JPS5910734B2 - 紫外線硬化組成物 - Google Patents

紫外線硬化組成物

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JPS5910734B2
JPS5910734B2 JP11828480A JP11828480A JPS5910734B2 JP S5910734 B2 JPS5910734 B2 JP S5910734B2 JP 11828480 A JP11828480 A JP 11828480A JP 11828480 A JP11828480 A JP 11828480A JP S5910734 B2 JPS5910734 B2 JP S5910734B2
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誉久 小笠原
博之 加藤
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【発明の詳細な説明】 本発明は紫外線によつて、特に分子状酸素あるいは空気
のごとき分子状酸素含有ガスの存在下において、モノマ
ー類や溶剤などの揮発減量をほとんどあるいは全く伴な
わずに、速やかに硬化して満足し得る表面の平滑さを有
する硬化物をもたらす組成物に関するもので、本組成物
はポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレ
ート〔以下ポリエステル(メタ)アクリレートと称す〕
から選ばれる単量体または単量体混合物を主成分とする
従来ビニルモノマーが不活性ガス雰囲気中あるいは空気
を遮断した状態で、各種の増感剤(光開始剤)の存在下
に、紫外線によつて重合することは知られている〔例え
ばG−OsterandN、Yang、Chemica
lReviews36卜2、125(1968)および
西島安則、山本雅夫、工業化学雑誌Li、31(196
9)など〕。
一方ビニルモノマーを分子状酸素または空気の存在下に
おいてラジカル的に重合させる方法については、現在は
まだ本質的に解決されていない。分子状酸素の重合禁止
作用については一般に次のように考えられている。例え
ば〔井本稔、科学と工業、42、462(昭和43年)
〕、〔G.,SchulzundG.HenriciM
akrOmOlekulareChem.l8/19,
437(1956)〕の文献に基づいて、50℃におけ
るメチルメタクリレートの例を示せば次の如くである。
ここでM,R・,RM・,RO2・,02はそれぞれ、
モノマー、触媒ラジカル、モノマーラジカル、酸素ラジ
カル、分子状酸素を示す。
即ち生長反応(K,)に比較して、モノマーラジカルが
酸素と反応して、酸素ラジカルを生ずる反応(K4)が
105倍も大きく、しかも生成した酸素ラジカルはほと
んど安定されてしまう(K,/K6一共10−3)のた
めと考えられている〇このようにアクリロイル基または
メタクリロイル基は嫌気性を有するため、これらの基を
分子の末端に重合性官能基として持つている単量体たと
えばポリオールアクリレートなども嫌気性であり、この
性質を利用して空気を遮断すると硬化するいわゆる嫌気
性接着剤などによく使われている(例えば特公昭35−
2393等)。
しかしこれらを分子状酸素の存在下において、ラジカル
的に重合させた場合には、酸素の重合禁止作用によつて
、酸素に触れている表面は全く重合しないか、あるいは
いつまでも粘着性が残つて、満足な表面の平滑さを有す
る硬化物は得られないのが従来の通例となつている。
この酸素の重合禁止作用は、雰囲気中の酸素濃度が2〜
3%以下のときは外観上はあまり顕著には認められない
が、酸素濃度が数パーセントを越えると著しく認められ
、またこの作用は硬化しようとする組成物を塗料のよう
に薄い塗膜としてコーテイングして硬化させた場合に特
に大きい〇このような酸素の重合禁止作用を除去するた
めに、これまでに多くの研究がなされている。
例えば、うすいプラスチツクフイルム等で表面を覆つて
空気を遮断して硬化する方法、低沸点の液体やモノマー
類の蒸気、あるいは窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス
雰囲気中で硬化を行う方法〔例えばBPl2ll72O
