JP4751152B2 - 耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板、合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板、およびそれらの製造方法 - Google Patents

耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板、合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板、およびそれらの製造方法 Download PDF

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本発明は、主としてプレス加工されて使用される自動車等の足回り部品や構造材料に好適な耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板、合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板、およびそれらの製造方法に関するものである。
自動車の高級化の傾向を反映して、自動車用部材の耐食性および外観を向上させるために、自動車用部材のめっき化が進んでおり、現在では多くの部材に溶融亜鉛めっき高強度鋼板が用いられている。成形性と高強度とを兼備した高強度鋼板として、フェライト・マルテンサイト組織を有する複合組織鋼板や、残留オーステナイトを含有するTRIP型の鋼板などが知られている。複合組織鋼は、フェライト地に島状マルテンサイトを分散させた鋼板であって、低降伏比で引張強度が高く、しかも伸び特性にも優れているが、フェライトとマルテンサイトの界面が破壊の起点となるため、穴拡げ性が劣るという欠点がある。また、残留オーステナイトを含有する鋼板は、組織中に残留オーステナイトを生成させ、この残留オーステナイトが加工変形中に誘起変態して優れた延性を発揮するものであるが、やはり穴拡げ性に劣るという欠点があった。
そこで、このような欠点を改良するものとして、特許文献1〜4には穴拡げ性に優れたフェライト・ベイナイト組織からなる高強度鋼板や溶融亜鉛めっき亜鉛高強度鋼板が開示されている。ところが、従来の連続鋳造においては、スラブの中間部(厚みtのスラブの1/4t位置)における平均冷却速度は、0.1℃/sec程度の小さいものであったので、デンドライトの成長が大きくMnのミクロ偏析が大きいものであった。このミクロ偏析部は圧延に際して伸長されてMnバンドを形成し、この部分は焼き入れ性が高いのでベイナイトに変態してしまう。その結果冷間加工においてフェライトとベイナイトとの界面に応力が集中して破壊が発生しやすいものであった。このように、従来のフェライト、ベイナイト組織を有する高強度鋼板においてはMnバンドに起因する組織の不均一性が成形性、特に局部延性を阻害する要因となっていた。
特開2002−180188号公報 特開2002−180189号公報 特開2002−180190号公報 特開2003−193190号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたものであって、組織が均一微細であって、耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板、合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板、およびそれらの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、偏析起因のバンド状組織と穴拡げ性との関連に付いて鋭意研究を重ねた結果、板厚tの1/8t〜3/8tの範囲におけるMnのミクロ偏析を、式(1)を満たすように制御することによって、穴拡げ性を著しく改善できることを見出して、本発明を完成した。
本発明の耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、
質量%にて、C:0.01%以上、0.20%以下、Si:2.0%以下、Al:0.010%以上、2.0%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.08%以下、S:0.010%以下、N:0.010%以下を含有し、残部鉄及び不可避的不純物からなる鋼組成を有する溶融亜鉛めっき高強度鋼板であって、
組織が、相分率が50%以上のフェライトと、残部を占めるベイナイトとからなるフェライト・ベイナイト組織であり、板厚tの1/8t〜3/8tの範囲でのMnミクロ偏析が、式(1)を満たす範囲にある高強度鋼板に、
溶融亜鉛めっきが施されたことを特徴とする耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
0.10≧σ/Mn ・・・(1)
ここでMnは添加量、σはMnミクロ偏析測定における標準偏差である。
上記溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、
