JPS6031048B2 - 素線絶縁導体の製造方法 - Google Patents

素線絶縁導体の製造方法

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JPS6031048B2
JPS6031048B2 JP4129782A JP4129782A JPS6031048B2 JP S6031048 B2 JPS6031048 B2 JP S6031048B2 JP 4129782 A JP4129782 A JP 4129782A JP 4129782 A JP4129782 A JP 4129782A JP S6031048 B2 JPS6031048 B2 JP S6031048B2
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JP
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steel
film
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JP4129782A
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忠之 植松
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電力ケーブル導体特に大容量送電に使用される
、表皮効果を低減した素線絶縁導体の製造方法に関する
通常、電力ケーブル導体には直径2〜3肋の銅線を撚り
合せた撚線が使用されている。
撚り合せ後、ロール等で圧縮成形して秦線間の空隙を少
なくし、コンパクにすることも広く行われている。さら
に、大容量導体では、分割導体と称して素線を撚り合せ
た後、断面形状を扇形に圧縮成形したセグメントを所要
数用いて断面円形に雛合せて使用されている。このよう
な分割導体においては、各セグメント間は、各セグメン
トに紙やプラスチックテープを巻いて絶縁している場合
が多い。近年、交流送電の大容量化とともに導体サイズ
が巨大化されつつあるが、導体サイズが巨大化すると、
急激に表皮効果及び近俵果効に起因する送電損失が顕著
化してくる。特に表皮効果による損失は重大であり導体
を多分割化し各セグメント間を上記の如く絶縁し、さら
にそれとともに各素線をも絶縁して導体の表層部への電
流集中を防止することが本質的な対策とされている。従
釆、かかる素線絶縁方法としてエナメル被覆をした鋼索
線を使用する例があるが、素線の撚り合せ及び撚り合せ
後の圧縮成形の加工工程に耐え得るには、20〜30山
m以上の膜厚のエナメル被覆を必要とするため極めてコ
スト高となり、実際には使用されていない。
このため、より安価な絶縁物として酸化鋼を表面に形成
した鋼索線を利用する試みがある。
酸化銅は鋼索線を大気中で高温、例えば300℃以上で
酸化れることによって容易にその表面に生成できるが、
かくして得られた酸化鋼被膜は脆弱で密着性に乏しく実
用的でない。これに代わってアルカリ性の水溶液で函塩
素酸などの酸化剤の助けをかりて化学的に処理する湿式
的な方法によれば、生成した酸化鋼は微結晶体からなり
、比較的加工性及び密着性に富む特性を有している。し
かし、かかる酸化鋼皮膜でも、撚り合せや圧縮成形の加
工に耐え得るには、2〜3仏m以上の膜厚が必要であり
、湿式的方法でこのような厚膜を形成するには多大の化
学薬品と長時間を要するため、やはりコスト高となるこ
とは不可避であった。
これを改善するために酸化鋼皮膜を形成していない通常
の鋼索線を撚り合せや、さらにこれを圧縮成形等の必要
な加工を行った後に、これを上記の如き湿式的処理を行
なうことも提案されている。
この方法は撚り合せや圧縮成形後に酸化鋼皮膜を形成す
るので膜厚は、撚り合せや圧縮成形前に酸化鋼皮膜を形
成する場合に比べて薄くてもよいが、それでも平均0.