〕、ワツクス類あるいは界面活性剤類を組成物に加えて
おいて、塗布後これらワツクス類が表面に薄い層として
浮くようにセツトして空気を遮断した後硬化させる方法
〔例えばUSP353l3l7〕、あるいは組成物に酸
素と反応性でしかも塗布後酸素と反応して表面に薄い硬
化膜を形成するような官能基を導入して変成し、この薄
膜で酸素を遮断した後硬化させる方法等があげられる。
このような特殊な官能基を用いた例としては、アリール
エーテル基、ベンジルエーテル基、テトラヒドロフタル
酸基などによつて変成された不飽和ポリエステル樹脂が
知られている〔例えば四十宮竜徳他、高分子13,41
9(1964),USP35ll687,USP332
67lOなど〕。しかしながら、これら公知の方法はま
だ不満足な点が多い。
たとえばプラスチツクフイルムで表面を覆つたり、硬化
時の雰囲気を不活性ガスで置換する方法では、これらの
フイルムや不活性ガスの調達及び硬化装置に特別の工夫
が必要で、工業的に実施する場合は、困難性を伴ないま
たコスト高を免れない。ワツクス類を添加する方法では
、ワツクスを均一に表面に浮かせるのに厳密な条件が要
求され、紫外線を照射する前のセツテイング時間が必要
である。
またこのワツクスタイプのものは、高圧水銀灯のような
高密度の紫外線源を用いると、輻射熱のため表面に浮い
たワツクスが溶けるため、熱がほとんど出ない螢光灯の
ごとき紫外線源を用いて前照射しておく必要があること
、および硬化された後表面のワツクスを研磨しなければ
ならないので操作が複雑である。酸素と反応するような
特殊な官能基を用いて変成した不飽和ポリエステルタイ
プのものは、前記のような問題点は改良されるが、特殊
な官能基を有する試剤を用いて変成するためコスト高と
なること、および硬化物の物性を改良する目的で組成物
を他の官能基、ポリマー、オリゴマ一等で変成しようと
する場合に、前記の特殊な官能基によつて制限を受ける
場合が多い。
その他、空気中あるいは分子状酸素の存在下において、
ビニルモノマーを硬化させたいくつかの報告があるが、
いづれも硬化成分または触媒類あるいはこれらの組合せ
が特殊な系となつている(例えばUSP355l235
、USP355l246,USP355l3ll,US
P33267lO,USP35l6976など)。
これらの報告の一例における硬化成分は、エチレン性不
飽和酸と多価アルコールとのエステルと、スルホンアミ
ド−ホルムアルデヒド樹脂またはセチルビニルエーテル
との混合物である(USP355l235)というごと
くである。ポリエステルアクリレートを紫外線硬化させ
た例は知られているが(仏国特許2016568)、光
開始剤や促進剤に関する技術的知見は未知である0一方
ポリエステルメタクリレートを増感剤の存在下に光重合
させることに関してはいくつかの報告がある(例えばU
SSRl78265,USSRl796l8,USSR
l974Ol,USSRl974O2,USSRl97
4O3など)。
しかしながらメタクリロイル基しか持たないポリエステ
ルメタクリレートは、空気中において紫外線螢光灯や低
圧水銀灯のような紫外線量の少い紫外線源を用いて照射
すると、増感剤の存在下においてもほとんどあるいは全
く硬化せず、更に紫外線濃度の高い高圧水銀灯のような
紫外線源を用いた場合でも硬化時間が非常に長くかかり
、かつ表面にしわが生じたり着色が著しかつたりして実
用的に問題がある。他方高圧水銀灯は一般に紫外線濃度
および効率が高いために工業的に実施する場合は有利で
あるが、輻射熱による被照射物の温度上昇が大きい。通
常の条件下では数分間照射されるが、このようにすると
被照射物の温度が200℃以上の高温に達する場合も度
々である。このような温度上昇による被照射物の熱劣化
を防ぎ、また作業性を上げる意味から、硬化に要する時
間は好ましくは2〜3分以下、更に好ましくは30秒以
下にすることが望まれる。また末端にアクリレート基を
有するポリカプロラクトンに関する提案も見られるが(
特開昭46−432)、この重合性アクリレートを硬化
させるためにはたとえば50KWのアルゴン渦流プラズ
マアーク放射線源を用いるというように、非常に強いエ
ネルギーの放射を必要とする0さらに弱いエネルギーに
よつて、たとえば本発明組成物の硬化を可能とする紫外