鋼組成中にさらに、
Nb:0.005%以上、0.10%以下、Ti:0.03%以上、0.20%以下、V:0.005%以上、0.10%以下、Mo:0.02%以上、0.5%以下、Cr:0.1%以上、5.0%以下、Co:0.01%以上、5.0%以下、W:0.01%以上、5.0%以下の1種または2種以上を含有することができ、
鋼組成中にさらに、
Ca、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することができ、
鋼組成中にさらに、
Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の1種または2種以上を含有することができる。
本発明の耐食性と穴拡げ性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、
請求項1〜5の何れかに記載の溶融亜鉛めっき高強度鋼板に合金化処理を施こして、鋼板表面に合金化溶融亜鉛めっき層を形成したことを特徴とするものである。
また、本発明の耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法は、
請求項1〜4の何れかに記載の溶融亜鉛めっき高強度鋼板をスラブから製造する溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法であって、
連続鋳造後冷却途中のスラブを、スラブの厚みtの1/4tの位置における平均冷却速度を100℃/min以上として、液相線温度から固相線温度の間を冷却した後に、そのまま
又は1100℃以上に再加熱し、
次いで、仕上げ温度を850〜970℃として熱間圧延を行い、その後650℃以下の温度域まで平均で10〜100℃/secで冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取って、熱延鋼板となし、
当該熱延鋼板を酸洗後、40%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度を0.1×(Ac3 −Ac1 )+Ac1 以上、Ac3+50℃以下として焼鈍した後、
続けて、500℃以下、250℃以上の温度域まで、平均で3〜100℃/secの冷却速度で冷却し、引き続いて同温度域で1〜1000sec保持を行い、その後450〜475℃の溶融亜鉛めっき層に浸漬することを特徴とするものである。
また、本発明の耐食性と穴拡げ性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法は、請求項6に記載した方法で製造した溶融亜鉛めっき高強度鋼板を、500〜580℃の温度で合金化処理を行うことを特徴とするものである。
本発明の溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、Mnのミクロ偏析が従来よりも著しく小さいので、Mnの偏析が圧延方向に伸ばされたMnバンドが発生しにくい。従って、Mnバンド起因のバンド状組織を回避することができるので、穴拡げ性が従来の高強度鋼板よりも優れる。また鋼板表面に溶融亜鉛めっき層が形成されているので、耐食性に優れる。
また、本発明の合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、上記した溶融亜鉛めっき高強度鋼板に合金化処理を施して合金化層が形成されているので、Mnバンドが小さく穴拡げ性に優れるとともに、耐食性にも優れる。
また、本発明の溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法は、凝固時の冷却速度を高めたスラブから冷延鋼板を製造するので、通常のスラブよりも凝固組織を微細にしてMnのミクロ偏析を小さいものとすることができる。よって、Mnバンドが小さく組織が均一であるので、従来よりも穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板を製造することができる。
また、本発明の合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法は、上記した方法で製造した溶融亜鉛めっき高強度鋼板に合金化処理を施すので、Mnバンドが小さく穴拡げ性に優れた、合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板を製造することができる。
なお、本発明においては、凝固時の冷却速度を100℃/minより高くできれば、どのような手法で鋳造しても良い。例えば、連続鋳造においてスラブ厚を薄くすることや、インゴット鋳造においてインゴットのサイズを小さくすること、また、通常方法で製造したスラブのうち,冷却速度の速い表層部分を切り出して用いてもよい。
本発明の穴拡げ性に優れた高強度鋼板は、板厚tの1/8t〜3/8tの範囲におけるMnのミクロ偏析が、式(1)を満たすことを特徴とする。
0.10≧σ/Mn ・・・(1)
