JPS59123744A - 溶融亜鉛メツキ用ロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は溶融亜鉛メッキ用ロールに関し、特に耐食性が
改善されたロールに係るものである。

溶融亜鉛メッキ装置には溶融亜鉛に浸漬あるいは接触し
て使用されるジンクロール、サポートロール（別名エル
ジットロール、コーティングロール）などのロールが設
けられている。これらのロールの材料としては使用上、
下記の諸条件を満足してい々ければなら々い。

イ、　ロール使用温度４５０〜５００℃の高温で使用に
耐え得る強度および硬度を有すること。特に溶融亜鉛中
への浸漬の際に作用する熱衝撃に耐え得る強度を有する
こと。

口、　ロール表面のメッキ濡れ性が良く、亜鉛合金層が
剥離、脱落しないこと。

ハ、溶融亜鉛に対する耐食性がすぐれていること。

二、　耐摩耗性にすぐれていること。

ホ　経済性にすぐれていること。

従来、溶融亜鉛メッキ用ロールは、上記の高温強度、耐
熱衝撃性、合金層の耐剥離性、耐食性などの諸条件を考
慮して、純鉄、低ケイ素炭素鋼あるいは高クローム高ニ
ッケル鋼のロール材質が用いられた。しかし最近メツキ
ラインの高速化、亜鉛メッキ板肌に対する品質の向上、
さらに溶融メッキ用ロールの耐用期間の延長などの技術
的な問題から、これらロール材質では不満足なものとな
ってきた。すなわち純鉄、低ケイ素炭素鋼で（佳溶融亜
鉛に対する耐食性および耐摩耗性に劣り、亜鉛メッキ板
に肌荒れを生じやすく、まだ耐用期間も短い、一方高ク
ローム高ニッケル鋼では耐食性がすぐれているが、ロー
ル表面のメッキ濡れ性が悪いために、浮遊した鉄−亜鉛
化合物すなわちドロ７がロール表面に付着するなど、亜
鉛メッキ板に板疵が生じゃずいという問題がある。

本発明は従来の溶融亜鉛メッキ用ロール材質において問
題となる、互いに相反する性質である耐食性とメッキ渭
れ性を同時に具備する溶融亜鉛メッキ用ロールを提供し
ようとするものである。

従来のロール用材質はフェライト、フェライト＋パーラ
イトあるいはオーステナイトの基地組織により、溶融亜
鉛メッキ用ロールに要求される諸性質を伺与したもので
あるのに対し、本発明のロール材質は焼戻しマルテンサ
イトおよびオーステナイト中にクローム−鉄共晶炭化物
を晶出させ、共晶炭化物と焼戻しマルテンサイトおよび
オーステナイトとの混合組織によって溶融亜鉛メッキ用
ロールに要求される諸性質を満足させることを特徴とす
るものである。すなわち本発明のロール材質は、網目状
に均一に晶出した共晶炭化物が溶融亜鉛と合金反応をし
がたく、耐食性を付与し、一方基地の焼戻しマルテンサ
イトおよびオーステナイトが溶融亜鉛と反応して合金層
を形成し、メッキ濡れ性を付与するものである。さらに
本発明のロール材質は第１図の顕微鏡写真およびその模
式図である第２図に示すごとく、網目状の共晶炭化物が
基地表面に形成される合金層の模作用をなし合金層の剥
離、脱落を防止し、ロールと被亜鉛メッキ板との間に働
く摺動作用に対しすぐれた耐腐食摩耗性を有するもので
ある。

本発明者らは上述の如くクローム−鉄共晶炭化物が溶融
亜鉛と反応しがたい特性に着目し、溶融亜鉛に対する耐
食性、耐摩耗性ならびにメ、７キ儒れ性にすぐれたロー
ル材質を見いたすために研究を推し進めた結果、Ｃ０，
５〜２．５係、８１０３〜５．０％、Ｍｎ０７３〜３．
０％、Ｃｒ１５〜３０ａｌＤを含有し、残部がＦｅおよ
び不純物からなる合金、あるいは前記成分にＮｌ単独で
は０５〜５．０係、ＣＯ単独では０３〜３０係、Ｎｉお
よびＣｏの総計では０５〜５０チを含むロール材質が最
適であることを知見した。

以下、上記本発明のロール利質の各成分含有量の限定理
由について説明する。

Ｃ：Ｃは耐食性の改善に必要なＣｒ−Ｆｅ共晶炭化物の
形成に重要な元素であり、適量の共晶炭化物を晶出させ
るには０５％以上を必要とする。その上限を２５係とし
たのは過共晶組成になると熱衝撃に耐え得る強度が得ら
れないだめである。

好ましくは１．０〜２３係の範囲が望まし７い。

Ｓｉ：　Ｓｉは脱酸元素であると同時に鋳造性を維持す
るために重要な元素であり、０．３’％以上が必要であ
る。Ｓｌを１．５％以下としたのは耐食性が低下するの
を抑えるためである。