線源によつて硬化を試みても、しわのよつて硬化物が得
られるだけであり、しかもそれには極めて長時間の照射
を必要とする。
さらにまたポリオールアクリレートのごときエチレン性
不飽和化合物の光重合にシアニン染料型のモノメチンま
たはポリメチン感光性染料と還元性脂肪族アミンとの組
合せが有効であるとの報告(特公昭44−20189)
があるが、空気遮断下における重合例が示されているの
みで、酸素の重合禁止作用については一切明らかにされ
ていないO本発明者らは前記のような問題点を解決して
、嫌気重合性のポリエステルアクリレートまたはこれを
主体とする組成物を空気中で紫外線によつて速やかに硬
化させる方法について研究した結果増感剤ならびに熱重
合防止剤を存在させると充分速やかに空気中で硬化して
満足し得る表面の平滑さを有する硬化物が得られること
、そしてさらに増感助剤としてアミン類を併せて存在さ
せると、硬化速度を著しく短縮できることを見出し、本
発明はこの知見に基づき完成された。
本発明にいうポリエステル(メタ)アクリレートとは常
圧において200℃以上、好ましくは250℃以上、更
に好ましくは300℃以上の沸点を有し、一般式〔1〕
で示される構造をもつ単量体(以下単量体〔1〕ともい
う)である〇ここにR,は水素原子またはメチル基であ
り、nは1〜6の整数であり、X1は多価アルコールと
多塩基酸から構成されるエステルの残基を示し、この基
は分子中に少くとも1ケ以上のエステル結合を持つ〇エ
ステル残基X,を構成させるための多価アルコールとし
ては、例えばエチレングリコール、1・2−プロピレン
グリコール、1・4−ブタンジオール、1・6−ヘキサ
ンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1
・2・6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール
、ソルビトール、りカビノールHB〔新日本理化(株)
商品名〕などの一般的な多価アルコールの他に、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、リカレジン
PO−20〔新日本理化(株)商品名〕リカレジンEO
−20〔新日本理化(株)商品名〕などのポリエーテル
型多価アルコールや、プロピレンオキサイド、エピコー
ト812(シエル化学社商品名)、エピコート1031
(シエル化学社商品名)などのモノおよびポリエポキサ
イドあるいはポリシロキサン型多価アルコール、ポリチ
オール型多価アルコールその他がある。
エステル残基X1を構成させるための多塩基酸としては
、例えばフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ハイミツク
酸、コハク酸、アジピン酸、ドデカン酸、セバチン酸、
マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、ピロメリツト酸
、トリメリツト酸などの多塩基酸またはその無水物など
がある。
エステル残基X1は一種の多価アルコールと一種の多塩
基酸とのエステル残基であることを必要とせず、それぞ
れ2種以上の多価アルコールと多塩基酸とで構成されて
いてもよい〇一般式〔1〕におけるnの値は、多価アル
コールおよび多塩基酸の種類を適宜選択することによつ
て、かなり広い範囲で調節できるが、nの値があまり大
きすぎると、ポリエステル(メタ)アクリレートの合成
時に重合や縮重合が起きてゲル化し易いので、実用的に
はn=6までのものが使用可能である〇ポリエステル(
メタ)アクリレートは、少くとも1ケのアクリロイル基
またはメタクリロイル基を有していればよく、ポリエス
テル残基中に水酸基が残留しているもの、あるいはこれ
が1価カルボン酸とエステルを形成しもしくはメトキシ
基な身どで置換されているものも用いることができる。
本発明で使用され得るポリエステル(メタ)アクリレー
トの具体例は、後記の例屋1〜13、および1(435
に示したごとくである。なお前記一般式〔1〕における
nが2以上であるときのR,は、すべて同じであつても
あるいは各々異なつていてもよい0すなわち本明細書に
おいては、1分子中にアクリロイル基とメタクリロイル
基とを共に持つ場合をもポリエステル(メタ)アクリレ