ここで、Mnは添加量、σはMnミクロ偏析測定における標準偏差である。標準偏差σは、EPMA(X線マイクロアナライザー)を用いて、板厚断面を研磨した試料を板厚方向に線分析することにより得られたMn濃度分布データから求めた。
σが、0.10<σ/Mnの場合には、Mn濃度のばらつきが大きく、Mnのミクロ偏析が十分小さくない。このためMnのミクロ偏析が圧延方向に伸ばされて比較的大きなMnバンドを形成するので、組織を均一なものとすることができない。また、板厚方向に強度が大きくばらつくことになって、穴拡げ性に優れた高強度鋼板を得ることができない。したがって、Mnのミクロ偏析は、0.10≧σ/Mn、の関係を満たさねばならない。成形性の要求が高い場合には、ミクロ偏析は、(2)式を満たすものとするのが望ましい。これによって、組織をさらに均一化して穴拡げ性を高めることができるからである。
0.05≧σ/Mn ・・・(2)
この条件は冷却の遅い板厚tの1/8t〜3/8tの範囲において満たされる必要がある。
以下に本発明の溶融亜鉛めっき高強度鋼板の化学成分の限定理由を説明する。
Cは、ベイナイトを形成して鋼の強度を高めるのに重要な元素である。Cの含有量が0.01%未満では強度を十分高めることができない。一方、0.20%を超えると延性の低下が大きくなる。従って、本発明におけるCの範囲は、0.01%以上、0.20%以下とする。なお、穴拡げ性の要求が高い場合にはCの上限は、0.05%とするのが望ましい。
Siはフェライトを形成して延性を確保するために重要な元素である。しかし、2.0%を超える添加により延性が低下するほか化成処理性も低下するので、Siの添加量は2.0%以下とする。なお、化成処理性の要求が高い場合には、1.3%以下とするのが望ましい。また、Siは脱酸のために添加されるが、0.01 %未満では脱酸効果が十分でないので、Siの下限は、0.01%とするのが望ましい。
Alは、脱酸剤として重要である。この目的のためにはAlは0.010%以上添加する必要がある。一方、Alを過度に添加しても上記効果は飽和し、かえって鋼を脆化させるため、その上限を2.0%とした。なお、化成処理性の要求が高い場合には、1.0%以下とするのが望ましい。
Mnは鋼の焼入れ性を高めて強度を高めるのに必要である。Mnが0.5%未満では、強度を十分高めることができない。しかし、Mnが3.0%を超えると、Mnバンドが形成されやすいほか、焼入れ性が必要以上に高まるため強度上昇を招きこれにより延性が低下する。なお、伸びの要求が高い場合には、Mnの添加量は2.0%以下とするのが望ましい。
Pは含有量が多いと粒界へ偏析するために局部延性を劣化させる。また、溶接性を劣化させる。従って、上限を0.08%とする。なお、Pをいたずらに低減させることは、製鋼段階での精錬時のコストアップにつながるので、下限は0.001%とするのが望ましい。
Sは、MnSを形成して局部延性、溶接性を著しく劣化させる元素である。従って、上限を0.010%とする。なお、下限は精錬コストの問題から0.0005%とするのが望ましい。
Nは、AlNを析出して結晶粒を微細化するのに重要である.Nが0.010%を超えて含有すると固溶窒素が残存して延性が低下することとなるので、上限を0.010%とする。なお、精錬時のコストの問題から下限を0.0010%とするのが望ましい。
Nb、Ti、Vは、微細な炭窒化物を析出して鋼を強化する。また、Mo、Cr、Co、Wは焼き入れ性を高めて鋼を強化する。このためにはNb:0.005%以上、Ti:0.03%以上、V:0.005%以上、Mo:0.02%以上、Cr:0.1%以上、Co:0.01%以上、W:0.01%以上、の1種または2種以上を含有する必要がある。しかし、Nb:0.10%超、Ti:0.20%超、V:0.10%超、Mo:0.5%超、Cr:5.0%超、Co:5.0%超、W:5.0%超を添加しても、強度上昇の効果は飽和するのみならず、延性の低下をもたらすこととなる。
鋼板はさらに、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005以上、0.02%以下含有することができる。Ca、Mg、Zr、REMは、硫化物や酸化物の形状を制御して局部延性や穴拡げ性を向上させる。この目的のためには、これらの元素の1種または2種以上を単独または合計で0.0005%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加は加工性を劣化させるため、その上限を0.05%とした。
鋼板はさらに、Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.0070%以下の1種または2種以上を含有することができる。これらの元素も焼入れ性を向上させて鋼の強度を高めることができるが、Cu:0.04%未満、Ni:0.02%未満、B:0.0003%未満では鋼を強化する効果が小さい。一方、Cu:2.0%超、Ni:1.0%超、B:0.0070%超添加しても、強度上昇の効果は飽和するし、延性の低下をもたらすこととなる。
