JPS587527Y2 - 前照灯取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は前照灯ユニットを取付基体に取付ける前照灯取
付装置に関する。

従来、この種の取付装置は、アジャストスクリューと合
成樹脂製のスクリューマウンティングとからなり、第１
図に例示する如く、前照灯ユニツ）ａにアジャストスク
リューｂの頭部Ｃを係止し、取付基体ｄの取付孔ｅに嵌
合したスクリューマウンティングｆにアジャストスクリ
ューｂを螺合せしめることにより、前照灯ユニツ）ａを
取付基体ｄに対して光軸調整自在に取付けていたもので
ある。

しかるにかかる従来技術では、取付基体ｄの取付孔ｅに
対してスクリューマウンティングｆの本体部ｆ′を強制
圧入して嵌合していたため、圧入治具や工具を必要とし
、組付けに手間がかかる。

このため、第２図の如く、取付基体ｄの取付孔ｅを矩形
状の大径孔ｅ′と矩形状の小径孔ｅ”とで構成し、スク
リューマウンティングｆの本体部ｆ′を大径孔ｅ′に挿
入し、本体部ｆ′に形成した溝部を小径孔ｅ”に大径孔
ｅ′側から嵌合させて取付基体ｄにスクリューマウンテ
ィングｆを取付けることが提案されている。

これであると前述した圧入治具や工具を要せずに取付け
ることができるものであるから作業性が良好なものとな
る。

ところがかかる例えば、取付後に前照灯ユニツ）ａの光
軸調整の際にアジャストスクリューｂを回転せしめると
、前述した如くスクリューマウンティングｆの本体部ｆ
′は、その溝部を嵌合させて本体部ｆ′が取付基体ｄを
挟持しているだけであるがら、本体部ｆ′が大径孔ｅ′
側に大きく移動してしまい、ガタが生じたり、また設定
された方向に前照灯ユニットａを調整することができな
い欠点を有する。

さらに、近年前照灯ユニツ）ａの大型化に伴い取付基体
ｄと前照灯ユニツ）−ａとの距離が大きくなるので、自
動車の走行などによって生ずる振動によりスクリューマ
ウンティングｆの本体部ｆ′が小径孔ｅ ／／から大径
孔ｅ′に移動し、取付基体ｄからスクリューマウンティ
ングｆが抜は出て前照灯ユニットａが脱落してしまう恐
れがある。

上記事情に鑑み、本考案は、スクリューマウンティング
の取付けが容易で作業性が良好であると共に、取付後は
確実に取付孔に嵌合固定されて前照灯ユニットを取付基
体に取付は得る、有利な前照灯取付装置を提供すること
を目的としたものである。

以下、第３図乃至第７図の図面を参照して本考案にかか
る一実施例について説明する。

本例は、第３図に示す如く、前照灯ユニット１は取付基
体２に３個所で支持されており、内２個所は本考案の前
照灯取付装置３が適用され、他の１個所は、前照灯ユニ
ット１と取付基体２との間に張設されたコイルスプリン
グ４が使用された例である。

詳述すると、第４図及び第５図に示す如く、前照灯ユニ
ット１は、シールドビームランプ１１と、このランプ１
１をリテイーニングリング１２とマウンティング１３と
で挟持状に保持された構成よりなり、マウンティングリ
ング１３には各々切欠き１４ａを有する耳片１４が２個
所形成しである。

取付基体２は、本例では車体に固定されるハウジングで
ある。

勿論、車体自体が取付基体２であっても良いものである
。

かかる取付基体２の周縁には前述の耳片１４に対応する
個所にそれぞれ取付孔２１が形成しである。

取付孔２１は、矩形状の大径孔２２と矩形状の小径孔２
３を連設して構成したもので゛ある。

また、周縁にはコイルスブリング４のフック部（図示せ
ず）が引掛る引掛は部２４が形成しである。

前述した取付装置３は、アジャストスクリュー３０と合
成樹脂型のスクリューマウンティング３３とからなる。

アジャストスクリュー３０は一端に頭部３１が形成され
ていると共に、該頭部３１かられずかに離間してつば部
３２が形成しである。

かかるアジャストスクリュー３０の頭部３１はマウンテ
ィングリング１３の耳片１４に係止され、また、アジャ
ストスクリュー３０の他端は、取付基体２に取付けられ
たスクリューマウンティング３３に螺合しである。

従って、アジャストスクリュー３０を回転せしめると頭
部３１とつば部３２との間で耳片１４が揺動可能となる
ので、前照灯ユニット１が光軸の調整が可能となるもの
である。

本例にて用いるスクリューマウテイング３３は、第６図
イ〜ハに図例する如く、本体部３４とこの本体部３４の
一端側に形成されたフランジ部３５とからなる。

本体部３４は、大径孔２２に挿入し得る矩形状に形成さ
れ、挿通孔３６と取付基体２への取付は用の溝部３７を
有する。

挿通孔３６は、そのフランジ部３５側は次第に広がり、
アジャストスクリュー３０を受は入れ易く形成されてい
ると共に、４個所に突条３６ ａが縦設しである。

また、溝部３７は、かかる例では、本体部３４の対向す
る面に形成されているものであるが、本体部３４の全周
に形成しても良いものである。

次にフランジ部３５について述べると、フランジ部３５
には突片３８が一体に延設されており、該突片３８は係
止部３９を有し、かかる係止部３９によりスクリューツ
ウティング３３自体が取付孔２１から抜は出ることを防
止しているものである。