ートと呼称することとし、従つてかかる各単量体〔1〕
も本発明の組成物を構成する単量体であり得る。
またこの種の単量体は、たとえば特公昭46一1119
4号公報によつても知られているように、種々の化合物
からなる混合物として生成し取得されるものが多いが、
通常はかかる混合物をその合成原料の種類とモル比およ
び化学反応式から想定される理論想定化合物に基づいて
表示し、混合物をそのま\使用するというように、混合
物を単一化合物的に扱うことが行なわれている(USP
34558Ol,USP345l98O等々)。
本発明における単量体〔1〕も、このような通例になら
つて表示されまた使用されている。さて、ポリエステル
(メタ)アクリレートは、その種類によつて硬化速度お
よび硬化物の物性に非常に大きな差をもたらす事実が認
められた。すなわち前記一般式〔I]におけるエステル
残基X1が同じである単量体〔1〕同志を比較すると、
メタクリロイル基のみを持つ単量体〔1〕(R,はすべ
てメチル基であつて、メタクリレート系単量体〔1〕と
も称される)は、アクリロイル基のみを持つ単量体〔1
〕(R,はすべて水素原子であつて、アクリレート系単
量体〔1〕とも称される)よりも、一般に硬くて強度も
高い硬化物を与える。一方増感剤の存在下における空気
中での紫外線硬化についてみると、メタクリロイル基の
みを持つ単量体〔1〕は、空気に触れている表面にいつ
までも粘着性が残つている硬化物しかもたらさないか、
あるいは硬化時間が非常に長くかかるために硬化物の着
色がはげしかつたり、表面にしわなどが生じやすいのに
対して、アクリロイル基だけを持つ単量体〔1〕は速や
かに硬化して良好な表面状態の硬化物を容易に得ること
ができる。更にアクリロイル基のみをもつアクリレート
系単量体〔1〕とメタクリロイル基のみを持つメタクリ
レート系単量体〔〕を混合した場合には、メタクリロイ
ル基の含有量が増すに従つて硬化速度は低下する傾向を
示し、更にメタクリロイル基の含有量があまり高すぎる
と、前記のように空気中で硬化させる際に、空気に触れ
ている表面が硬化しなかつたり、しわなどの起伏が生じ
やすい。この傾向は膜厚が100ミクロン以上となるよ
うな比較的厚い膜を生じさせるような場合に特に著しい
。従つて本発明の組成物は、アクリロイル基の含有量が
アクリロイル基とメタクリロイル基の合計量に対して5
0m0$以上となるような範囲でアクリロイル基を含有
するものが特に有利である。アクリロイル基とメタクリ
ロイル基の含有量の調節はアクリレート系単量体〔1〕
とメタクリレート系単量体〔1〕を所定割合に混合する
か、あるいは単量体〔1〕を合成する際にアクリル酸と
メタクリル酸の特定割合の混合物を用いても良いoつぎ
に増感剤について説明すると、本発明では、紫外線硬化
に際してすでに用いられている各種の増感剤のなかでも
特にカルボニル化合物が好適な増感剤として使用される
例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
、α−メチルベンゾイン、α−フエニルベンゾイン、α
一アリルベンゾイン、アントラキノン、メチルアントラ
キノン、t−ブチルアントラキノン、ベンジル、ジアセ
チル、アセトフエノン、ベンゾフエノンなどのカルボニ
ル化合物があげられる。前掲のUSP355l235あ
るいはUSP355l246他によれば、ポリオールと
不飽和酸とのエステルを含有する紫外線硬化組成物の硬
化にさいして、増感剤の他に種々の連鎖移動剤もまた有
効であることが開示されているが、ポリエステル(メタ
)アクリレートを構成成分とする本発明の組成物にあつ
ては、これらは硬化を促進しない。
すなわち連鎖移動剤であるメルカプタン系化合物やチオ
グリコール酸などはスルフイツド系化合物と同様に硫黄
化合物に属するが、これらは後記の比較例から明らかな
ように硬化を助長する機能を全く示さない。か\る現象
は組成物を構成するエステルの種類が異なることに起因
するものと推定されるが、誠に予想外の事実である。こ
れら増感剤は1種類単独で、もしくは2種類以上混合し
て使用され、その使用量が少なすぎると硬化速度が遅く
、また多すぎてもその割には硬化速度が増大せず経済的
にも好ましくない。
従つて、増感剤の使用量は前記単量体〔〕に対して0.