鋼板は、以上の元素のほかSn、Asなどの不可避的に混入する元素を含み、残部鉄からなる。
本発明の溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、組織が相分率が50%以上のフェライトと、残部を占めるベイナイトとからなる。フェライトの量が少ないと延性の低下が大きくなるため、フェライト相分率を50%以上とする。また、ベイナイトを存在させ、混合組織化を図ることで強度と延性を両立することが可能となる。なお、ベイナイトには少量の残留オーステナイトを含むことができる。
以下に強度鋼板の製造方法について説明する。
強度薄鋼板を製造するに際しては、鋳造スラブを、液相線温度から固相線温度の間を100℃/min以上の平均冷却速度で冷却する。ここでの平均冷却速度は、スラブの中間部(厚みtのスラブの1/4tの位置)における平均冷却速度を指す。本発明においては、凝固時の冷却速度が100℃/minより高くできれば、どのような手法で鋳造しても良い。例えば、連続鋳造において、スラブ厚を薄くすることや、インゴット鋳造において、インゴットのサイズを小さくすること、また、通常のスラブのうち、冷却速度の速い表層部分を切り出し、これを用いても良い。例えば、連鋳スラブの厚さを変化させる場合には、スラブの厚みを、100〜30mmとするのが望ましい。厚みが100を超えるとスラブを十分大きい冷却速度で冷却することができないからであり、30mm未満とすると鋳造速度が大きくなって湯面変動、ブレークアウトなどを引き起こし、スラブを安定して鋳造することが困難となるからである。
また、液相線温度から固相線温度の間の平均冷却速度が、100℃/min未満の場合には、溶鋼を急速に凝固させることができずに、Mnのミクロ偏析を、0.10≧σ/Mn、の関係を満たすような小さいものとすることができず、穴拡げ性の改善効果が得られない。したがって、当該平均冷却速度は100℃/min以上とする。特に高い穴拡げ性が求められる場合は、更にミクロ偏析を低減させるために200℃/min以上とすることが望ましい。
冷却後のスラブは、そのまま熱間圧延に供することができる。あるいは、1100℃未満に冷却されていた場合には、トンネル炉などで1100℃以上、1300℃以下に再加熱することができる。1100℃未満の温度では熱間圧延において仕上げ温度を確保することが困難であり、延性低下の原因となる。また、Ti、Nbを添加した鋼板では加熱時の析出物の溶解が不十分となるため、強度低下の原因となる。一方、1300℃超ではスケールの生成が大きくなって鋼板の表面性状を良好なものとすることができないからである。
次いで、仕上げ温度を850℃以上、970℃以下としてスラブを熱間圧延する。仕上げ温度が、850℃未満では(α+γ)2相域圧延となり、延性が低下するからであり、970℃を超えるとオーステナイト粒径が粗大になってフェライト相分率が低下し、やはり延性が低下するからである。
熱間圧延後650℃以下の温度域まで平均で10〜100℃/secの冷却速度で冷却した後650℃以下の温度で巻き取って熱延鋼板となす。熱間圧延後の冷却温度が650℃より高い場合には、パーライトが生成し、焼鈍中に十分に溶解することができないために、未溶解パーライトが局部延性、穴拡げ性を低下させる。また、冷却速度が10℃/sec未満ではパーライトが生成しやすいからであり、100℃/sec超では巻取り温度の制御が困難となるからである。
以上のようにして製造した熱延鋼板を、酸洗後圧下率40%以上の冷間圧延を施し、最高温度を0.1×(Ac−Ac)+Ac以上、Ac +50℃以下の温度で焼鈍する。
冷延鋼板の製造において、圧下率が40%未満では焼鈍後の結晶粒を微細なものとすることができないので、圧下率は40%以上とする。
また、焼鈍の最高温度は、0.1×(Ac−Ac)+Ac以上、Ac +50℃以下とする必要がある。最高温度が、0.1×(Ac3−Ac1 )+Ac1 (℃)未満の場合には、焼鈍温度で得られるオーステナイト量が少ないので、鋼板中に所望の量のベイナイトを生成させることができない。また、焼鈍温度の高温化はオーステナイトの粗大化を招き,延性が低下する他,製造コストの上昇をまねくために、焼鈍温度の上限をAc +50℃以下とした。
続けて、500℃以下、250℃以上の温度域まで、3〜100℃/secの平均冷却速度で二次冷却し、引き続いて同温度域で1〜1000sec保持を行い、その後450〜475℃の溶融亜鉛めっき層に浸漬する。
冷却温度が500℃超ではパーライトが生成してしまうからであり、250℃未満では未変態のオーステナイトがマルテンサイトに変態しやすく、加工時の割れに原因となるからである。
また冷却速度が3℃/sec未満ではパーライトが生成しやすいためであり、100℃/secを超えるとフェライト変態が進行しにくいからである。
そして、鋼板をその温度域で1〜1000sec保持するが、1sec未満ででは、ベイナイトを十分生成させることができないからであり、1000secまでの保持で目的とするベイナイト量を生成させることができるからである。また、1000秒を超えると炭化物が生成してしまう。