詳述すると、かかる例においては、突片３８はフランジ
部３５より薄肉に形成されており、中央部分より先端側
は本体部３４側に傾斜した傾斜部３８ ａとなして形成
しである。

そして、この傾斜部３８ ａからは本体部３４と略平行
に立上り部３８ ｂが形成してあり、かかる立上り部３
８ ｂの側部が前述した係止部３９とするものである。

また先端部３８ Ｃはフランジ部３５と略平行に立上り
部３８ ｂより延びるものである。

かくしてなるスクリューマウンティング３３を取付基体
２の取付孔２１に取付るときには、第７図イル口に図例
する如く、スクリューマウンティング３３の本体部３４
を大径孔２２に挿入（イ図に一点破線で示す）して矢印
の方向に移動する。

、即ち、本体部３４の溝部３７を小径孔２３に嵌合させ
て本体部３４を取付基体２に挾持させる。

そして、突片３８の係止部３９を大径孔２２の縁部２２
ａに係合させてスクリューマウンティング３３の本体部
３４が大径孔２２側に移動することを規制するものであ
る。

かかる例では、取付孔の長さｌ（第５図参照）と本体部
３４の一端から係止部３９までの長さｈ（第６図ハ参照
）とが等しいものであるが、ｌ＜ｈで良く、この場合、
突片３８自体の弾性力によりより強固に本体部３４を小
径孔２３に固定しておくことができる。

また、長さｈが長さｌより若干短かくても良く、この場
合は、若干大径孔２２側に本体部３４が移動することが
あるが、本体部３４が大きく移動しないのでわずかのガ
タつきしか生ぜず、大径孔より抜は出ることが防止でき
る。

このように取付けられたスクリューマウンティング３３
には、その挿通孔３６にアジヤスＩ・スクリュー３０を
ねじ込んでゆくと突条３６ ａにねじ溝が形成されてア
ジャストスクリュー３０は本体部と螺合し、その後アジ
ャストスクリュー３０の頭部３１とつば部３２との間に
耳片１４の切欠き１４ａを嵌入して頭部３１を耳片１４
に係止し、取付基体２に前照灯ユニット１を取付けるこ
とができるものである。

尚、取付基体２が車体自体である場合には、アジャスト
スクリュー３０のつば部３２を遊動せしめる構成とし、
このつば部３２とスクリューマウンテイング３３のフラ
ンジ部３５との間にスプリングを縮設せしめても良い。

以上の実施例から明らかなように、本考案は取付基体の
取付孔に嵌合したスクリューマウンティングと、該スク
リューマウンティングと螺合しかつ前照灯ユニットに頭
部を係止したアジャストスクリューとを具備した前照灯
取付装置であって、前記取付孔は大径孔と小径孔を連設
して構成し、前記スクリューマウンティングは溝部を有
する本体部と係止部を有する突片を延設したフランジ部
とからなり、前記小径孔に前記本体部の溝部を嵌合する
と共に、前記突片の係止部を大径孔の縁部に係合せしめ
てなることを特徴とするものであるから、圧入治具や工
具を要せずにスクリューマウンティングの本体部を小径
孔に嵌合できるので作業性が良好なものとなる。

また、嵌合径は、本体部が大径孔側に大きく移動するこ
とがないので、前照灯ユニットを設定された方向に調整
でき、適正な配光を得ることができる。

しかも、前照灯ユニットが大型化しても確実に取付基体
に取付は支持できる有利な効果を得ることができるもの
である。

なお、当然のことではあるが本考案は上記実施例のみに
限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は従来の改良例を示す
図、第３図乃至第７図は本考案の一実施例を示し、第３
図は前照灯ユニットを取付けた状態を示す図、第４図は
第３図のＩ−Ｉ線断面図、第５図は取付基体の正面図、
第６図イ９口、ハはそれぞれスクリューマウンティング
を示し、イは正面図、口はイ図のＩＩ −ＩＩ線断面図
、ハはイ図のＩＩＩ−ＩＩＩ断面図、第７図イ９口、ハ
はそれぞれスクリューマウンティングの取付状態を示す
図で、イは口図のＩＶ−ＩＶ線断面図、口は正面図、ハ
は口図のｖ−Ｖ線断面図である。 １・・・・・・前照灯ユニット、２・・・・・・取付基
体、２１・・・・・・取付孔、２２・・・・・・大径孔
、２２ ａ・・・・・・縁部、２３・・・・・・小径孔
、３・・・・・・前照灯取付装置、３０・・・・・・ア
シヤストスクツニー、３１・・・・・・頭部、３３・・
・・・・スクリューマウンティング、３４・・・・・・
本体部、３５・・・・・・フランジ部、３６・・・・・
・挿通孔、３７・・・・・・溝部、３８・・・・・・突
片、３９・・・・・・係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付基体の取付孔に嵌合したスクリューマウンティング
   と、該スクリューマウンティングと螺合しかつ前照灯ユ
   ニットに頭部を係止したアジャストスクリューとを具備
   した前照灯取付装置であって、前記取付孔は大径孔と小
   径孔を連設して構威し、前記スクリューマウンティング
   は溝部を有する本体部と係止部を有する突片を延設した
   フランジ部とからなり、前記小径孔に前記本体部の溝部
   を嵌合すると共に前記突片の係止部を大径孔の縁部に係
   合せしめてなることを特徴とする前照灯取付装置。