1〜10重量パーセント更に好ましくは0.1〜3重量
パーセントの範囲で用いるのが適当である。また本発明
の組成物は熱重合防止剤(安定剤)を含んでいるが特に
好適な熱重合防止剤としては例えばハイドロキノン、t
−ブチルハイドロキノン、カテコール、t−ブチルカテ
コールなどのフエノール類、ベンゾキノン、ジフエニル
ベンゾキノンなどのキノン類およびフエノチアジン類が
あげられる。
これらの安定剤は前記単量体〔1〕の合成原料中、また
は合成時あるいは合成後の単量体〔1〕に添加して使用
され、使用量は前記単量体〔1〕に対して0,0001
〜3重量パーセントの範囲である0これらの安定剤は組
成物の熱重合を防止して、貯蔵安定性を向上させる機能
をもつものである。上記に説明したような単量体〔1〕
と増感剤および熱重合防止剤からなる組成物に、更に増
感助剤としてアミンを少量併用すると、空気中での硬化
時間が著しく短縮され、従つて増感剤の使用量が節減さ
れる。
更に単量体〔1〕中のメタクリロイル基含有量の増加に
伴ない、硬化物の着色発生や表面へのしわの形成が生じ
る傾向があるが、アミンの配合によつてこれらは抑制さ
れ得る。好適なアミンとしては、例えばブチルアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミン、ジメチルアミノプロピルアミン
、ジエチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノ
ールアミン、n−アミノピペラジン、m−フエニレンジ
アミン、ジアミノジフエニルメタン、モノエタノールア
ミンなどのような分子中にアミノ基を少くとも1ケ以上
含む第1アミン及びジエチルアミン、ジメチルアニリン
、ジメチルパラトルイジン、ピリジン、N−N−ジメチ
ルシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミンなどのような第2及び第3アミンがあげ
られる。
これらのアミンは1種のみ単独でもしくは2種以上の混
合物の形で、前記単量体〔1〕に対して0.01〜10
重量パーセント、更に好ましくは0.01〜3重量パー
セントの範囲で配合される。
本発明に係る組成物を硬化させるに際して使用される紫
外線源としては、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽光
などがある。更に本発明の組成物に対しては、硬化物の
物性の改質を目的として、あるいは硬化物の用途などに
応じて、種々の物質や化合物を前記単量体〔1〕に添加
して均一に溶解させ配合するか、あるいは不均一混合物
の形として組成物中に存在せしめて硬化させることがで
きる。
これらの添加物としては例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、セルロー
スなどの合成及び天然のポリマー、コポリマー、ゴム類
、ジアリルフタレートプレポリマ一、ブタジエンオリゴ
マ一などのプレポリマ一、オリゴマ一類、ジオクチルフ
タレート、大豆油などの可塑剤類、油脂類、増粘剤類、
ガラス粉、シリカ、バライタ、炭酸カルシウム、鉛白、
グンジヨウなどの顔料類、染料類がある。
その他に、前記一般式〔1〕で示され、本発明で使用さ
れる単量体〔1〕以外のエステル類、例えばポリプロピ
レングリコールジアクリレート、メトキシポリエチレン
グリコールアクリレートなどを併用することもできる。
更にまたアクリルアミド、エチレンビスアクリルアミド
、ジアセトンアクリルアミド、あるいはアクリル酸また
はメタクリル酸の低級アルキルエステル、スチレンなど
のモノマーであつて、常圧における沸点が200℃より
低いものはごく少量であれば使用できる。本発明による
組成物は空気などの分子状酸素の存在下において紫外線
によつて速やかに硬化するため、金属、プラスチツク、
木材、紙などのコーテイング材、印刷インキ用バインダ
ー、鋳形用成型材料、積層板の製造用材料などとして多
方面に利用できる。
以下実施例および比較例によつて本発明の内容を更に具
体的に示すが、これらの例において使用した紫外線源は
ウシオ電気(株)製の400W高圧水銀灯を用い、石英
製の水冷型ジヤケツトを通した紫外線を照射した。
以下の各例においては各単量体〔1〕の合成時に用いた
熱重合防止剤(安定剤)は組成物に配合されるべき熱重
合防止剤(安定剤)として、そのまま利用した〇組成物