5ムm以上の膜厚になるまで酸化鋼皮膜形成処理をしな
ければならない。その理由は、黍線絶縁で最とも重要な
上下隣接素線間の絶縁を完全に行う必要があるからであ
る。すなわち、撚り合せ加工や圧縮成形加工によって素
線同志は、特に導体の上下隣接する秦線同志は、密に接
触しているので、かかる接触部分の接触界面に酸化鋼皮
膜を形成して、完全に電気絶縁をするには、超音波の作
用などにより、素線間への処理液の侵入を促進するなど
の工夫をしても平均膜厚が0.5山m以上になるまで処
理を続けなければならす、平均膜厚0.5仏m以上の酸
化銅皮膜を溢式法で形成するには、やはり多大の化学薬
品と長時間しコスト高となる欠点があった。本発明は、
かかる現状に鑑みて鋭意研究した結果なされたものであ
り、素線絶縁効果の大きい高性能の素線絶縁導体を経済
的でかつ葛生産性で製造する方法を提供するものである
即ち、本発明は、銅素線を撚り合せた導体を湿潤状態下
で60〜100qCに保持した後、アンモニアガスに接
触させて素線表面に酸化鋼を形成することを特徴とする
素線絶縁導体の製造方法である。
本発明において、鋼索線を撚り合せた導体とは、撚り合
せ方法には限定されないが例えば、同心交互撚り、同心
同方向撚りによる多層撚り導体、集合撚り導体などがあ
り、また、かかる撚り合せ導体をさらに、断面扇形など
の所望形状に圧縮成形したものも含む。撚り合せ導体を
湿潤状態下で60〜100℃に保持すると、鋼索線表面
に親水性の酸化物層が形成され、湿潤状態では、この親
水性の酸化物層が鋼索線表面を一様に濡らすことになり
、次にアンモニアとの接触によりアンモニアが急速に鋼
索線表面の水分中に溶解し、鋼表面に〔Cu(N馬)4
〕2十の鍔イオンが形成され、酸化鋼皮膜の生成反応が
促進されるものと考られる。
撚り合せ導体を湿潤状態で60〜10ぴ0に保持するに
は、60〜100ooの水蒸気中に保持するか、または
、撚り合せ導体を一度水に濡らした後60〜100午0
に加温保持するかのいずれでもよいが、60〜100q
oの水蒸気中に保持する前者の方が好ましい。
かかる処理は一般にチャンバー内にコルク状にした撚り
合せ導体を収容して行われるので、水蒸気及びアンモニ
アガスの導入が両者とも気体で行えるため操作上も簡単
であるからである。その上、アンモニアガスを導入して
いるときも、水蒸気を共存させておくのが一層酸化鋼皮
膜生成反応が促進されるからである。等に60〜100
℃の飽和水蒸気を用いれば、鋼索線表面は、常に湿潤状
態が保たれるので好ましい。湿潤状態で撚り合せを保持
するときの温度を60〜100ooとしたのは、この温
度範囲内で、後の酸化鋼皮膜生成反応に有効な親水性酸
化物層が生成されるからである。
すなわち、60oo以下及び100℃以上のいずれの場
合も有効な親水性酸化物が形成されない。本発明によれ
ば、鋼索線表面に親水性酸化物層が薄く形成され、この
層の存在によってアンモニアガスの吸着が素線同志の接
触界面間にも急速にしかも一様に行われるのでかかる接
触界面間にも、電気絶縁に必要な0.5〜2ムm厚の酸
化鋼皮膜が容易に形成される。
また素線撚り合せ時や圧縮成形時に導体に潤滑油などが
付着するが、かかる付着物が付着したままで本発明処理
ができる。次に本発明を実施例と比較例で説明する。実
施例 1 直径2.3肌の軟銅線※本を撚り合せ、これを断面扇形
に圧縮成形して、素綾表面に少量潤滑油か付着したまま
の6分割導体用未処理セグメントを得た。
この未処理セグメント約120のをコイル状に巻き、チ
ャンバーに入れた後、温度8ぴ○の飽和水蒸気に30分
間保持した。次に、アンモニアガスを注入し、チャンバ
ー内のアンモニア濃度を5%にした状態で2岬時間保持
した。次にかくして得たセグメントの1部を切断し、カ
ソード還元法(電解液0.1N−KC1、電流密度0.
