JPS587774Y2 - 組立式積層配線板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば自動車の電装用電気機器の部品とし
て用いるコネクタボックスの構造に関し。

特に該コネクタボックスに内蔵する積層配線板の構造に
関する。

この種コネクタボックスは一般に第１図のような構成を
有する。

すなわち、１および２は配線板であり、各々絶縁基板３
，３に回路板４，４′ を配設してなる。

絶縁基板３には、その隅部に位置決め孔３ａを設けると
共に、所定位置に複数の回路板固定ピン３ｂが突設され
ている。

また２回路板４，４′は各々一枚の金属板をプレス加工
等により細幅帯状に打抜いて所望の回路を構成するよう
に形成され。

該回路には前記回路板固定ピン３ｂに対する通孔４ａｔ
４ａ’ を穿設すると共に、その端部を延設して多数の
端子部４ｂ、４ｂ’ を形成し、これらを−側に集約
して突出させ、適宜間隔を存して配列しである。

５は外部のコネクタに対する挿入口５ａを有する箱型の
コネクタガイドであり、その底部□は前記端子部４ｂ、
４ｂ’ の挿通孔５ｂが、また外周に鍔部５ｃが設けら
れている。

６は配線板１，２等を収納するケースで、−側にコネク
タガイド５の取付ロアを開口し、その周縁に鍔部５ｃに
対する嵌合溝７ａを凹設しである。

そしてコネクタボックスを組立てるには、まず。

絶縁基板３のピン３ｂに回路板４を通孔４ａによって嵌
挿し配線板１を形成し、かくして形成される配線板１お
よび２を積層して積層配線板Ａを構成する。

この際、各配線板１，２は、その位置決め孔３ａに別の
ピン等を挿入しつつ整然と積み重ねる。

次いで、積層配線板Ａの一側に突出した端子部４ｂ、４
ｂ’群に横方向より挿通孔５ｂを介してコネクタガイド
５を挿着する。

これによって、各配線板１，２の上下方向への抜出しが
防止される。

最後に、コネクタガイド５を鍔部５ｃによってケース６
の嵌合溝７ａに嵌挿すると共に積層板Ａをケース内に収
納し、蓋ケース８を冠着して組立ては完了する。

しかし、上記構成によると、積層板Ａの形成時に各配線
板を縦方向に順次積み重ね１次いで横方向からコネクタ
ガイドを挿着するという縦、横の作業を要し煩しい上に
、コネクタガイドに設けられる挿通孔５ｂの位置及び寸
法に厳密な精度が要求され、製作コストが高（なる等の
欠点があった。

この考案は上記した点に着目してなされたもので、各配
線板の一側に予めコネクタガイドの分割部材を設け、各
配線板を順次ケースに収納して積層することにより、自
然にコネクタガイドを形成し得る組立式積層配線板を提
供し、以って組立作業を簡単にして自動化による量産を
可能にするものである。

以下この考案の一実施例を図面と共に説明すると、第２
図はコネクタボックスの分解斜視図を示し、従来例と同
一部分には同一符号を用いている。

１および２は夫々絶縁基板３，３に回路板４゜４′を配
設してなる配線板、６は各配線板を収納するケース、８
はその蓋ケースを示し、従来と全く同じであるが、この
考案においては、各配線板の絶縁基板および蓋ケースの
一端にコネクタガイドの分割部材を設けている。

すなわち、蓋ケース８の一側縁に、コネクタガイドの上
部分割部材９を設ける。

上部分割部材９は有底の枠体で、その両側壁９ａにケー
ス６の嵌合溝７ａに対する嵌合部材９ｂを突設して構成
され、前記コネクタガイド５を恰も二つ割りした形状を
有する。

また最下段に位置する配線板２の絶縁基板３の一側縁に
段部１０を介して下部分割部材１１を設ける。

下部分割部材１１は前記上部分割部材９と同様に、その
側壁１１ａの外周に嵌合部材１１ｂを設けて構成する。

そして段部１０には、回路板４′の端子部４ｂ’ に対
応して、所定間隔で溝１０ａを凹設する。

一方、蓋ケース８と配線板２間に位置する配線板１の絶
縁基板３の一側縁には、段部１２を介してコネクタガイ
ドの中間分割部材１３を設げる。

段部１２には、前記段部１０と同様に溝１２ａを設ける
。

また中間分割部材１３は、前記両分割部材９，１１の側
壁９ａｔｌｌａに整合するアーム１３ａ、１３ａを突設
し、その中間に前記嵌合部材９ｂ、１１ｂと整合する嵌
合部材１３ｂを突設する。