が粘度の高いワツクス状のものについては加熱下にガラ
ス板に塗布して紫外線を照射した。
硬化状態の判定は指触法によつた。アクリロイル基の含
有量はアクリロイル基とメタクリロイル基の合計量に対
するモノパーセントで示し、仕込み組成から算出した。
以下の各例において使用したポリエステル(メタ)アク
リレートの合成方法ならびに合成した単量体〔1〕の推
定される構造は次の通りであるが、これらの例によつて
本発明が限定されるものではない。
向これらの単量体〔1〕の構造の推定は、すべてゲルパ
ーミエーシヨンクロマトグラフイ一による分析結果に基
づいて行なつた。
下記の構造式における略号はつぎのとおりであるO黒
1: アクリル酸1モルと無水フタル酸1モル及びトルエン5
0CCをフラスコに入れ、アクリル酸に対して0.1重
量パーセントのハイドロキノンおよび触媒として塩化亜
鉛0.03モルを加えた後、攪拌しながら90〜100
℃で更にプロピレンオキサイド1.7モルをゆつくり滴
下して反応させて合成した(生成物は次の構造をもつも
のである。
ただしこ\で、T,.k=1〜2、m=1〜3の混合物
である。L5 I ;を用いた他は合成方法及び結果とも屋1と同様であつ
た。
〜 V==ヅ ノ く−重量パーセント添加し、硫酸を触媒としてトルエン
溶媒中でエステル化して合成した。
(ただし生成物はm=1を主成分とするm=0〜5の混
合物)くを使用した他は合成方法及び結果とも屋2と同
様であつた。ひ方法で合成した。
(ただし生成物はm=1を主成分とするm=0〜5の混
合物)を使用した他は合成方法及び結果ともf).3と
同様であつた。
黒 4: モル比、アクリル酸/ジエチレングリコール/無水フタ
ル酸=2/4/3の組成で屋2と同様の方法で合成した
(ただし生成物は還3の構造式においてm=3を主成分
とするm=1〜7の混合物)屋4′: 屋4においてアクリル酸の代りにメタクリル酸を使用し
た他は合成方法及び結果とも屋4と同様であつた。
(ただし生成物はf).4の構造式におけるXがYに置
き換えられたものであつた)應 5: モル比、アクリル酸/メタクリル酸/ジエチレングリコ
ール/無水フタル酸=1/1/2/1の組成で應2と同
様の方法で合成した。
(ただし生成物は次のような構造式でm二1を主成分と
するm=0〜5の混合物)モル比、アクリル酸/ジエチ
レングリコール/トリメリツト酸=3/3/1の組成で
黒2と同様の方法で合成した。
(ただし生成物は次のような構造式のものを主成分とす
る混合物)黒 6′: 還6においてアクリル酸の代りにメタクリル酸を使用し
た他は合成方法及び結果とも黒6と同様であつた0(た
だし生成物は黒6に示した構造式におけるXがYに置き
換えられたものであつた)屋 7リモル比、アクリル酸
/トリメチロールプロパン/無水フタル酸=4/2/1
の組成でf).2と同様の方法で合成した。
(ただし生成物は次のような構造式のものを主成分とす
る混合物)Y−(0−CTI6−CHO4OO−0C+
CH,.)Af). 9:モル比、アクリル酸/ポリエ
チレングリコール(分子量600)/アジピン酸=2/
2/1の組成でf).2と同様の方法で合成した。
(ただし生成物はm=1を主成分とするm=0〜5の混
合物)Xを使用した他は合成方法及び結果とも同様であ
つた〇哀1/3の組成で黒2と同様の方法で合成した〇
(ただし、下記は生成物の主成分)CO−0−CH,→
C−C,H, *屋 11: β−ヒドロキシエチルアクリレート2モルに対して無水
フタル酸1モルを加えて黒2と同様の方法で合成した〇
(ただし、下記は生成物の主成分) \−/ グリシジルアクリレート2モルに対してヘキサヒドロフ
タル酸1モル、熱重合防止剤としてハイドロキノンを0
.05重量パーセント加えて、トリメチルベンジルアン
モニウムクロライドを触媒として反応させて合成した。
(ただし、下記は生成物の主成分) 屋 12′: グリシジルアクリレートの代りにグリシジルメタクリレ
ートを用いた以外は屋12と同様の方法で合成した。
生成物は黒12に示した構造式におけるXl:)5Yに
置き換えられたものであつた〇黒 13: グリシジルアクリレート1モルに対してフタル酸1モル
及び熱重合防止剤としてフエノチアジンをグリシジルア
クリレートに対して0.03重量パーセント加えて、ト
リメチルベンジルアンモニウムクロライドを触媒として
反応させた後、更にエピコート812(シエル化学社エ
ポキシ樹脂商品名)の0.5モルを加えて反応させて合