8hA/地)により平均酸化鋼皮膜厚を測定した結果1
.32山mであった。
また、上記で得たセグメント6本を撚り合せて導体断面
積2000柵の6分割導体を造り、この導体について日
本電線工業規格JCS−16$に定める測定法により、
直流抵抗値(RDc)と50HZ交流抵抗器(R^c)
とを各々測定し、表皮効果係数ン=基山一・で求めた結
果を次表に示す。
RDc 実施例 2 実施例1で用いたと全く同じ禾処理セグメント約12仇
hをコイル状に巻きチャンバーに入れた後、温度60午
○飽和水蒸気に60分間保持した。
次にアンモニアガスを注入し、チヤンバー内のアンモニ
ア濃度を2%にした状態で2餌時間保持した。以下、実
施例1と同様にして平均酸化鋼皮膜厚の測定を行った結
果1.05ムmであった。また実施例2で得たセグメン
トを用いた6分割導体の表皮効果係数yの測定を行った
結果を次表に示す。実施例 3実施例1で用いたと全く
同じ未処理セグメント約12肌をコイル状に巻いた後、
水中に浸潰した。
次にこのコイルを60つ○のチャンバーに入れ12び分
間保持後、アンモニアガスを注入し、チャンバー内のア
ンモニア濃度を10%にした状態で48時間保持した。
以下、実施例1と同様にして平均酸化鋼皮膜厚の測定を
行った結果1.01#mであった。
また実施例3で得たセグメントを用いた6分割導体の表
皮効果係数yの測定を行った結果を次表に示す。比較例
実施例1で用いたと全く同じ未処理セグメント約12仇
hをコイル状に巻き、チャンバー内に入れた後、温度6
0ooの飽和水蒸気とアンモニアガスとを同時に注入し
、チャンバー内のアンモニア濃度を3%にした状態で2
独時間保持した。
以下、実施例1と同様にして、平均酸化鋼皮膜厚の測定
を行った結果、0.35ムmであった。
またこの比較例で得たセグメントを用いた6分割導体の
表皮効果係数ッの測定を行った結果を次表に示す。尚、
表中、裸導体とは実施例1で用いたと全く同じ未処理セ
グメント6本をそのまま実施例1と同機に撚り合せて得
た導体断面積2000松の6分割導体である。
本発明により、素線絶縁した分割導体を製造する場合に
は、実施例に示した如く、各セグメントを夫々素線絶縁
した後、このセグメントを所要本撚り合せて分割導体と
するのが一般的であるが、未処理セグメントを撚り合せ
て分割導体とした後、本発明による処理を行って素線絶
縁をすることもできる。
以上の如く、本発明よれば、撚り合せ導体の素線同志の
接触部の接触界面間にも電気絶縁に必要な酸化銅皮膜を
効率よく容易に形成できるばかりでなく、鋼線表面の有
機被膜の除却が不要であるため、有機溶剤の洗浄が不要
であり、そのまま処理ができる。
薄常の撚り合せ導体やさらに圧縮成形した導体は鋼索線
に少量の潤滑油等の有機物被膜が付着しており、従釆の
湿式酸化処理法では、この処理前にあらかじめトルェン
等の有機溶剤で洗浄しなければならず、大量の溶剤、人
力などを要する欠点があったが、本発明方法では実施例
から明らかな如く、撚り合せ後又は圧縮成形後の導体を
そのまま処理できる利点がある。しかも本発明によって
得られる酸化鋼皮膜は繊密でかつ銅界面との密着性に富
むばかりか、酸化銅以外の物質の付着・吸着が殆んどな
いことも、絶縁特性の低下をもたらさない点で極めて有
利なことである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 銅素線を撚り合せた導体を湿潤状態下で60〜10
    0℃に保持した後、アンモニアガスに接触させて素線表
    面に酸化銅を形成することを特徴とする素線絶縁導体の
    製造方法。 2 上記湿潤状態は水蒸気によつて与えられることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の素線絶縁導体の製
    造方法。 3 上記湿潤状態は導体と水とを接触させることにより
    与えらることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    素線絶縁導体の製造方法。 4 上記湿潤状態下で保持した後の導体にアンモニアガ
    スを接触させる際飽和水蒸気を共存させることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の素線絶縁導体の製造方
    法。
JP4129782A 1982-03-16 1982-03-16 素線絶縁導体の製造方法 Expired JPS6031048B2 (ja)

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