JPS5911373Y2 - 架空絶縁電線 - Google Patents

架空絶縁電線

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JPS5911373Y2
JPS5911373Y2 JP17208878U JP17208878U JPS5911373Y2 JP S5911373 Y2 JPS5911373 Y2 JP S5911373Y2 JP 17208878 U JP17208878 U JP 17208878U JP 17208878 U JP17208878 U JP 17208878U JP S5911373 Y2 JPS5911373 Y2 JP S5911373Y2
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JP
Japan
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copper
wire
conductor
wires
overhead insulated
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Expired
Application number
JP17208878U
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JPS5587615U (ja
Inventor
佐次郎 清水
正典 平井
修 坂井
Original Assignee
タツタ電線株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は銅線と銅部分を焼鈍した銅覆鋼線を素線とした
合或撚線構造の導体に絶縁被覆を施してなる架空絶縁電
線に関するものである。
一般に架空絶縁電線は硬銅線や硬アルミニウム線を素線
とした引張強さの大きい撚線を導体としているが、これ
らの導体は素線の伸線加工時および撚線加工時において
生ずる引張応力や曲げ応力が残留している。
またその後のドラムへの巻付け、巻戻し、あるいは架渉
時に該電線の自重による張力を受ける。
これらの架空絶縁電線の架線に当って、その接続部また
は端末部から絶縁層と導体との間に雨水が浸入しないよ
うに、通常粘着性絶縁ビニルテープ等で密着巻回される
しかしこのような十分な注意が払われても長期の使用の
間に前記接続部または端末部から雨水が徐々に浸入し、
架線された弛緩部に雨水が滞留する。
しかるに、この雨水には大気中に含まれる亜硫酸ガスや
アンモニャガス、その他の有害或分がイオンとして溶存
され、これがために導体が腐食される。
導体には前記の残留応力や架渉時の張力の内部歪が存在
するため、それらの欠陥集積部に対して滞留する雨水が
選択的に応力腐食を起し、導体断線に至る事故が現在問
題視されている。
そこでこれらの内部歪を除去または緩和するために、撚
線導体の素線に軟銅線または半硬銅線を用いて応力腐食
を回避する方法が考えられるが、反面硬銅線に比べて引
張強さが低いため架渉後の経年においてクリープ現象の
ため導体が伸び、弛みが大きくなる問題がある。
また水密性コンパウンドを絶縁電線内の導体隙間に充填
して腐食性雨水の浸入を防止する方法も考えられている
が、架渉時の接続および端末処理ならびに製造上、経済
的に難点が多い。
本考案はこれらの点に鑑みなされたもので複数本の軟銅
線または半硬銅線と鋼線の抗張力を低下させない程度に
銅部分を焼鈍させた銅覆鋼線一本以上とを撚合せてなる
撚線導体に絶縁被覆を施したことを特徴とする架空絶縁
電線を提供するものである。
次に本考案の一実施例を図面にもとづいて詳細に説明す
る。
第1図、第2図、第3図および第4図はそれぞれ本考案
による架空絶縁電線の実施例を示す断面図で、1は銅部
分のみ軟化した銅覆鋼線、1′は銅覆鋼線1の銅部分、
2は銅素線、3は絶縁体である。
1の銅覆鋼線は鋳造法、クラツド法またはメッキ法等一
般に知られているもので良く、導体のサイズまたは導体
の単位長さ当りの電気抵抗と該電線にかかる張力を考慮
して素線径、素線数および銅覆率等を決定する。
また該素線の軟化調質は連続軟化、バッチ軟化の何れで
も良く、鋼の焼鈍温度(Aca線〜AoM線附近以下)
と銅の焼鈍温度(150〜350’ C )の差を利用
する。
本考案において撚線導体に銅部分のみを焼鈍した銅覆鋼
線を用いる主な理由は、第一に鋼線より、銅覆鋼線の方
が導電率が大きいこと、第二の理由として鋼線では腐食
性雨水が存在すると、該鋼線と銅線との間に電気化学的
に電池を構或し鋼線が選択的に腐食され、かつ架空絶縁
電線にかかる張力を支持する本来の目的が得られない欠
点がある。
第三の理由は銅覆鋼線の銅部分のみ焼鈍させることによ
り銅部分の応力腐食を完全に防止することにある。
2の銅素線は軟銅線または半硬銅線とする。
その理由は、銅素線を硬銅線とした場合は応力腐食によ
る断線を生じる危険性があるが、軟銅線または半硬銅線
とすることにより、その危険性を除去し得るからである
次に、実施例および比較例とその特性評価について述べ
る。
銅覆率35%、外径2.0mmおよび2.6mmの銅覆
鋼線を工業用真空軟化炉により300゜Cに加熱し、1
時間保持することにより、銅部分のみを軟化させたもの
を用い、第1図および第2図に示す構造の撚線導体を製
作し、その上に架橋ポリエチレンを被覆して架空絶縁電
線を得た。
その導体構戒および特性を比較例と共に、第1表および
第2表に示す。
第1表は、第1図に示す7本撚り構成の導体上に厚さ2