成した。
(ただし、下記は生成物の主成分)黒 13′: 屋13においてグリシジルアクリレートの代りにグリシ
ジルメタクリレートを用いた他は屋13と同様の方法で
合成した。
生成物は黒13に示した構造式におけるXがYに置き換
えられたものであつた。
実施例 1 明細書記載の黒1〜13、洗15〜4(黒6Q13′の
各単量体〔1〕に対して(1)ベンジル1重量パーセン
ト、(Ii)ベンジル1重量パーセント及びトリエチレ
ンテトラミン1重量パーセントを加えてよく混合した後
、ガラス板の上に薄く塗布し、これをウシオ電気(株)
製400W高圧水銀灯(石英製水冷型ジヤケツト付き)
から5c!nの距離に置いて空気雰囲気中で紫外線照射
を行つた。
結果は第1表の通りであつた。実施例 2 明細書記載の屋2のアクリレート系単量体〔1〕と黒2
5のメタクリレート系単量体〔1〕を所定の割合で混合
したもの或はそれぞれ単独に対して(1)ベンジル1重
量パーセントまたは(11)ベンジル1重量パーセント
及びトリエチレンテトラミン1重量パーセントを添加し
て実施例1と同様の方法で空気中で紫外線照射した。
結果は第2表の通りであつたO実施例 3 明細書記載の黒3のアクリレート系単量体〔1〕と屋3
′のメタクリレート系単量体〔1〕を所定の割合で混合
したもの或はそれぞれ単独を用いて、実施例2と同様の
方法で空気中で紫外線照射した。
結果は第3表の通りであつた。実施例 4 明細書記載の應2のアクリレート系単量体〔I]に対し
てベンジル1重量パーセント又はこれと第4表左欄記載
のアミンを1重量パーセント添加して実施例1と同様の
方法で紫外線照射した。
結果は第4表の通りであつた。実施例 5 明細書記載の黒3のアクリレート系単量体〔1〕に対し
て第5表左欄記載の量のベンジル又はこれとトリエチレ
ンテトラミンを添加して実施例1と同様の方法で空気中
で紫外線照射した。
結果は第5表の通りであつた〇 実施例 6 明細書記載の屈2のアクリレート系単量体〔1〕に対し
て第6表左欄に記載の増感剤を1重量パーセント又はこ
れとトリエチレンテトラミン1重量パーセントを添加し
て、実施例1と同様の方法で空気中で紫外線照射した。
結果は第6表の通りであつた。
実施例 7 明細書記載のFL6のアクリレート系単量体〔1〕10
0重量部に対して(1)ベンジル1重量部または(11
)ベンジル1重量部とトリエチレンテトラミン1重量部
を配合し、更に第7表左欄記載の種類及び量の添加物を
加えてよく混合した後、実施例1と同様の方法で空気中
で紫外線照射した。
結果は第7表記載の通りであつた。
比較例 1 明細書記載のFL2のアクリレート系単量体〔1〕に対
して、ベンジル1重量パーセント又はこれと第8表左欄
記載の代表的な連鎖移動剤を1重量パーセント加えて実
施例1と同様の方法で紫外線照射した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)常圧において200℃以上の沸点を有し、一
    般式〔 I 〕▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕
    (上式中、R_1は水素原子またはメチル基であり、n
    は1〜6の整数であり、X_1は多価アルコールと多塩
    基酸から構成されるエステルの残基を示す)で示される
    ポリエステルアクリレートおよびポリエステルメタクリ
    レートよりなる群から選ばれ、かつアクリロイル基の含
    有量がアクリロイル基とメタクリロイル基の合計量に対
    して50〜100モル%である単量体または単量体混合
    物と、(b)カルボニル化合物から選ばれた増感剤と、
    (c)フェノール類、キノン類およびフェノチアジン類
    よりなる群から選ばれた熱重合防止剤と、(d)第1ア
    ミン、第2アミンおよび第3アミンからなる群より選ば
    れたアミン基を少なくとも1個有する増感助剤としての
    アミンとからなり、(b)、(c)および(d)の含有
    量がいずれも単量体(a)に対して、それぞれ増感剤(
    b)は0.1〜10重量%、熱重合防止剤(c)は0.
    0001〜3重量%、アミン(d)は0.01〜10重
    量%である紫外線硬化組成物。
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