JPS5911506B2 - エレベ−タ巻上機の支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はエレベータ巻上機の支持装置に関するもので
ある。

まず、第１図によって従来の巻上機の支持装置を説明す
る。

図中、１はエレベータの機械室で、１ａはこれの床、２
は床１ａに設置され互いに離れかつ並設された機械台、
３はそれぞれの機械台２の上に設けられた補助台で、４
はこれらの両端近くにそれぞれに配置された防振ゴム、
５は防振ゴム４の上に台５ａが配置された巻上機で、５
ｂはこれの駆動鋼車、６は台５ａから下方へ突設された
支持台に枢着されたそらせ車、７は駆動鋼車５ｂ及びそ
らせ車６に巻き掛けられたエレベータの主索である。

すなわち、巻上機５及びそらせ車６は防振ゴム４を介し
て支持されこれらの振動が床１ａに伝わらないようにし
である。

また、そらせ車６と床１ａ面との空隙ｈ１を確保するた
めに補助台３が設けてあって、そらせ車６の設置のため
に床１ａに設けられる開口部を不要にして、上記の防振
作用とあいまって機械室１の振動、騒音が他へ伝わらな
いようにしである。

しかし、地震時には過大な水平力が巻上機５に作用して
横揺れが生じ主索７が駆動鋼車５ｂ等から外れたり、巻
上機５が転倒したりすることが考えられる。

このような事故を防止するため補助台３及び台５ａの一
方に設けられて他方の相対過変位を阻止する阻止体を配
置することが提案されているが、このような阻止体は構
造が複雑で部品数が多く高価になる不具合があった。

なお、第１図において、防振ゴム４を補助台３と機械台
２との間に配置し、また、台５ａと補助台３を一体化し
てこの補助台３にそらせ車６を枢着スることによって、
これと駆動鋼車５ｂの間隔ｈ２を確保して主索７のトラ
クション能力を得るとともに防振作用を得ることも可能
であるが、この場合には後生する不具合がある。

すなわち、防振ゴム４の上に配置された巻上機５等の機
器の総重量Ｗが大きくなり、また、それら全体の重心Ｇ
から防振ゴム４までの距離すなわち、第１図のｈ３相当
寸法も大きくなる。

このため地震力による防振ゴム４のせん断力Ｆは次式で
示すように大きくなる。

ここにｇ＝重力加速度 α＝地震による水平加速度 また、防振ゴム４によって支持される巻上機５等の転倒
モーメントＭも次式で示すように大きくなる不具合があ
る。

この発明は上記の欠点を解消するもので、簡易に構成さ
れかつ安価に製造することのできる過変位阻止体性のエ
レベータ巻上機の支持装置を提供しようとするものであ
る。

、 以下、第２〜第５図によってこの発明の一実施例を
説明する。

図中、第１図と同符号は相当部分を示し、２はＨ形鋼か
らなりフランジ２ａを有する機械台、３は取付台で、フ
ランジ２ａに係合したクリップ８を介して機械台２に締
結されている。

４は取付台３の上に装着された防振ゴムで、９はこれの
上に適数枚配置されたはさみ板、１０は台５ａのフラン
ジ５ａ′及びはさみ板９に挿通されて防振ゴム４にねじ
込まれたボルト、３ａは取付台３に設けられてこれと一
体的に構成されためねじ体、１１はフランジ５ ａ’に
設けられて十分大きな直径を有するボルト穴からなる空
所５ｃに遊挿通されてめねじ体３ａにねじ込まれたボル
トからなる阻止体ン１２は阻止体１１にねじ込まれてめ
ねじ体３ａの上面に当接して配置された止ナツトである
。

すなわち、阻止体１１は巻上機５０通常の振動によって
は空所５ｃの側壁に接触しないように配置してあり、ま
た、取付台３はクリップ８を介して機械台２の長手方向
には移動可能に装着しである。

このため、地震によって巻上機５が加振されると、阻止
体１１が空所５ｃの側壁に当接して巻上機５の過変位が
阻止されて過変位による障害の発生が未然に防止される
。

そして、このような作用が、阻止体１１、防振ゴム４及
び取付台３が一体化されて小形軽量であり安価に製造で
き、かつ据付容易な部材によって得ることができる。

また、巻上機５の据付時にこれを所定位置に配置したと
きに、この位置へ、取付台３をめねじ体３ａを含めて容
易に移動することができる。

このため据付作業が簡易化でき、据付費用を節減するこ
とができる。

また、巻上機５は水平に設置する必要があって、この調
整ははさみ板９を増減することによって行なわれる。

このときに、阻止体１１を回動させないように保持した
状態で止めナツト１２を回転させ、これによって巻上機
５を第５図に示すように押上げることができる。

このため、別のジヤツキ装置を準備しなくても容易には
さみ板９を増減することができ巻上機５の水平設置作業
を容易に行なうことができる。

蓋だ、防振ゴム４を取り替える場合にも止めナツト１２
によって巻上機５を押上げ容易に取り替えることができ
る。

以上説明したとおりこの発明は、下部が機械台に固定さ
れるか又は長手に沿って移動可能に装着されて突出した
複数個の取付台の上面に配置された防振ゴムを介して巻
上機を支持するとともに、一部が上記取付台に保持され
て他部は少なくとも上記防振ゴムの上面よりも上方へ突
出して巻上機下部の空所に遊嵌した阻止体を設け、さら
に阻止体のねじにねじ込まれたナンド状の揚重具を設け
たものである。

これによって阻止体、防振ゴム及び取付台が一体化され
て小形軽量であり安価に製造できかつ据付容易な部材に
よって巻上機の過変位を阻止することができ巻上機の過
変位による事故を未然に防市することができる。

また、機械台の長手に沿って移動可能に装着された取付
台、揚重具によって巻上機の据付作業を容易にし据付費
の節減を可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータ巻上機の支持装置を示すエレ
ベータ機械室の要部縦断側面図、第２図はこの発明によ
るエレベータ巻上機の支持装置の一実施例を示す第１図
相当図、第３図は第２図の■部拡犬図、第４図は第３図
の右側面図、第５図は第３図の揚重状態を説明した図で
ある。 ２・・・・・・機椋台、２ａ・・・・・・フランジ、３
・・・・・・取付台、４・・・・・・防振ゴム、５・・
・・・・巻上機、５Ｃ・・−・・・空所、８・・・・・
・クリップ、９−・・・・・はさみ板、１１・・・・・
・阻止体、１２・・・・・・止ナンド。 なお、図中同一部分または相当部分は同一符号により示
す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下部が機械台に固定されて突出した複数個の取付台
   と、この取付台の上面にそれぞれ装着されて巻上機を支
   持する防振ゴムと、ねじ棒からなり下部が上記取付台に
   ねじ込まれ上部は上記防振ゴムの最上面よりも上方に延
   長されて上記巻上機の下部に設けられた空所に遊貫通し
   上端部には上記空所の直径よりも大きい外径の頭部を有
   する阻止体と、この阻止体に係合され上記巻上機空所の
   直径よりも大きい外径を持ち自体の回動か上記阻止体の
   回動の少なくとも一方の回動により上記巻上機を押し上
   げるナツト状の揚重具とを備えたエレベータ巻上機の支
   持装置。 ２ 機械台のフランジ状部にクリップを介して保持され
   て上記機械台の長手方向へ移動可能に配置された取付台
   としたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のエ
   レベータ巻上機の支持装置。