上記構成において、コネクタボックスを組立てる□は、
まず下部配線板２を形成する。

すなわち、絶縁基板３のピン３ｂ’ に回路板４′ を
通孔４ａ’ によって嵌挿する。

この際１回路板４′の端子部４ｂ’ は段部１０の溝１
０ａに嵌合するので、左右揺動が防止され着実に固定さ
れる。

この下部配線板２をその下部分割部材１１の嵌合部材１
１ｂによってケース６の嵌合溝７ａＫ上方から嵌挿する
ことにより、ケース６に収納する。

次いで、この下部配線板２上に、上記と同様にして形成
される配線板１を載置する。

すなわち。その中間分割部材１３の嵌合部材１３ｂを嵌
合溝７ａに沿って嵌入することにより、自然に配線板１
がケースに収納され１段部１０により配線板２゜１間に
適宜空間が形成される。

また、回路板４の端子部４ｂは溝１２ａに嵌合すると共
に、通孔４ａにピン３ｂが嵌挿して着実に固定される。

最後に、蓋ケース８をその上部分割部材９の嵌合部材９
ｂによってケース６に嵌挿すれば、コネクタボックスの
組立が完了する。

この考案によれば、コネクタボックスのケース６に、配
線板を順次上方から挿入して積み重ねることによって、
すなわち縦方向の作業を遂行することにより、積層配線
板の組立がなされ、最後に蓋ケースを冠着することによ
り、各分割部材が積層されて一つのコネクタガイドが形
成される。

以上は、２枚の配線板１，２を積層する場合について説
明したが、中間に位置する配線板の一側に中間分割部材
を設けることにより、所望の枚数を積層することができ
る。

また、回路板４，４′の端子部４ｂ、４ｂ’ を−側に
突出させる場合に限らず、他側にも突出させ、多面的に
利用することもできる。

第３図は、この考案の他の実施例を示し１回路板１４を
構成する各回路の端部に、前記回路板４゜４′ と同様
に、端子部１４ａを設けるが、さらに該回路の一部を垂
直匝曲折して上部に突出する端子部１４ｂを設けると共
に、絶縁基板１５には回路板１４に対応する溝１５ａを
凹設したものであり、この場合には絶縁基板に前記のよ
うなピン３ｂや段部１０，１２を設けずに、配線板を形
成することができる。

そして、絶縁基板１５の上部に位置する配線板やコネク
タボックスの蓋ケースに、端子部１４ｂに対する通孔等
を設けることにより、コネクタボックスの側面、上面等
を立体的に利用することができるようになる。

この考案は以上説明したよう□、積層配線板をケースに
内蔵し、該積層配線板の一側に装着したコネクタガイド
を、前記ケースの一側に開口した取付口に着脱自在に嵌
合してなるコネクタボックスにおいて、前記積層配線板
を構成する各配線板の一側□前記コネクタガイドの分割
部材を設け。

各配線板を順次ケースに収納して積層することにより、
該分割部材がコネクタガイドを形成するよ５に構成した
ので、コネクタボックスの組立作業が極めて簡易化され
、自動化による量産が可能となる。

また、従来のようにコネクタガイドを別部材として製作
する必要がなくなるので部品数が減少し、その組立工数
が減るばかりでなく、部品管理に要する手数を軽減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコネクタボックスの分解斜視図。 第２図はこの考案に係るコネクタボックスの分解斜視図
、第３図は配線板の他の実施態様を示す分解斜視図であ
る。 １．２・・・・・・配線板、５・・・・・・コネクタガ
イド。 ６・・・・・・ケース、７・・・・・・取付口、９・・
・・・・上部分割部材、１１・・・・・・下部分割部材
、１３・・・・・・中間分割部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積層配線板をケースに内蔵し、該積層配線板の一側に装
   着したコネクタガイドを、前記ケースの一側に開口した
   取付口に着脱自在に嵌合してなるコネクタボックスにお
   いて、前記積層配線板を構成する各配線板の一側に前記
   コネクタガイドの分割部材を設け、各配線板を順次ケー
   スに収納して積層することにより、該分割部材がコネク
   タガイドを形成するようにしてなる組立式積層配線板。