媒混液調製時にその流動性が失われ取扱いが困
難となる場合があるので上記範囲内の使用が好ましい。
本発明の所期の目的に適うPTGを製造するためには、
重合温度、時間および触媒の種類、量比の変動などによ
り、つまり、重合条件を適宜組合わせることによつて達
せられ、任意の分子量をもつPTGを容易に製造するこ
とができる。例えば、カルボン酸無水物の増量によつて
収率は増大し逆に分子量は低下する。又一価カルボン酸
無水物と弗化水素、あるいは弗化水素酸塩とのモル比は
分子量分布にも関係があり、低いほど分布がより改善さ
れる傾向がみられる。触媒添加の方法としては、弗化水
素酸塩使用の場合、THFに一価カルボン酸無水物と弗
化水素酸塩を溶解または懸濁させ、これに濃硫酸を適下
する方法もあるが、あらかじめ弗化水素酸塩と濃硫酸と
を混合して調製した触媒混液をTHFに加え、のち一価
カルボン酸無水物を徐々に加える方法が適当である。
触媒の添加は、攪拌下冷却して発熱を制御し、設定温度
を維持しつ匁行う。
添加終了後は設定温度で30分ないし15時間、好適に
は1時間ないし10時間重合を続ける。重合温度を高く
すると重合体の分子量は低下するが同時に収率の低下も
もたらす。従つて本発明の方法においては−10℃ない
し40℃、好適にはO℃ないし30℃で重合を行うこと
が望ましい。重合を終えたのちは、反応液に水を加えて
重合を停止させ、加熱して未反応のTHFを留去し、ひ
き続き酸性加水分解、水層分離、重合体のアルカリ性加
水分解、ついで重合体層の精製、乾燥を経てPTGを得
る。
一例をあげれば、重合停止後、加熱して未反応のTHF
を留去し、続いて還流下に1ないし3時間酸性加水分解
を行う。加水分解終了後は反応液を静置してTHF重合
体から成る有機層と水層とに成層分離させ水層は棄却す
る。残りの有機層に、中和ならびに鹸化に必要かつ充分
な量の苛性アルカリ水溶液を、n−ブタノール、IsO
−ブタノールなどの溶媒と匁もに加えて、攪拌しながら
還流下に1ないし5時間アルカリ性加水分解を行う。反
応終了後は反応液を静置してPTGを含む溶媒層と水層
とに成層分離させ水層は分液除去する。残りの溶媒層に
は水を加えてよく攪拌したのち、静置後成層分離させ、
水層のみを分液除去する。このような洗浄分液のくり返
し、もしくは他の公知の方法に準じて溶媒層を精製した
のち、溶媒を留去、減圧下に乾燥することにより、純良
なPTGが収率良く取得できる。本発明の方法を従来の
無水酢酸一過塩素酸系触媒を使用する方法と比較すると
、水溶液からなる触媒成分の使用は皆無かまたは葎少量
のため無水酢酸の使用量を大巾に減じうることが第一の
特徴としてあげられる。
さらに本触媒系が廉価な成分で構成されているゆえに触
媒のコストは著しく安くなる。さらに、得られるPTG
の分子量分布が狭く従来の製法より改善されることも顕
著な特徴の一つである。したがつて本発明によるPTG
の製造方法は製造原価の削減、品質の向上に対する寄与
がすこぶる大きい。次に実施例によつて本発明をさらに
詳細に説明する。
実施例において特記しないかぎり部および%は、夫々重
量部、重量%を示す。実施例 1 攪拌装置を有する四顆反応容器にTHFlOO部を仕込
み、攪拌しつX外部冷却で10±2℃に保ちながら、予
め調整した98%硫酸4,08部と酸性弗化ナトリウム
1.72部との触媒混液を滴下し、ひき続き無水プロピ
オン酸14.22部を36分を要して滴下した。
無水プロピオン酸滴下後10℃で5時間重合を行つたの
ち、水23.1部を加えて重合反応を停止させた。蒸留
管を取付け、加熱して未反応のTHFを留去し、さらに
還流冷却器をつけて100℃、3時間加熱攪拌して酸性
加水分解を行つた。静置して水層を分液除去し、のち有
機層にn−ブタノール50部と20%苛性ソーダ48.
8部を加えて加熱、還流下に3、5時間攪拌してアルカ
リ性加水分解を行つた。60ないし80℃に冷却、静置
してPTGを含むn−ブタノール層と水層とに分離させ
水層を分液した。
n一ブタノール層に水25部を加え約80℃で攪拌し、
再び静置して水層を分液する精製操作をアルカリ性で1
回、ほぼ中性で3回繰返したのち、n一ブタノールと残
存する水を蒸留留去し、減圧乾燥を行つてPTGを得た
。収率および0H価の測定から求めた分子量は下記の通
りである。実施例 2〜12 実施例1と同様の方法により、重合温度、弗化水素酸塩
の種類、および触媒量比を変えた実験を行い第1表に示
す結果を得た。
たXし弗化水素を使用した対照1および実施例9におい
ては、あらかじめTHFに無水弗化水素ガスを吸収させ
、のち硫酸、次に無水酢酸を滴下する方法を採つた。な
お第1表には対照として無水酢酸−98%硫酸、無水酢
酸一弗化水素各二元素および、従来技術の代表例として
無水酢酸一過塩素酸触媒系の実験結果も併せ記した。な
お、分子量分布は40℃で測定したバルク粘度(ポイズ
)に関する次式をもとに計算した値を示した。第1の表
の結果から、一価カルボン酸無水物、濃硫酸および弗化
水素又は弗化水素酸塩からなる多成分を併用することに
よつて、始めて顕著な触媒活性を生じ、かつ重合条件の
変動により所期の目的に適うPTGが収率よく容易に製
造できることまた、分子量分布は無水酢酸一過塩素酸触
媒と比較して著しく改善されることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 一価カルボン酸無水物、濃硫酸、および弗化水素ま
    たは弗化水素酸塩を触媒としてテトラヒドロフランを重
    合させることを特徴とするポリオキシテトラメチレング
    リコールの製造方法。
JP9717875A 1975-08-12 1975-08-12 ポリオキシテトラメチレングリコ−ルの製造方法 Expired JPS591292B2 (ja)

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