Ｍｎ：　ＭｎはＳｉと同様に脱酸元素であるために０３
幅以上必要であり、多量に含有すると耐食性を低下させ
ると開時に財力が低下するので・その上限を３．０嗟と
した。好ましくは０．５〜１．５係の範囲が望ましい。

Ｃｒ：Ｃｒは炭化物を形成し、一部は基地に固溶して耐
食性を向上させるとともに、耐摩耗性をも改善する効果
がある。Ｃｒが１５係以下では基地の耐食性および耐摩
耗性が不十分であり、３０ｔＩ）以上ではＣ量が低いと
基地の硬度が低下し、一方Ｃ量が高いと耐熱衝撃性が劣
化し、また経済的にも不利となるために、その下限およ
び上限をそれぞれ１５ｃｌＪ、３０壬とした。

Ｎｉ、Ｃｏ　：　ＮｉおよびＣｏは基地に固溶し耐食性
を向上させるだめに有効な元素であるためにそれぞれ０
．５％、０．３係以上必要であり、多量に含有すると残
留オーステナイトが増加し、耐摩耗性を低下させるので
、その上限をそれぞれ５．０％。

３０φとした。Ｎ１およびＣｏの複合添加の場合、耐食
性を向上させるためには０５係以上が有効であり、多量
に含有すると残留オーステナイトが増加し、耐摩耗性を
低下させるので、その上限を５．０係とした。

本発明口〜ルは前記の化学成分を含有した鋳造ロールで
、９，９．８５０〜９５０℃での完全焼鈍および５５０
〜７００℃の時効処理を施行し、ショア硬さＨ８５０〜
６０に調整したものである。この熱処理は基地組織中の
歿留オーステナイトを低減し、耐摩耗性を向上させると
同時に、機械加工性の向上、耐熱衝撃性の向上を目的と
したものである。

次に本発明のロール材質に関する実馳結果およびロール
の使用実績について説明する。本発明のロール材質と従
来ロール材質および比較材について浸漬試験を行なった
。試験ロール材質の化学組成を第１表に示す。第２表は
これらの各材料を溶融亜鉛中に１０日間浸漬した腐食試
験結果を示したものである。この表から従来ロール材屋
１７〜１９ではその腐食減量が３．４２〜１２５１循で
あり、比較材扁２０〜２３では５．２１〜６４５係であ
るのに対し、本発明ロール材Ａ１〜１６では１２４〜２
．３４　％を示し、溶融亜鉛に対する耐食性が特にすぐ
れていることが確認される。

第３表は従来ロール材質および本発明ロール材質よりな
るロールを実際の溶融亜鉛メッキ設備におけるサポート
ロールとして使用した結果を示す。

本発明のロール材質よシなるロールではその１回の使用
期間が低ケイ素炭素材質のものよシ約５倍、高クローム
高ニツケル鋼材質のものよし約３倍延長されており、さ
らに１回の研削量も両材質よりも少ないという画期的な
結果が得られた。丑だ本発明のロール材質のロールでは
合金層の厚みも十分にあり、製品の板疵発生は全くなく
、ロール面の肌も良好である。

本発明は上記のように従来のロール材質が有する基地に
クローム−鉄共晶炭化物を晶出させることにより、溶融
亜鉛に対し極めて大きな耐食性と被亜鉛メッキ板に対す
る耐摩耗性を有し、かつロール表面（で適姥な厚みの合
金層を形成させるようにしたものである。したがって本
発明のロールは溶融亜鉛に対する耐食性および耐摩耗性
が一層要求される箇所に使用されるとき、その効果は更
に著大である。

なお本発明は溶融亜鉛メッキ用ロールを対象としてなさ
れたものであるが、その低溶融亜鉛に対する耐食性およ
び耐摩耗性が要求されるス１ノーブ、メタル、ブツシュ
等のロール軸受けの部品にも同

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のロール材質を溶融亜鉛中に浸漬した後
の表面付近の金属顕微鏡組織写真図であり、第２図はそ
の組織を模式的に示したものである。 ａ：母材の基地、ｂ：共晶炭化物、ｃ　：　Ｆｅ−Ｚｎ
合金層、ｄ：付着したＺｎ　０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （ｉ）　　ＣＯ，５〜２．５　％、５ｉ０３〜１．５％
   、Ｍｎ０、３〜３．０％、Ｃｒ１５〜３０ｔＩ）を各重
   量％で含有し、残余ばＦｅおよび不純物からなることを
   特徴とする溶融亜鉛メッキ用ロール。 （２）　　Ｃ０，５〜２．５　％、ＳＩｏ、３〜１．５
   ％、ＭｎＯ３〜３．０％、ｃｒ１５〜３ｏ係およびＮ１
   ｊｌ独では０５〜５．０壬、ＣＯ逆独では０．３〜３０
   ％、Ｎ１およびＣＯの総計では０．５〜５．０％を各重
   量安で含有し、残余はＦｅおよび不純物からなることを
   特徴とする溶融亜鉛メッキ用ロール。