.0mmの架橋ポリエチレンを被覆した架空絶縁電線、
第2表は第2図に示す19本撚り構或の導体上に厚さ2
.5mmの架橋ポリエチレンを被覆した架空絶縁電線に
関するものである。
表中の記号は次の意味を表わす。
HA:半硬銅線、A:軟銅線、H:硬銅線○:孔食・破
断・亀裂等の異常なし。
△:銅素線に亀裂の発生が認められる。
ただし破断には至らず。
×:素線の全部または1部が破断。
なお、応力腐食試験は次の方法によった。
実施例および比較例の試料約1.2mの導体のみを、垂
直に固定した長さ約1mのガラス管中に通し、導体の下
端を固定し、上端には滑車を介して錘を吊し、第1表の
試料については450 kg、第2表の試料については
720 kgの引張荷重を加えた。
次いでガラス管の下端をシールし、ガラス管の下端から
約10cmのところに設けた注入口から腐食液として0
.2モルの酢酸銅水溶液を注入し、前記注入口から約5
0cm上に設けた排出口から排出させ、ポンプを用いて
この腐食液を循環させるようにした。
さらに腐食液の温度は試料の導体への通電制御によって
、ほぼ35゜C一定に保つようにし、外部から導体の外
観の変化を観察した。
以上の結果から明らかなように、応力腐食試験において
、比較例の試料は約2ケ月で銅素線に破断または亀裂を
生じたが、実施例の試料は全く異常が認められなかった
銅素線として軟銅線を用いた実施例2および実施例4の
導体は、比較例1および3の従来の硬銅撚線導体にくら
べて、電気抵抗で約6.2〜6.7%大きく、引張荷重
で約21〜24%小さいが、実用的に支障のある程度で
はなく、電気抵抗を等価にするには素線径を約3%、引
張荷重を等価にするには素線径を約10〜11%増やす
だけでよい。
銅素線として半硬銅線を用いた実施例1および実施例3
の導体は、比較例1および3の従来の硬銅撚線導体にく
らべて、電気抵抗は実施例2および実施例4の軟銅線を
用いた場合と同様、約6.2〜6.7%大きいが、引張
荷重ではほぼ等しいかむしろすぐれており、問題はない
以上の実施例では、第1図、第2図に示す構造のものに
ついてのみ示したが、第3図、第4図に示す構造のもの
についても同様の効果があることはいうまでもない。
また、実施例では、銅覆鋼線として銅覆率が35%のも
のを用いた撚線導体についてのみ示したが、銅覆率は電
気抵抗、引張荷重が適切な値になる範囲で任意に選択し
得ることもいう迄もない。
さらに、実施例において、真空軟化炉による線の焼鈍温
度および時間を300゜C、1時間としたが、このよう
な最適な温度および時間は銅覆率にはほとんど関係がな
く、冷間伸線加工率に依存するので、線径に応じて適宜
選択すれば良い。
上記のように本考案の架空絶縁電線は応力腐食による断
線を皆無にし、架渉時に電線に加わる張力の一部を引張
強さの大きい鋼線部分で分担させかつ軟銅線を用いるこ
とによって懸念される架渉後の該電線の弛みも生じない
また該電線の構造は円形圧縮型撚線構造のものを含めて
従来品と同様、同心円状に各素線が配列されており、架
渉時の接続附属品材料についても従来品に使用されてい
るものと同じものが採用できかつ、端末作業も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案に係る架空絶縁電線の断面図で
図中の指標は次の通りである。 1:銅覆鋼線、1′:銅覆鋼線の銅部分、2:銅素線、
3:絶縁体。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 複数本の軟銅線または半硬銅線と、鋼線の抗張力を低下
    させない程度に銅部分を焼鈍させた銅覆鋼線一本以上と
    を撚合せてなる撚線導体に、絶縁被覆を施したことを特
    徴とする架空絶縁電線。
JP17208878U 1978-12-13 1978-12-13 架空絶縁電線 Expired JPS5911373Y2 (ja)

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JP17208878U JPS5911373Y2 (ja) 1978-12-13 1978-12-13 架空絶縁電線

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JP17208878U JPS5911373Y2 (ja) 1978-12-13 1978-12-13 架空絶縁電線

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Publication Number Publication Date
JPS5587615U JPS5587615U (ja) 1980-06-17
JPS5911373Y2 true JPS5911373Y2 (ja) 1984-04-07

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5177107B2 (ja) * 2009-09-25 2013-04-03 日立電線株式会社 撚線及びそれを用いた耐屈曲ケーブル
JP7410467B2 (ja) * 2019-06-10 2024-01-10 株式会社潤工社 電線およびケーブル

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JPS5587615U (ja) 1980-06-17

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