以上のようにして製造した冷延鋼板を溶融亜鉛のめっき浴に浸漬してめっきを施す。浴の温度は450〜475℃とする。450℃より低い場合には、溶融亜鉛の粘度が高くワイピングでの払拭に適さない、ボトムドロスを生じやすいなどの問題があるからであり、一方、475℃を超えて高い場合には酸化亜鉛の生成の増大、亜鉛蒸発量の増大などの問題を生ずるからである。
以上に述べたように、スラブを高速で冷却した後に、温度を制御して熱延鋼板を製造し、この熱延鋼板を冷延、焼鈍した後、さらに溶融亜鉛めっきを施すことによって、Mnのミクロ偏析が小さく組織が均一で、フェライト・ベイナイト組織の、耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板を得ることができる。
溶融亜鉛めっき高強度鋼板は、引き続いて500〜580℃の温度で合金化処理を行う。合金化の処理温度が500℃未満の場合には、合金化が進行しないか、或いは合金化の進行が不十分で合金化未処理となりめっき表層が加工性の劣るη相やζ相に覆われるためである。また、処理温度が580℃を超えて高い場合には、合金化が進み過ぎて加工時におけるめっき密着力が低下するためである。
以上のように溶融亜鉛めっき高強度鋼板に合金化処理を行うことによって、耐食性と成形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板を得ることができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
転炉で溶製した表1に示す化学成分の鋼を、スラブに鋳造した。このとき、スラブの1/4t部における液相線温度から固相線温度の冷却速度を表2に示すように変化させた。これらのスラブを熱延鋼板、冷間圧延、ならびに溶融亜鉛めっきと合金化処理を施して合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板を製造して、種々の特性を調査した。めっきは、浴温度450〜475℃の溶融亜鉛浴に浸漬して行った。製造条件、材料特性を表2、3に示す。なお、溶融亜鉛めっき鋼板表面の欠陥発生率に基づき耐食試験前の外観を不めっきや傷や模様の有無の程度により5段階評価した。また、耐食試験は、めっき後試料表面にカッターナイフで長さ1cmのキズをつけて、乾・湿繰り返しのサイクル試験を100サイクルまでおこない、再度外観を発錆の程度により5段階評価をした。評点1〜5はそれぞれ、めっきの外観は不めっきの発生状態および傷や模様の欠陥発生状態や腐食生成物形態を目視または拡大鏡や顕微鏡を用いて評価した。評価指標は以下の通りである。
評点5:不めっき、傷や模様、腐食試験後の発錆はほとんど無し
評点4:不めっき、傷や模様、腐食試験後の発錆は微小(面積率で数%以下)
評点3:不めっき、傷や模様、腐食試験後の発錆は小(面積率で数%超)
評点2:不めっき、傷や模様、腐食試験後の発錆は多数(面積率で50%超)
評点1:めっき濡れずまたは、腐食試験後、全面で錆発生
また、Ac1、Ac3 は以下の式より求めた。(参考文献「鉄鋼材料学」:W. C. Leslie著、幸田成康監訳、丸善P273)
Ac1 =723−10.7×Mn%―16.9×Ni%+29.1×Si%+16.9×Cr%+6.38×W%。
Ac3 =910−203×√(C%)−15.2×Ni%+44.7×Si%+104×V%+31.5×Mo%+13.1×W%−30×Mn%−11×Cr%+20×Cu%+700×P%+400×Al%。
Figure 0004751152
Figure 0004751152
Figure 0004751152
以下に、試験結果について説明する。
鋼A〜Jは、化学成分が本発明の範囲内にある鋼である。これに対し、鋼kはC,Mnが本発明の範囲より高く、このため試験番号28に示すとおり、強度は高いが伸び、穴拡げ性が著しく低いものとなった。
鋼lはNが本発明の範囲より高いので、粒が微細化してフェライトの量が多くなってしまい、試験番号29に示すとおり強度、伸びの低いものであった。
鋼mはCrが本発明の範囲より高いので、試験番号30に示すとおり、伸びが低いものとなってしまった。
鋼nはNb、Tiが高いので、試験番号31に示すとおり、やはり伸び,穴拡げ性が低いものとなってしまった。
鋼m、nはSiが高いので、試験番号30、31に示すように外観評点や塩水噴霧試験語の発錆の評点が低い。
試験番号7,8,16,20,23のものは、鋼は本発明の範囲内にある化学成分を有するが、鋳造時のスラブの冷却において、液相線温度から固相線温度の間の冷却速度が100℃/minより大幅に小さい。このため式(1)の右辺、即ちMnのミクロ偏析の指数σ/Mnが0.1より大きくなってしまい、大きなMnバンドが形成されて組織が不均一となって穴拡げ性の低い鋼板となってしまった。
試験番号2のものは、焼鈍の最高加熱温度が700℃と低い。このため十分な再結晶ができず、伸びが低い。
試験番号10のものは、熱延前の加熱温度および冷延の圧下率が低い。このため、結晶粒が粗大なものとなって、伸びが低い。
以上のような比較例に対して、試験番号1,3〜6,9,11〜15,17〜19,21,22,24〜27のものは、供試鋼の化学成分が適正であって、スラブの冷却、熱延、焼鈍、めっき等の諸条件が本発明の範囲内であったので、Mnのミクロ偏析が小さく、均一微細なフェライト・ベイナイト組織を得ることができた。その結果、耐食性と穴拡げ性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板を製造することができた。
なお、図1には本発明鋼の伸びを比較鋼と比較して、図2には本発明鋼の穴拡げ性を比較鋼と比較して示す。本発明鋼は比較鋼に対して優れた伸びと穴拡げ性を有することが分かる。
本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板の伸びを比較鋼と比較して示すグラフである。 本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板の穴拡げ率を比較鋼と比較して示すグラフである。

Claims (7)

  1. 質量%にて、C:0.01%以上、0.20%以下、Si:2.0%以下、Al:0.010%以上、2.0%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.08%以下、S:0.010%以下、N:0.010%以下を含有し、残部鉄及び不可避的不純物からなる鋼組成を有する溶融亜鉛めっき高強度鋼板であって、
    組織が、相分率が50%以上のフェライトと、残部を占めるベイナイトとからなるフェライト・ベイナイト組織であり、板厚tの1/8t〜3/8tの範囲でのMnミクロ偏析が、式(1)を満たす範囲にある高強度鋼板に、
    溶融亜鉛めっきが施されたことを特徴とする耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
    0.10≧σ/Mn ・・・(1)
    ここでMnは添加量、σはMnミクロ偏析測定における標準偏差である。
  2. 鋼組成中にさらに、
    Nb:0.005%以上、0.10%以下、Ti:0.03%以上、0.20%以下、V:0.005%以上、0.10%以下、Mo:0.02%以上、0.5%以下、Cr:0.1%以上、5.0%以下、Co:0.01%以上、5.0%以下、W:0.01%以上、5.0%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
  3. 鋼組成中にさらに、
    Ca、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
  4. 鋼組成中にさらに、
    Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の溶融亜鉛めっき高強度鋼板に合金化処理を施こして、鋼
    板表面に合金化溶融亜鉛めっき層を形成したことを特徴とする耐食性と穴拡げ性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の溶融亜鉛めっき高強度鋼板をスラブから製造する溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法であって、
    連続鋳造後冷却途中のスラブを、スラブの厚みtの1/4tの位置における平均冷却速度を100℃/min以上として、液相線温度から固相線温度の間を冷却した後に、そのまま又は1100℃以上に再加熱し、
    次いで、仕上げ温度を850〜970℃として熱間圧延を行い、その後650℃以下の温度域まで平均で10〜100℃/secで冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取って、熱延鋼板となし、
    当該熱延鋼板を酸洗後、40%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度を0.1×(Ac3 −Ac1 )+Ac1 以上、Ac3+50℃以下として焼鈍した後、
    続けて、500℃以下、250℃以上の温度域まで、平均で3〜100℃/secの冷却速度で冷却し、引き続いて同温度域で1〜1000sec保持を行い、その後450〜475℃の溶融亜鉛めっき層に浸漬することを特徴とする耐食性と穴拡げ性に優れた溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法。
  7. 請求項6に記載した方法で製造した溶融亜鉛めっき高強度鋼板を、500〜580℃の温度で合金化処理を行うことを特徴とする耐食性と穴拡げ性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高強度鋼板の製造方法。
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